「NYダウ小幅高、ナスダック指数は続落」
「債券利回り低下、SVB破綻後の最も低い水準を抜く」
「3月ISMサービス業指数、新規受注と価格指数が急低下」
「3月ADP雇用統計、雇用者増加数は2月から半減」
4月5日の米国市場では、NYダウは小幅高、ナスダック指数は続落となりました。NYダウは0.2%の上昇率、ナスダック指数は1%の下落率でした。
厳しい経済指標を受けて、金利はさらに低下しました。10年債利回りは一時、0.07%Pほど低い3.26%台まで低下しました。シリコンバレー銀行破綻後における10年債利回りの最も低い水準は3月24日の3.29%台でした。そこを10日ぶりに抜いてきました。
ISMは5日、3月のサービス業景況指数を発表しました。サービス業PMIは、前月比で3,9P低下の51.2となりました。
ISMサービス業景況調査(3月)
PMI 51.2(-3.9)
活動 55.4(-0.9)
新規受注 52.2(-10.4)
雇用 51.3(-2.7)
供給配達 45.8(-1.8)
在庫 52.8(+2.2)
価格 59.5(-6.1)
輸出受注 43.7(-18.0)
サービス業の景況感が大幅に低下しています。特に新規受注指数については、前月比で10%P以上の低下です。新規ビジネスの獲得の勢いが急減速しています。また、価格指数も前月比で大幅に低下しました。新規輸出受注は大幅低下して50を割り込みました。
金利先物市場の取引から算出されるFED WATCHの予想金利水準を見ると、7月のFOMCにおける利下げ確率は約5割に達しています。マーケット参加者はかなり早い時期の利下げの可能性を読み込んでいます。
今週は、ISMの景況調査、労働省の求人採用調査など、重要な経済指標が発表されてきました。米国経済に対してネガティブな内容です。市場参加者の金利見通しを裏付ける内容です。
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民間調査機関のADPが5日発表した3月の雇用調査によると、民間雇用者の増加数は145000人となりました。2月の261000人に対して半分程度の増加数にとどまりました。3月の雇用の伸び鈍化を示すデータです。
4月6日午前5時30分記