1月12日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.01/11 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.444~ミスターBN】

 ジャズ全盛期(1960~70年代)を代表するジャズ専門レーベルと言えば、「BN」「プレスティッジ」「リバーサイド」の3大レーベルとなっており、今でもこの3大レーベルの名盤特集などの記事も音楽誌などで時々目にするが、この中で実際に今も存続しているのはBN(=ブルーノート)だけ。ただしこのBNも一時は活動停止していたが、大所のレコード会社がそのジャズ部門の強化の為にこのレーベルの再興を図り、それが現在まで続いている次第で、今ではこの「新生BN」からはロバート・グラスパーなど時代をリードするジャズプレーヤーや新しいジャズアルバムも数多く誕生、ジャズシーンの新潮流にもなっている。

 
このジャズ全盛時から現在までの数多くの秀盤~「BNジャズ」を日本で不朽のものにした立役者、それが「ミスター"BN」とも呼ばれる行方均氏である。彼は元々東芝EMIの洋楽部門のトップを務め、同社がユニバーサルレコードとの合併以降も、洋楽部門の代表と言う立場で頑張っていたのだが、種々の事情などもあり退職、自身でBN関連のジャズ本を出したりジャズアルバムのプロデしたュースなどを精力的に手掛けたりしていた。
 しかし数年程前に白血病が見つかり入院生活を余儀なくされ、ミスターBNもこれまでか...と多くの関係者から心配されたが、闘病の甲斐あってどうにか退院、外出も出来るようにまで回復したと言う。ちょうど彼のジャズ本「ジャズは本棚にあり」も昨年秋に出されていたので、良い機会なので久しぶりに番組に登場してもらえないかとオファーを出すと...喜んでという返事。そこで久しぶりにスタジオでのご対面となった。彼とはおよそ2年振り以上の顔合わせである。

 奥さんに伴われてスタジオに現れたナメちゃん(行方均氏)は、長い闘病生活だけにいささかやつれ気味、傲岸不遜と言った趣きも強かったかつての威勢の良さこそ失われていたが、思いのほかに元気で自身の病気の話なども気さくに話してくれたが、なんと自身血液を入れ替えO型に変わってしまったと言う。山本嬢も血液型が変わって性格は...などと聞くと些かも変化なし...ということだが、奥方はいささか怒りっぽくなったと語っていた。

 
入院生活が明けると早速ジャズ活動も開始し、ヤマハホールで入場料ありのBN関連の講演会を3か月連続で実施するのだと言い、その宣伝も番組の中でちゃっかりしていた。このBN講演会は彼が見出したピアニスト、高校生でセンセイショナルなデビューを果たし、今や30才代を迎えた松永貴志のソロピアノライブの演奏付きと言うもの。有料のジャズ講演会自体は珍しくはないがそれをヤマハホールでやる...。ここら辺も強気なナメちゃんならではと言った感も強く「大病を経験しても人間は変わらないなー」と変な感慨を抱いてしまった程。

 
番組では松永君ともう一人彼が手掛けた大物ピアニスト、大西順子の新作からも数曲取り上げ、闘病生活とジャズなどを語ってもらったがナメちゃん健在と言う思いも強かった。 何時までも元気で...、「ミスターBN」。

【今週の番組ゲスト:ジャズ レコード プロデューサーの
行方 均さん】

最近プロデュースされたアルバム「THE WORLD OF PIANO」(松永貴志)、「」(大西順子)の2枚を中心にお話を伺いました。

M1Ode To Joy(歓喜の歌)/ 松永貴志」
M2For You All / 松永貴志」
M3Apple of My Eye / 大西順子」
M4Teenager / 大西順子」 
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1月5日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.01/04 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.443~新しい年は】

 2019年がスタートした。新しい元号がどうなるのかはしかとはしないが、平成も最初はしっくりこなかった。だがいつしかこれはこれで...と思えてしまっているから慣れとは恐ろしいもの。まあ1年が「災」とはならないことを切に願うばかり。ところでぼくのようなオールドボーイ(チャンジー)ともなると、生まれ年から大学時代ぐらいまでは元号(昭和)じゃないと、何時何があったか...何時の事件か...など全く分からなくなってしまうのだが、以降は反対に西暦しか受け付けない。特に平成の代に入ると今は平成何年か...など、全く分からなくなってしまう。これは我ながら不思議なもので、今もって平成が何年で終わってしまうのかも...、手帳かカレンダーで確認しないと...と言うトホホな事態なのです。

