6月4日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2011.06/03 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.50~ジャズとアニメ~】

 少し前のことだがAMAZONのジャズ・チャートで『ジブリ・ジャズ』と言うアルバムが売り上げチャートの第1位に輝き、結構チャートの上位に残っていたことがあった。このアルバムそのタイトルどうりに、ジブリ・アニメの挿入曲をジャズにアダプテーションしたもので、演奏しているのは立石一海トリオだった。

 リーダーの立石君は“ビクター”のジャズ担当ディレクターで、“熱帯ジャズ楽団”などを担当していたのだが、一念発起して大学時代から続けていたジャズ・ピアニストの道を選択、そのデビュー作がヒットしたと言う次第だった。スタジオに来た彼は、“どうにかヒットしてくれてホッとしました”と語ってくれたが、こちらも気になっていただけに、何かホッとした気分になったものだった。

 ところでジャズのスタンダード・ソングには、アニメの主題歌が少なくない。“いつか王子様が”(白雪姫)“チム・チム・チェリー”(メリー・ポピンズ)”不思議の国のアリス“(不思議の国のアリス)など、いずれもがディズニー・アニメの主題歌である。それだけに以前から、このディズニー・ナンバーをジャズ化したアルバムも良く登場し、それぞれにヒットを飛ばしていた。その代表格はピアニスト、デイヴ・ブルーベックの『デイヴ・ディグス・ディズニー』、これは今から半世紀ほど前のアルバムで、アメリカでは大ヒットになり、ディズニーならブルーベックと相場が決まっていたほどだった。そのブルーベックももう80才過ぎだが今なお現役バリバリ。そんな彼を起用し、再度ディズニー・アニメのジャズ化策を作ろうではと言う企画が本家のディズニー・レコードで持ち上がり、誕生したのが『ディズニー・ジャズ/みんなネコになりたいのさ』。

 ここではブルーベックだけでなく、若手の代表格エスペランザやジョシュア・レッドマンなども参加し、古いディズニーだけでなく最近の”トイ・ストーリー“などピクシー系も取り上げるなど、新旧のミュージシャンが新旧のディズニー・アニメ主題歌をジャズ化する面白い企画。演奏内容もなかなかに素晴らしい。ジャズはちょっと、という方にもお勧めしたいアルバムだ。


5月28日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2011.05/27 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.49~音楽大学とジャズ~】

 今回も前回同様、6月に放送されるジャズ特番について書いてみようと思う。この特番、今年4月に名門国立音大に新たに誕生したジャズ専修(科)にスポットを当てたもので、オープン・キャンパスの模様や事業風景などを織り込んだもの。

ジャズ教育と言うと、渡辺貞夫に始まり上原ひろみに至る、日本のジャズメンの多くが学んだ、ボストンにある”バークリー音楽院(音楽大学)”が有名だし、今も多くの日本人がここで学んでいる。但しここはジャズ専門校、そこで最近はジュリアードなどの名門音楽大学も次々とジャズ科を設置しつつある。東京芸大、武蔵野音大と並ぶ音楽教育の名門、国立音大はどういう訳か、これまで山下洋輔、故本田竹彦、国府弘子、池田篤など多くのジャズメンを誕生させており、ここのフルバンド”ニュー・タイド・オーケストラ“は、今や楽聖バンドのNO1とも言える存在になっており、ジャズとは実に関係が深いのだ。そんなこともあって山下氏が数年前からジャズ講座を持っており、かなり好評だったと言う。

そして生まれたのが、このジャズ専修だったのである。主任教授には小曽根真を招聘し、彼のメソッドでジャズを組み立てていく新しい挑戦が始まった。小曽根氏もちゃんとしたジャズ教育の必要性を感じていただけに、申し入れがあった時には、即座に喜んで引き受けたと言う。その彼の情熱を傾けた授業。ピアノを弾き、ドラムまで叩いて、若い生徒達にジャズの魅力、奥義を伝授する。そんな他では聴けない愉しみが、この特番には満載です。CDプレゼントや大学からのグッズ・プレゼントもあり、お楽しみも一杯です。是非ラジオ受信機かパソコン、スマートフォンなどで聴いてみて下さいね。


