「米国株は小動き」
「米国で金利上昇・原油高」
「JFEHD、2024年3月期事業利益23%増益」
「"鉄鋼・自動車の生産増加"――本日の東京市場の焦点に」
5月8日の米国株は小動きでした。NYダウが0.1%下落する一方で、ナスダック指数は0.1%上昇しました。
原油価格は2%上昇、長期金利は0.07%P上昇して3.52%台です。株価は小動きでしたが、「原油高・金利高」が特徴です。昨日の東京市場では、「原油安・金利低下」を警戒して「資源関連株・金融株」が下げていました。従って、本日9日は、そのセクターが取り敢えず買い戻されて始まる可能性が高くなります。
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JFEHD(5411)が8日、決算を発表しました。2024年3月期の増収増益見通しを公表しました。
JFEHDの2024年3月期計画
売上高 5兆5400億円(+5%)
事業利益 2900億円(+23%)
主力の鉄鋼事業の利益が拡大します。一時的要因である棚卸資産評価差を除くと、鉄鋼事業の利益は1900億円(+1162億円)の見通しです。以下のような増益要因が計画されます。
コスト低下 +630億円
数量・構成 +180億円
販価・原料 +750億円
販価・原料の増益寄与が大きいですね。高止まりする原料価格を販売価格に転嫁することによる利益率上昇が効きます。鋼材需要は増加(90万トン増加の2500万トン)が計画されます。物量と市況が上を向いています。
決算発表後のPTS(私設取引システム)では、JFEHDは6%ほど上昇していました。
JFEHDの株価上昇が他の鉄鋼株への連想買いにつながり、さらに「日本における鉄鋼・自動車の生産増加」というテーマを前向きに織り込むことができるか、それが本日の東京市場の焦点になります。
5月9日午前6時50分記