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「日本株は大幅下落」

「6月30日のリバランス、既にポートフォリオ調整活発化?」

「利上げでも債券価格下がらず、ならば債券買い・株式売り」

 

 

 

6月23日の日本株は下げました。米国株反発を受けて、朝方は上げましたが、徐々に下げ幅を広げました。

 

 

昨日は半導体関連株が大幅下落、そして今日は、総合商社株が大幅下落です。「上昇銘柄に対する利益確定売り」が膨らんでいます。さほど上昇していない株はあまり下がっていません。例えば、通信大手のNTTKDDIはごく小幅な下落にとどまっています。

 

 

「上がった銘柄ほどよく下がる」のは何故か?――6月30日の月末リバランスの思惑が働いている、ありは実際に「銘柄入れ替え」や「株と債券の入れ替え」が行われているためでしょう。

 

 

5月31日のプライム市場で7兆円近い売買代金となって株価が下落した記憶は鮮烈です。6月も日本株は月半ばまで大幅に上昇しました。機関投資家が定めている基本的運用方針に対して、ポートフォリオ上の保有比率が大幅上昇した資産を削る動きが考えられます。

 

 

特に6月は四半期末、中間期末です。ポートフォリオ内の資産配分を調整する動きが活発になるとの思惑が働きます。

 

 

全てのファンドが月末にそろってリバランスを行う訳ではありません。本日の動きを見ると、もう既に銘柄入れ替えは起こっているのでしょう。あるいは、債券の比率を増やし、株式を減らす作業が活発化しているのかもしれません。

 

 

世界各国で利上げが続いていますが、金利は上昇しにくくなっています。例えば、昨日0.5%の利上げが実施されたイギリスの国債利回りは、22日に4.365%(前日比-0.032%P)となりました。大幅利上げでもイギリスの長期債利回りは低下(価格は上昇)しているのです。

 

 

政策金利が引き上げられても、長期債金利は上昇しない。今は政策金利が引き上げられているが、いずれ景気が悪くなって金利は低下傾向となる。ならば、短期金利が引き上げられたと言っても、債券は売らない方が良い、との発想が働いています。

 

 

不況期に入って金利が低下する期間において、債券価格は上昇します。「これから価格が上昇する債券」の保有比率を増やして、「ここまで上昇してきた株式」の比率を減らす、そんな運用行動が活発になっても不思議ではありません。

(次回は6月26日の掲載となります)

 

 

6月23日午後3時10分記

 

 

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