8月28日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2010.08/27 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日19:30-20:00(再放送毎週日曜日20:00-20:30)好評放送中です。番組進行は山本郁アナウンサー。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol⑨~新雑誌誕生~】

 戦後直ぐに創刊され、60年以上の歴史を誇ってきた、世界でも稀有な存在のジャズ専門誌“スイング・ジャーナル”が、今年の7月号で突如休刊になってしまったことは、各新聞にも載っていたし、本コラムでも書いたので、もう皆様ご存知のはずである。何か動きがありそうだと言う噂が出てから、わずか2ヶ月余りでの休刊決定のニュース。ぼくのようなライター連中には本当に驚きだったし、残念なことでもあった。

 思えば20年ほど前、“ジャーナル”からレギュラーのレビュー担当者を依頼されたときは本当に嬉しかった。なんと言っても高校の頃から見続けた雑誌だっただけに…。それがさしたる理由もなく突如休刊。どうやら2世社長が雑誌を出し続ける意義、言い換えればジャズ・ジャーナリズムというものに対し、殆ど興味を持っていなかったか、と言うことを端的に物語っている訳でもある。ただぼくのようなライター以上に大変なのはそこで働いていた編集スタッフ。彼らとしてはこの決定、到底我慢出来ないものだったもではないだろうか…。

 その結果スタッフは自分達で資本を出し合い、ある企業の協力も得ながら、この8月末に新雑誌“ジャズ・ジャパン”を創刊することにしたのだ。天晴れである。6月に“ジャーナル”を辞め、8月に新雑誌の立ち上げ。オフィスを探し、TELを引きなど相当に忙しかったようだが、どうやらスタートを切れたようで、ぼくのところにもインタビューや原稿依頼が来た。何せばたばたの仕事のようで、インタビューした2日後には原稿を仕上げて欲しいと言った、かなりはハードな要求だったが、これも新雑誌のためとあれば仕方ない。頑張って原稿をまとめた。

 そうした原稿は今月26日発行予定の“ジャズ・ジャパン”創刊号で読めるはずである。ぼく自身も全体がどんな雑誌になるかは、はっきりは判らない。しかし新しい試みに挑戦する姿勢。それはジャズの魅力でもあったはず。大いに期待したいし、是非ご声援、ご購読してあげて欲しい。切に願う次第です!

 8月28日の「テイスト・オブ・ジャズ」は、トランペッターの川崎太一朗さんをお迎えし、最新アルバム「HIT THE ROAD」を中心にお話しをうかがいます。


9月4日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2010.08/27 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日19:30-20:00(再放送毎週日曜日20:00-20:30)好評放送中です。番組進行は山本郁アナウンサー。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol⑩~ECMカタログ~】

 ジャズと言う音楽は、20世紀最高のポピュラー芸術で、今世紀にはいっても高い人気を保っているが、気になるのはいささか本家のアメリカが元気の無いこと。それに対し欧州や日本のジャズの方が、どうも勢いがありそうにも思える。特に人気のジャズ・ピアノの分野は欧州勢が有力で、注目株は欧州勢で、アメリカは形無しの感がある。

 そんな欧州ジャズを長年にわたって牽引してきたのが、独特の知性的なクリスタル・ジャズ・サウンドを誇る“ECM”レーベル。主催のマンフレッド・アイヒャアーはドイツじんだが、そのサウンドは北欧のスタジオで作られ、独特の北欧的な清澄さで輝いている。レーベルが誕生したのは、今から40年以上前の1969年。以来40年にわたって2千枚を越すアルバムを、世界中のジャズ・ファンに贈り続けており、その分野もジャズだけでなくクラシック、映画音楽など多岐に渡っている。

 そのECMの創立40周年を記念し、主催者のアイヒャーと長年仕事仲間として付き合ってきた“ジャズ東京“の主催者、稲岡邦弥氏が中心になってこれまでの”ECM“のジャズ関連の全てのアルバムを収めた完全カタログ集が、キララ社から出された。4千円と少し値段は張るが、世界で唯一のこのカタログ。構想から23年余り、実に素晴らしい出来栄えで、ジャズ・ファンならば是非1冊は欲しいものだ。

