5月17日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.05/15 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.513~戦前にもジャズはあった】

  55年以上と言う長い歴史を誇り、恐らく世界中のジャズ番組の中でも最長寿とも言えるこの「テイスト・オブ・ジャズ」。ぼくが関わってからもなんやかんやで既に45年以上、亡くなった局の先輩でジャズアルバムのプロデュース数、日本でも屈指の数を誇る木全信氏(局を辞めRCAレコードプロデューサーに転身)の担当が、番組スタートから8年ほど...。まあ本当によく続いているものだが、そんな長い歴史の中でも、今まで殆ど取り上げなかったテーマが一つある。それが「戦前のジャズ」と言うか日本のジャズの原点~「和ジャズ」揺籃期のアルバム紹介である。
 
 どうもジャズと言うと、ぼくなどは直ぐにモダンジャズ=ジャズと言うことになってしまい、デキシージャズやスイングジャズと言った、かつての黄金期のスタイルを無視しがちだが、こうしたジャズスタイルを今でも守っている方達もおられる。その代表格がディキシーの山喜雄さん、そしてスイングクラリネットの北村英治さんと言った大御所達。このお二方やそのほかのプレーヤーの方も時々スタジオにゲスト登場、それぞれスイングやディキシーの演奏などを紹介してくれる訳だが、その原点ともなる戦前のジャズ、これについて触れることは殆どない。と言うよりもジャズ関係者でも、その辺を語れる~興味を持つ人も殆どいない、大先輩の故油井正一、故野口久光と言った方達を除き、誰もいないのが実情なのである。
 
 ぼくも当然その一人だが、ある時偶然に戦前人気を博したジャズ歌手、川田文子の伝記を読むことがあり、それ以来戦前のジャズ=日本ジャズ揺籃期に興味を持つようになった。川田文子はアメリカ移住民の子供でカリフォルニア育ち。ブロードウエイのステージにも立ち将来を嘱望されたシンガーだったが、母親と共に日本に観光旅行に来て、横浜の波止場でレコード会社のお偉方の出迎えを受け、そのままレコードスタジオに拉致(?)されてしまったと言う経歴の持ち主。この川畑文子など戦前のジャズを知るとかなり面白い。
 このコラムでも時々紹介しているが、6年程前から始まった中野区の地域センター(公民館)でのジャズ講座。その第1回目にこのテーマ「戦前にもジャズはあった」を取り上げ、40名ほどのおばちゃん中心の聴講者達にもかなりな好評を博し、この成功(?)でジャズ講座、今もまだ続いている訳なのだが...。

 ところが最近あるジャズ雑誌が、このジャズ揺籃期を2号続けて特集、その一回では「宮沢賢治は日本最初のジャズ文学者...」と言った特集を組み、ちょっとした話題にもなった。宮沢賢治とジャズの関連性については、もう30年ほど前から赤塚不二夫の面白グループの一員だった評論家の奥成達氏が良く語っており、確かその関連本も出ている筈。
 今はコロナ禍でゲストも登場しにくい状態もあるので、山本アナの語りと言う形で「戦前にもジャズはあった」と言うテーマで、この川畑文子や日本最初のジャズ歌手、二村貞一など、ジャズ唄~戦前のポピュラーソングを特集してみることにした。ぼく自身は日本が誇るオリジナリティーを備えた最初のジャズ歌手(?)は、日本の喜劇王エノケンこと榎本健一だと信じているが、そのエノケンの「青空」など数曲も番組では紹介する。特に有名なミュージカルナンバー「雨で歌えば」は、肝心のNYの街中での雨降りから、江戸時代の旅籠屋での雨に変貌する、この辺りまったく見事としか言いよう無し。
 そして日本最初の本格的ジャズシンガー、あの「ブギの女王」の異名で戦後直ぐの日本で、圧倒的な人気を誇った笠置シズ子。彼女が太平洋戦争突入直前、いわゆる敵性音楽=ジャズの強い規制がかかる時代に吹き込んだ、歴史的名唱「ラッパと娘」なども紹介する予定。そしてトリに登場するのは、笠置のコピー歌手としてデビューを果たし、以降日本の歌謡界を背負うことになる「女王」美空ひばり。戦前と戦後を結ぶこの女王の定評あるジャズボーカルナンバーは、確かに上手いし愉しく聴かせるこの企画は今週か来週の放送予定ですので、乞うご期待。

【今回はノーゲスト回】
「元気が出るラテンジャズ特集」
M1
Babarabatiri  / Tito Puente
M2Se akabo rabia  / Azucar Negra
M3La Nueva Cubana / Gonzalo Rubalcaba
M4El comeron / あびる竜太Latin jazzグループ」
M5West / 川嶋哲郎」

5月10日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.05/08 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.512~コロナ禍は続く】

 
 最近は殆どの人達が、コロナのことしか考えられないコロナ恐慌状態。ぼくのようなオールドボーイになると、恥ずかしい話坂道や階段の上り降りで直ぐに息切れしてしまうこともあり、そんな折に発熱でもあったらそれコロナ...と疑ってしまうだろう。先日も持病の定期診療で病院に行ったのだが、驚いたことにいつも屯している老人連中が殆ど見当たらず、実にスムーズに定期診療の運びとなった。いつもは薬をもらうためだけに病院通いだった連中も、コロナ怖さに足が遠のいたようなのだが、事程左様にこの恐ろしい病渦は様々なことの実態を暴き出している。その最も顕著な例が日本の政治と言うか、安倍政府の余りにもお粗末な狼狽振りと失態振りだろう。あの内田樹先生も嘆いていたように、次
々と失態を重ね続ける安倍一派に、未だ40%を超す支持があり続けるという嘆かわしい事態。本当にどうにかして欲しいものである。

