岸田恵美子
今週のニュースファイルは、
(1)
カナダのトロントで開催されたG20首脳会議は、首脳宣言を採択し、「成長に配慮した財政健全化」との基本原則を打ち出すとともに、先進国について「2013年までに少なくとも財政赤字を半減させる」との数値目標を明記しました。ただし、日本については目標達成を強制しない「例外扱い」としました。
(2)
国土交通省と林野庁は、私有林の所有権や売買実態の調査に乗り出しました。背景には、海外の投資家が取得した場合に水源や木材資源の保全が損なわれるとの懸念があります。中国人投資家などが東京都の多摩川上流地域の山林購入に関心を示しているとの情報が寄せられています。
(3)
EU=ヨーロッパ連合が、EU、アメリカ、日本、中国、韓国などの国民を対象に実施した世論調査で、望ましい就業形態として「サラリーマンより自営業者」と答えた人の割合は、 中国が71%、アメリカ55%、EU平均45%、韓国51%、日本は39%でした。国際比較した場合の日本人の起業意欲の低さが際立っています。
(4)
国土交通省は、高速道路無料化の社会実験を開始しました。対象となる37路線50区間の初日の交通量は、実験直前の同じ曜日と比べて平均でおよそ79%増加しました。正午までの12時間のプラス63%より伸び率が高まっており、夕方以降のマイカーによる帰宅や買い物客らの利用が多かったことがうかがわれます。長さ1キロ以上の渋滞は4区間で発生しました。
(5)
ネットワーク機器世界最大手、アメリカのシスコシステムズは、アップルのiPad発売でにぎわう多機能携帯端末市場に参入すると発表しました。基本ソフトには、検索最大手グーグルが開発した「アンドロイド」を採用します。
(6)
菅総理大臣は、参議院議員選挙の応援のために訪れた秋田市内で演説し、消費税率の引き上げについて「年収300万とか350万円以下の人は、消費税分は全額還付するやり方もある。必要な食料品などを税率を低いままに押しとどめるというやり方もある」と語りました。菅総理は、これに先立つ青森市内での街頭演説では「年収が200万とか300万とか少ない人 までは負担が大きくならないように還付をする制度も相談したい」と語りました。
(7)
ネット通販最大手・楽天の三木谷社長は、記者会見で、主力のインターネット通販事業で世界27カ国・地域への進出を目指し、「将来はグループ全体の取引総額で海外の取扱高比率7割を目指す」と表明しました。「今後は社内共通語の英語化が必要」と強調し、記者会見を英語で行いました。
(8)
アメリカ議会予算局は、アメリカの財政状況の長期見通しを公表し、2010会計年度末の連邦債務残高がGDP比で62%と、第2次世界大戦直後以来の高水準になるとの予測を明らかにしました。
(9)
日銀が発表した6月調査の企業短期経済観測調査の結果は、企業の景況感を示す業況判断指数が大企業製造業でプラス1と、3月の前回調査から15ポイント改善しました。大企業製造業の業況判断指数がプラスに転じるのは、リーマン・ショック前の 2008年6月以来、2年ぶりです。
(10)
損害保険ジャパンは、日本政府が今月から中国人の個人向け観光ビザの発給要件を緩和したことを受けて、年内にも中国で個人向け損害保険の販売を本格的に開始します。手始めに海外旅行傷害保険を手掛け、医療保険などに広げます。
今週のポイントは、
(1) 菅総理「消費税全額還付も検討」に物申す
(2) 今週のマーケットの動きをこう見る
(3) 楽天「社内共通語の英語化」の必然性
今週の気になる作品は、書籍『気にするな』(弘兼憲史/新潮新書)
Check the Tomorrow :
7月5日(月)
・米国市場休場(Independence Day)
・ユーロ圏5月小売り売上高
7月6日(火)
・5月景気動向指数(速報)
・米8月ISM非製造業景況指数
・豪5月貿易収支
・豪金融政策発表
7月7日(水)
・独5月製造業受注
・英中銀金融政策委員会(8日まで)
7月8日(木)
・5月機械受注
・6月景気ウォッチャー調査
・6月オフィス空室率
・6月工作機械受注
・日銀支店長会議
・ECB理事会
・ポルトガル労組が緊縮財政への抗議デモ呼びかけ
・豪6月失業率
7月9日(金)
・米5月卸売在庫
・韓国政策金利決定
・ブラジル市場休場
7月10日(土)
・中国6月貿易収支








