「TOPIX高値更新」
「新内閣発足による経済対策に期待?」
「7月の電力設備投資が急増!」
「原動機受注急増、電線・ケーブルの需要も増加」
9月14日の日本株は上昇しました。TOPIXは7日に付けた高値を更新、2400Pに乗せました。8月の米国消費者物価指数の内容に対して、世界市場が無難な反応を示したことが好感されました。海外投資家の目には、日本の再改造内閣の発足による経済対策の進展も期待されたようです。
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本日は「電力設備投資関連株」について、お伝えいたします。内閣府は14日、7月の機械受注を発表しました。電力設備投資を見る上で、実に興味深いデータです。
7月機械受注における「需要者別受注額」を見てみましょう。機械装置の需要側=発注側のデータです。電力業の発注額(電力設備投資)は5317億円となりました。6月との比較(季節調整値)で「3.3倍増」、前年同月比で「4.1倍増」です。電力業からの機械受注が急増しています。時系列でも見てみましょう。
機械受注における電力業からの受注
(需要者別受注額)
1月 1037億円
2月 1422億円
3月 1037億円
4月 966億円
5月 2026億円
6月 1574億円
7月 5317億円
7月の電力業からの機械受注額が急増していることがわかります。4-6月累計の受注額は4568億円(1-3月期比18%増加)でした。そして、7月の受注水準は一段と増加しました。電力業の活発な設備投資を示すデータです。
次に「機種別受注額」を見てみましょう。どんな機械の受注がいくら入っているかを示すデータです。「原動機」の受注額は4350億円となりました。前年同月の1468億円と比べると約3倍に急増しています。4-6月期累計受注額は6212億円(前年同月比+29.8%)でした。
つまり、電力を発生させる機械である原動機の受注額は4-6月期に前年同期比3割増え、さらに7月単月では3倍になっています。電力業からの機械受注が増加しているデータと整合性があります。
さらに「電線・ケーブル」の7月受注高は1274億円(前年同月比+8.1%)、4-6
月期累計受注高は3654億円(同+11.2%)でした。
機械受注のデータは「変動の大きい船舶・電力を除く民需」が設備投資動向を示す先行データとして注目されることが多いですね。しかし、今年度のデータでは「電力会社からの機械受注=電力設備投資」が極めて高水準にあることが注目されます。
現在の東京株式市場において、電力株・エネルギー関連株が強い動きを示しています。日本国民にとって「エネルギー」が重要な存在になっていることが再認識されます。その電力を供給するための電力設備投資が高水準にあることを直視し、電力設備投資関連株の動向に注目したいと考えます。
9月14日午後3時10分記