 まあそんな日本人の、どうしようも救いの無い性向~政治志向を嘆いていても仕方ないが、それにしても華やぎのGWも全く形無しである。一寸は元気に...とも思うのだが、まずは暗いニュースから。以前このコラムで、コロナ禍で亡くなったジャズミュージシャンを何人か紹介したが、その後ある知り合いから大物が亡くなったと言うニュースを教えられた。白人サックス奏者の大立物、リー・コニッツである。彼ももう80代半ばの筈で、まさにジャズレジェンドの一人だが、つい最近まで現役バリバリで活躍していただけに大変残念である。特に彼には想い出があるだけに寂しさもひとしおなのだ。もう数十年も前のこと、初めて局から派遣されアメリカ民放ツアー(15日間ほど)に参加したのだが、その最終地のNYの街で偶然出会った、知り合いのジャズカメラマンが彼のマンション(NYのセントラルパークの脇にある高級マンション)で写真撮影をする...と言う。これ幸いと乗っかり彼のマンションを訪れ、交友を持ったと言う今は懐かしい想い出があるのだ。クール派の巨星とされるが、それに反し実に温かみを持った素敵なお人柄のジャズマンだった。それだけに本当に寂しい。

 そしてこのコロナ禍、多くの人が日頃は余りしないおうち読書などもしているようだが、その中でも売れているのが、あのノーベル賞作家カミユの「ペスト」だと聞く。アルジェリア生まれの作家でもあるカミユの「異邦人」に続く2作目になるこの作品、もう大分以前に読んだので詳細はしかとは覚えていないが、アルジェリアのある街で発症し全市に広がるペストとの戦いを描いたもので、今のコロナ渦にはぴったりの内容だけに、改めて読もうと思った人も多かったのだろう。確かその中である宗教家が「この疫病が皆を高め、その生きる道を示してくれる...」と言うようなことを語っていたはずだが、それはこの今の悲惨な状況にも通じる言葉だと思う。

 そしてもう一冊、こちらはアルゼンティンのノーベル賞作家ガルシア・マルケス(焼酎「百年の孤独」のもとにもなった作品などを著わす)、「マジック・レアリズム」という魅惑的な手法を編み出した彼の描いた「コレラの時代の愛」。80年と言う長い時代を超える熱狂的な愛の軌跡を描いた、この実に興味深く面白い長大小説も、コロナ禍の時代には読まれてしかるべきものだと信じる。

 まあこんななんとなく重苦しい日々が続く今は、少しでも心の余裕を得るため音楽でも聴きながら過ごすしか...。そう思いながらCD棚から選び出したのはやはりバッハ。中でも「無伴奏チェロ組曲」が最適だ。ぼくの思う至高の音楽とも言えるこの組曲、人気のヨーヨーマかこの名曲を復活させた定番のカザルスか...とも思った。しかし今回はその峻厳さで、ぼくらに進むべき道を教え示してくれる鬼才シュタルケルのものにした。それにしてもどの曲も素晴らしいし名演揃いだ。

【今週はノーゲスト回】
 「ポップスや演歌の歌手が歌うジャズ」というテーマでお送りします

M1「Smile / 松田聖子」
M2「You'd Be Nice to Come Home To / 八代亜紀」
M3「Seven Steps to Heaven / 森山良子」
M4「Moon River / 勝 新太郎」
M5「Falling In Love With Love 恋に恋して / 伊藤君子」
M6「花は咲く / Roberto Menescal, Wanda Sá 他」

 

5月3日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.05/01 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.511~ステイホーム】

  このコロナ渦で最も叫ばれている単語、それが「ステイホーム=蟄居」だろう。確かにこんな状況になっても、江の島や高尾山に人が集まるなどは愚の骨頂...、と言うか危険極まりない行動ではあるが、老いも若きも幼きも全てが蟄居とは寂しいしなんとも厳しい。しかし後輩夫妻が駐留している北京や、アグネス・チャンが一時帰国している香港など、完全拘束状態の「ロックアウト」話を耳にすると、まだ蟄居などは自由で優雅な措置に思えてくるから不思議だ。


 そんな毎日のステイホーム、ぼくの場合はまずジャズを聴く~ジャズアルバムの整理などジャズ関連に始まり、ビデオ鑑賞、そして読書などと言ったおうち行動中心で、肝心の1時間ウーキング(お散歩)もバカ犬ピーちゃんを失ってからは気持ちもままならない。またジャズリスニング(鑑賞)、これもご近所の手前あまり大きな音を出せないつらさ。更にアルバムや資料の整理、これも作業しながらついつい、見逃し聞き逃してしまった資料やアルバムの発掘作業に変わってしまい、少しもはかどらないのが実情だ。 

 先日の資料整理の最中、一冊のジャズ&ミステリー本を再発見、久しぶりに読みふけってしまった。タイトルは「ミステリー・ディスクを聴こう」、著者はミステリー作家でジャズ好きでも知られる山口雅也。ジャズ専門誌にコラムなども書いていた彼のこのミステリー音楽本、もう20年も前に出されたものだけに、当然今は絶版だと思うが...。この本ぼくは確か著者から贈呈された筈で、その当時は全部読んでいたと思っていた。だが意外に忘れていたエピソードやアルバムなども多く、蟄居生活を癒す格好の素材として読み進んでしまった。


