10月17日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2015.10/16 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.275~あずささん 祝「サルサ120パーセント」200号突破】

 ラジオたんぱ(現ラジオNIKKEI)で最も人気のパーソナリティー~アナウンサーと言えば
、これは言うまでも無くテルちゃんこと大橋照子女史。その御年からすれば女史なのだが、相変わらずアイドル然としたお嬢様タイプの彼女だが、その全盛時の人気は凄まじく、局アナとして堂々とアイドルにも伍し局の活動を展開していた。結婚前の彼女の実家はぼくと同じ国立で、通勤時には彼女とその数十人の親衛隊と、駅で鉢合わせすることもしばしばだった。ファンが局を取り囲む等と言う事もあった人気沸騰アナウンサーの彼女。局としても当然その次の存在を作り出さなければと言う事になり、その発掘、育成と言う重要な(ある意味バカげた)役割を担当させられたのがこのぼくで、その選ばれた照子2世が当時高校2年生のひろみこと斉藤ひろみだった。
 高校生の彼女を連れて色々なイベント会場に行ったり、ド素人の話し方教室などを開催など、それはなかなか大変な仕事だったが、ぼくが考えた彼女の売り込み策は、素人の彼女一人ではなくそのクラス仲間(音楽で知られる桐朋学園の高校)5人を共に売り込もうと言うもので「ひろみ&5ガールズ」等と言う名前でDJ番組を作ったりもして、全員可愛い子だったこともあり、まあそこそこの人気を得ることも出来た。

 
そのひろみの友人の1人が、高校生で既にセミプロ活動(高橋真理子のバックでヴァイオリンを弾いていた)をしていた「あずさ」だった。その後高校を卒業してからは本格的にプロとして活動、20代半ばでは日本で初めての女性だけのサルサバンド「チカ・ブーン」を結成、そのリーダーとしても知られるようになる。その後サルサ~ラテンジャズ・ピアニストの第一人者、森村献と結婚、サルサ界の女性パーカッション奏者としても有名になり、日本でのサルサ普及の為に自身で月刊のフリーペーパーを出し、その「サルサ120パーセント」の女性エディターとしても、業界で有名な存在だった。

 
その「サルサ120パーセント」が今年の7月で遂に200号を記録、中身もそれを祝う内容になっていたのを見て、40年近い付き合いだけにこれは是非お祝をしないとと思い、今回スタジオにゲストとして来てもらうことにした。彼女はこれまでも旦那の森村献ちゃんと一緒に番組に登場したことがあり、ジャズ・スペシャル番組として1時間半ほどの「ラテンジャズ番組」を組んだこともある。番組の準レギュラー格ではあるが、今回は200号、即ちその創刊から既に10数年、本当に良く頑張りましたと言った意味も込め、これまでの雑誌作りにまつわる話や、現在の日本のサルサ~ラテンジャズ事情、お勧めミュージシャン・シンガーなども紹介してもらい、またその仕事のもう一つの柱、キューバへのツーリスト=旅行代理店の仕事内容なども語ってもらった。  
  お勧めのシンガーは今は長野の山奥に住みサルサシンガー活動もしていると言う奈々カンタリーナ。ぼくは初めて聴く存在だったが、やはりかなり旨いシンガー。またキューバツアーはアメリカとの国交回復に伴って、外国客で宿も取れなくなりつつあるが、昔からの素朴なキューバを味わえる最後のチャンスかもしれないから、今こそ是非キューバに行くべきとのお勧めもいただいた。曲では当然旦那のもの、ジャズの名曲をラテン化して演奏する最近の主たる活動のライブ音源紹介もあるなど、キューバ関連の様々な面白話、音源が聞けました。キューバでは実に幅広い人脈のある彼女。本当に興味深い女性です。何時までも頑張ってね、あずさちゃん

【今週の番組ゲスト:サルサ・ラテン音楽情報フリーペーパー『SALSA120%』の森村あずささん】
M1『チカブーン/チカブーン』
M2『オラ・スワベ/カンタリーナ奈奈』
M3『Seven Steps to Heaven/森村献Special』
M4『カプセル/チカブーン』

 
10月10日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2015.10/09 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.274~ジャズ映画「セッション」】

 最近のジャズの地盤低下に伴い、ジャズを扱った映画も(モダンジャズの開祖、チャーリー・パーカーの自伝的映画『バード』やジャズミュージシャンを主役に据えた『ラウンド・ミッドナイト』、ジャズをバック・ミュージックに使用したものなど)、ジャズ全盛期の60年~80年代頃に比べて極めて少なくなってしまったが、それでもまだ幾つかは制作されている。このコラムでも前に取り上げたマイケル・キートン主役の『バードマン』は、今やトップドラマーとして君臨しているメキシコ出身のアントニオ・サンチャスの音楽が、主役の心理を描き出す重要なファクターになっていたが、これはあくまでもバック音楽。それに対しこの春公開され話題を呼んだ『セッション』は、ジャズドラマーを目指す音楽大学生が主役で、その彼と鬼師範とも言える担当の教師との激しい葛藤というか、しごき(これがある種のセッションと言う事になるのだろう)を描いたジャズ根性映画で、久々にジャズと本格的に向き合った映画の登場と言う事になる。