5月21日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2011.05/20 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.48~NEW・JAZZ・キャンパス in国立~】

45年以上の長い歴史を誇るラジオNIKKEIのジャズ番組“テイスト・オブ・ジャズ”。この老舗ジャズ番組が、”音楽大学でのジャズ“と言うことで、今年4月に新しく誕生した国立音楽大学のジャズ専門科「ジャズ専修」を取り上げ、6月19日(日・18時15分~19時15分)に1時間のスペシャル番組を放送する。主任教授の小曽根真氏がジャズ科の案内をし、その授業風景、受験対策なども公開する。また志望者を迎えたオープン・キャンパスの模様なども紹介、中川英二郎氏や井上陽介氏などの講師陣のクリニックの模様や、学生達の声なども紹介される予定で、音大におけるジャズ教育の一端が興味深く窺えそうだ。

また小曽根氏をはじめ上記の豪華講師陣が集った、国立音大オール・スターズの演奏も何曲か披露されるとのことだし、国立音大の有名卒業生、山下洋輔氏や国府弘子氏なども応援団として、番組にメッセージを寄せると言う。お楽しみ企画として、CDプレゼントなども用意されていると言う。進行役はジャズ番組のレギュラー・パーソナリティーの山本郁。

このジャズ特番はラジオNIKEIだけでなく、東京・大阪・名古屋・札幌・福岡の主要5地区では、今話題のIPサイマルラジオ“radiko”によって番組をパソコンでも聴けると言うから、こちらでも、是非聴いてみたらどうだろうか…。


国立音大ジャズ科の授業風景


5月14日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2011.05/13 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.47~震災とジャズ~】

 東日本大震災、この未曾有の災害によって被災された方達のフォローは遅々として進んでいないうえに、未曾有の人災・福島原発問題は、より深刻化の様相を呈している。推進派は電力不足キャンペーンを強引に進めつつあったが、旗振り役の菅直人が急遽浜岡原発の停止を求めるなど、足並みが乱れているのは、やはり世論の動向に押された結果としてお粗末ではある。

 まあ震災後処理と原発問題は考えれば考えるほど、どうにも頭に来ることばかりだが、音楽業界、その中のジャズ界でも、復興支援イベントが数多く組まれている。エリック宮城や上原ひろみなど、その幾つかはこのコラムでも既にお伝えしたとおり。

 そして海外からも復興支援の大プロジェクト、売り上げを義援金にするというアルバム・プロジェクトが立ち上がり(2枚組になるようだが)、この6月初旬に日本でも緊急発売されることになった。この企画はウエスト・コーストのジャズ・プロデューサーが言い出したもので、彼に関係する西海岸の有名ミュージシャン、トム・スコットやハービー・メイソン、ジョー・サンプルと言った面々が率先してこの企画に賛同、手弁当でスタジオに集まり、八頭か2日余りで14曲ほどを2枚組に仕立てたもの。彼らは東京の“ブルーノート”などのステージによく登場しているだけに、日本の現状を大変に心配しており、喜んで参加したという。この2枚組アルバムは大変出来も良いもののようなので、番組でも是非取り上げたいと思い、この6月上旬に紹介するつもり。皆様もその音を聴いて、是非義援金代わりにアルバムを購入して下さい。


今週の番組にお招きしたジャズシンガーの青木カレンさん(右)と山本アナ


5月7日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2011.05/06 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.46~ミュージック・ペンクラブ・ジャパン~】

 ミュージック・ペンクラブ・ジャパンと言う組織、皆様御存知だろうか…。ぼくも会員の一人なのだが、この組織、作家やエッセイスト、詩人などが加盟している日本ペンクラブの音楽版と言った感じで、クラシックからジャズ、ポップスなど音楽に関する評論家やライターなどが集まり、全国で250名ほどの会員がいる。ぼくがここと関係が出来たのは3年ほど前のこと。日本のジャズ・ボーカルを長年引っ張って来た、敬愛する大ベテランのマーサ三宅さん、彼女のアルバムの企画・制作を3年ほど前に行い、そのアルバム『ソフトリー・アズ・アイ・リーブ・ユー』(T-トック)が、このミュージック・ペンクラブの年間最優秀作品に選出されたことからだった。

