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21世紀の台湾と日本

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アジアフレンドシップシリーズ「21世紀の台湾と日本」が放送20周年を記念して豪華リニューアル!

「もっと聞きたい!21世紀の台湾と日本~台湾の元気を訪ねて」


2000年7月にスタートした台日友好番組が20周年を迎え、更にパワーアップします。

世界中から注目を浴びる、新型コロナ感染拡大防止の現在や、オシャレなTAIWANスタイルなど、台湾をタイムリーに紹介。

台湾の元気、台日交流が活発化する源泉は何か?など、多様なテーマを通じて"台湾の魅力"を紹介していきます。
「哈台」「哈日」には留まらない、未来志向の「台日友好」ラジオです。

次回の放送は11月21日(土)9:00~9:30です!

昨日14日の第6回放送では最近人気の<台湾の鉄道の魅力>を特集しました。

なんとゲストの旅行写真作家・結解喜幸(けっけ よしゆき)さんが
この番組のために<台湾鉄路の列車旅>このミニ講座を書き下ろしてくださいました

充実の3回シリーズです。

写真もご覧になりながら、14日のオンエアもタイムフリーまたはポッドキャスト配信で是非お聞きください。

放送では結解さんからの「お宝」プレセントもあります!詳しくはラジオNIKKEIプレゼント情報欄をご覧ください!

最終回の3回目は集集線です。


番組ではリスナーの皆様からの台湾について知りたいことやメッセージを募集しています。
順次、当HPで公開される出演者の皆様への質問も大歓迎です!
HP右側の「番組宛メールフォーム」からどしどしお送りください!

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■台湾鉄路の列車旅・集集線

かつては台北から台湾中部・南部への日帰り観光は時間的に厳しいものがあったが、台北駅と左營駅(高雄)を最速1時間36分で結ぶ台湾新幹線(高鐵)の開業により、時間的な距離が大幅に縮まることとなった。
今回紹介する集集線は、台湾中部の縦貫線二水駅と車埕駅を結ぶローカル線で、南国の木々が生い茂る自然の美しさを車窓に楽しめるという魅力にあふれている。



台北駅から台湾新幹線の各駅停車を利用すれば、約1時間20分で彰化駅に到着。高鐵の彰化駅から台鐵の田中駅まではシャトルバスが運行されており、田中駅発9時12分、10時30分、11時44分の集集線直通列車に乗り継ぐことができる。
また、台北駅から台中駅まで台湾新幹線の速達列車を利用し、接続する台鐵の新烏日駅から區間車を乗り継いで二水駅まで行くこともできる。
新烏日駅や田中駅で「集集線一日週遊券」(90元)を買っておけば、二水駅や田中駅から集集線の列車に乗り換えるのに便利だ。






二水駅から乗車した車埕行きの気動車は、車体の色も内装も黄色一色。



幸せの黄色い気動車ともいえる明るい車内で、よく見ると床や天井にバナナが描かれている。
出入り口ドアの横には5本のバナナのイラストがあり、どれが一番美味しいかを当てるクイズに。正解は隣のトイレにあるという。
この列車に乗って美味しいバナナを当ててみてはいかかだろうか。
なぜ、バナナをモチーフにした列車が走っているのかといえば、これから走る集集線の沿線はバナナの産地として知られたところで、車窓からもバナナの木を見ることができる。

二水駅から縦貫線の線路とともに走るが、しばらくすると左手にカーブして内陸方面を目指すこととなる。
次の源泉駅を過ぎると、車窓にはバナナやビンロウの木が映し出される。
駅前にバナナの集積所があった濁水駅を発車すると、やがて線路の右手に道路が並走。線路に沿ってクスノキが植えられており、緑のトンネルとして観光スポットになっている。
龍泉駅を過ぎると、道路沿いに土産物店やレストランが建ち並ぶ光景が映し出され、この路線名ともなっている集集駅に到着する。



集集駅の木造瓦屋根の駅舎は、日本統治時代の1930(昭和5)年に建築された町のシンボルであったが、1999年9月21日に集集付近を震源とした発生した台湾中部大震災で倒壊。
新しい駅舎に建て直すことになったが、地元の方々の駅舎に対する熱い思いにより、1930年の建設当時の設計図を基に往時の姿に復元されたというものだ。



集集駅前には屋台街、食堂、土産物店などが建ち並び、地元名産のバナナを店頭に並べる店もある。途中下車して駅周辺の見どころを巡るのがよいだろう。

次の列車に乗って終点の車埕駅を目指すと、車窓に山間の風景が映し出される。
右手に水里の町並みが見えると、列車は集集線で最大の町の玄関口となる水里駅に到着。
日本統治時代に水力発電所の建設で賑わったところで、町中のバスターミナルからは台湾中部の一大観光地として知られる日月潭や台中方面へのバスが発着している。




水里駅を発車した列車が短いトンネルを抜けると、終着の車埕駅に到着。
かつて材木の積み出しで賑わった広い駅構内を利用して、ディーゼル機関車や貨車を展示する鉄道公園となっている。
駅前の木材をテーマにした展示館をはじめ、食堂や土産物店が軒を連ねており、名物の「木桶便當」を味わうことができる。
周囲の山を眺めながら、のんびりとした時間を過ごせるのが一番の魅力。土休日は列車が込み合うので、できれば平日に訪れたい。

 

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結解喜幸さんプロフィール

1953年、東京生まれ。
幼少の頃から鉄道が好きで、暇さえあれば列車に乗って日本国中を旅していた。
出版社勤務の後、旅行写真作家として国内・海外の取材を行う。
30年以上前に訪れた台湾の鉄道の魅力に嵌り、すでに訪台歴300回を数える。
『台湾一周鉄道の旅』(光人社)、など単行本のほか、『台湾鉄道パーフェクト』(交通新聞社)、『台湾鉄道の旅完璧ガイド』(イカロス出版)、『鉄道ダイヤ情報』(交通新聞社)などで台湾の鉄道の魅力を発信中。

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