 
この映画、アカデミー賞にも数部門でノミネートされ、鬼教師役のJ・K・シモンズがアカデミー助演男優賞を獲得した他、数部門で賞を獲得、映画もかなりな話題を集めジャズ映画として久々のヒットしたもの。この春公開されたとき、ぼくは試写会を見逃し、本編公開時でも行きそびれてかなり気になっていた。それだけにこの10月ようやくヴィデオ作品が公開され、その実物にお目にかかることが出来たのだった。監督のデミアン・チャゼルは確かまだ20代の若さ。本作が本格的な監督デビュー作で実験的な要素も強い、ある種のインディペンデントフィルム。それが単館上映から全米各地に広がるヒット作品になり、その才能を高く評価されることになる。
 
彼は実際にこの映画のようにドラマーとしてプロを目指していたこともあったとも聞くが、それだけに期待も高まる。しかしながら今や日本の音楽フリークにかなりな影響力を持つ、音楽カリスマでサックス奏者&作・編曲家&文筆家の菊池成孔が、ある雑誌で数十ページを使って映画を酷評、その為に音楽ファンは余りこの映画を見ないなどと言う現象も起きたと言うサブストーリーもあったという。ジャズカリスマ、菊池成孔は「マイルス論」など理論家としては超一流と言えるのだが、理論に現実が伴わない典型で、サックス奏者としてはほとんど買える所が無いと言う、かなり矛盾した存在。その菊池先生が徹底的に貶す(反対に映画関係者は高評価が多い)のだから、天邪鬼のぼくなどはかなり面白い映画なのではと...、かえって期待も大きかった。そして実際のヴィデオを見た。はっきり言って失望した。菊池先生がこの映画のどこに激怒したのか(批判文の大半は呼んでいないが)なんとなく分かるような気もした。

 
この映画が21世紀現在のNYの音楽学校ジャズ科のドラマー志望者とその教師を描いているのではなく、舞台が2~30年前ならば、それなりに共鳴する所もあっただろうが、今を生き今のジャズドラマーのなろうとするジャズ青年、そしてそれを指導するジャズ教師(彼はどうやら挫折したジャズピアノ弾きでもあるようなのだが...)の映画とは、到底思えない古さなのである。まあこれもドラマー青年が目指すのがあのバディー・リッチ(正規の手数王とも言われ、スイング時代の後半~モダン初期に大活躍した白人きってのテクニシャン)だと言うのだから、かなりなアナクロニズムと言った感じ(監督がジャズドラマー志望者などとは本当かいなと思ってしまう...)。その教師もまた単に数多くドラムを叩けることだけを金科玉条としている感もありありで、そこには音楽~ジャズへの愛情などほとんど感じられない。クライマックスは憎しみ合う鬼教師と青年の2人、主役の青年が手から血を流しながら延々ドラムソロを続けることで、互いの憎しみが昇華されお互いに分かり合うように微笑みあうというストーリー。ここが予想外の緊張感溢れる感動的な逆転劇と大評判を呼んだのだが、かなり無意味なドラムソロの連続で早くやめろと叫びたくなってしまう程。実体験を基に脚本を書いたと言うこの若い監督にしては、肝心のジャズへの愛情も感じられない結末。ここらがジャズに興味ない観客には感動的と捉えられてしまったのかも知れないが、菊池先生も怒ったと思うとおり、ジャズを一寸でもかじったものならばこれは勘弁してほしいとなるに違いない。スポーツ根性映画の変形ではあっても、もう少しその音楽への愛が感じられなければ映画として駄目。女子高校生達がスイングジャズに励むあの映画「スイング・ガール」にはジャズする歓びが全編にあった。憎しみが歓びに変る瞬間、それが垣間見れれば...。と言った所で久々のジャズ映画は期待しただけに失望も大きかった。だが鬼軍曹役のシモンズは、賞を取っただけに流石の熱演ではあるが、肝心の指揮は決まっていない。

 
ただこれはあくまでもぼくの感想。映画批評家は概ね好評で、ここ10年ぐらいの音楽映画としては、ベストの1作などと讃える人もいる位なので、実際どうなのか皆様もご自身の目で確かめられたらどうでしょうか...。

【今週の番組ゲスト:「JAZZ TREFFEN2015」の企画担当 ドイツ文化センターの小高慶子さんとSONG X JAZZの宮野川真さん】
M1「Pastrale/Dieter Ilg Trio」
M2「Juuichi/Colin Vallon Troi」
M3「Copenhagen/Jakob Bro Trio」
M4「Asftaab/Cyminology」

JAZZ TREFFEN 2015(http://peatix.com/event/110397)」10月13日(火)、23日(金)、24日(土)、11月19日(木)、12月2日(水) 会場:ドイツ文化センター

10月3日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2015.10/02 番組スタッフ 記事URL

