10月13日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2012.10/12 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日22:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.120~岩浪洋三氏逝く~】

 もう3年ほど前に休刊してしまったのだが、ジャズ雑誌として世界に誇りうるものが、「スイング・ジャーナル」誌だった。休刊に至る最後の10年余りは、そのあまりの商業主義ゆえに毀誉褒貶(きよほうへん)も激しい雑誌だったが、ぼくの学生時代から30才台位まではかなり権威ある雑誌で、よく読んでもいたし、何時かはぼくもあの雑誌でライターとして書けるようになりたい、とも思っていた(それが後年実現するとは、その頃は思ってもいなかったが…)。その「スイング・ジャーナル」誌の名物編集長だったのが、ジャズ評論家の岩浪洋三さんだった。確かあの1960年のアート・ブレーキー&ジャズ・メッセンジャーズの初来日とそれに続く空前のジャズ・ブームの到来の頃、彼は編集長をやっていたはずで、日本におけるモダン・ジャズの定着・発展に大いに貢献した人だった。

 その岩浪さんがかなり重い病に侵されているという話を聞いたのはこの春のことで、吉祥寺のジャズ・クラブで、2日間に渡って彼を励ます会も催された。ぼくも顔を出したのだが、その席では実に意気軒昂で「何だ病気と言っても至って元気じゃないか…」などと悪態をついていたのだったが、(後から聞くと)その一週間後ぐらいから急激に具合が悪くなり、夏を超えたこの10月、5日の夜に亡くなってしまったのだった。その死亡のニュースは番組パーソナリティー、山本郁からのTELで知った(彼女も結構岩浪さんと親しくしていたようだが…)が、その後も数人から死亡の連絡が入ってきた。岩浪さんがそんな酷い状況になっていることを知らなかっただけに、みんな一様に悲しみは大きかった。享年79才。

 最近はあまり番組には登場していなかったが、一昔前は暮れに1年間を回顧する特集を組み、その時にはライターの大先輩として、彼に出演を頼むことが多かった。四国の松山出身で、高校生時代に進駐軍のラジオ放送を聴いて、ジャズにのめり込んだという経歴の持ち主だけあってラジオは大好きで喜んで出演してくれた。女好きな性格だが、ラジオ出演などの時は実に几帳面な感じでそのギャップがまた何とも面白かった。まあいい意味で“大いなる田舎者”だったのかも知れない。今年の暮れには彼を偲んで「岩浪洋三スペシャル」でも企画しようかとも今考えているが、その時には果して誰がゲストとして呼ぼうか、結構頭を悩ます問題ではありますね。


10月6日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2012.10/05 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日22:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.119~NYで20年~】

 日本の横浜や札幌のように、世界中でジャズ・シティと呼ばれる都市は結構あるだろうが、やはり真にこの名称に相応しいのは、アップル・コア=NYだと言うのは万人が認めるところ。なにせジャズを学び、またジャズで勝負しようと思っている若者達(だけでなく中年のミュージシャンも少なくないが…)は、こぞってその腕を磨くために、この都市を目指して集まってくる。そのためここでの競争はラット・レースとも呼ばれる厳しさだが、それは厳しくはあるがまたこの上なく愉しいものでもある。そんな本場NYで20年間ピアニストとして学び・演奏し続け、自身の地位を確立すると言うのは大変なこと。それを果たした一人が野瀬栄進である。

 残念ながら彼は日本でほとんどリーダー・アルバムが紹介されていないため、名前はあまり知られていないが、その実績は充分で、多くの賞も獲得したりしている実力派。彼がちょっと注目されたのは、あの加護亜依がジャズを歌うという事でNYでレコーディングを行い、そのアルバムもそこそこ話題になったのだが、その音楽監督が野瀬君だった。

 そんな彼がちょうどお里帰りを兼ねた日本ツアーを実施、それが終わった直後にスタジオに遊びに来てくれた。ぼくは彼がNYで吹き込んだ、初めてのソロ・アルバムを6年ほど前に人から勧められて聴き、その才能に感心した一人で、もし日本公演があれば是非スタジオに来て欲しいと思っていたのが、今回それが実現した。北海道の小樽出身の彼は、高校を出るとすぐにアメリカに渡り、1年ほどでNYに移り、そこで本格的にジャズ・ピアノを学んだという、異色の経歴の持ち主。日本である程度、演奏活動やジャズの勉強をしたと言うのではなく、気持ちひとつで海を渡っただけにいろいろと苦労もあったようだが、見事に夢を実現。ピアニストだけでなく作曲家としてもその力量を充分に本場で発現しているのは、立派だ。物おじしない、かなり積極的な性格のようで、そこら辺もプラスに働いているのかも知れない。今回のツアーは世界的なパーカッション奏者、武石務とのデュオ・ツアーで、ぼくは渋谷でそのデュオを聴いたのだが、ジャズだけでなく様々な音楽要素が含まれている素晴らしいものだった。
 
