岸田恵美子
今週のニュースファイルは、
(1)
中国の中央銀行である人民銀行は、「国内外の経済・金融情勢と我が国の国際収支の状況に基づき、人民銀行は人民元の為替形成メカニズムの改革をさらに進め、元相場の弾力性を高める」との声明を発表しました。2008年7月から事実上、ドルに固定してきた人民元相場の変動を再び認め、小幅で緩やかな元相場の切り上げを再開する方針とみられる。
(2)
ベトナムの国会は、日本の新幹線方式での整備が閣議決定されていた「南北高速鉄道」計画を推進するとした政府案を反対多数で否決しました。議会では、560億ドルという巨額の投資と鉄道事業の採算性の低さを懸念する声が相次ぎました。
(3)
菅総理大臣は、通常国会の閉幕後に記者会見し、消費税率引き上げについて、食料品などの軽減税率や給付付き税額控除など低所得者対策を前提とする考えを表明しました。実施時期に関しては「少なくともこれから2年、3年あるいはもう少しかかる」と語りました。
(4)
J・フロントリテイリング傘下の大丸松坂屋百貨店は来月から、高級ブランド品の中古品販売に乗り出します。「グッチ」や「ルイヴィトン」などおよそ250ブランドの時計やバッグを消費者から買い取り、インターネット通販で新品より安く販売します。新品の定価販売を主力とする百貨店が中古品事業に参入するのは、これが初めてです。
(5)
カレーチェーン大手の壱番屋は海外出店を加速します。来年3月末までに、主力の「カレーハウスCoCo壱番屋」を、中国などアジアを中心に前の期のおよそ2倍の20店舗、出店し、香港やアメリカ本土にも初めて出店します。国内では既存店売上高が伸び悩む一方、新規出店の余地も狭まっており、海外事業を新たな柱に育て、成長の原動力にします。
(6)
トヨタ自動車の中国・広東省広州市の完成車組み立て工場が、トヨタ系部品メーカーのストライキを受けて稼働を一時、停止し、同じ広州市にあるホンダの完成車組み立て工場も、部品メーカーの工場で起きたストライキで稼働停止に追い込まれました。頻発する労働争議が、中国での日系自動車事業の不安要因として急浮上しています。
(7)
アメリカの大手調査会社・ガートナーは、ネットワーク経由でソフトウエアや情報サービスを利用する「クラウドコンピューティング」の市場規模が全世界で2010年に683億ドル=およそ6兆2000億円になるとの予測を発表しました。前の年と比べた増加率は17%と、IT市場全体の予想伸び率5%を大きく上回っています。
(8)
第22回参議院議員選挙が公示されました。改選数は選挙区73、比例代表48の合計121議席で、立候補総数は、3年前の前回選挙の377人を上回り、440人前後となる見通しです。投票日は、7月11日・日曜日です。
(9)
ソフトバンクモバイルは、アップルの高機能携帯電話の新しい機種「iPhone4」を発売しました。発売当日の朝、東京・渋谷のソフトバンク表参道には徹夜組を含め320人以上、東京・銀座のアップルストアには500人以上の行列ができました。
(10)
サッカーのワールドカップ・南アフリカ大会の1次リーグE組最終戦で、日本は3―1でデンマークに快勝し、2勝1敗・勝ち点6でE組2位となり、2大会ぶり2度目の決勝トーナメント進出を果たしました。決勝トーナメント1回戦は、日本時間の今月29日火曜日23時から、F組1位のパラグアイと対戦します。
今週のポイントは、
(1) 中国「人民元相場の弾力性を高める」の真意
(2) 今月の米FOMC声明文の読み方
(3) 参院選公示に思う
今週の気になる作品は、iPhone4
Check the Tomorrow :
6月28日(月)
・米5月シカゴ連銀全米活動指数
・米5月個人所得・支出
・米5月PCEコアデフレータ
6月29日(火)
・5月労働力調査
・5月家計調査
・5月商業販売統計
・5月鉱工業生産(速報)
・米4月S&Pケースシラー住宅価格指数
・米6月コンファレンスボード消費者信頼感指数
・ギリシャが24時間のゼネスト実施へ
6月30日(水)
・5月住宅着工件数
・米6月ADP雇用統計
・米6月シカゴ購買部協会景気指数
7月1日(木)
・日銀短観(6月調査)
・6月新車販売
・中国人の個人ビザ発行条件大幅緩和
・米6月ISM製造業景況指数
・米5月建設支出