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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.273~ジャズフェスいろいろ】

  ジャズフェスと言うとどうしても夏といったイメージも強いのだが、決してそんなことはなく秋にも数多くのジャズフェスが組まれており、その中には今年スタートのものもいくつかある。今や日本で最も知られたジャズフェスといえば、9月の最初に開かれる東京ジャズ。今年もかなりな成功を収めフェスは終了したが、この9月にはもうひとつ横浜の倉庫街に特設ステージを設置し、パット・メセニーやロバート・グラスパーを迎えた「ブルーノート・ジャズフェスイン横浜」も好評裏のうちに終了したようである。残念ながらぼくは所用でこのフェスには行けなかったのだが、本場ブルーノート・フェスの雰囲気を横浜で味わえるということでかなり興味深いものだったと聞く。

 そして10月、今月も様々なジャズフェスが各地で催されており、我が「テイスト・オブ・ジャズ」では1ヶ月間これらを紹介して行こうと思っている。まずはじめは「ブルート・フェス」と同じ横浜の街でのイベントで、街ジャズイベントとして今や完全に定着した感もある「横浜ジャズ・プロムナード」。プロ、アマ含めて3千人近いメンバー参加と言う圧倒的な数を誇るこのフェス、例年は実質の責任者でもある横浜ジャズ界のボス格、柴田浩一氏にイベント紹介をしてもらっていたのだが、今回は彼の都合で登場できないことになり、事務局の女性スタッフ、早見史絵さんが代わりイベントを紹介してくれること人になった。この横浜ジャズ・プロムナードは参加ミュージシャンの数も全国一だが同時に市民ボランティアの数も膨大。市内数箇所のホールやライブハウスなどで行われるので、ボランティアの人達がいないと動かない。そこら辺の裏方事情も彼女に聞くことが出来るはずで、柴田氏とはちょっと視点を変えたイベント紹介が聞けるはず。

 そして今年から始めるジャズイベントがドイツ大使館付属のドイツ文化センターが主催する「ヨーロッパ・ジャズウイーク」。これは今月の半ばから1ヶ月ほどにわたって開かれるもので、ドイツのミュージシャンを中心に近隣諸国の面々も登場する、本格的な欧州ジャズ紹介フェスティバル。このイベントを紹介してくれるのはドイツ文化センターの広報担当、小高女史と欧州ジャズに詳しい「ソングX」の代表、宮野川氏。今まであまり日本では紹介されない欧州ジャズの現状がよくわかるジャズイベントになると思われる。こちらは10月の第2週の放送を予定しています。

 さらに10月最後の放送では、今年からリニューアルされた川崎ジャズフェス(11月の中旬~)を特集します。川崎市にはジャズ科を持つ音楽大学が2校あり、それぞれが立派なホールも有しているといった恵まれた環境にもあることなども良いほうに作用し、横浜に対抗し新たなジャズシティを目指したものだが、今年はその契約も終了、川崎市が独自に実施するジャズフェスに生まれ変わった第1弾。こちらも街イベントとして川崎の各地で実施される。紹介してくれるのは市の文化財団のお偉いさん、前澤陽一さん。
 こうした3つのジャズフェスをこの10月には紹介することにしています。ジャズフェスが増えジャズ人口が増えること。その一助にこの番組がなれればと...、今思っています。

【今週の番組ゲスト:10月10日、11日に開催される横濱JAZZ PROMENADE 2015実行委員会事務局の早見史絵さん】
M1「Speak Low/福居良トリオ」
M2「Thirteen Attributes of Mercy/Daniel Zamir Qualtet」
M3「Jampin'Asaba Blues/浅葉裕文スインギンギター5」
M4「横浜本ホンキートンク・ブルース/日野美歌」
M5「渡良瀬/板橋文夫、神奈川県フィルハーモニーオーケストラ、金子友紀」

9月19日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2015.09/18 番組スタッフ 記事URL
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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.271~映画「バードマン」】

 今年の夏はほとんど長野の追分に居たので、テレビどころかヴィデオも見られず、映像作品には飢えていた。これは毎年のことなのだが、こうしたTV、ビデオなど映像と無縁で、ある意味落ち着いた生活もまあ悪いものでは無い。しかし東京に戻ってくると、その反動で直にヴィデオ屋に直行、作品を借りまくると言うのも例年と同じである。このヴィデオ作品も、読書と同じくPI(私立探偵)が登場するハードボイルドものなら何でもと言った感じで、サスペンス・アクション・ミステリーなどが主なフィールド。東直己原作で大泉洋&松田龍平主演の札幌探偵シリーズなどは、ぼくの最近のお勧めの一つ。今回もそうしたものを幾つか探したが、なんと言っても一番見たかったのはアカデミー賞作品賞を受賞した、話題の作品「バードマン」。

