「半導体関連株下落⇔総合商社5社が高値更新」
「三菱UFJFG、一週間ぶりの高値更新」
「事業ポートフォリオ再編、日本株上昇第2ラウンドに必要」
6月22日の東京株式市場では、半導体関連株が下げる一方で、金融株、商社株などのバリュー株が堅調な展開となりました。
前日の米国市場では、それまでの上昇をけん引してきたAI関連株、半導体関連株、テスラなどが下落しました。東京市場でも、ソシオネクスト、アドバンテスト等、上昇のけん引役だった半導体関連株に売りが膨らみました。
半導体関連株の売却資金は市場の外には逃げず、商社株、金融株、資源関連株に向かったと見られます。日本株の比率を低下させないように努める運用資金の意向が伝わります。
朝方、三菱UFGFGの株価が1週間ぶりに高値を更新しました。同社株の高値更新がバリュー株人気の象徴となりました。
総合商社株5社がそろって高値を更新しました。そして三菱重工、川崎重工、IHIのコード番号7011~7013で連なる「重工業3社」の株価は、そろって高値更新です。
総合商社や重工業3社の株価上昇は、「事業の再編・入れ替えに伴う企業価値の最大化」を意識したものと考えます。総合商社は、常に事業ポートフォリオの中身を入れ替えて、投資資産の価値最大化を図ります。その姿勢を海外投資家は高く評価しています。
重工業3社は「今後、事業の再編を通じて事業を拡大する」点が期待されています。これら3社は防衛・宇宙、海洋、機械、車両、エネルギーなど事業価値が多岐に渡ります。これらの事業を取捨選択して強い企業体に変わることが期待されています。
総合電機や化学メーカー、鉄鋼メーカーについても同様なアプローチができます。日本株上昇の第2ラウンドがあるとすれば、「事業ポートフォリオ再編の加速」が引き金となります。
6月22日午後3時20分記