 この山口氏のミステリー&ジャズ本が出た90年代半ばは、未だハードボイルド小説、特にぼくの大好きなディック=PI(プライベート・アイ)と呼ばれる、私立探偵達(スペンサーやモーゼズ・ワイン、アルバート・サムスン等々)が大活躍する、ハードボイルドものも人気を保っていた時代だったが、今やハードボイルド、特にディック(私立探偵)物の翻訳本は壊滅状態で、日本で出されることもほとんど無く、また日本のハードボイルド探偵も、札幌の名無し探偵シリーズ(東直紀)が頑張っているぐらいで、残念ながら壊滅状態。そんな今は絶滅危惧種扱いのディック達だが、マッチョでダンディなスペンサーを始め彼らのほとんどはジャズファンで、酒場や車のバックラウンドミュージックはジャズと決まっており、ナオン(女子)の口説き音楽もジャズだった。

 そんな探偵達の登場に欠かせない音楽=ジャズを、数多く取り上げているのがこの本で、一時人気だったピート・ハミルの描くディック、サム・ブリスコー(マンハッタン・ブルース)は、冒頭が「パーカーのオーニソロジーを聴いていると電話が鳴った」と言うシチュエーションでここから探偵のNYでの活動が始まると言う次第。こうした音楽とハードボイルド小説との蜜月が、色々と面白く描かれている音楽エッセイ集だけに、やはり心惹かれる所多々なのである。「シナトラは神のごとく」「ヒッピー探偵もソ連のスパイもみんなジャズが好き」「ミステリーとマイルスの相性について」等々、こんなサブタイトルを見たジャズファンならば、その食指が動かない筈はない。今は絶版だと思うがジャズファンならば是非古本屋かジャズをメインに置いているCDストアを探してみたらどうだろうか...。満足すること請け合いだと思います。

【今週の番組ゲスト:ギタリストの三好"3"功郎さん】

リーダーとして10枚目全曲オリジナルのアルバムMy Little Song Book』をご紹介頂きました。

M1separation

M2scenry in my heart 

M3lonely country boy 

M4both truth 



4月26日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.04/24 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.510~コロナ禍でのジャズ番組】

  このところは至る所でコロナ・コロナで全てがコロナ恐慌状態。そのうえ都民などは老いも若きもほとんどが「ステイホーム」と言うことで蟄居生活。居酒屋からカラオケ屋、クラブ、そしてライブハウスの類まで、いわゆる夜のお仕事場はどれもが営業休止、かつてない悲惨な状況だが我が放送業界も例外でなく緊急事態。TV局ではひな壇も無くなり、司会者一人で進行などと言う番組もざらだし、移動自粛などに伴い、外の取材もままならなくなり、結果再放送などと言ったものもあるようだ。一方小回りの利くラジオ界でも、どの局もスタジオにはアクリル板を設置、また進行役とゲスト一人迄などと細かい規則も設けられ、ゲストの多くは電話参加等々、数十年間ラジオの現場で仕事をしてきたぼくでも、未知の対処というか未知の事態も多く、ラジオ・TVの業界ではこれまでにない環境への緊張感も漂う。それだけに今第一線に立つ放送関係の皆さん、その奮闘振りには頭が下がる思いで一杯だ。 


 さて我が「テイスト・オブ・ジャズ」も、4月のど頭にギタリスト三好「三吉」いさお氏の収録を無事に終えて以降、一か月間は収録もお休みの閉店状態。「三吉」氏も「今日は決死の想いでスタジオに来ましたよ...」等と、冗談とも本音ともつかない独り言をかましながらスタジオに笑顔で登場、ほぼノンストップで収録を済ませると挨拶もそこそこに去っていった。彼のオンエアー日はGW真っ盛りの5月第1週(3日)だが、なんとも気分の暗いGWになりそうでもある。三吉氏はぼくの第3の故郷とも言える、大分の温泉都市=別府市の出身、上京して数年後初のリーダーアルバムをキングレコードから発表、その時にスタジオに初めて来てくれたのだが、その頃はまだ初々しいギタリストだった。その彼も今年で還暦、その記念も兼ね久々の全曲オリジナルのアルバムを制作、それを携え「決死の想い」でスタジオに遊びに来てくれたという訳なのだが、その彼も今やギタリストとしてだけでなく、大物シンガーたちのアルバムプロデュースや作・編曲を手掛けるなど、幅広い活動を展開する業界の立役者の一人になっている。凄いものである。