 「
バードマン」と言えば我らが大学時代からのジャズ仲間で、今や中平穂積氏と並び新宿のジャズ文化に生き証人となった感もあるライブハウス「J」のマスター、幸田稔くんの別名。バードだからあのチャーリー・パーカーに関係した名前かと思ったら、これはバットマンやスーパーマン等と同じく、マイケル・キートン演ずる主役がかつて大ヒットさせた映画のスーパーヒーロー名。この大ヒットを飛ばした売れっ子が落ち目になり、ブロードウエイの舞台に立つと言う設定の映画で、ダークファンタジー、ブラックコメディー、人間ドラマなど様々な要素を含んだ大変に面白い映画で、アカデミー作品賞も当然と言った充実な内容。監督はメキシコ出身で『バベル』などを撮った気鋭のアレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ。

 
映画は一般の映画と違い、カット割りがほとんど無く、一回の長回しで撮影されたように感じる手法で撮られた、かなりな意欲作。この手法が主役の心理と見事にシンクロし、観るものをスクリーンに釘付けにすると言った趣向なのだが、そのために音楽をどうするか...、と言うところで監督が選んだのが「わたしは閃いた。これはドラムムムスススだ!映画の持つ内なるリズムを探し出し、見るものを引きずり込むのにはドラムソロが最適」と言う訳。そして選ばれたドラマーが、監督と同じメキシコ出身の俊才アントニオ・サンチェス。
 サンチェスは今やジャズ界で人気、実力とも№1ユニット、パット・メセニー・グループのドラマーで、この9月末にもメセニーと一緒に横浜での「ブルーノート・ジャズフェス」に登場するはずだが、圧倒的な力量を誇る天才肌のドラマー。その彼がいくつかのシーンでドラムソロにより、主役の心理を描きだ出す。激しくしかも寂しげに...。全体に独特な浮遊感に包まれたこの映画で、彼のドラムスは強烈なアクセントをプラスし、映画を見事に盛り上げる。映画の中でもソロで無心にドラムを叩いているドラマーが短く何回か登場するが、之は彼自身なのか...。ドラムといえば『セッション』というドラマー養成映画も評判になっており、これもぜひ観たいのだがまだヴィデオ化されていない。しかしこの「バードマン」はかなり見がいののある映画で皆さんにもぜひお勧めしたい。サンチェスのソロおよび映画スコア以外にも、マーラーやラベル、そしてミニマル・ミュージックの鬼才、ジョン・アダムスの局なども使われており、それらも作品に見事にフィットしている。当然主役のマイケル・キートンの演技も見事の一言。ヴィデオを見ている間、キートンの名前が出てこずそれがずっと引っかかって、今イチ作品にのめり込めなかったところもあった。年をとるってやはりかなりヤバイですね。

【今週の番組ゲスト:ハシャ・フォーラーのリーダーで、フルート、ウインドシンセサイザー奏者のヒロ・ホンシュクさん】
M1「Milestones」
M2「E.S.P」
M3「Door8」
M4「Wood Row


 
9月12日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2015.09/11 番組スタッフ 記事URL
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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.270~カナダやアメリカからゲストが】

 東京のジャズシーンを彩るライブフェス「東京ジャズ」は今年も無事に終了。どうやら来年も継続することが決定したようだが、今回のフェス、ぼくが聴いたのは初日の夜と2日目の昼と夜の3公演。2日目の昼はハービー・ハンコック&ウエイン・ショーターと、日野皓正&ラリー・カールトン・オールスターズと言った目玉が並んたので満杯だったが、その他は余り芳しくない動員だったようだ。注目のハービーとウエインのデュオはかなり難解と言うか、突き抜けた幽玄な世界で2人が遊んでいる感じもあり、観客もしばし呆然としていた感もあったし、ぼく自身もはっきり言ってその世界を掴みきれなかった。それに対し日野さんとラリー・カールトン、そして久しぶりの大西順子を含むオールスターズバンドは、どんなものになるか大分心配もされたが、2日ほどみっちりリハーサルをやったのも好結果を生む要因となり、予想以上に愉しいステージに仕上がった。その他山中千尋の加わったエリ・デジブリ・バンドや注目の才媛エスペランサ・スポルディング等のステージも興味深いものだった。
 こうしたメイン会場以外に、この「東京ジャズ」では「ザ・プラザ」と呼ばれる国際フォーラム地上広場での無料コンサートの方も充実、こちらの方が今のジャズ状況が良く分かるとも言われている期待のステージが並び、世界各地から若いミュージシャン達が集まってきていた。その出演者の数人からは毎年、是非我らがジャズ番組「テイスト・オブ・ジャズ」にも出演したいと言うオファーが来るのだが、今年も数人からあって、そのうちの2人を2週間に渡って招待することにした。

 
 今週はまずカナダからのお客さんでシンガーのバーブラ・リカ。東欧出身の音楽家夫妻の子供として生まれた彼女は、ピアノやボーカルを幼い頃から始めて徐々に頭角を現し、今やカナダの若手を代表するシンガーに成長している。身長が160センチ以下と言う小柄で愛くるしい彼女は、シンガーソングライターで、自身のオリジナルとエリントン・ナンバーなどのジャズスタンダードを上手く歌いこなした、『ラブソングス』と言うアルバムを携えてスタジオに現れた。日本語も少し出来ると言う彼女は、日本語を交えながら自作などを紹介してくれ、良い雰囲気で収録を終え、ぼくも直ぐにファンになった。ジャズ雑誌の表紙を飾るほどの美形ながら、少しも乙に澄ましたところも無く、実に好感のもてる若手シンガーである。

