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「日本株の上昇続く」

「急騰銘柄の貸株残増加」

「日本の主力株、需給相場の様相」

 

 

5月19日の日本株は上昇しました。日本株への強い需要が続いています。一気に株価水準を切り上げたので、当然、過熱感はあります。

 

 

現在の日経平均の25日移動平均線は29030円程度です。時価はここを6.4%ほど上回っています。ただ、33年ぶりの高値だとか、滅多にない状況にあるならば、通常の経験則を当てはめるのは危険なのかもしれません。

 

 

個別株の信用需給面に、過熱感を抱く投資家の行動が反映されています。

 

 

日本証券金融の貸株残動向を見てみましょう。貸株残とは、証券会社が日本証券金融から借りている株の残高を示すデータです。日本証券金融は株を貸しているので「貸株残」です。空売りのための株を借りる需要が増加すると、貸株残が増加します。従って、空売り需要を示すデータです。(単位 100株)

 

 

    東京エレクトロン  アドバンテスト    ソニー

15日   161      3459     2355

16日  1500      5051     1864

17日  1808      6045     2112

18日  2530      7980     3499

 

 

急騰銘柄については、信用取引の売りが入る傾向がわかります。念のため、申し上げますが、信用取引における売りは、「空売り全体のごく一部」を示すに過ぎません。信用取引以外の空売りは山ほどあります。

 

 

例えば、日本証券業界が毎週公表している統計によると、12日現在の貸株残高(証券会社から投資家に貸し出されている株の残高)は

 

東京エレクトロン 846万株

アドバンテスト  434万株

ソニー     1871万株

 

 

となります。

 

 

これに対して、12日現在の信用取引残高における売り残は、

 

東京エレクトロン  85万株

アドバンテスト   75万株

ソニー       84万株

 

です。信用取引の数倍、数10倍の株式が証券会社を通じて投資家に貸し出されています。

 

 

投資家に貸し出された株式は、空売りに使われます。日本の主力株に対して膨らんだ空売りポジションの解消が今回の上昇相場の要因の1つです。株価が上昇すれば、割高な株も増えてくるので、新たな売りポジションを作る投資家も増え、さらに上がるとまた買い戻しが入って、新たな空売りも入ります。

 

 

日本株は需給相場の様相を色濃く示しています。

 

 

5月19日3時20分記

 

 

 

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