 このアルバム、ひょんなことから誕生したもので、あるジャズ雑誌のインタビューでマーサさんを担当した折、その仕事が彼女の自宅で終わった後、雑談をしていると、彼女が“もう何年もアルバムを出していないのよ…、”と嘆く。日本を代表する名シンガーがそんな状態ではと言うことで“じゃアルバム制作やりそうなところ探しますよ…”と請け負ってしまい、そこから色々難産の後にようやくアルバム誕生になったもの。それだけにこのアルバムが賞を取れるとは、マーサさんもぼくも無上の喜びだった。そしてその授賞式の後のパーティーで、“小西さんも会員にならない”と言う話になり、1年ほどたって実現したのだった。

 ここの会員になるには会員3名の推薦が必要と言うことで、めんどくさいのでこれまではそんな気もなかったが、まあいい機会なのでと言うことで、知り合いに頼んで推薦してもらい、参加することにしたのだった。音楽は長年仕事ではあっても趣味。これについて書くことはなかなかに難しい。とくにミュージック・ペンクラブの会員であるということはそれなりにステータスがあると言うこと。ジャズ・ライターとしてまた番組製作者として、常にその点には心掛けているのだが…。


4月30日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2011.04/29 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(4月より放送時間が変わりました!ご注意ください)+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.45~ディスク・ユニオン~】

 わが街国立にディスク・ショップの“ディスク・ユニオン”が登場したのは4半世紀ほど前のこと。地方の町では“セブン・イレブン”等のコンビニが誕生すると、何かその町の価値が上がったように考えられ、町の人たちも大歓迎のようだが、国立の“ディスク・ユニオン”誕生もぼくの中ではそんな感じだった。今レコード業界は存亡の危機にあるが、“ディスク・ユニオン”だけは生き残るのではとも言われるほど中古では強い。

 その“ユニオン”が3月の末、買い物ついでによってみると、中央線複線化の影響で4月頭に閉店という張り紙がしてあり、つい先日、店を閉じてしまった。国立店はそのまま隣の立川に新店舗が出来てそちらに移るようで、まあホッとしたのだが、今ほど頻繁に覗きに行くこともなくなってしまうのは残念なこと。国立店は特に専門分野に特化していることはなく、何でも置いてあるのだが、結構ジャズなども掘り出し物があり,これが安いのである。新宿ジャズ店などは店員も知り合いが多いし、客でも顔見知りと出会ってしまうので、どうも具合が悪い。その点国立は知り合いに出会うことなどまず無いので、廉価盤を心置きなく捜すことが出来、よいのである。なにせ3枚500円などと言う中に、結構旧東欧の見知らぬプレーヤーの好作品などが隠れており、2割ぐらいの確率で面白いものが見つかる。この愉しみ、マニアでなければ分からない所だし、結構こまめにチェックしていなければ、お宝は見つからない。そんな楽しみはなくなってしまいそうだが、休みの日には時々立川詣でになりそうである。困ったものだとは思うが、どうにも止められない。


4月23日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2011.04/22 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(4月より放送時間が変わりました!ご注意ください)+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.44~増尾良秋~】

 先日ジャズの番組にギタリストの増尾良秋が、海老原淳子と言うシンガーを連れて遊びに来てくれた。増尾良秋と言っても今の若いファンだと、その名前を知っている方は余り多くないのではないのだろうか…。しかし中高年のファンならば彼の名前はある意味絶対で、ひところはスーパー・スターだった。