 彼はこれまでに6枚のリーダー・アルバムを出しており、最も新しいものは昨年札幌のホールで開いたソロ・コンサートのライブ盤。どれも日本のレコード会社からの発売ではないが、輸入盤として「ディスク・ユニオン」などには置いてあるはず。番組で彼の演奏が気に入れば、ぜひ実際に買い求めて聴いてもらえれば、その素晴らしさが実感できるはずである。NYで生き抜く硬骨漢にして好漢、野瀬栄進。今後も大きな期待が出来るピアニストの一人である。放送は10月6日です。


野瀬栄進さん(左)と山本アナ


9月29日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2012.09/28 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.118~マーク・ヴァーン・ローン~】

 よく言われることだが日本は世界でも有数なジャズ大国。出されるジャズCDの数も半端ではなく、本場アメリカを軽く凌駕しているはずだが、残念なことにここ数年は、その勢いも見事に減衰してしまっている。そのジャズ大国日本では、本家のアメリカやヨーロッパでは、殆どその存在を知られないようなグループが高い人気を博したりしている。アメリカでいえばMJQ(マンハッタン・ジャズ・カルテット)、そしてヨーロッパではEJT(ヨーロピーアン・ジャズ・トリオ)が、その不思議な代表格と言った感じだが、実を言えばこれらのユニットは、日本のプロデューサーが日本のファン向けに作り上げたもので、両者とももう30年近い歴史を誇り、今なおアルバムを出し続けているのだから凄いことと言わざるを得ない。
 
 そのうちのEJTの方だが、これが我が“テイスト・オブ・ジャズ”と深い関係があるのだ。と言うのもこのトリオを作り上げたプロデューサー、木全信(きまたまこと)さんは”ラジオたんぱ“でのぼくの先輩で、50年近く前にジャズ番組を立ち上げた本人なのである。7年ほど局に居た彼は、その後スカウトされレコード会社に移り、ジャズ担当のプロデューサーとして敏腕を振るい、代表としても活躍した業界の有名人。その彼が30年ほど前に日本の女性ファンをターゲットに作り上げたのが「EJT」だった。このピアノ・トリオは、オランダのミュージシャン達で作られていたが、初代のピアニスト、カレル・ボレリーもイケメンの好ピアニストで人気が高かったが、2代目のマーク・ヴァン・ローンももうこのトリオで17年目。15回近く来日公演を行っており、彼の参加したアルバムも10数枚になる。

 そんな彼が日本に居て、木全が作ったジャズ番組に出たいと言っていると、担当のディレクターからTELがあった。丁度追分に居た時なので帰京するのも…、とも考えたが本人の希望や大先輩の手前受けざるを得ない。
マークは韓国での公演帰りの途中で、数日しか東京にいないというと言うので、スタジオを調整して録音のため帰京した。
 マークは現在40台半ば。なんとアナウンサーの山本郁と同い年だと言う事で、大いに盛り上がっていた。新作の『祈り/春の海』は、大震災にあった日本を悼んで作ったもので、宮城道夫の”春の海”は美しさに惹かれて取り上げたという。結構寡黙なピアニストだったが、言葉の端端に日本を愛していることがうかがわれ、好感が持てた。10月の初めには彼が番組に登場するはず、父親も放送関係に居たとのことで、スタジオの古色蒼然の放送機器群を見て”ファンタスティック“と感嘆の声を上げていた。気持ちの優しい好漢でした。


9月29日ゲストの横浜ジャズプロムナードディレクターの柴田浩一さんとレジェンドの皆さん


9月22日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2012.09/21 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.117~追分と横浜~】

