「日本株続伸」
「伊藤忠が昨年11月高値を更新、バフェット効果続く」
「バフェット効果の持続性、冷静な判断必要」
「ファーストリテイリング大幅高、3月中国大陸売上高40%増」
4月14日の日本株は上昇しました。日経平均、TOPIXとも、先週の金曜日から14日まで6日続伸です。
商社株の上昇が続いています。伊藤忠が大幅高となって、昨年11月の高値を5か月ぶりに更新しました。寄り付きは30円高でしたが、その後、ぐんぐんと上昇幅を拡大しました。取引時間中に買いが増えた構図です。動きの良い銘柄に対する投資家の関心の高さをうかがわせます。
商社株の上昇に対して、多くの投資家が「バフェット日本株投資拡大効果」と感じるでしょう。つまり、今週の商社株上昇、日本株上昇には「バフェット効果」が効いています。「バフェット氏がさらに商社株を買い増す」、「バフェット氏は次にこの株を買うのではないか」――日本株において、そうした思惑が浮上したことによる株価上昇です。
つまり、今週の株価上昇は「心理的な投資環境の改善」によるものです。「投資環境の改善」は、例えば「政策出動による需要拡大期待」とか、「中央銀行による大幅な金融緩和の開始」等によってもたらされます。
投資環境の改善はPERの拡大を通じて、株価上昇をもたらします。そして今回は「バフェット氏が買う」という、かなり情緒的な面が作用しています。
冷静な対応が必要でしょう。例えば、今年2月に「低PBR銘柄ランキングに入る株を順繰りに買う場面」が見られたように、日本株のトレーディングは時々、調子に乗り過ぎます。東京株式市場における継続的な買いの主体は、個人の中長期資産形成を目的とした買い、自社株買い等です。いずれも上値をどんどん買うことをしません。基本的には逆張りセクターです。
今後の日本株も「下落局面で底堅い、上昇局面ではいずれ調整する」と考えた方が無難でしょう。
2月決算を受け、大きな収穫もあります。ファーストリテイリングの中国大陸における売上高は、1-2月合計値が過去最高を更新し、3月売上高は前年同月比で40%増加しました。良品計画の中国大陸の売上高は、1月13%増、2月17%増、3月35%増となりました。中国消費は改善してます。消費が強ければ、モノ作りにも刺激を与えるはずです。
欧州では、中国向け売上高が拡大しているルイヴィトン・モエヘネシーが大幅高となって、上場来高値を更新中です。中国消費を意識した物色の流れが注目されます。
*次の掲載は、4月17日となります。
4月14日午後3時20分記