 実を言うと増尾はぼくの早大ジャズ研の1年後輩で、ちょうど森田一義=タモリと同期なのである。彼がアメリカに渡ってもう30年近くになるが、愛妻のシャーリーの実家に住んで、そこにスタジオも作ってミュージシャン生活を送っているようだ。何せ彼は入学したときからまさに天才。彼が入部して来たことにより、、ギターのレギュラーはもう彼しかいないと、結構な数のギター志望者が辞めてしまったほど。そして確か2年生のときに、アメリカから帰ってきたサダオさん(渡辺貞夫)にその才を認められ、彼のバンドにメンバーとして抜擢され、それからはスター街道をまっしぐら。シャーリーと手を携えてアメリカに渡り、ソニー・ロリンズのバンドなどで活躍、40代からはプロデューサー業も始め、そちらが忙しくなってギタリストはしばらくお休み状態。そんなこともあってギタリストとしては、若い方にあまりなじみが無いことになってしまったのだった。

 だが最近はまた一ギタリストとして頑張ると言うことで、積極的に活動も行っており、アルバムも幾つか発表しており、それらはどれも素晴らしい。そんな彼が久々にプロデュースしたのが海老原さんで、ギターも弾いている。海老原さんももうキャリアが20年と言う中堅で歌もしっかりしている。そんな2人の愉しい会話は、4月末の番組で聴くことが出来る。増尾ちゃんのギター、いい味出してます…。 


4月16日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2011.04/15 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(4月より放送時間が変わりました!ご注意ください)+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.43~ジャズ入門~】

 4月、新入生、新入社員と街は新人が闊歩する季節なのに、あの大震災のせいで活気はゼロ。その上に忌まわしい人災の原発事故。東電を筆頭に御用学者や御用政治家が、今なお事故の実際を隠蔽しようとする。これでは外国人記者たちが、理解しがたいと嘆くのも当たり前だ…。

 そんな4月だが、わが“テイスト・オブ・ジャズ”では、例年通りジャズ入門講座を開講することにした。第1回の講師はジャズ・ライターの青木和富氏。氏が持参した入門アルバムは、デイブ・ブルーベックの『タイム・ファーザー。・アウト』、今アメリカで注目の若手ピアニスト、ヴィゼ・イアーの『ソロ』、韓国系シンガーでヨーロッパで活躍しているウン・サン・ナンの『ボヤージュ』、ベースの巨匠、チャーリー・ヘイデンの『ランブリン・ボーイ』、そしてわが寺久保エリナの『ノース・バード』と上原ヒロミの『ヴォイス』であった。青木氏はジャズ入門などと言っても、まず“自分が面白いと思うアルバムじゃなければ、どんなに歴史的価値があるものでも、意味が無いんじゃないか…”と語っていたが、まさにそのとおり。ジャズをこれから聴こうと思っている方は、なるべく多くアルバムを聴いて、自分の気に入ったミュージシャンやシンガーを発見すべきだろう。そうすればそこから色々と広がって行き、ジャズの面白さ、深さも分かる筈なのである。
 
 青木氏のあげたアルバム、ぼくもエリナとヒロミは大賛成だが、それ以外は当たり前だが、彼とはいささか異なる。そこでぼくが推薦したいのは、オーソドックスなジャズでは、モダン・ジャズ・カルテット(MJQ)の『ジャンゴ』とピアニスト、ビル・エバンスの『ワルツ・フォー・デビー』。ボーカルではメロディー・ガルドー、そして今活力を得たければ、ラテン・ジャズの諸作、初めての人には日本のバンド“熱帯ジャズ楽団”のものなどがいいのではないだろうか…。いずれにせよ好きに何でも聴いてもらえればいいのですよ…。


4月9日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2011.04/08 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(4月より放送時間が変わりました!ご注意ください)+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.42~今ジャズで元気を/上原ひろみ~】

 大震災、原発事故、我が国を覆う状況は余りにも暗すぎる。こと音楽でも最近のグッド・ニュースと言えば、このコラムでも前にお伝えした日本人のグラミー賞、4部門受賞くらいだが、そのうちの一人、日本が誇る天才元気娘、ヒロミこと上原ひろみが新しいアルバムを発表した。

 グラミー賞について言えば、厳密には彼女がもらったのではなく、彼女はスタンリー・クラーク・バンドの一員として受賞した訳だが、このバンドは彼女の力が大きくものを言っていただけに、彼女自身が貰ったものといっても決してオーバーではないが、いささか騒がれすぎで彼女自身にも負い目はあったのかもしれない。