 段々と秋も深まりつつある追分。山荘の一部修理などもあり、1週間ほどこちらに滞在しているが、9月の3連休も軽井沢の街は駅周辺のアウトレット以外、余り賑わっている様子も見えない。ましてや軽井沢の西の外れにある追分は、寂寥感が増すといった趣き。暑さはまだいくらか残るものの、赤トンボが舞い狂い、桔梗の花盛りで松虫草は残念ながらもう終わりに近づくなど、秋色は濃厚化している。敬老の日には神戸から来た友人夫妻と、高峰高原から池の平と言うお山(浅間山)の外輪山のドライブとトレッキングをしたが、快晴の秋空のはるか彼方に富士山がくっきりと浮かび、感慨ひとしおだった。

 さて秋といえば、芸術・音楽の秋だが、この時期のジャズ・フェスと言えばやはり港街、横浜のジャズ祭=ジャズ・プロムナード(10月6日・7日)になるだろう。今年でなんと20周年で、国内最大規模のジャズ祭に成長しているが、このジャズ祭のいい所は変に海外プレーヤーに色目を使わず、国内のプレーヤー中心にプログラムを組んでいること。一時、中田というバカ市長の急遽退職の余波を受け、運営が困難化したこともあった様だが、数多くのボランティアの人達に支えられ、今年もまた無事に横浜各地のホールで、素敵なライブを聴けることになったのは嬉しい限りだ。

 我が”テイスト・オブ・ジャズ“では、毎年この時期には、横浜ジャズ・プロムナードの裏ボスで、ジャズ祭の各種プログラムのコーディネイターでもある柴田浩一氏を招き、フェスの見所などを案内してもらっている。柴田氏は毎回、ジャズ祭のメイン・プログラムに関連したゲストを連れてきてくれるのだが、今回は誰になるか楽しみである。節目になる今回の目玉は、秋吉敏子トリオなのだが、果たして秋吉さんが登場するのかどうか…。秋吉さんはサダオさん(渡辺貞夫)と共に、未だ番組に登場していない2大巨頭。そうなればよいなと密かに思っているのは、担当のわたし目だけかもしれませんが…。横浜ジャズ・プロムナード企画、誰が登場か今からワクワクものです。


9月22日の番組ゲスト・JAZZ COLLECTIVEリーダー トロンボーン奏者の廣瀬貴雄さん


9月15日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2012.09/14 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.116~東京ジャズ2012~】

 9月の初旬に東京フォーラムで開かれた「東京ジャズ2012」に行ってきた。今や首都圏で開かれる唯一のジャズ・フェスになってしまったこの東京ジャズだが、10年目と言う節目の年。いわゆるジャズの公演は初日・8日の夜、”ジャズ・ルーツ”とタイトルされたものだけで、あとはポップス、R&Bなどと言った感じのグループが主流で、規模やその歴史に大きな違いがあるが、出し物だけを見るとスイスの「モントルー・ジャズ・フェス」に近い、ジャズ職の薄いミュージック・フェスと言った感じになっている。ぼく自身はこの変化、そう悪いものだとは思えないが、やはりラテン・ジャズなどお祭りムードを高めるビヨンド・ジャズ的な出し物も是非欲しいとは思っている。

 この“東京ジャズ”、最近ではメイン会場の公演よりも、無料で聴ける屋外の出し物の方が、意欲的で面白いと言う声も少なくないのだが、今年もまたヨーロッパやオーストラリアから、若い俊英ミュージシャン達がやってきての自身の音楽を目一杯披歴し、大いに盛り上がっていた。メイン会場とこれらのサブ会場の有機的な連携なども、これからの課題だと思われる。

 さてここ数年このフェスの人気を独占していた感もあった上原ひろみに変わって、今年の顔は小曽根真だった。松田聖子が初めてジャズに挑戦などと言う格好の話題もあったが、小曽根の活躍にははるかに及ばなかった。クリスチャン・マクブライド、ジェフ・ティン・ワッツと言った最強メンバーと組んだ自身のトリオで、その凄腕振りを見せつけるとともに、自身の父親(関西ジャズ界のボス)と同じ年令と言う、ニューオルリーンズのレジェンド・ピアニスト、エリス・マルサリスと楽しげにデュオを展開するなど、その活躍は際立っていた。しかしそれ以上に今回のフェスで彼の存在が光っていたのは、急遽公演取り止めになった鬼才、オーネット・コールマンの代役で、小曽根スペシャル・バンドを組み、オーネットの難曲をそのメンツと共に演奏したことだった。オーネットの取りやめが決まったのは数日前のこと、主催者はあわてて彼に相談したのだろうが、オーネットにちなんだナンバーをスペシャル・ユニットでやるというアイデアをだし、それを見事実現したのは流石だった。「ぼくはオーネットの曲をやったことは無いんですけど…」と観客に語りかけた彼は、前衛派の闘士として尖鋭的なイメージも強いオーネットと比べると。あまり重なる所もないが、彼のブルース感覚を小曽根流に処理し、従来とは違うオーネット像を浮かび上がらせた手腕は素晴らしかった。特にアンコールで登場し、ソロで弾いた「ロンリー・ウーマン」、小曽根自身にとってもメルクマールになるような圧巻のパフォーマンスだった。