 「三吉」氏はこんな状況の中、まあ良くスタジオに来てくれたものだが、ほかのミュージシャン達は一様に収録の延期を希望、GW空けにスタジオにと...現在再調整中。局の方では「番組なるべく再放送で...」などとも言うのだが、そこはラジオ屋(?)の根性と言うか習い性と言うか...、再放送だけは避けたいといった思いもあり、このところあまり実施しなかった、山本アナの一人語り「ジャズジョッキー」を、放送予備として数本分用意してある。そのうちの一回は、聖子ちゃん・亜紀ちゃんと言った日本のポップス・演歌の女王達によるジャズシンギング。聖子の方はそのものずばりの『セイコジャズ』から。彼女のジャズアルバムは、日本で制作された1作目ともう一枚、本場NYに渡ってのNY録音盤の2枚があるのだが、その中から1曲を紹介。八代亜紀の方は、『夜の続き』と言うスタンダード集から1曲を紹介している。八代亜紀は東京に出てきた当時は、ナイトクラブなどでジャズシンガーとしても活躍していただけに、久々のカンバックと言った趣もある。彼女も2枚のジャズソング集を出しているが、これは『セイコジャズ』へのライバル心の発露...と言った意味合いもありそうだ。八代自身はもう10年以上前から御大の前田憲男(p)などを伴い、ジャズコンサートも挙行しており、そのライブ作も残されているが結構サマになっており、この2枚のジャズ作品もそれなりの聞き応えと言える。


 この企画回での聞きものは森山良子のマイルスオリジナル「セブン・ステップス・トゥ・ヘブン」。その歌の上手さに驚かされるはず。
そしてもう1回は、コロナで元気喪失のジャズ界に活力を...と言うことで、元気一杯のラテンジャズを特集して山本アナが紹介する。ラテンジャズ&サルサ。この能天気とも言えそうな明るく元気なジャズ。これを聴いて一時憂さを晴らしてほしいものです。ゴンサロ・ルバルカバ、そしてラテンジャズ界の帝王ティト・プエンテの演奏、どれもかっ飛んでいてスカッと気分爽快になること請け合いです。この山本アナ一人トークは5月ないし6月のどこかで登場するはずです。
 今後は4月30日に、J-ジャズの若手代表とも言える、ギターの井上銘、そしてフルートの佐々木結花、この2人を収録予定にしており、GW空けには鈴木良雄&山本剛、国分弘子、栗原すみれ等々、豪華な面々が登場予定になっています。こうご期待です。


【今週の番組ゲスト:音楽評論家の青木和富さん】
 
「最近気になるアルバム」をご紹介頂きました。
M1America Undefined / Pat Metheny」『From This Place』より
M2There Is No Greater Love / Sonny Rollins」『Way Out West』より
M3Orange Lady / Gil Evans」『Tokyo Concert 1976 Live』より
M4Low On Love / Becca Stevens」『WONDERBLOOM』より
M5Civet / RS5pb」『RS5pb』より


4月19日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.04/17 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.509~コロナウイルスの影響】
 
  コロナ渦が止まらない。ついに非常事態宣言も出され、街では人の出も少なくなってしまった。そんなひっ迫した状況の中、ジャズの世界でもライブハウスは、新宿「J」閉店に象徴される様に軒並み休止状態。ミュージシャンやシンガーのライブなども、どれも休止を余儀なくされ、もう立ちいかなくなっている。アメリカでは患者数、死亡者数も急激増加、世界一の感染国になってしまった。NY近郊都市在住の公認会計士のHくん(早大ジャズ研後輩)からのメールだと、その小さな町でも10日ほど前までは他人事の様だったのが、数日後には様相が一変外出も出来なくなり、スーパーマーケットは取り付け騒ぎ寸前だという。


 それにしてもライブハウスも含め、夜の飲食街の被害は救いないものの様だが、不思議なのはあの日中から夜中にかけての繁華街に於けるパチンコ屋の賑わい。したり顔で首都封鎖の可能性を叫ぶ小池女史もリーダーの安倍も、この件に関しては何も言及しなかったのだが、非常事態宣言では休止業界に指定されてしまった。それにしても業界との癒着を噂される警察の意向はかなりなものの様だ。それにしてもこれら全てで、日本の政治家どれもまったく酷いものばかりだ。


 ところで日本ではコロナ渦で死亡した有名人と言えば、あの東村山市の英雄にして、喜劇王の志村けんちゃん位なものだが、海の向こうではコロナ渦で死亡した、ジャズメンの訃報もいくつか伝えられている。まずはジャズ発祥タウン=ニューオーリーンズのボス、ピアニストのエリス・マルサリス。ウイントン、ブランフォード、デルフィーヨと言ったジャズ界きってのマルサリス兄弟の父親として、ジャズ界に隠然たる影響力を発揮していたエリス。モダン・ニューオリーンズ・スタイルとも言える独特な味わいを有したピアニストだったが、寂しいし残念だ。


 そしてその死のニュースが、最もインパクトを持って迎えられたのが、トランペットのウオーレス・ルーニー。59才とまだ現役バリバリ、来日経験も多く日本のミュージシャンとの共演も多数で、アルバムも数多いだけに、その死亡ニュースは大きなショックを、内外のミュージシャン達に与えている。マイルスの再来とも言われ、その帝王から自身のペットをプレゼントされたとも言われるウオーレス。その存在感は大変に大きかった。

 
そしてもう一人、これも大ベテランのギタリスト、バッキー・ピザレリ。今や息子のギタリスト、ジョン・ピザレリの方が有名になってしまった感もあるが、スタジオミュージシャンとしての経歴も長く、スイングからモダン何でもこなす、白人ミュージシャンらしい実にセンスの良いギタリストで、歌伴にも長けていた。惜しい人を亡くした感もあるが彼ももう80代半ば、ある意味天寿かもしれない。