・米6月米国内新車販売
・豪5月小売売上高
・中国6月PMI
・インド5月輸出総額・輸入総額
・ 香港・カナダ市場休場
7月2日(金)
・米6月雇用統計
・米5月製造業受注
・ユーロ圏5月失業率
岸田恵美子
今週のニュースファイルは、
(1)
NECとソニーは、多機能携帯端末の利便性向上につながる技術の開発に相次いで成功しました。NECは、画面だけを本体から取り外して閲覧できる新型端末の実用化にメドをつけ、ソニーは、紙のような感触で電子書籍のページがめくれるタッチパネル機能付きディスプレーを開発しました。これらの技術を今後市場に投入する自社製の携帯端末で採用し、アップルの「iPad」に対抗します。
(2)
中国の製造拠点での賃上げが広がりをみせています。発端となった、電子製品製造受託サービス最大手の台湾の「ホンハイ精密工業」は、およそ1カ月にわたり従業員の相次ぐ自殺への対応に追われ、大幅な待遇改善に踏み切りました。賃上げの波及は続いており、中国生産への依存度を高める日本の電機業界などは戦略の見直しを迫られそうです。
(3)
ノートパソコン市場で「ネットブック」の販売が失速しています。機能を絞って5万円前後と低価格を実現し、一時は市場をリードしましたが、最近になり、家電量販店で売り場縮小の動きが出ています。需要の中心は、価格が8万円程度で「ネットブック」よりも機能を高めた1ランク上の機種に移っており、さらに、最近の多機能携帯端末の人気の高まりも影響している模様です。
(4)
アメリカの「ツイッター」社のグレッグ・パス最高技術責任者は、日本経済新聞社と総務省が主催した「世界ICTサミット2010」で講演し、「1日 6500万個のつぶやきのうち、12%が日本からのもの」「オープンなシステムで、リアルタイム情報をいつでもどこでも利用できるようにしたのが成功の条件」と語りました。
(5)
EU=ヨーロッパ連合は、スペインとポルトガルの財政再建計画を了承しました。EUは両国に対し、2013年までに財政赤字をGDP比3%以内に抑えるよう求めています。
(6)
JAXA=宇宙航空研究開発機構が打ち上げた小惑星探査機「はやぶさ」が7年ぶりに帰還し、小惑星の砂が採取されている可能性のあるカプセルがオーストラリア南部の砂漠で回収されました。「はやぶさ」は
太陽光をエネルギー源とするイオンエンジンを搭載しており、日本メーカーのビジネスチャンスにつながるものと期待が膨らんでいます。
(7)
アメリカのアップルは、今月24日に発売する新型の高機能携帯電話「iPhone4」について、先行予約開始初日の注文が60万台を超えたと発表しました。予想を大きく上回り、1日の予約注文台数としては過去最高の記録です。予約のためのアクセスの殺到でシステム障害が発生したことも明らかにし、謝罪しました。
(8)
富士通と東芝は、携帯電話機事業の統合で基本合意した発表しました。10月1日をめどに新会社を設立し、東芝の携帯電話機事業を移管します。富士通が7~8割を出資するとみられ、7月末をめどに最終決定します。国内メーカーは通信会社主導の製品開発を続けてきましたが、日本特有の商習慣に限界が見え始めており、メーカー各社は再編により「自立」の道を模索し始めています。
(9)
ゼネラル・モーターズは、アメリカ国内の工場の大半が夏休み返上で稼働すると発表しました。新車需要の拡大に対応するためで、およそ5万6000台の生産上乗せを見込んでいます。一方、アメリカの調査会社が発表した今年の新車の初期品質調査の結果で、アメリカ製の品質が日本メーカーを含む海外勢を上回りました。フォード・モーターなどが品質を改善し、過去24年間の調査で初めて海外勢を逆転しました。
(10)
国会は150日間の会期を終えて閉幕し、各党は「6月24日公示・7月11日投開票」の参議院議員選挙に向けて、事実上の選挙戦に入りました。自民党が参議院議員選挙のマニフェスト=政権公約で消費税について、「当面10%」まで税率を引き上げる方針を明記したのに対し、菅総理大臣は、マニフェスト発表の記者会見で、「当面の税率は自民党が掲げている10%を1つの参考にしたいと考えている」と語りました。
今週のポイントは、
(1) 参院選のポイント
(2) 今週のマーケットの動きをこう見る
(3) アップルは何故そんなに人気があるのか?