 9月4日の“テイスト・オブ・ジャズ”では、その中心人物の稲岡氏をスタジオに招き、その苦労談や“ECM”アーティスト達との交友などについて語っていただく。


8月21日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2010.08/20 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日19:30-20:00(再放送毎週日曜日20:00-20:30)好評放送中です。番組進行は山本郁アナウンサー。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol⑧~リゾート・ジャズ~】

 8月の頭から追分の山荘に来ているが、ここに居るとTVも新聞も無い生活なので、世間との接触はもっぱらインターネットと言うことになる。足もないので余り町(旧軽井沢)に出る事もない、いわば隠居生活だ。もっぱら読書と音楽鑑賞、そして我が家のバカ犬を連れての散歩となるが、音楽はやはり煩目のジャズは聴く気になれず、ドルフ・ギュスタフソンなど北欧系=ECM系の清真サウンドか、ボサノバ、そして意外と会うの伊がクラシックのジャズ化アルバムで、東京に居ると馬鹿にして余り耳にしないこの手のジャズも、BGMとしては意外なほどに良くフィットする。これらがぼくにとってのリゾート・ミュージックとなるが、やはり一番聞くのはバッハ。無伴奏のチェロ、ヴァイオリン組曲だ。 

 ところで今年はショパン生誕200周年。軽井沢音楽祭もショパンが一つのテーマになっているようだし、ジャズ気あされたショパン・アルバムも数多い。そんな中でヨーロピアン・ジャズ・トリオ〈EJT〉のショパン・ジャズ集が良かった。ジャズとクラシックの相性はバッハが一番と思っていたが、ショパン者も言い。ショパンのジャズと言えば、彼の母国ポーランドの代表的ピアニスト、ヤゴティンスキーのジャズ化アルバム、これが何より素晴らしいのだが、山荘には置いていない。この2枚のショパン・アルバムがないのは残念だが、EJTのものなどを聴きながら、それなりに優雅な時を愉しんでいる。ボッサ・アルバムでは、日本を代表する中村善郎、小野リサが抜群。本場の名手達ではいささか重すぎる感じもある。音楽とは聞く場所で幹事が替わってしまう、やはり微妙なものなのだと、改めて納得した。 

8月21日の「テイスト・オブ・ジャズ」は、ベーシストの中村健吾さんをお迎えしてお送りします。


8月14日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2010.08/16 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日19:30-20:00(再放送毎週日曜日20:00-20:30)好評放送中です。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol⑦~軽井沢ジャズ協会~】

 例年夏の間は、軽井沢の追分にある山荘で過ごすことが多いのだが、今年は野暮用も多く未だあまり行けないのは大変残念なこと。今年は特にこの夏の間に、軽井沢ジャズ協会(歌唱)を立ち上げたいと思っているのだが、その打ち合わせもままならないのも悔しい。

 軽井沢とジャズ、余り結び付かないようでもあるが、元ソニーの大賀氏が寄贈した大賀ホールが誕生して以降は、ジャズ・コンサートが行われることも多いし、ジャズを聞かせることを売りにした喫茶店、ペンションも4軒ほどある。店のBGミュージックとしてジャズをかけている所は無数にあり、いわばジャズ天国でもある。そうしたジャズの店のとあるマスターからの提案で、協会を立ち上げてジャズ・イベントでもやりたいとなり、その世話係を頼まれているのだが、現地にいけないのではどうしようもない。

 ただ彼の提案が、今を遡ること40年以上前の“軽井沢ジャズ・ジャンボリー”の復活にあると聞き、それなら一肌脱ごうとなった次第。このフェスは浪人時代、一人で母親の友人の別荘で勉強(いや遊んでいた)夏の時期に行なわれたもので、確か2日間。ジャズ初心者のぼくにとっては、実に刺激的で愉しいイベントだった。あの楽しさを甦らせるならば、代表を受けてもいいと思い、他のマスター達やミュージシャン、ジャズ関係者にも声をかけつつある次第。“今年は駄目でも来年には協会を立ち上げ、2、3年先にはジャズ・フェス実施するぞ、頑張るぞ、イエイ!”等と一人怪気炎を上げても致し方なし。追分の山荘に向かうことがまず先決だ。 頑張らなくっちゃ!