 そんなものを吹き飛ばすように、彼女の期待の新作『ボイス』は、その天才元気娘ぶりを120パーセント発揮した快作に仕上がっている。オープニングのタイトル曲”ボイス”を聴いただけで、ぼくのような高齢ジャズ・ファンも思わず快哉を挙げてしまうような、素晴らしさと凄さを併せ持つ傑作で、是非多くの若い人達に聴いて欲しい作品と激賞したい。今すべてに元気の無いこの日本で、彼女のような真の意味でコスモポリタンな存在がいること。去年彼女はなんと世界12カ国を飛び歩き、行ったライブは170本に達すると言う。
 
 今度の新作『ボイス』は、トリオ・アルバムだが、メンバーは名手アンソニー・ジャクソン、ドラムがヘビメタからプログレ、フュージョンまで何でもこなすロック畑のサイモン・フィリップスだが、この2人を使いこなし、ビヨンド・ジャズとも言える素敵なヒロミ・ワールドを展開する。アルバムの最後はベートーベンの“悲愴”のヒロミ・バージョン。「音楽は全てを浄化し、ポジティブにする。悲壮感も、憂いも、悲しみも」。被災にあわれた音楽好きの方達に是非聴かせたい楽曲だし、ヒロミ自身が仙台か盛岡で是非このコンサートを開いて欲しいものだ。全ての被災者があきらめずに元気でいられるように…。

 そして先日、彼女はTOKYO FMの番組に出演し、被災者の人たちが元気が出るようにとソロ演奏を行ったと言う。曲は”上を向いて歩こう“だったそうだが、演奏を耳にした人は間違いなく元気を貰ったはずである。  


4月2日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2011.04/01 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(4月より放送時間が変わりました!ご注意ください)+再放送毎週日曜日20:00-20:30でオンエアー。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.41~ひとつになろう~】

 未曾有の大震災から3週間余り、それに加え典型的な人災とも言える原発事故(これでもなお、知事選では原発安全神話を唱えている前県知事も多い…)、まったくこの国はどうなってしまうのかと思うが、音楽界でも既に震災復興の大チャリティー・コンサートも数多く企画されているようである。海外からもローリング・ストーンズやシンディー・ローパーなど励ましのメッセージがレコード会社に届いており、ぼくも所属する“ミュージック・ペンクラブ・ジャパン”(音楽ライター、新聞記者などの集まり)では、日本や世界中の音楽家から励ましのメッセージを集まっており、200人ほどの有名音楽家(クラシックから、ジャズ、ポップス迄)が既にメッセージを寄せているとのこと。余りに悲惨な現実の前に音楽は無力ではあるが、ある意味何か強い励ましになるのも、また事実なのだと思う。
 
 ジャズ界では震災関連イベントとしては、ハワイ出身の2世トランペッター、エリック宮城が呼びかけて、オールスター・ビッグバンドを結成、”ブルー・ノート東京”で2日間にわたって行われた、チャリティー・コンサートがあった。エリックが今回の震災で何が出来るのだろうと考え、チャリティーだと思い、山下洋輔、日野皓正、小曽根真などに呼びかけ、オールスターズのドリーム・フルバンドを臨時編成し、その収益を被災地に寄付するという企画。4月以降もこの手のチャリティー・コンサートは登場してくると思うし、被災の現場でも演奏会が開かれるようになるはずである。皆が”一つになろう“と言うキャッチフレーズのもとで…。

【お知らせ】
『Blues For Carnegie』 大崎龍治トリオ+増尾好秋

ギタリスト増尾好秋を迎えた、大崎龍治のファースト・アルバム。2009年6月27日夜の「カーネギーホール・コンサート」で演奏されたオリジナル全10曲をスタジオ録音。

詳細は以下まで
『Blues For Carnegie』 (定価¥2,375)



 全59ページ中55 ページ   前の10件 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 [55] 56 57 58 59 次の10件