 
さて我が「テイスト・オブ・ジャズ」も今年で恐らく56年目の筈。スタートは当時の人気番組「大学対抗バンド合戦」のスピンオフ企画としてスタートしたものだったが、肝心のバンド合戦が東大ジャズ研の男がその後博報堂に入社、そのままこの企画をラジオ東京(現TBS)に売り込みラジオ東京の人気番組に移行してしまったと言う、今では考えられないような事件をきっかけに、本格的なジャズ番組に発展したんだと...局の先輩にして著名なジャズプロデューサー(レコード会社副社長)でもあった、故木全信氏から良く聞かされたものだった。それ以来細々と命永らえており、これからも余り気張ることなく目立つこともなく、粛々と番組進めて行くつもりなので、皆様よろしくお願いしますね。

 さて番組では年初の放送で、日本のジャズ界を象徴する様な大物ミュージシャンをゲストとして取り上げることにしており、去年はカムバックなった女傑ピアニスト大西順子、その前の年はワールドワイドな評価を得ているギタリスト、渡辺香津美。その前の年は確かJ-ボーカルの大御所、阿川泰子だったと思う。そして今年19年は何人か候補を考えたのだが、いずれも予定ありで駄目。まあ今年は特にビッグネームなどは...と思っていた矢先、昨年暮れの「ジャズ・スペシャル新宿"J"物語」の取材中に格好の人物がいた。ベーシストのチンさんこと鈴木良雄くんである。彼はぼくも選考委員を一時務めていた、南里文雄賞(J-ジャズの振興に貢献のあったミュージシャンを表彰する)の最後の受賞者で、J-ベース界の重鎮。と言っても彼とは大学時代からのクラブ仲間にして友人だけに、どうも重鎮=ビッグネームなどと言うと「本当かよ...」などと異議を挟みたくなってしまうのだが、間違いなく日本のジャズシーンを担う重鎮で、サダオさん(渡辺貞夫)、プーさん(菊池雅章)等と言った有名ユニットに参加、渡米してからはあのアート・ブレーキー&ジャズ・メッセンジャーズにも加わったと言う経歴の持ち主。今でもあのレジェンド、秋吉敏子さんが帰国して演奏会を開催する時には、必ずベーシストとしてチンさんが招かれると言う事実からも、その重要な立ち位置~重要度が良く分かると言うもの。
 と言うことで「正月ゲストにどう...」と依頼すると二つ返事でOKが出て、今回のゲスト登場と言う運びになった次第。彼が新譜を出すときには殆ど毎回スタジオに来てくれていたが、改めて正月ゲスト登場となると、こちらもいささか気も張る。これまでのジャズ経歴、若いジャズメン達へのアドバイス、これからの自身の生き方など...改めてジャズマン、チンさんこと鈴木良雄にスポットを当ててみた正月特別企画なのです。


 チンからは「アナウンサーの山本嬢をお前もっと大切にしろよ...」という有り難い忠告ももらった。そう言えば彼女もこの番組を担当してそろそろ十数年、色々と文句を言いながらもなんとか良く続いているものである。その根気には感謝あるのみ。余り無理せずこれからもよろしくお付き合い下さいね...と彼女には言いたい。そしてまたリスナーの皆様にも...。19年が良き年でありますように。

【今週の番組ゲスト:ジャズベーシストの鈴木良雄さん】
今年音楽生活50周年を迎える日本を代表するジャズベーシスト、チンさんこと鈴木良雄さん。チンさんの代表曲とチンさんに影響を与えたベーシストの名演をご紹介いただきました!
M1Ontake / Ganeration Gap
M2My One And Only love / Oscar Peterson  TrioRay Brown)」
M3Wings / Ganeration Gap
M4So What / Miles DavisPaul Chambers


12月29日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2018.12/28 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.442~今年も終わり】