今週の気になる作品は、google mobile
Check the Tomorrow :
6月21日(月)
・5月コンビニエンス売上高
6月22日(火)
・米4月住宅価格指数
・米5月中古住宅販売件数
・米FOMC(23日まで)
6月23日(水)
・日米安全保障条約発効から50年
・米5月新築住宅販売件数
・コーン米FRB副議長が退任(過去40年間連邦準備制度に勤務)
6月24日(木)
・5月企業向けサービス価格指数
・参議院選挙公示
・米5月耐久財受注
・iPhone4発売開始(米英仏独日)
6月25日(金)
・6月都区部・5月全国消費者物価
・米1・3月GDP(確報)
・G8サミット(27日まで/カナダ・ムスコカ)
6月26日(土)
・G20サミット(27日まで/カナダ・トロント)
2010年6月11日放送内容(第583回)ITスペシャル [番組紹介]
2010/6/11(金) 23:14 投稿:ディレクター 記事URL トラックバック ( 0 ) コメント ( 2 )
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湯川抗さん(左) 伊藤洋一さん 岸田恵美子
<ゲスト> 湯川 抗 さん
:富士通総研経済研究所・主任研究員。1989年上智大学法学部を卒業、第一勧業銀行に入行後、97年に富士通総研に入社。2005年、東京大学工学系研究科先端学際工学専攻博士課程を修了(Ph.D.)。主な研究領域は、「インターネットビジネス」「ベンチャー企業論」「産業クラスター」。著書に『進化するネットワーキング』(NTT出版)など。横浜市立大学、玉川大学で非常勤講師、東京大学先端科学技術研究センター、国際大学GLOCOMでは客員研究員を兼任。
<論 点>
(1)ネットの現状をどう見ますか?
(2)ネットは世の中を大きく変えたと言えますか?
(3)ネットは今も拡大の過程にありますか?
(4)オープンな会社の方がcunsumer generatedな社会では伸びる?
(5)ネットのvelocityの高まりをどう見ますか?
(6)湯川さんが描くネットの未来図とは?
(7)通信事業者の負荷増大をどうしのぎますか?
(8)ネットがフルにワークするには日本の制度・習慣は遅れているのでは?