 
しかしこうしたコロナ渦の中でも救いのある出来事も見いだせる。NYはひどい状況下ではあるが結構市民は意気軒高だともいう一面もあるし、何よりミュージシャン自身がフェイスブックなどを通じて自身の活動(自宅からの中継)を世界中に発信したりしている。その代表格がピアノのフレッド・ハーシュとニールス・ラン・ドーキ。どちらも自室のピアノでソロ演奏を行い、同時にファンへのメッセージも添えている。また日本でも御大サダオさん(渡辺貞夫)が名曲「スマイル」をソロで静かに奏で上げたり、他のミュージシャンもユーチューブにソロ演奏を載せている。こうした音楽家たちの地道な努力が結実する時がきっと来るに違いない。今は強くそう信じたい。
 ジャズミュージシャン達の訃報、それはこれからも続くかもしれないが、ただ嘆くだけでなく我々自身でも、積極的にコロナ渦に立ち向かう必要がある。まずは手洗い、うがい等々、こまめに気をつけねば...。その細かい気配りが何時か実を結ぶ筈だ。


【今週の番組ゲスト:ベーシストの須川崇志さん】
Banksia Trio」の1stアルバム『Time Remembered』と前作『Outgrowing』から
M1Yoshi
M2Ancient Blue
M3Banksia
M4Nigella

4月12日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.04/10 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.508~「J」閉店等々】

 新型コロナ渦と言うよりもコロナパンデミックと言う方が妥当なこの災い、いよいよ本格的に我が国を襲いこの分では患者数や死者の数まで飛躍的に増加しそうな感も強い。このコロナパンデミックでは今や外出自制から禁止へと進みつつあり、そうなると飲食業、旅行業などへの影響大だが、同じように決定的なダメージを受けているのが、イベントやスポーツ、音楽業界で、とくに音楽の分野は、大々的なコンサートから小規模なライブハウス迄軒並み休業状態に陥っている。それはポップスやロック、クラシックなどに比べ、規模はあまり大きくないジャズ業界でも同様で、時々会ったりメールのやり取りをしているミュージシャン達は、一様に愚痴にならない嘆きを語っている(次々にギグ=ライブ仕事が休止になっている)し、フェイスブック上でもライブ休止のお知らせが多い。まさに死活問題なのだがそれに対する補償なども殆ど考慮されておらず、まさに踏んだり蹴ったり状態。


 そんな中友人から一本の電話が入った。「聞いたか、新宿の「J」が店を閉めるんだってよ」
「エーその話、本当か...」と返す言葉もないぼく。そう言えば1か月ほど前にクラブ(早大ジャズ研)の先輩の通夜の席で、同期のマスター、バードマン幸田こと幸田稔君と立ち話をしたばかり、その時には元気そうでもあったのだ。しかしその友人の話では、彼も大分調子が悪そうで店にも顔を出していないらしいとのこと。そうでなくてもこのご時世色々と厳しいことこの上ないのだろうが、その上に彼自身が体調を崩しているとなれば...。まあそのTELを切ってから間もなく、何時もの様に「J」の4月スケジュール表が送られて来た(ぼくは同点の名誉会員と言うことになっている)が、そこには閉店などはおくびにもない感じでミュージシャンのスケジュールが掲載されていた。
 だが少しの変化もあり、いつもだと添え書きで彼の推薦するミュージシャンなどが書かれている筈なのだが、それも一切なし。閉店本当かな...等とも思っていたが、その後フェイスブック上でもはっきりと「閉店のお知らせ」が載っており、かれ自身も閉店を決めたのはつい最近のことだと知れる。

 店は今年でなんと41年目、新宿でも屈指の老舗ジャズライブハウスと言うことで、一昨年の40周年には「J」のジャズ本迄も出版され、早稲田大のお隣のホテルで大々的なパーティーも開催。そのパーティーの模様をメインに、タモリや鈴木良雄などのインタビューも織り込み、1時間のジャズ特番を作り、「J」40周年をお祝いしたものだったが...。


 ところで「J」及びマスターの幸田君には本当に番組でもお世話になった。店の開店時や各周年では彼に登場してもらい、色々なエピソードやサックス実演など迄してもらった(アルトサックスの名手)。35年ほど前には1年間ほど、2月に一回「ライブフロムJ」と言う時間を設け、店から録音中継をしたこともあった。このライブ収録は当時の局のミキサーたちにも好評で是非やりたいと言う人間も多かった。またお店は早稲田ジャズ研のOB会の重要な集合場所で情報交換場所もある、ある意味心の故郷でもあった。

 東京の商業高校から一念発起して早稲田大最難関の政経学部に合格、早大ジャズ研の花形として活躍、以降10年ほど実直なサラリーマン生活を送り、また突然脱サラで「J」の店主へ...。実に真面目で色々と気の付く良い男、苦労が絶えなかったことだろうがここらで一休みしてほしいもの。ぼくら仲間はまた全員で、お別れパーティーを「J」でやろうと思っている。新宿の銘店の灯がまた一つ消えてしまう。実に寂しいし悲しいことだが、幸田君これからの人生、またよろしくね。

【今週の番組ゲスト:トランぺッター類家心平さん】
類家さんがリーダーを務めるクインテット「RS5pbRuike Shinpei 5 piece band)」の3枚目のアルバム『RS5pb』から
M1Civet
M2Dada
M3Zero Zero
M4IO


4月5日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.04/03 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.507~ECM】
 