8月7日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2010.08/06 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日19:30-20:00(再放送毎週日曜日20:00-20:30)好評放送中です。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol⑥~ビッグ・バンド人気~】

 良く言われることだが、ジャズ人気は残念なことに、今ひとつぱっとしない。ところがどういう風の吹き回しか、ビッグ・バンドだけはかなり隆盛のようである。これはあの映画”スイング・ガール”の良き影響と言えそうで、中学・高校などではジャズのビッグ・バンドが目立って増え、女子プレーヤーもにわかに増加、彼女達が大学・社会人になってもジャズを聴き、仲間にも勧めるといった図式のようである。と同時にこのビッグ・バンド人気には、作・編曲にも優秀な人材が増え、シーンを面白くしているのもまた事実である。

 そんな優秀な若手アレンジャーの一人が野口久和くん。40歳代の彼はピアニストでもあり、10年ほど前までは8人編成ほどのビッグ・コンボを率いて活動していた。8年くらい前にスター・プレーヤーを結集した、自身のフル・バンド、“野口久和ザ・ビッグバンド”を結成し、このほどデビュー・アルバム『ワン・ナイト・スタンド』を発表した。彼は、ぼくらジャズ・ライターの大先輩で、戦前から洋画のポスター画家としても高名な野口久光氏の御子息。それだけに彼の動向は関係者として気になるところだが、本人はいたって無頓着で、のびのびと仕事をこなしている。その新作は古き良き時代のビッグ・バンド全盛時の匂いを今に残したもので、嬉しいことには当時どのバンドでも聞かれた、バンド付のジャズ・コーラス・グループも存在する。“ブリーズ”というそのコーラス・グループは、ここでは2曲で楽しげなコーラスを披露、アルバムに華を添えている。

 野口自身はアルバムについて“ビッグ・バンド・エンターテインメントのエッセンスを楽しんで欲しいですね…”と語っているが、そのアルバム制作のポイントなどは、8月7日の”テイスト・オブ・ジャズ”の時間で確認できる。また彼のフル・バンド~売れっ子が多くてスケジュールの調整が大変のようだが~8月24日に岩本町のライブ・ハウス“東京TUC”にも登場するので、そちらもぜひ楽しんでみて欲しい。なかなか楽しくもいいバンドです。


7月31日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2010.07/30 スタッフ 記事URL

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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol⑤~日本の夏は~】

 日本の夏と言えば“金鳥”の蚊取り線香。今年は見られないが昨年までは、あの寺井尚子がCMで、妖艶にバイオリンを弾いていたものだが…。

 では日本の音楽シーンの夏、となればフェスティバルにボサノバ。やはりこれでしょう。フェスの方はジャズはもうさっぱりで、専らロックの天下。10年以上前までは夏はジャズ・フェスと相場が決まっていたものだが寂しい限りだ。そこでもう一つの方のボサノバ。こちらも余りパッとしないが、やはりこの時期、何枚かのアルバムが発売されている。そうなればと言うことで、我らが“テイスト・オブ・ジャズ”でも、その中の一人にアプローチを掛ける事にした。

