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「シリコンバレー銀行買収のFCNCA、株価53%高」

「米国銀行株が軒並み高」

「金利上昇、原油価格大幅高」

「日本のメガバンクの短期的な戻り余地は?」

 

 

3月27日の米国株式市場では、ニューヨークダウが上昇する一方で、ナスダック指数は下落しました。

 

 

米国地方銀行のファースト・シチズンズ・バンクシェアーズ(FCNCA)が経営破綻したシリコンバレー銀行を買収することで合意したことを発表しました。金融不安の後退から銀行株が上昇しました。

 

 

債券市場では売りが優勢となって金利は上昇しました。原油価格は急上昇です。米国10年債利回りは前週末よりも0.15%Pほど高い3.53%台まで上昇、原油価格は4ドル近く上昇して73ドル台前半です。「銀行株買い、債券売り、原油先物買い」です。金利に敏感なグロース株は下げたので、ナスダック指数は下落しました。

 

 

ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズ(FCNCA)の株価は1日で53%も上昇しました。

 

 

ファースト・シチズンズ・バンクシェアーズ(FCNCA)の株価(27日)

895.61ドル(+313.06ドル、+53.74%)

 

 

FCNCAの株価は、シリコンバレー銀行破綻前には700ドル前後で推移しました。地方銀行経営不安を受けて、17日には505ドルまで下げていました。破綻銀行の買収を受けて、一気に52週高値更新です。

 

 

FCNCAの株価・時価総額の急増を直視するならば、米国金融株は、業界再編後の企業価値の変貌を意識する段階に入ったとも考えられます。

 

 

その他、米国金融株は軒並み高です。

 

 

JPモルガン 128.49ドル(+3.58ドル、+2.87%)

BAC     28.49ドル(+1.35ドル、+4.97%)

シティ    44.78ドル(+1.67ドル、+3.87%)

 

 

米国時間3月8日の「SVB問題前の株価水準」と比較すると、JPモルガンの27日株価は約7%下、BACは12%下、シティは11%下、ウェルズファーゴは14%下です。米国銀行株の株価位置を踏まえて、日本のメガバンクの株価の戻りのめどを意識する――短期的にはそんな取引が意識されます。

 

 

日本の銀行株の場合、「日銀政策変更の思惑、低PBR銘柄のかさ上げ、3月期末配当の権利取り意識、権利落ち後の不安」等の要素を加味し、下げ過ぎ銘柄の短期的な戻りを狙う手法が実戦的です。

 

 

3月27日午前6時20分記

 

 

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