岸田恵美子
今週のニュースファイルは、
(1)
台湾のパソコン大手・アスースは、タッチパネルで操作するアップルのiPad型の多機能携帯端末「EeePad(イーパッド)」を、来年3月までに台湾とアメリカで発売すると発表しました。先週には同じ台湾大手のエイサーが新製品を発表したばかりで、アップルに追随する動きは今後も続く見通しです。
(2)
中国の工場で従業員による賃上げ要求が強まり、工場の操業が停止する事態が頻発しています。広東省にあるホンダの部品工場ではストライキによりラインがストップし、その影響で完成車工場も休止に追い込まれました。
(3)
イスラエルが海上封鎖を続けるパレスチナ自治区ガザ地区に向けて支援物資を運んでいたとされる船団を、イスラエル軍が攻撃して拿捕し、多数の死傷者が出ました。国連安全保障理事会は「少なくとも民間人10人が死亡し、多くの負傷者を出したこれらの行為を非難する」との議長声明を全会一致で採択しました。
(4)
インターネット経由でソフトなどを利用する「クラウドコンピューティング」サービスを利用する日本企業の割合は14.8%で、アメリカ企業の4分の1にとどまっていることが総務省の調査でわかりました。電子メールやデータ保管など情報系システムで利用する割合は日米でほぼ同程度ですが、受注販売や生産管理など基幹業務への導入では日本企業の遅れが目立ちます。
(5)
インドの自動車大手・タタ自動車は、西部グジャラート州アーメダバード近郊で、超低価格車「ナノ」の専用工場の操業を開始しました。年間生産台数は、従来の6倍の25万台に増強されます。
(6)
アメリカのオバマ大統領は、韓国人の民間団体がニューヨークで開催した晩さん会にビデオメッセージを寄せ、韓国の哨戒艦沈没事件への対応について「北朝鮮による正当な理由のない侵略行為」と指摘したうえで、「国連安全保障理事会の場を含め、同盟国やパートナー国と協調し、北朝鮮の責任を追及する」と語りました。
(7)
財務省が発表した今年1~3月期の法人企業統計によりますと、企業の売上高は1年前と比べてプラス10.6%の344兆円となり、9四半期ぶりに増加しました。経常利益も2.6倍となり、11期ぶりに増収増益を確保しました。ただ、設備投資はマイナス11.5%と12期連続で1年前の水準を下回っており、企業の投資意欲の低調さがうかがわれます。
(8)
韓国の統一地方選挙は、主要16自治体の首長選で政権与党ハンナラ党候補の当選が6にとどまって改選前の13から大きく後退するなど、李明博政権の惨敗に終わりました。
(9)
5月のアメリカ国内新車販売で、トヨタ自動車の伸び率は1年前と比べてプラス6.7%となり、市場全体のプラス19%を大幅に下回りました。アメリカの中小型車市場におけるトヨタの優位性が、リコール問題を機に崩れつつあるという見方が広がっています。
(10)
鳩山総理大臣は、アメリカ軍普天間基地移転問題の迷走、社民党の連立政権離脱、自らの政治資金問題で混乱した責任をとって辞任し、鳩山内閣は総辞職しました。鳩山総理は民主党の小沢幹事長にも辞任を求め、小沢氏はこれを了承して党幹事長を辞任しました。民主党は、「政治的な空白を作らない」との名目で、総理辞任表明の2日後という異例の早さで党代表選を実施し、これに勝利した菅直人・副総理兼財務・経済財政大臣が、衆参両院の本会議で、第94代、61人目の内閣総理大臣に指名されました。
今週のポイントは、
(1) 鳩山・小沢辞任と菅総理指名をこう見る
(2) 相次ぐ中国人工場労働者の賃上げ要求の背景と日系企業の対応
(3) 今週のiPad続報
今週の気になる作品は、電気自動車・日産リーフ
Check the Tomorrow :
6月7日(月)
・ユーロ圏財務相会合(ルクセンブルク)
・IAEA理事会(11日まで/ウィーン)
・アップルコンピュータが開発者向けイベント開催(iPhone次世代モデル発表の可能性)
・北朝鮮最高人民会議(ピョンヤン)
・民主党役員人事
6月8日(火)
・4月景気動向指数(速報)
・5月景気ウォッチャー調査
・EU財務相理事会
・スペインで緊縮財政に抗議する公務員スト
・ブラジル中銀金融政策決定会合(9日まで)
・ブラジル 1~3月GDP
・菅新内閣発足
6月9日(水)
・4月機械受注
・5月工作機械受注(速報)
・米4月卸売在庫
・米ベージュブック
・英中銀金融政策委員会(10日まで)
6月10日(木)
・1?3月GDP(2次速報)
・5月企業物価指数
・5月消費動向調査
・5月オフィスビル空室率
・米4月貿易収支
・ECB理事会
・中国5月貿易収支
・NZ準備銀行金融政策決定会合
6月11日(金)
・米5月小売り売上高
・米6月ミシガン大学消費者信頼感指数(速報)
・米4月企業在庫
・FIFAワールドカップ南アフリカ大会開幕(7月11日まで)
・中国5月生産者物価/5月消費者物価/5月小売売上高 /5月鉱工業生産/5月固定資産投資
・インド4月鉱工業生産