 犬塚彩子さん。今回『イパネマの娘』でデビューを果たした彼女は、キャリア10年余りだが、元々OL出身だけにお年はちょっといっているようでもあるが、コケティッシュで可愛らしい個性の持ち主で、夏向きのボッサにはぴったりの存在。働く女性に流行の自分探しの旅をした結果、ボッサ・シンガーに落ち着いたようだが、本場ブラジルでも修行を積むなど、ホンワカとしたお人柄に似合わぬ頑張り屋の様で、ギターの腕前もなかなかのもの。ボッサを歌う女性は、まあ大体がある程度の水準に行っており、ジャズ・ボーカルなどと違ってある程度聴ける人が多いが、それ以上の個性を発揮するのが難しい所。彼女もまだ充分な個性を聴かせるまでには至っていないが、その唄い口はなかなかのもので、結構癒されて心地良い。そうした彼女のゆったりとした歌と語り口は、今週末の番組で楽しんで頂きたいが、その生の声を味わいたいと言う方は、8月の初旬に渋谷のライブ・ハウスでアルバム・発売記念ライブがあるとのことなので、行かれたらどうだろうか…。暑い夏の一時の清涼剤になること間違いなしです。

 ということで7月31日の番組では、ボサノバシンガーの犬塚彩子さんをお迎えしてお送りします。


7月24日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2010.07/23 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日19:30-20:00(再放送毎週日曜日20:00-20:30)好評放送中です。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol④~ライブ・スポット夏の陣~】

 この所良く言われていることだが、アルバムが売れなくなっている。NY在住の長い友人によると、同地ではもうCDショップと言うものを殆ど見かけなくなってしまったと言う。音楽聴取の一大変化が起こりつつある訳で、その動向から目が離せないし、昔通った中古レコード・ショップが今どうなっているのか、それも大いに気になる所…。
 
 さてこのようにアルバム・セールスは駄目なのだが、ライブ・ハウスは意外と盛況のようで、今年もまた東京のジャズのメッカ“ブルー・ノート東京”では、ブラジルやラテン・ジャズなど、夏向けの楽園音楽の特集を組んでいる。そんな中で最も注目の一つは、ここ数年“BN”の常連になった感じもある、ピアニストのオマール・ソーサの8月の公演。
 
 キューバ出身の彼は母国を出てメキシコ、アフリカと渡り,今では欧州に拠点を構え活躍しているが、その軌跡どおりにその音楽もキューバを中心にアフリカ、スペイン、ブラジルなど様々な要素が加わった、汎ラテン・ジャズ・サウンドで、ワールド・ミュージックのある典型ともいえる素晴らしいもの。最近のジャズは、ジャズが元々持っていた拡散性を否定して、こじんまりと纏まってしまうものも多いが、彼の音楽はジャズ本来の伸びやかさ、大らかさ、そして垣根の軽々と乗り越える越境性など、ダイナミックで力強く、心優しい。そうした彼の音楽。人間性などについて、“BN”の広報、原島“元気”女史にお話しいただいた(7月10日放送)。   

 7月24日の番組では、ジャズトランペット奏者の原朋直さん、松島啓之さんをお迎えしてお送りします。


7月17日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2010.07/16 スタッフ 記事URL

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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol③~2大トランペッターそろい踏み~】
 福山雅治主演のNHK大河ドラマの影響で龍馬人気が盛り返しているが、これに伴って“維新”への関心も高まっているようだ。ぼく達の若い頃、あの激動の60年代終わりから70年代の初めにかけては、“革命”と“維新”がせめぎあっており、左が“革命”、右が“維新”を標榜するのが常で、革命派のぼくはこの“維新”を使う輩が嫌いだった。

 まあそんなことはさておき、この“維新”、今から20年ほど前になるが、日本のジャズ=j-ジャズ・シーンに突如飛び出してきた。と言うのは渡辺貞夫や山下洋輔といった、当時中心だったジャズメン達に対し、バークリー音楽院帰りなどを中心にした気鋭の若手達が、一致団結して様々なジャム・セッション等を行い、自分達のアピールに気勢を上げたのだった。そうした若手達の動きに呼応したのがレコード会社のキング・レコードで、“ジャズ維新”という言葉を作り上げ、同時に彼らを主役に何枚かのアルバムも製作した。この“ジャズ維新”、いくらかはブームにもなり、その面々が今のJ-ジャズの主力メンバーになっている訳だが、中でもトランペッターの中心が、原朋直と松島啓二の2人だった。

