「8日米国株上昇、SP500が安値から2割上昇」
「海外投資家、日本株先物を売り越し=5月第5週」
「個人投資家、信用取引では買い越し」
「信託銀行は7344億円売り越し=年金の売りか?」
6月8日の米国株は上昇しました。上昇率は、NYダウが0.5%、ナスダック指数は1%でした。
S&P500種指数の終値は、0.6%上昇の4293Pとなりました。昨年10月の安値3577Pに対して2割上昇の4292.4Pを終値で上回りました。米国メディアの一部からは「安値から2割上昇し、SP500種指数は新たな強気相場に入った」という見出しの記事が掲載されていました。
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東証は8日、5月第5週(5月29日~6月2日)の投資部門別売買状況を発表しました。現物株市場では、海外投資家は5352億円の買い越し(前週は3816億円の買い越し)となりました。
現物株市場では買い越しが続きましたが、株式先物市場では売り越しとなりました。
日経平均ラージ 2304億円の売り越し
日経平均ミニ 1059億円の売り越し
TOPIXラージ 1476億円の買い越し
TOPIXミニ 45億円の売り越し
JPX400 13億円の買い越し
株式先物全体で売り越しです。現物株を手当てする前の段階で、先んじて先物を買うとの手法を考慮すると、海外投資家の日本株取得が短期的には潮目の変化を迎えたのか、注意したいと考えます。
個人投資家は388億円の買い越しでした。現物株を1095億円売り越す一方で、信用取引は1484億円の買い越しでした。海外投資家の買いに対して、個人現物は売り越しですが、反対売買を前提にした信用取引では買いが優勢でした。短期的な相場の面白さを見据えた行動と考えられます。
信託銀行は7344億円の大幅な売り越しでした。年金資金の売り増加が信託銀行の売り越しにつながったと推測されます。株価上昇に伴って、ポートフォリオ上の株式比率が大幅上昇したため、株式の比率を減らすための売りが出たと考えられます。
6月9日午前5時30分記