 そして来週は、日・米・伯などのミュージシャン達混合のブラジリアンミュージックバンド「ハシャ・フォーラ」のリーダー、ヒロ・ホンシュクこと本宿宏明くんが遊びに来ることになっている。彼らの新作は帝王マイルスのナンバーをカバーした『ハシャ・ス・マイルス』。このアルバムを引っ提げ東京ジャズを終え全国ツアーを行い、帰国前日にスタジオに来てくれることになっているが、バンドの紅一点ヴァイオリン奏者、池田里香嬢も顔を見せるかもしれないが、どんな話が聞けるか楽しみでもある。

 来年の「東京ジャズ」では、我が番組となにかコラボレーション出来ないかと言う話もあり、どうなるのかこちらもお楽しみです。
【今週の番組ゲスト:カナダのシンガー バーブラ・リカさん(通訳:伴野由里子さん)】 
M1「SO IN LOVE」
M2「COFFE SHOP」
M3「DON'T GET AROUND MUCH ANYMORE」
M4「SECRET HEART」

9月5日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2015.09/04 番組スタッフ 記事URL
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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.269~追分通信2015③】

 いよいよ9月、ついにラグビシーズンも開幕、今週から大学ラグビーも始まる。どうも大学ラグビーは、ラグビー強化を学校全体で図り、学生誘致の宣伝材料にしている感もある帝京大の一人勝ち。有望選手は集まる、練習環境も恵まれている、等々、もう選手や大学にとって言う事なし。ただ余りに突出した存在なので、大学ラグビー自体に魅力がなくなり、観客も集まらなくなりつつある。もうすぐワールドカップも日本で開かれようと言うのに、こうした大学ラグビーの人気低下は大きな痛手だと思うのだが...


 まあそんなことを考えながらまた例年通り、早大合宿先の菅平に2回も足を運んだ。大東大とその帝京大との練習試合。結果は大東大とは惜敗、帝京大とは予想通りの惨敗だった。特に帝京戦は菅平のメイングラウンド、サニア・パークでの試合。ここは大きなスポーツ公園で、ラグビーの出来るメインとサブグラウンドがあり、その他にも陸上練習のトラックなども完備された、全国でも珍しい立派な高地スポーツグラウンド。ただ菅平のかなり高地にある為、高地霧の影響も受けやすく、この日も霧のため数回試合が中断されるなど、客席からはどんな展開かも判らないこともしばしば。まあこの濃霧のせいで惨敗ながら大差は免れた我が早稲田、実力差は歴然で「月とすっぽん」と言った感じ。
 折しもロンドンでラグビーワールドカップが開かれ、ラグビー部副将を務める藤田義和がその一員として選抜され、その他OBも数名選ばれていると言うのに、今年の早稲田ラグビーの実力はここ数年で最悪であることを露呈した、不甲斐ない試合結果であった。早稲田はオックスフォード大の招待を受け、この9月に久しぶりの海外遠征を行い、ワールドカップのジャパン試合の観戦も含まれていると聞く。涼しいを通り越し寒さで震える客席からは、こんな状態で海外になど行かずに、国内でもっと練習に励め...などと言う極めて妥当な指摘も聞かれたが、そこは名門大からの招待、ラグビー部でも断る訳にはいかず痛し痒しと言った感じ。すると真似したのか帝京大も英国遠征を敢行すると言う発表がその後にあった。王者はいいのだろうが我が早稲田は遠征がどんな結果を生むか...、かなり心配だ。ワールドカップでのジャパンの戦いぶりと共に大いに気になる所だ。我らがラグビー番組でも、ワールドカップ情報は藤島大氏が的確に伝えてくれるはずで、こちらも大いに愉しみである。

 ところで今年は珍しく9月に入っても数日追分にいたが、8月終わりは連日の雨続きで、菅平だけでなく追分も寒かった。8月末からはもう完全に秋の気配。お盆を過ぎると人がパタンといなくなってしまい寂しい限りだが、この時期に今年一度も足を運ばなかった旧軽井沢や軽井沢アウトレットに行ってみた。旧軽銀座は人通りは少なかったがアウトレットは雨にもかかわらず大入り。日本はそれなりに景気がいいのだなーと実感。金の無い当方は買い物などほとんど無縁で、店を覗きこむのが精いっぱいだった。
 山荘では相変わらずCD整理。プラケースを外し薄いビニール袋に入れ替えるか、捨ててしまうかの判断をするのだが、一々聴きながら進めるためいっこうにこの作業がはかどらない。ただ拾い物も何枚かあり、それなりに愉しい。特にこれ迄見つからなかったピアノの岩崎佳子のアルバムを見付けたのは幸運だった。もう数年前のものだが期待した通りの出来栄えで、見つけてからは結構良く聴いていたし、後は北欧の人気ピアニスト、ビヨルンスクがバッハを取り上げ、原曲を弾いたりジャズにアダプトしたりした『バッハ・バリエーション』。これも良かった。こうしたアルバムはプラケース入りの本格テスト盤では無く、CDR盤だけに意外と見落としてしまうものだが、やはりこうした整理は必要と痛感。しかしCD数千枚、アナログ盤も同じくらいの数。もう臨終までに到底聞けないのだが、何故か捨ててしまうのは惜しいし、友人などが来て持って行ってしまうと頭にくる。このケチな根性、どうにかならないのかと反省しきりの追分生活なのです。 