 2人はバトル・セッションのアルバムなどを作り、スタジオにも再三顔を出していたが、その後はそれぞれの道を歩き、今やJ-ジャズの代表格になっている。その彼らが20年振りに競演アルバムを古巣のキング・レコードで製作、そのアルバム『ゴー・ストレート』を引っさげスタジオに遊びに来てくれた。今も仲の良い2人は、アルバム製作の話やジャズについての想いなどを語ってくれたが、異口同音に“今になってようやくジャズの本質が分かりつつある”と語ってくれたのが印象深かった。好漢達による面白い話の数々は、7月24日の番組で聴ける。乞うご期待!

 なお7月17日の番組では、コットンクラブジャパンのマネージャー・大西淳一さんをお迎えしてお送りします。


7月10日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2010.07/09 スタッフ 記事URL

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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol ②】
 ジャズの専門誌として、昭和20年代初めから続いており、60年以上の歴史を誇る世界でも稀有な存在、“スイング・ジャーナル”誌が、6月末売りの7月号で休刊となってしまった。今雑誌で休刊と言えば事実上の廃刊。ジャズの新譜など様々な情報は、この雑誌から発信されており、ぼく自身もこの20年ほどレビューアーとして新譜の採点をしたり、年間の最優秀作品の選定委員をしたりしていただけに、残念でもあり寂しくもある。思えばジャズを聴き始めた高校生の頃からこの雑誌を愛読し、自身がライターとして、そこに寄稿出来るようになったときは、やはりなんとも嬉しく思ったものだった。それがあっけなく雲散霧消してしまったのである。色々な噂が飛び交っていたし、続けようもあったはずだが、今となってはせんなきことである。 
 折から大規模CDショップ、“HMV”渋谷店も8月で閉鎖とも聞く。いわゆる音楽業界がどんどん崩壊しつつあるのは、長年この業界に関わってきただけに、なんとも形容しがたい思いだ。音楽業界に起こりつつあることは、ラジオを含むメディア業界でも起こりつつあることに違いない。後輩のラジオ番組制作者達には、その点をしっかり見つめ直し、仕事を続けて欲しいと切に願う。それと仕事に対する尽きせぬ愛着を持つことも…。

 なお45年になんなんとするギネス的長寿ジャズ番組“テイスト・オブ・ジャズ”では、今週から3回ほど連続で、ライブ・スポットの広報担当を招き、色々お話を聞く予定です。7月10日の番組では「ブルーノート東京」広報・原澤美穂さんをお迎えします。


7月3日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2010.07/02 スタッフ 記事URL

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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol ①】
我が国の景気後退の余波を受け、各地で盛んだったサマー・ジャズ・フェスもここ数年しょぼリ気味だ。そんな中にあって奮闘しているのが、夏の終わりに行われる“東京ジャズ”。NHKと日経と言う、大メディア同士が組んだイベントだけに、今年は遂に9回を数えることになった。今年もまた様々なミュージシャンが登場、渡辺香津美の“トチカ”や“ジャズ・クルセイダーズ”の再結成など、話題も数多いが、最も注目すべきは現代ジャズの寵児、マーカス・ミラーとN響の競演だろう。これまでN響協演シリーズは幾つかあったが、どれも予定調和に終わったり、企画霧消してしまったりと、期待はずれ。だが今回の競演は予想がつかない面白さがある。ビンビンとチョッパー・ベースをかますマーカスに対し、クラシックの権威としてお高くとまる傾向のN響がどう融合・反発するのか…。これは全く楽しみなステージ。それとこの“東京ジャズ”は、ホールの外で行われるフリー・コンサート、こちらの方がかえって、今のジャズ状況が良く分かるとも噂されるほど、興味津々なプレーヤーが登場する。これを聞き逃す手は無い。何せタダなのだから…。まあいろいろに楽しめるこのイベント。

7月第1週の”テイスト・オブ・ジャズ”の時間では「東京ジャズ2010」東京ジャズ事務局の紅一点、八島敦子さんにご登場いただき、全体を俯瞰します。


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