9月15日番組ゲストのMUZAK福井亮司さん


9月8日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2012.09/07 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.115~ジャズとお酒~】

 ジャズ・クラブにお酒は付きもので、ではそのお酒は何が最も好いのかと言うと、これは一人々のお酒の趣向も絡んで来るから、一概には言えないのは当たり前のこと。一昔前“フォアローゼズ”などのバーボンが大流行で、ぼくもジャズ・クラブに行くと、良くバーボンを頼んだものだが、最近は小洒落た店ならばもっぱらソルティー・ドッグ、気安い店ならば芋焼酎と決まっている。年取ると色々考えるのが面倒臭くなり、ジャズとの相性などはどうでも良くなってしまう。しかし本当のお酒好きはそんなことはない。特にワイン愛好家はそこら辺はうるさい。ジャズ関係者にもこのワイン通はかなり多く、業界の飲み会などでもその連中が頼むのはたいていワインで、お酒が来ると決まってうんちくを垂れるのである。

 このジャズとワインだが、日本人のジャズ・プレーヤー(厳密にはもうアメリカ人なのだが…)で最もワインに通じているのが、NY在住の秋吉敏子女史である。彼女の家を訪れた人は、ほとんどがその地下室の豪華なワイン・セラーを見せられ、びっくりするのだと言う。そしてそこで出されるワインの種類によって、彼女がその人をどう見ているのかも良く分かるのだとも言う。さしずめぼくなどが行けば、最もチープなワイン(と言ってもぼくには高級なのだろうが…)であしらわれてしまうだろうが、考えてみれば結構怖い話でもある。

 さてジャズとワイン、これをテーマにコンピレーション・アルバムを3枚も出したのが「ヴィーナス・レコード」の代表で、自身もワイン好きを自称している原プロデューサー。彼が行き付けのワイン・バーの有名ソムリエに選曲を頼み、自身の「ヴィーナス・レコード」の膨大なナンバーから、「シャトーブリアン」などそれぞれのワインに、最もフィットした演奏をコンパイルしたのがこの3枚のアルバム。ぼくなどはそのワインの種類をほとんど知らないので、どの演奏が最もフィットしているのかなど考えられないが、社長の原さん自身がそのワインのうんちくとジャズとワイの良好な関係について教えてくれることになっている。原社長の登場するジャズとワインのこの初級講座は、9月初めの”テイスト・オブ・ジャズ”の時間。今まであなたの知らなかったワインの知識が一つ増えることは間違いない。なにせ成熟したダンディーな大人には、ワインが一番だそうだから…。


ヴィーナスレコードの原哲夫さんと小西敦子さん


9月1日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2012.08/31 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.114~追分通信Ⅲ~】

 8月の終わり近くなると、追分の山荘近くは秋のムードが急速に高まってくる。風も時にはいささか肌寒く感じることもある。そんな夏の終わりのこの時期、花と言えばやはり松虫草と言うことになるだろう。薄紫色の可憐な花は楚々としながらも凛とした風情を保ち、仲々に印象深い。残念なことにぼくが散歩道としている御影用水付近では、今年はまだこの花を見掛けていない。

 ところで追分の隣の御代田町(正確には山荘も追分と御代田の町境にあり、住所は御代田になるのだが…)の別荘地に“ふげん山落”と言うコロニーがある。ここはデザイン、写真、音楽など芸術家の別荘が並ぶ芸術家コロニーなのである。代表的な人はあの武満徹さんで、彼は”MIYOTA“と言う素晴らしいポップ・ナンバーを発表したりしている。その他このコロニーに集ったのは、早坂治、柳宗理、池田竜雄など錚々たるメンバーばかり。物故したメンバーも多いようだが、ふげん山落に集った芸術家は全部で30人余り。地元の寺、普賢寺周辺の別荘地なのでこの名称になったのだが、今年はこの山落が誕生した50周年に当たる。この近くの佐久市の近代美術館で記念の展覧会が開かれている(9月2日迄)。ぼくも先日足を延ばしてこの展覧会を覗いたのだが、仲間内の小ぶりの展覧会ではあるが、なかなか示唆に富んだ興味深い展覧会だった。ぼくの行った日はここのメンバーの一人、美術評論家の水尾比呂志氏の講演会もあり、集まったのはこの山落の関係者が大部分で、終始和やかなトーク・イベントでこのコロニーの歴史もわかり面白かった。追分から御代田、静かな森林地帯だが、文化の創造地帯でもあるのだと実感した。