【今週の番組ゲスト:ヴィブラフォン奏者で作曲家の赤松敏弘さん】
M1「The Empty Chair1977」
M2「E.S.P」
M3「The Gleaner」
M4「Stella by Starlight」


 
8月29日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2015.08/28 番組スタッフ 記事URL
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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.268~ジャズ研OB会】

 ぼくの大好きなラグビー。この競技での国内最高リーグはトップリーグ。昔はCMに出演しただけで大問題になるくらいで、アマチュアリズムの権化のようだったラグビー界も、このトップリーグの誕生で大きく様相が変わってきた。所属の選手のうち、外人は間違いなくプロ契約なのだが、日本人はプロとアマチュアが混在しており、プロ契約選手からすると社員選手のパフォーマンスに不満があるなど、これが仲々に微妙、複雑なのだ。ラグビーの場合には、プロ野球やサッカーのJリーグなどとは違い、高卒でプロ入りと言うケースは少なく、大学出の選手がほとんどである。技術や体力などが大きく物言うこのスポーツでは、高卒出では試合に通用し難いと言った感じなのだろう。

 翻って音楽界を見ると、ジャズやクラシックの場合はプロと言われる人はほとんどが大卒なのに対し、ポップスやロックの場合は高卒あるいは中卒等と言うこともあり、サッカーとラグビーの違いのようでもあるが、どちらがいい悪いとは言えないし、ましてや学歴差別でジャズやクラシックの方が高級音楽...などと言う訳ではないから誤解無きよう...。


 さて今や4大卒あるいは本場のジャズ関連大学出身がほとんどになったジャズ界だが、かつてはそんなこともなく、バンドボーイからプロに成ったという人も多かったし、大御所と言われる人の中にも、そういった経歴の人も少なくない。このバンドボーイからジャズメンと言った流れが大きく変化したのが、第1次モダンジャズブームとも言われる1960年代初めのこと。ここら辺からジャズが理論的にも難しくなって行き、お勉強なくしてジャズが出来なくなってしまったと言う事情もある。そんなモダンジャズ全盛時、その中心になったのが大学のジャズ研で、そのトップの存在が我が早稲田大モダンジャズ研究会(通称「ダンモ研」)だったと言う訳。今の50歳代半ばから上の世代のジャズメンで早稲田モダンジャズ研出身はかなりたくさんいて、このクラブに入るためだけに早稲田に進んだという輩もいたようだ。半世紀を超えるこの名門、出身OBは今や1000人近いはず。それに出身大学は違っても早稲田モダンジャズ研出身と言うジャズメンも結構いるようでもある。

 そのダンモ研OB会の現在の会長(4代目)をやっているのが、ソニーレコードに在籍している渡辺康蔵くん。彼は一時ジャズアルバムのプロデュースも担当、日野皓正とかTOKUなどのアルバムを手掛けていたが、現在は制作現場からは離れている。ただし多才な男で、有名なジャイブ&ブルースバンドでアルトサックスを担当したり、「モダン・ちんどん屋」の一員として芝居に登場したり、またジャズネタによるミステリー「ジャズメガネの事件簿」を雑誌に連載、その連載のイラストも自身で書くなど、八面六臂の活動を展開している。ぼくなどは彼と飲んだりすると「お前本職の仕事は...」等と嫌味な突っ込みを入れるのだが、馬耳東風、実に優雅に人生を楽しんでいる。そんな彼に趣味人「コウゾウ」として、スタジオに遊びに来てもらい、その活動を披露してもらうことにした。

【今週の番組ゲスト:サックス奏者でコンポーザー、そして作家の渡辺康蔵さん】
M1「THE RIDDLE/ORNETTE COLEMAN」
M2「荒城の月/THELONIOUS MONK」
M3「SOLEA/MILES DAVIS」
M4「西行/フリーちんどん のまど舎」
M5「文弥殺し/フリーちんどん のまど舎」





8月22日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2015.08/21 番組スタッフ 記事URL
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【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.267~東京ジャズ2015】
 毎年夏も終わり近くなるこの時期、ジャズ界の話題はやはり「東京ジャズ」となるだろう。一昔前までは結構外人ジャズメンを集めたジャズフェスも、夏には開かれていたが今は殆んど無い。それだけにこの東京ジャズの意味合いは大きいのだが、今年で14回目を迎えて9月5日(土)、6日(日)の両日(クラブギグは4日から)、東京有楽町の東京国際フォーラムホールで、昼夜4公演で開催される。