 いよいよ4月スタート、我が街国立の桜並木もいささか満開を過ぎ、これからの新シーズン到来を告げている。国立の街のシンボルだった三角屋根の旧駅舎も、駅前にあと数日ほどで復元される筈...と何かと華やぐ時期なのだが、世間一般はコロナパンデミックでそれどころではなく、国立の街も例外ではなく元気なし。こんな中で勢いづいているのは、あの女狸こと小池女史ぐらい。オリンピックの延期が決まるまでは、コロナ罹患者数もわずかで東京の安全性をアピールし続けていた女史とリーダーの安倍。延期が決まり足かせが無くなると同時にその患者数は飛躍的に増え続け、連日のように記者会見を開き注意喚起どころか、首都封鎖も近い等と宣い続ける。確かにNYやロンドンなど世界の各都市での状況は悲惨なものだし、個々人が注意し続けないとならないのはその通り。だが記者会見を見ていると、あの有頂天だった時期が思い出され、何ともほろ苦く許しがたい気分だ。まあ今は個々人が細心の注意を払い、やれることをやるしかない。


 さて4月最初のジャズ番組は、毎年ジャズ関係者(ジャズプレーヤーやライター等々)に登場してもらい、ジャズ入門の為のお勧めアルバムを紹介、ジャズの愉しさを伝えてもらっている。今年はジャズ評論家、青木和富氏に頼んでいるジャズトークの時間でも、彼のお勧めの初心者向けアルバムを幾つか紹介(取り上げたアルバムは先週分コラムに載せてあります)した。そして今週は今年創立51周年を迎え、今や欧州随一と言うよりもコンテンポラリーなジャズレーベルとして世界でも屈指の存在として認識されている「ECM」について。その入門編的なベーシックコレクションをこのレーベルの生き字引とも言える、ジャズプロデューサーで日本最初のジャズブログ「JazzTokyo」主催者でもある稲岡邦弥氏に、色々と紹介してもらうことにした。

 
「ECM」はEditions of Contemporary Musicの略語で、いかにも現代的なジャズサウンドの表出に相応しいもの。そしてそのレーベルモットーが「
ザ・モスト・ビューティフル・サウンド・ネクスト・トゥー・サイレンス(沈黙の次に美しい音)」と言うのだから、これまでのジャズサウンドとははっきり決別した、新たなジャズサウンドの確立に腐心していることが良く分かる。その創始者はドイツ人でミュンヘン在住のマンフレード・アイヒャー。交響楽団にも在籍しジャズベーシストでもあったアイヒャーは、欧州ならではのクラシカルで独自の静けさを伴った、知的なジャズサウンドを創出するために、ミュンヘンの地でジャズ・レーベルを立ち上げた。それが1969年のことで昨年はレーベル創立50周年。プロデューサーはアイヒャーただ一人で、自身の気に入ってミュージシャンを集め数々のアルバムを世に送り出し、その数はすでに1000枚を超えている。その上クラシックの素養も深い彼は、「ニューシリーズ」としてクラシックアルバムも制作するようになり、こちらにも世界的なミュージシャンが集まっており、まさに個人プロデュースのカタログながら、世界屈指の内容を伴ったレーベルにまで成長している。その第一弾は当時ミュンヘンに在住していたピアニスト、マル・ウオルドロンの『フリー・アット・ラスト』。


 これがECMのカタログ番号1001で、以降ずっとこの番号は継続され今や2000番台の半ば近くに突入していると言う訳。このレーベルの最初から付き合っているのが、当時「トリオ・レコード」のジャズ責任者だった稲岡氏、2人はそれ以来50余年の付き合いがある仲。稲岡氏は創立40周年の時に、「ECM全カタログ」を刊行することを思いつきそれを作り上げ、昨年の50周年ではその改訂版を又出版した。アイヒャーも彼には絶対の信頼を寄せており、こんな例はジャズ界でも実に珍しいもの。ぼくと稲岡氏の中も40数年にわたるもので、今回も出演依頼をすると二つ返事でOKしてくれたのだが、その膨大なカタログの中からわずか5枚を選び出すのは、大変な作業だとお叱りを受けてしまった。稲岡氏が選んだアルバムは別表に掲載してあるとおりだが、カタログ最初のマルのトリオ作を始め、我が国でのフュージョンミュージックブームの先駆けとなり大ヒットした、カモメアルバムことチックコリアの『リターン・トゥ・フォーエバー』など、どれも興味深いものばかり。番組では彼の労作「ECM完全カタログ」も紹介しているが、こんな素晴らしいカタログが日本で作られたことを、ジャズファンは誇りに思わないとならないだろう。東京キララ社から出されているこの完全カタログ、お値段は5000円といささか高めだが、ファンならば充分に愉しむことが出来るし、決してお高い買い物ではないことを保証する。正にジャズファンならば「一家に一冊」のカタログ本として番組も大推薦します。


【今週の番組ゲスト:音楽プロデューサーの稲岡邦彌さん】
稲岡さんの手掛けた『ECMカタログ 増補改訂版』〜50周年記念版〜をご紹介頂きました。

M1
RAT NOW / Mal Waldron TrioECM1001FREE AT LAST 』から
M2
IRR / JAN GARBAREKECM1015SART』より
M3
RETURN TO FOREVER / CHICKCOREAECM1022RETURN TO FOREVER』より
M4
Köln, January 24, 1975 Part / Keith JarrettECM1064/1065The Köln Concert』より
M5
JAMES / Pat Metheny GroupECM 1216OFFRAMP』より

3月29日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.03/27 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.506~ウエイ・アウト・ウエスト】