8月25日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2012.08/24 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.113~東京ジャズ~】

 インターナショナルなジャズ祭としては、今や我が国唯一ともなってしまった感もある「東京ジャズ2012」が今年も9月7日(金)から9日(日)まで、東京国際フォーラムをメイン会場に実施される。「東京ジャズ」も今年で11年目を迎え、新たなスタートとして今までとはちょっとスタイルを変えて行われるようで、その最たる点はこれまでのホール中心から、ザ・クラブ(コットン・クラブ)や、無料の地上広場=ザ・プラザでのライブの3場が一体化したイベントになるとのことだ。今まで地上広場でのイベント(若い注目株が数多く登場したフリー・コンサート)が、丸の内の「コットン・クラブ」で安い料金で行われるようになるのだが、ファンにとってはどうなのだろうか…。

 まあそれはさておき注目のホール公演は、土、日の2日間の昼・夜公演で、バート・バカラックやベン・E・キングなど直接ジャズとは関わりなくとも、音楽好きならば食指を誘われる出し物から、伝説の先鋭的ジャズメン、オーネット・コールマン、我らが小曽根真がクリスチャン・マクブライドやジェフ・テイン・ワッツと共演するジャズ度の濃い充実のステージまで、実に多彩な内容が聴かれることになっている。

 中でも注目はあの松田聖子が登場し、大物ボブ・ジェームスと同じステージに立つというのである。聖子とジャズはあまり結びつかないが、この両者既に共演レコーディングも済ませているとのことで「期待大」と言った所。その他でもスガシカオがウエスト・コーストのファンク・グループ「ルーファス」に飛び入り参加したり、シンガーソング・ライターとして人気の高かった大江千里が、新たにジャズ・ピアニストとして「東京ジャズ」のステージでデビューを果たすなど、何かと話題に事欠かないものになっている。

 それらステージの聴き所について、今日の「テイスト・オブ・ジャズ」の時間で、東京ジャズ事務局のコーディネイター、八嶋敦子氏に色々と話して頂くことになっている。ミュージシャンの出演交渉では色々とご苦労もあった様だが、そこら辺の裏話も面白い所だと思われる。いずれにせよ9月の「東京ジャズ2012」、期待に十分応えるだけの内容になりそうである。


東京ジャズ事務局の八島敦子さん


8月18日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2012.08/17 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.112~追分通信Ⅱ~】

 追分の山荘に来ると朝が早い。雨さえ降っていなければ、5時過ぎにはウオーキングに出かける。御影用水脇の歩道から、かなり下のほうにある埼玉の越生学院グランドまで、1時間から1時間半ほどの道のり。丁度今は越生学園は野球部など運動部の合宿最中。早朝練習で生徒達が急な坂道でランニングしているところに出くわす事も多く、彼らはいちいち挨拶をするのだが、なにせ人数が多いので、こっちは返事をするだけで難儀だ。

 さて御影用水にいた多くの鴨〈カルガモ〉だが、2日ほど後には全て飛び去ってしまったようで、その姿を見かけない。反対に一時居なくなってしまった用水の主の鴨〈本物の鴨で少し大柄〉三羽が、悠々と泳ぎ回っている。やはりカルガモ軍団に一時的に追いやられていたのかもしれないが、元気で何かホッとする。この御影用水の南側は、昔は一軒も家が無くいいところだったが、ここ数年のうち木々は切られ次々に別荘が出来てしまい、いささか寂しい思いもしている。

