「インバウンド関連株が高い」
「5月の訪日外国人発表前にインバウンド増加期待」
「中国人客数の回復がカギ」
「百貨店株上昇、5月締め決算内容への期待は...」
6月21日の日本株は、寄り付きこそ安くなりましたが、総じて堅調な動きです。「下げ場面では買いが入る」との認識が、大きくは下げない展開につながっています。
本日は「インバウンド関連株」が高くなりました。業種別株価指数では「空運」の上昇率が高くなりました。また、鉄道株も上昇しています。
21日の午後4時15分、日本政府観光局から5月の「訪日外客数」が発表されます。3月、4月のデータを以下に記します。
訪日外客数
3月 1817500人(2019年比-34%)
4月 1949100人(2019年比-33%)
3月、4月と、コロナ前と比べて約3分の2の水準です。本日の東京市場における空運株、鉄道株の上昇は「5月の訪日外国人客数はさらに増加している」との期待が働いていると考えられます。
株式市場では、循環物色の大きな流れがあります。インバウンド関連株も循環物色の対象となるタイミングだったのでしょう。資生堂やポーラ・オルビスなど化粧品メーカーの一角も高値更新です。
インバウンド関連株では、三越伊勢丹(3099)や高島屋(8233)など、百貨店株も堅調です。株高による富裕層の消費拡大期待も百貨店株には追い風です。
今後、5月訪日外国人客数の増加が確認され、さらに5月締めの決算内容に対する期待値が高まり、百貨店株が高値更新まで意識してくるか、物色の流れを見る上で注目されます。日本株高の要因の1つとして「インバウンド拡大、米国と比べた内需の安定性」があります。折に触れてこれらの株は買われます。
今後のインバウンドを読む上での注目点は、中国人旅行者の回復具合です。4月の中国人客数は108300人と、2019年比で85%も少ない水準です。4月までは回復が鈍い中国人観光客がどの程度、回復しているか、5月の訪日外客数の注目点です。
TBS、テレビ朝日、フジメディアなど放送局の株価も高値を更新しています。放送局は、低PBRの代表業種です。低PBR銘柄の値強い人気を示します。
6月21日午後2時50分記