 「ウエイ・アウト・ウエスト」。ジャズファンならば誰もが知っているに違いないジャズ名盤。先日遂に引退を表明したとも言われる(?)、ジャズ界のリビングレジェンド=ソニー・ロリンズ(ts)不朽の名盤のタイトルだが、今このタイトルを受け継いだジャズフリーペーパーが、ジャズ関係者の間で秘かに話題になっている様なのである。本家の『ウエイ・アウト・ウエスト』の方は、陽光煌めく西海岸のロサンジェルスに楽遊に出たロリンズが、同地の名匠、レイ・ブラウン(b)とシェリー・マン(ds)を伴って吹き込んだジャズ史に残る名盤だが、今話題になっているフリーぺーパーの方は、日本のウエスト=関西圏をメインに出されている薄い小冊子。だがその内容の充実振りやジャズメンを描いたその表紙の斬新さなどで、大いに注目を集めているのである。と言うことで今回はこのフリーペーパーについて一寸触れてみようと思う。


 このフリーペーパー(小冊子)は、これまで東京を中心とした首都圏では「ディスク・ユニオン」のジャズフロアーなどに置かれていた位だったが、先日新宿の「タワー・レコード」に寄ってみると、この小冊子がジャズフロアーのそこここに置かれており、その存在感を主張しており、表紙のイラストも光り輝いていた。ぼくはこの小冊子その出初め頃から注目しており、なによりその表紙のイラストに惹かれていた。どうやら主催者の藤岡宇央氏は、大阪在住の40台半ばのイラストレイターの様で、この表紙が評判になりジャズアルバムのジャケットなども手掛けており、海外からも注文が来るようになっているらしい...などと言う情報を、彼を知るジャズ関係者から聞かされていたが、その実際を知ることも無かった。ところが昨年位には本場NYでも、自身のジャズイラストの個展を開催したらしいよ...等と聞かされると、これは新しもの好きなぼくとしては、是非スタジオに遊びに来てもらわないと...と言うことで、彼と親しくしている関係者を通じてスタジオに...と誘いを掛けてみたのだが、東京に行く機会が無いこと、余り表舞台には立ちたくないこと、などと言った理由であっさりと断られてしまった。まあこうなると縁が無かったものと諦めるしかないのだが、大変に残念なことではある。


 タワー・レコード新宿店で手に入れたその最新号は、ベーシストが描かれたイラストが表紙で、特集は〆ジャズ。何かと思えば一日の〆(締め)に最適なアルバム...と言うことで、関西圏のジャズ関係者20名近くがそれぞれの推薦アルバムを紹介しているのだが、定番とも言えるトミー・フラナガン(p)やアーマッド・ジャマル(p)の珠玉アルバムから、ライオネル・ハンプトン(vib)やダニー・ケイ主演のジャズ名画「五つの銅貨」のサウンドトラックなどのスイング系ジャズ作品、そして前衛ギター奏者デレク・ベイリーのアルバムまで、実に多種多様で仲々趣きに富んだ選盤で興味深い。
 
表紙を見ると今号でもう132号。既に10年以上続いている計算になる訳で、これは凄いことだし、是非これからも続いていくことを切望する。それにしても藤岡さん今度東京に来るときには、是非スタジオに遊びに来てくださいよ。世界一長寿のジャズ番組(?)に登場と言うのは、それなりになにかと名誉な筈ですから...(それホンマですかね)。

【今週の番組ゲスト:音楽評論家の青木和富さん】
「初心者のジャズ入門」としてお勧めアルバムをご紹介頂きました。

M1
Chicago /Oscar Peterson Trio」『THE TRIO』より
M2Brilliant Corners / Thelonious Monk」『Brilliant Corners』より
M3Surrey With the Fringe on Top / Miles Davis Quintet」『Steamin'』より
M4There's A Small Hotel / Stan Getz Quartets」『 QUARTETS』より
M5Kelly Blue / Wynton Kelly」『Kelly Blue』より


3月22日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.03/20 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.505~ナメちゃん逝く】
 
  時々ぼくのスマホに緊急メールが舞い込むことがあるが、それは寂しいことにほとんどが友人や知人などの死亡通知。ぼくの様なオールドボーイにとって、それはもう避けられないことだ。この前もある飲み屋で友人達と飲んでいた所、緊急メールが入る。「ユニバーサル・ミュージック元副社長で、音楽プロデューサーとしても活躍されていた行方均様が、病気療養中の所このほどご逝去されましたので、ここにお知らせします...。」と言った内容、ユニバーサルのジャズ担当であるS氏からの訃報メールだった。たまたまその酒席に同席していた一人も行方氏の知り合いで、しばしナメちゃん(=行方均)話で盛り上がった。「そうかナメちゃん、最後は副社長で辞めたのか...。それにしても後輩ながら、何時も態度デカかったが、非常に個性的な男だったなー」等々。その想い出は決して良い話だけではなかったが、日本のジャズシーンへの貢献度は抜群だった...と言う点では、彼とも話が一致した。享年68才。