 その御影用水の中でも、最もお山〈浅間山〉の眺めがいいのが下流に掛かる小橋。友人達もここからのお山の景色には感嘆仕切りなのだが、3年ほど前からこの橋の傍に家が建ち始めた。その形が少し変わっており、モンゴルのパオと言うかプラネタリウム・タイプのアーチ型住居で人目を引くもの。遅々として建築が進まないと思っていたらこの春にようやく完成。先日前を通るとカフェの看板が掛かっている。10時開店という事で後日そのお店(カフェ・グルマン)を訪れてみると、7月頭に開店したとのこと。ご主人の平井真司さんの娘さんは、フランスで本格的に料理修業をしてきたそうだ。その上なんとこの個性的な建物は、およそ3年間掛けて、脱サラした平井さんが独力でこつこつ作り上げたものだと言う。彼の前職は広告代理店とのことで、それだけで同じ業種として何か親しみが沸いてしまう。「ガレット」や「ケークサレ」もなかなかの逸品で、なによりテラス席〈犬同伴OK〉から見る浅間山は絶景。軽井沢の中でも5本の指に入るロケーションだと推薦出来る。

 このお店で聴きたいジャズだが、やはりこの素敵な景色を邪魔しない、スティーブ・キューンなど「ECM」系統の清涼な音楽だろう。店内はちょっとしたライブでも出来そうなゆったりした心地よい空間。何時かここでアコースティックなジャズ・ライブでもやれたら…そんな世間話をしながら、至福のティー・タイムを過ごした。この夏から秋に軽井沢を訪れようと思っている方は、是非追分まで足を伸ばしこの景色を愉しんで欲しいものです。“カフェ・グルマン(通年営業 電話番号0267-31-6554)”カーナビで御影用水を入れてみれば、直ぐに判ると思いますよ。


カフェ・グルマン全景


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8月11日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2012.08/10 スタッフ 記事URL

「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、再放送毎週土曜日23:00-、毎週日曜21:30-、などでオンエアー中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.111~拾い物アルバム~】

 どうも昔からの習慣で、暇があると中古のCDショップを覗いてしまい、気が付くと思いがけない出費になったという事も多い。しかし昔のように中古屋も殆ど無くなってしまい、今はもっぱら“ディスク・ユニオン”の各店が行く先になるのだが、新宿店などは店員にも知り合いが多く行きにくい。というのもぼくが狙うCDは、いわゆるエサ箱に入っている1枚500円前後のセコハンだからである。

 その昔、アナログ盤=LPアルバム全盛の頃は、このエサ箱漁りも面白いもので、ジャケットや裏の解説を読めば大体当たりのアルバムに出会えたもので、中にはアルバムの方からこちらに働きかける(微妙な感覚なので長年エサ箱漁りをしていないと、このポイントはなかなか掴みにくいのだが…)ものもあり、そうしたアルバムはほとんどが当たりなのである。それがCDになるとジャケットも小さいし解説ないので、残念ながらエサ箱を見てもまったく勘も働くなってしまった。まあこれにはぼく自身の高齢化もと言う事も、大いに関係しているに違いないのだが…。

 まあそれはさておき、先日も御茶ノ水のある打ち合わせで時間が余ってしまい、まずいと思いつつ「ディスク・ユニオン」に足が向いてしまった。あまり持ち金もないので今日はやめにしようと決めたのだが、エサ箱を覗くと久しぶりに食指を動かされるアルバムがあるではないか。NinoJosele,ニーニョ・ホセレと読むのだろうか、どうやらスペインのミュージシャンのようで「ビル・エバンス曲集」である。何よりこちらを刺激したのは、その共演ミュージシャン。キューバ出身の狂気の鬼才ドラマー、オラシオ・エル・ネグロ、エバンスの最後のベーシストだったマーク・ジョンソン、その上にジェリー・ゴンザレスなどの名前も見える。これはビル・エバンスの名曲をラテン・ジャズ化したものだと勝手に想像し、ホセレが何をする人(ピアニストの公算大)かも判らず、即買いしてしまった。
 
 実際には彼はフラメンコのギタリストで、今やスペインでも注目を集めている人のようで、アルバムの中身も想像とは少し違ったが、素晴らしいものだった。フラメンコとジャズが相乗されたアルバムは今まで幾つかあったし、中でもピアニストのチャノ・ドミンゲスの諸作はぼくも大好きなのだが、フラメンコ・ギターでエバンスのナンバーを弾くこのアルバムには本当に魅了された。ジョンソン、エル・ネグロのリズム隊も素晴らしい。意表を突くアルバムだが、こんな隠れ秀作に出会えるのだから、いい年をしてのエサ箱漁りは止められない。このアルバム、もちろん国内版は無く「スペイン・ソニー」のもの。ちなみにお値段は650円でした。久々に得した気分になりましたね


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