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「日本株下落」

「マイクロソフトとアップルに資金集中→日本株には逆風」

「資生堂の株価が約5%下落、米国エスティローダーが下方修正」

「中国の外出需要想定以下?化粧品メーカーに逆風」

 

 

 

5月8日の日本株は下げました。連休中の米国株式市場が調整色の強い展開となったことを反映しました。

 

 

先週の2日火曜日から5日金曜日まで、米国株は総じて軟調な展開となりましたが、ナスダック総合指数の5日終値は12235Pで、1日の12181Pを上回っています。日本の連休中、ナスダック指数は上昇したことになります。

 

 

ナスダック高をけん引したのは巨大IT株です。

 

 

アップルは決算発表翌日の5日、大幅高となりました。

 

 

アップルの終値(5日)

173.57ドル(+7.78ドル、+4.69%)

 

 

アップルの52週高値は、昨年8月の176.15ドルです。そこに接近しています。

 

 

マイクロソフトは5日に52週高値を更新しています。決算発表後、マイクロソフトとアップルの株価は上昇しています。アップルの時価総額は2兆7460億ドル、マイクロソフトは2兆3100億ドルです。2社合計の時価総額は5兆ドルを越えます。日本円換算では約680兆円です。

 

 

巨大な時価総額の企業の株価が上昇すれば、ナスダック指数を押し上げます。

 

 

ただ、この2社にカネが集まる時、日本株全体は上昇しにくくなります。日本にはGAFAMと並ぶ企業が存在しないためでしょう。景気悪化を想定した投資家が、景気抵抗力の強いマイクロソフトやアップルに資金を逃避させるならば、それは日本株にとってよい環境ではありません。

 

 

               ☆

 

 

資生堂(4911)が約5%安でした。米国市場において、3日に決算を発表した化粧品メーカーのエスティローダー(EL)の株価が急落しました。

 

エスティローダーの株価(5月3日)

202.70ドル(-42.52ドル)

 

 

エスティローダーの3日の安値は190ドル台までありました。一時、22%も下げました。

 

 

エスティローダーの13月期の1株利益は0.43ドルと前年同期比72%の大幅減少でした。アジアの旅行者の需要が予想を下回るとしています。中国人を中心とする需要減少を受けて、同社は今20236月期の売上高見通しを-10%~-12%(従来は-5%~-7%)に引き下げました。

 

 

中国人による化粧品需要が予想以下にとどまるとの懸念から、東京市場でも資生堂などの化粧品メーカーに連想売りが膨らんだと見られます。

 

 

ただ、エスティローダーでは「アジアにおける旅行関連需要が計画に届かない」点を下方修正の理由としています。中国の4月小売売上高動向等を検証する必要がありそうです。

 

 

5月8日午後3時10分記

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