 ぼくが彼と最後に会ったのは彼が入院中の病院から抜け出し、我がジャズ番組に出演してくれた昨年正月明けのこと。この時のことはこのコラムでも以前に紹介した筈だが、奥さんに付き添われかなり物静かな感じでスタジオに現れた。いつもの傲岸不遜と言う感じが影を潜め、その様子はいささか心配してしまう程。まあそれも無理からぬところで、自身の難病治療の為に全身の血液を入れ替え、確かAB型からB型へ変わってしまったのだと言う。「性格も変わってしまったよ...」と彼は笑っていたが、その大手術、素人のぼくなどには想像もつかないものだった。番組収録後カミさんも交え昼食に行かないかと誘われたが、その時ぼくは塩梅悪いことに風邪気味。もし風邪をうつす等となれば取り返しのつかないことになってしまいと思い、その申し出は丁重にお断りさせてもらった。結局彼と奥さんそして山本アナの3人で食事に出かけたのだったが、あの時一緒にとも思う。だがやっぱり良かったのだろう、あの後1年以上彼は生き延びたのだから...。その間山本アナは時々病室を見舞っていたらしいが、ぼくはそんな機会も持た無かった。そして今回の訃報、残念だが致し方ない。


 ところで彼との付き合いは、彼が「東芝レコード」に入社、アルバム編成担当になってすぐからのことで、もう40年以上。当時はロック担当で「マーシャル・タッカー・バンド」など、サザンロックを中心に編成・広報活動を行っていた。先輩の編成マンから彼のことを紹介され、一緒に食事に行ったのだが、同じ杉並区出身で大学も早稲田大(政経学部の筈)。色々と境遇も似通っており直ぐに親しくなったのだが、高校が学区(当時は学区制だった)1番の西高で、ぼくはその次の豊多摩高、高校や大学(学部の優劣など)の話ではどうも分が悪く、自慢されっぱなしだったし、先輩を先輩とも思わぬ馴れ馴れしさ。これには辟易とさせられたものだし、その感じは最後まで変わらなかった。

 ロックの担当を数年務めた後、念願のジャズ担当になり番組にも良く顔を出してくれたが、当時はまだ「Mrブルーノート」とも呼ばれるほどの知識量も無かった様に思う。しかし一念発起、名門ブルーノートの全てを知る男として売り出し、多くのジャズ本を残し、ジャズ講演会なども頻繁に開催していた。その講演会も病院を抜け出してのもので、そのエネルギーとバイタリティーには感嘆させられること多々。東芝EMIのままだったらば、間違いなく社長に...とも噂されたが、そのEMIがユニバーサルに吸収・合併され、副社長としては色々意に染まない所もあった様で辞めてしまい、一介のジャズプロデューサーとして、難物大西順子など様々なアルバムプロデュースをこなしたが、重い病には勝てなかった。寂しいし残念なことだが、これも一つの道。


 「小西さんまた『さくろ』の旨いしゃぶしゃぶご馳走してよ...」などと、当然のように要求してくるナメちゃんの声が蘇ってくる。ナメちゃんよ、もう溜池には「ざくろ」はありません。それが天国にいる彼への返答ですね。合掌!

【今週の番組ゲスト:ギタリストでサウンドプロデューサーの竹中俊二さん】
ご自身のリーダーバンド「PERIGUNS (ペリガンズ)」の1stアルバム『FLYING PERIGUNS』をご紹介頂きました。

M1FLYING PERIGUNS
M2SULTRY NIGHT SOIREE
M3NIGHTHAWK
M4DANCE OF DARKNESS



3月15日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.03/13 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.504~一枚のTシャツ】

 皆さんはTシャツ1枚、どれくらいの値段付けだったら買うんですかね...。ぼくは生来のケチな性分、なので1000円以上を出して迄Tシャツなんぞを買おうとは思わないのだが、先日その掟(?)を破ってしまい4000円近い高価で、1枚のTシャツを買い求めることになってしまった。
 11年振りに発売されることになった(予約販売)「荒ぶるTシャツ」である。「荒ぶる」言うまでもなく早稲田ラグビー部員が、大学選手権優勝の時だけに歌うことの出来る勝利歌であり、部の精神的連帯の根源をなす部歌でもある。正式には「北風」という歌が部歌なのであるが、今や「荒ぶる」の方が有名になってしまい、「荒ぶる」を歌いたい為に部員達は日ごろの厳しい練習に励む...と言ったベーシックモチベーションになっている記念すべき部歌なのである。
 それを1月の国立競技場での大学選手権決勝、明治大を下した早稲田ラグビー部の部員達は、フィールドに集まりキャプテンの斎藤直人  の音頭取りで高らかに歌い上げたのだった。国立競技場のほぼてっぺんにある記者席で見つめていたぼくは、感涙禁じえずといった感じだったが、同時にこれはまた「荒ぶるTシャツ」も売りに出されるはず...とも思い、密かにほくそ笑んでもいた。その荒ぶるTシャツは思惑どおりに、予約販売という形で11年振りに売りに出されることになり、早速申し込みをして嬉しいことにその権利を手にすることが出来たのだった。


 そして先日その実物を手に入れるため、早稲田大学の構内にあるショップに向かった。早稲田の周辺には大学とも関係の深い「リーガロイヤルホテル」で会合やパーティーなどがあるため、時々訪れることはあるのだが構内に入ることは殆ど無かった。それだけになかなか新鮮な感じはあったがコロナウイルスの関係もあるのか学生が殆ど見当たらない。
休講では無いのだろうがなんとも活気がなく残念でもあった。

【今週の番組ゲスト:ヴィブラフォン奏者の赤松敏弘さん】
M1Pioggia / 中島 仁」
M2North Plants / 中島 仁」
M3Synonym / 赤松敏弘」
M4Avenue Ⅱ / 赤松敏弘」


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