「7日のナスダック1.3%安、ラッセル2000は1.8%高」
「AMD5%安、NVDA3%安」
「東京でも"小型株優位の展開"強まるか」
6月7日の米国株はまちまちの動きでした。まずは、大きく下げた7日の日本株から振り返ります。
昨日7日のTOPIX規模別株価指数を見てみましょう。大型株が大きく下げました。中型、小型と時価総額が小さくなるに伴い、下落率は低くなっています。
規模別株価指数(7日終値)
大型 -1.60 %
中型 -1.03 %
小型 -0.41 %
次に、4月末に対して6日の終値がどのような位置にあるか、見てみましょう。時価総額の大きな銘柄群ほど高い上昇率となっています。
4月末 6月6日 上昇率
大型 1961.74 2165.31 +10.3%
中型 2316.65 2473.58 +6.7%
小型 3658.30 3762.80 +2.8%
海外投資家がグローバル株式ポートフォリオにおける日本株の比率上昇を目指した結果、日本株は上昇しました。海外投資家は流動性の豊富な大型株を買い付けて日本株の比率を上げます。海外投資家の買いで株価が上昇する時期は大型株の相対的パフォーマンスが良くなります。
その後、利益確定売りが優勢になって下げる場面では、買われた株ほど下落率が大きくなります。その傾向が7日の規模別株価指数に反映されました。
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7日の米国株式市場では。NYダウが小幅高となる一方で、ナスダック指数が下げました。NYダウは0.2%上昇、ナスダック指数は1.3%弱の下落率です。東京市場における半導体関連株の大幅安を参考に、米国でも半導体関連株が下げました。AMDは5%安、NVDAは3%安です。
米国市場でも小型株が相対的に強い動きです。時価総額が上位1000社に入らない2000社で構成する「ラッセル2000」は7日、1.78%の上昇率となりました。
ラッセル2000は5月末に対して8.2%上昇しています。この期間のNYダウの上昇率は2.3%、ナスダック指数は1.3%です。この1週間における中小型株の良好なパフォーマンスが浮かび上がります。
米国における小型株の上昇は、金融機関の経営に対する悲観的な見方が後退して、中小企業の破綻リスクが軽減したためです。東京市場と背景要因は違います。ただ、米国で中小型株の動きが強くなっていることを参考に、東京市場でも短期的には小型株の相対的パフォーマンスが良くなる可能性が高くなっているようです。
6月8日午前5時20分記