 
今回の目玉はと言うと、ハービー・ハンコックとウエイン・ショーターのデュオ。ボブ・ジェームスの東京フィルとの共演、そして久々の来日になるファラオ・サンダース等々と言った辺りだろうが、一寸興味を惹かれるのが日野さん(日野皓正)とギタリスト、ラリー・カールトンとの共演で、これには何とピアノが、あの引退宣言で話題を呼んだ大西順子だと言う。日野さんは雑食性と言うか、元々タップダンサー上がりのある種ショウマンだけに、なんでもござれの所があるのだが、ブルース・フュージョンとも言えるラリー・カールトンとの共演、それに順子まで加わるとは、どんな良質な化学反応が起きるのか、はたまたしっちゃかめっちゃかな結果に終わってしまうのか...、とんと予測がつかない所が、ジャズ的な面白みと言うかスリルと言うか...、仲々の聴きものではありますね。

 
さてこんなかなり大変なセッションを仕組み、まとめ上げていくのが、NHKエンタープライズ(=エンプラ)の俊腕女性プロデューサー、八嶋敦子女史。番組では毎回ジャズフェス担当の彼女に登場してもらい、東京ジャズの見所、聴き所を紹介してもらっているのだが、今回も打ち合わせで世界中を飛び回っている間を縫って来てもらった。
 
彼女自身はボブ・ジェームスが東北大震災の渦中に岩手県のフルバンドと共演したあのNHKスペシャル(=N特)の番組で、ジャズファンだけでなく全国の音楽ファンにお馴染みの存在になった訳だが、ボブだけでなくハービーやショーター、リー・リトナー等と言った、大御所達とも対等に語り合う可憐な女丈夫でもある。その彼女の密かなお勧めがシンガー・ソング・ベーシストとも言える、歌う女性ベーシスト、主張する女性ベーシストのエスペランサ・ホールディング。ジャズだけでなくヒップホップからソウルなど、アフロアメリカン女性ミュージシャンとして、なんで吸収し、自身の音楽に取り入れる急進派ミュージシャンで、ぼくも今回の中で最も期待してるステージでもある。ジャズはジャズで変な社会的関心などは持たない方が...、などととのたまうバカな輩がこの所増えつつあり、それがジャズをダメにしている一因なのだが、そういう風潮に真っ向から対峙するエスペランサ。実に格好いい存在だ。
 
 
その他これは東京ジャズの面白い所なのだが、メイン会場の外の特設スタジオで行われる無料の野外ライブ。こちらには世界各国の若手の優秀ジャズメンが顔を揃え、こちらを聴いている方が、現在のワールドジャズ状況が分かる、という摩訶不思議なある意味皮肉な現象。最近はこの野外コンサートだけを聴きに来るファンも増えつつあり、それはそれで意味あることだし、それもジャズならではの愉しみとする八嶋女史などのスタッフも、なかなかに立派だとも言えそうだ。

 
まあ夏の終わりと言うか秋の初めの2日間。世界中のジャズを思い切り愉しんでくださいね。色々な洒落た屋台も登場し、安めの御馳走も味わえるようですから...。
【今週の番組ゲスト:東京ジャズ事務局の八島敦子さん】

M1Oberek / ANNA MARIA JOPEK

M2Uprising / NEW CENTURY JAZZ QUINTET

M3Succotash / Kyoto Jazz Sextet

M4『疾走する閃光 / fox capture plan

M5Twist Of Rit / Lee Ritenour



8月15日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2015.08/14 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、各曜日で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.266~追分通信2015②】

 連日暑い日が続いており東京は猛暑日記録とも聞くが、こちら追分でも例年に比べ暑さは激しく、町内に幾つか設置されているお知らせスピーカーからは、熱中症への注意が呼びかけられている。その暑さに呼応しているのか、夕方からは雷が鳴り決まって激しい雷雨になる。その雷雨襲来直前の木々の梢の揺れ、これがまた何とも味わい深い。そして雨の後の涼しさと静けさ。これもイイ。

 
ところで話は変わるが、ぼくがラジオの仕事に関わって既に半世紀近く。このジャズ番組も先輩から引き継いで40数年。ライブやパーティー会場、飲み屋などで「あの『テイスト・オブ・ジャズ』で、初めてラジオに出させてもらって...」とか「初めてアルバム紹介してもらって...」等と挨拶されることも少なくないが、こちらがロートルだけに、その方の名前を思い出せないこともしばしば...。改めて名前を聞くわけにもいかず、話を続けるのに結構苦労するが、やはりそれぞれの方々に想い出深い番組だと、こちらも本当に嬉しい。ジャズ関係ではかなり色々な人を引っ張り出したものだが、その他では森田一義(タモリ)の中村紘子氏インタビューという初ラジオ番組(担当は先輩ディレクターだったが、紹介したのはぼく)やたけちゃん(北野武)の幻の「12ラウンドデスマッチコンサート(高田馬場芳林堂アートスペース)録音中継」、日活オールスタードキュメント「わが愛しのヒーロー達(後に同タイトルで映画化される)」等々。ご自慢番組はどうもエンタメ系が多いのだがまあ致し方ない。

