「2日は世界株安、ナスダック指数2%安」
「米国債格下げ景気に様々な運用商品に売り広がる」
「米国10年債利回り4.12%台まで上昇」
「ADP雇用統計、民間雇用者324000人増加」
「日経平均予想PER、14.5倍接近で売り広がる」
「決算発表→予想利益は若干低下」
8月2日の米国株は下げました。下落率は、NYダウが約1%、ナスダック指数は2.1%でした。
2日は世界的に株安でした。日経平均が2.3%下落、香港ハンセン指数は2.4%、ドイツDAXは1.3%下落です。
格付け機関による米国債の格付け引き下げを受けて、様々な投資商品に利益確定売りが広がったと捉えられています。2日の米10年債は売られ、利回りは4.12%台(前日比+0.07%)まで上昇しました。株安、債券安、原油安です。
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民間調査機関ADPは2日、7月の雇用統計を発表しました。民間雇用者は324000人の増加となりました。増加幅は6月の455000人に対して縮まりましたが、堅実な雇用内容です。
ADPによると、賃金上昇率は、会社にとどまっている人が6.2%、転職者は10.2%でした。転職者の賃金の伸び率が高い。パウエルFRB議長は「転職者(自発的離職者)の減少が雇用市場の過熱抑制のサイン」と考えています。
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昨日8月2日の日経平均は大幅安となりました。米国債の格下げえおきっかけに、様々な運用商品に利益確定売りが広がったことが下落要因と解釈されます。「日経平均の予想PER水準が上限に達した」との仮説も立てられます。
8月1日終値段階で、日経平均の予想PERは15.45倍に達していました。足元のピークは7月3日の15.47倍です。ここに限りなく近づき、その直後に株価が急落しました。利益水準と比べて、日経平均が上昇し過ぎると、その反動が出ると考えられます。
6月以降の日経平均と日経平均予想PER、日経平均予想1株利益の推移を時系列で示します。
6月1日 31148円01銭 14.23倍 2188円
2日 31524円22銭 14.45倍 2181円
5日 32217円43銭 14.72倍 2188円
6日 32506円78銭 14.85倍 2189円
7日 31913円74銭 14.63倍 2181円
8日 31641円27銭 14.53倍 2177円
9日 32265円17銭 14.77倍 2184円
12日 32434円00銭 14.85倍 2184円
13日 33018円65銭 15.05倍 2193円
14日 33502円42銭 15.30倍 2189円
15日 33485円49銭 15.29倍 2190円
16日 33706円08銭 15.33倍 2198円
19日 33370円42銭 15.23倍 2191円
20日 33388円91銭 15.19倍 2198円
21日 33575円14銭 15.26倍 2200円
22日 33264円88銭 15.27倍 2178円
23日 32781円54銭 15.05倍 2178円
26日 32698円81銭 15.03倍 2175円
27日 32538円33銭 15.00倍 2169円
28日 33193円99銭 15.31倍 2168円
29日 33234円14銭 15.29倍 2173円
30日 33189円04銭 15.24倍 2177円
7月3日 33753円33銭 15.47倍 2181円
4日 33422円52銭 15.36倍 2175円
5日 33338円70銭 15.36倍 2170円
6日 32773円02銭 15.16倍 2158円
7日 32388円42銭 14.99倍 2160円
10日 32189円73銭 14.89倍 2161円
11日 32203円57銭 14.83倍 2171円
12日 31943円93銭 14.74倍 2167円
13日 32419円33銭 14.89倍 2177円
14日 32391円26銭 14.85倍 2181円
18日 32493円89銭 14.93倍 2176円
19日 32896円03銭 15.12倍 2175円
20日 32490円52銭 15.01倍 2164円
21日 32304円25銭 15.02倍 2150円
24日 32700円94銭 15.15倍 2158円
25日 32682円51銭 15.17倍 2154円
26日 32688円34銭 15.14倍 2159円
27日 32891円16銭 15.22倍 2161円
28日 32759円23銭 15.22倍 2152円
31日 33172円22銭 15.41倍 2152円
8月1日 33476円58銭 15.45倍 2166円
2日 32707円69銭 15.21倍 2150円
決算発表は前半のヤマ場を越えましたが、日経平均の1株利益は上昇していません。7月14日の2181円に対して、直近は2150円です。PERが上限に達すると、株価上昇が止まります。利益の増加が待たれる場面です。
8月3日午前5時40分記