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「イビデンが9%上昇」

「今期は減益、しかし、3年後の営業利益は急拡大」

「イビデンの26年3月期目標、半導体関連株全般を刺激」

「三井物産、今期は資源関連の利益が落ちる」

 

 

5月2日の日本株は小動きでした。日本は5連休を控えています。日本が休みの間、FOMCECB理事会、4月雇用統計など、重要事項が明らかになります。連休を前にして、全体の動きが鈍化しました。

 

 

本日は、イビデン、ルネサスエレクトロニクスなど、半導体関連株が総じて上昇しました。

 

 

イビデン(4062)がプライム市場における上昇率トップ、9%上昇です。先週28日は、イビデンと同様にインテル向け半導体パッケージを供給する新光電工(6967)が大幅高でした。両社とも決算発表翌日の大幅高です。

 

 

決算発表翌日の大幅高ですから、イビデン、新光電工とも「決算内容を好感」と説明されます。両社の新年度営業利益計画を以下に示します。

 

 

イビデン、新光電工の2024年3月期営業利益計画

イビデン 520億円(-28%)

新光電工 350億円(-54%)

 

 

イビデン、新光電工とも新年度は大幅減益の計画です。これで「決算を好感」です。色々な好感の仕方があります。両社の場合、今年度上半期の利益底打ち、下期からの回復軌道入りの期待が株価上昇要因になったと考えます。

 

 

イビデンの24年3月期営業利益520億円

上半期 150億円

下半期 370億円

 

新光電工の24年3月期営業利益350億円

上半期  80億円

下半期 270億円

 

 

計画数字を見ると、上半期底打ちの可能性が高いと判断されます。

 

 

また、今年度減益よりも「3年後の収益急拡大」がより強い株価材料になりました。

 

 

イビデンの決算説明資料には、半導体パッケージ基板の需要見通しが記載されています。19年を100とすると、昨年22年は147でした。それが今年23年は140に落ちます。しかし、今年が底で、24年170、25年210と再び急成長路線に回帰する見通しです。

 

 

今年で在庫調整を終え、来年以降、半導体市場が急拡大していくのならば、株価は今年度の減益よりも来年度以降の再成長を反映します。半導体パッケージ市場の再拡大をけん引するのは、データセンター向け需要です。

 

 

そしてイビデンの中期計画では3年後の利益急拡大が描かれています。

 

イビデンの中期計画における営業利益目標

24年3月期  520億円

25年3月期  730億円

26年3月期 1250億円

 

 

26年3月期の営業利益は、今年度予想値の2.5倍近い規模が計画されます。24年、25年の半導体市場がこれだけ成長するならば、利益が急拡大する半導体材料メーカーが続出することになります。

 

 

本日の半導体関連株人気は「イビデンの中期計画」が原動力となった感があります。

 

 

                ☆

 

 

三井物産が2日午後2時に決算を発表しました。24年3月期の最終利益について8800億円(前期比-22%)の計画を公表しました。金属事業の利益が2900億円(前期比-1488億円、-34%)、エネルギー事業が1300億円(同-1794億円、-58%)となる見通しです。両事業の減益幅が合計で3282億円となります。全体の減益幅が2506億円ですので、資源関連セグメントを除いた利益は増益との考え方もできます。

 

 

三井物産は同時に中期経営計画を発表しました。24年3月期~26年3月期の期間で150円を下限とする配当を実施します。

 

 

5月2日午後3時10分記

 

 

 

 

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