 
そんな中でぼくがどうやら人に誇れるのは、2人の人物をラジオ(マスコミ界)に紹介したこと。これがどうして追分通信と関係あるのかと言えば、その内の一人は今年の初めから東京を離れ、北軽井沢に本拠を移し軽井沢住人(群馬県人ですが...)になったこと。そしてもう一人は、大変残念なことにもう10年ほど前にがんのため夭逝してしまい、その最後の「闘病記」を偶然軽井沢の図書館で読み、想い出が強烈に蘇ったこと。そんな訳で2人とも追分繋がりという強引な理由。

 
されその一人、北軽井沢(正確には高原野菜で知られる嬬恋村だが...)に移住したのは、演出家、構成作家等々多彩な顔を持つ才人、高平哲郎氏。今年の「軽井沢ジャズフェス」、司会を団ちゃんこと団しんやが担当(今までは亡くなったフェス仕掛け人の伊藤八十八氏が担当)したのを見て、これは高平氏が大きく絡んでいるなーと思ったら案の定その通りで、彼には会場で会えなかったが、メールで東京を引き払って嬬恋の別荘を本拠にしたのだ...と知らせて来てくれた。絶頂期のフジTV、あのお笑い路線成功は彼のおかげとも言って過言ではなく、有名Tプロデューサーもかつては「ぼくはお笑いは余り分らなくて、全て高平さんに...」などと言っていたほど。雑誌「宝島」の伝説の初代編集長で、映画関係インタビューなども手掛けていた彼を、当時スタートし出した紀伊国屋書店の書籍番組のパーソナリティーに起用したのが、彼との付き合い始め。タモリの影のプロデューサー役でもあった彼(その当時は知らなかったが...)は、赤塚不二夫ちゃんなどの「面白グループ」の仕掛け役でもあり、彼とはレギュラー番組以外でも色々な番組を一緒に作って遊んだ仲。
 
一時マスコミ界の寵児だった彼も「最初に道を付けてくれた人」と今でも結構大事に思ってくれているようで、嬉しい限りではある。ジャズにも造詣の深い彼は、故植草甚一大師匠の一番弟子を自称しているが、相変わらずTVからミュージカル、そして吉本出版からは高平著作全集まで出すと言った具合で八面六臂の活躍振り。そんな彼が嬬恋村から東京に、週1回は車通いだと言う。彼にしてそうならばぼくも思い切って追分住まいも...とも思うが、どうも優柔不断だけに踏み切れない...。

 
そしてもう一人は、本当の才女、故中島梓=栗本薫さん。彼女はまだ早稲田大の学生時代、当時「早稲田文学」で募集していた文学賞で「文学の輪郭」と言う難しい評論により、圧倒的な評価を得て賞を獲得。その最初にインタビューし番組起用したのがぼくだったと言う訳。彼女は大変に喜んでくれ、その後も色々な文化関連特番のパーソナリティーやコメンテイターとして重宝させてもらったが、毎回快く引き受けてくれた。中でも「糸井重里vs中島梓」と言う3時間の特番は作り甲斐もあったし、聴きものだった。あの弁舌爽やかな糸井氏も彼女にはタジタジ...。当時は奥さんでなかった樋口可南子女史も登場、今でも記憶に残る印象深い番組だった。その後彼女はあの大作「グイン・サガ」を書き始めたものの病=がんの為、この世界有数の長編も未完で終わってしまうのだが、その書き始めの頃までは親交があった。その後は色々あって連絡も取り合わなかったが、残念なことに彼女はジャズピアニストとしてもなかなかの腕前の持ち主。ライブハウスなどでもその腕前を披露し好評を博していたようだが、こちらは一切知らず。そう言えば彼女との最後辺りで、「私もジャズやってみたいなー」とは言っていたがそれが実現するとは...。一度是非番組にも登場して欲しかったのだが、それももう叶わぬこと。才媛と言う言葉があるが、彼女こそそれに値する数少ない一人だと、ぼくは信じている。原稿依頼があれば、締切時間は正確、字数も予定の10字とは違えず仕上げる。編集者が誰も感嘆していたとも聞くが、それも至極当然。番組依頼しても文化、社会問題、政治など何でも十全、的確にこなしてくれた。軽井沢図書館で読んだ「闘病記」は、涙なくして...と言う感動ものだったが、大変懐かしく寂しくもあった。改めて合掌!
【今週の番組ゲスト:ティートックレコーズのトータルサウンドアーティスト金野貴明さん】ちなみに、アルバムジャケットのモデルは金野さんご自身です。
M1『ゲゲゲの鬼太郎』

M2『ルパン三世のテーマ』

M3『ペガサス幻想(ファンタジー)』

M4『はじめてのチュウ』


 


 




















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