「マイクロソフト7%高→ナスダック高い」
「銀行株安く、NYダウは続落」
「メタ(フェイスブック)、時間外取引で急騰」
「メタ、費用圧縮を好感」
「ファナック、今期減収減益」
「ファナックの受注は底打ちか」
「アドバンテスト、今期減収減益」
「小糸製作所は増収総益を計画」
4月26日の米国株式市場は、NYダウが0.6%下げる一方で、ナスダック指数は0.4%上昇しました。
一部金融機関の経営問題が引き続き重石となり、銀行株が下げました。4割の預金流出が明らかになったファースト・リパブリック・バンク(FRC)は29%下落しました。24日終値16ドルに対して26日は4.76ドルまで下げました。JPモルガン、シティ、ウェルズファーゴ、バンク・オブ・アメリカなどが下げています。
一方で、決算発表のマイクロソフトが大幅高となったことで、ナスダック指数は上昇しました。
マイクロソフトの株価(26日)
295.37ドル(+19.95ドル、+7.24%)
マイクロソフトは52週高値更新です。最高値は21年11月22日の349.67ドルです。
メタ(フェイスブック)が26日に決算発表をしました。時間外取引で急騰しています。日本時間朝5時20分現在、約9%の上昇率です。
メタの1-3月期
売上高 286億ドル(+3%)
コスト 214億ドル(+10%)
営業利益 72億ドル(-15%)
メタは4-6月期の売上高について295~320億ドルの計画を示しました。また今年1年間のコスト(費用)を860~900億ドルとしました。今年のコストは当初940~1000億ドルの計画でしたが、それが2月に890~950億ドルに引き下げられ、今回はさらに圧縮する見通しが公表されました。時間外取引の株価急騰は、コスト圧縮の進展を反映しています。
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日本企業の決算発表も徐々に活発になってきました。26日の発表内容では、24年3月期の企業投資に対する警戒感が反映されています。
工作機械に搭載される制御装置、ロボットのメーカーであるファナックが決算を発表しました。
ファナック(6954)の24年3月期計画
売上高 8195億円(-3.8%)
営業利益 1563億円(-18.3%)
新年度は減収減益の計画です。ファナックでも「在庫調整の生産への影響」を大きな背景要因に挙げています。
しかし、明るい材料もあります。四半期毎の受注高の動向を記載します。
ファナックの四半期毎の受注高推移(単位 億円)
2022 2022
1-3 4-6 7-9 10-12 1-3
2253 2340 2170 2005 2070
1-3月期の受注高が10-12月期を上回りました。この数値だけで受注底打ちを宣言するのは早計でしょうが、重要なデータです。そして、中国の受注高については、底打ち確認が濃厚です。
ファナックの中国受注高の推移(単位 億円)
2022 2022
1-3 4-6 7-9 10-12 1-3
703 624 533 527 624
中国受注高は、7-9月期、10-12月期と比べて、大幅に増加しています。中国での受注回復には信頼感が得られるデータです。
半導体テスターメーカーのアドバンテスト(6857)は厳しい業績見通しを公表しました。
アドバンテスト(6857)の24年3月期業績計画
売上高 4800億円(-14.3%)
営業利益 1050億円(-37%)
半導体出荷の鈍化が試験装置の市場縮小をもたらします。
24年3月期におけるトヨタ系企業の自動車部品出荷動向は堅実な内容になりそうです。小糸製作所(7276)は増収増益の見通しです。
小糸製作所の24年3月期計画
売上高 9270億円(+7%)
営業利益 645億円(+37%)
日野自動車(7205)、愛三工業(7283)、フタバ産業(7241)などの自動車関連企業も26日に決算を発表し、24年3月期の業績では増益の計画を立てています。自動車関連企業の24年3月期の利益面は上向きと受け止めています。
4月27日午前5時40分記