  「災」が今年の漢字に選ばれたと言う、何やら物騒な平成最後の年、2018年ももう直ぐに店仕舞い。今年最後のこのコラム、例年のようにぼくの印象に残った「今年のジャズ1枚(洋盤、邦盤)」と言うことにしようと思っていた。しかししかしです。先日の大学選手権準々決勝、我が早稲田ラグビー部が信じられない様な劇的な展開によって、宿敵の慶応大を破り5シーズン振り、念願の正月越え(1月2日に準決勝を明大と戦う)を果たしたのです。まずはこのニュースを取り上げずして、コラムの意義どこにありと言うことで、まずはこの年末の嬉しいニュースを...。 

 
対抗戦で早稲田ラグビーに惜しくも敗れた慶応は、この試合に向け準備万端で打倒早稲田に燃えており、4年生中心だけに最後の決戦と言う意気込みも充分。試合の展開は一進一退、後半まで同点でもつれ合い一時は早稲田がペナルティーゴールで3点リード、しかしそれもつかの間今度は慶応がキャプテンのトライ&ゴールでひっくり返し4点差。そして無情にも試合終了のホーンが秩父宮球技場に鳴り渡った後半ジャスト40分。ここで慶応が痛恨のペナルティを犯し、早稲田の最後の反撃がここから4分ほど切れ目なく続く。そして最終学年でこれまで控えが多かったウイングの佐々木選手が、ゴールライン隅に劇的な逆転トライ。この間何かの失策などが起きれば即そこで試合は終了、慶応大の勝利となった訳だが、そうはならずに早稲田ラグビー部史上に残る奇跡が起きたのである。普通は大学の試合の場合やっている選手はほぼ終わりだと分かっていても、それがどれくらいインジュリータイム(延長時間)が残っているかなどは分からないもの...。しかし終了のホーンが鳴ればここから一つでもミスすればそこで試合終了は誰でも解る。そんな極度の緊張感の中でもミス一つ犯さず、トライを取り切って勝利を呼び込んだ我が早稲田ラグビー部に感激・感涙。秩父宮ラグビー記者席で観戦していたのだが、思わず雄叫びが飛び出してしまい、周囲に気を使うことはなはだしかったが、感涙収まらずの心境。これこそ菅平、早稲田グランドなど、多くの早稲田試合を見続けた意味があったと言うもの。元旦2日の明大戦も頑張って決勝まで進み、最後は栄光の歌「荒ぶる」を全員で歌って欲しいものです。頑張れ早稲田ラグビー部!

 
さて肝心のぼくの今年の1枚ですが、まず洋盤の方は何時もの様に、他の人が余り取り上げないラテンジャズの分野から...。今NYで最も旬なドラマー&パーカショニスト、ダフニス・プリート。彼が組織したフルバンドによる『バック・トゥ・サンセット』を挙げたい。スティーブ・コールマン、ヘンリー・スレッギルと言う、ぼくが最も好きな2人のエッジの利いた先鋭的サックス奏者、バンドリーダーでもあるミュージシャンをゲストに迎えた異色のフルバンド作品。そしてもう1枚国内盤の方は、今年秋惜しくも亡くなってしまったピアニストの佐山雅弘のラスト作『ブリッジ』。織原良次、福森康と言う若い気鋭のリズム陣をバックに、最後の気力を振り絞ったピアニスト佐山の、その若々しい意気込みが素晴らしい。才人でもある彼については、このコラムでもその死亡のニュースを聞いた後書いたので、そちらも参考にしてください。これまでに6~7回は番組に出演してくれた番組仲間とも言える彼。なんとも言葉もない淋しさですが...。合掌!

 こんな後に言うのも何ですが、来年は皆さまにとってもいい年でありますように...。また明日30日の夜23時~、1時間のジャズ特番「テイスト・オブ・ジャズ・スペシャル~新宿「J」物語」がオンエアーされます。プレゼントもありますからそちらも期待してくださいね。ではまた来年...。

【今週の番組ゲスト:音楽評論家の青木和富さん】
先月に引き続き、今年、改めて良さを再発見した曲を教えていただきました。

M1'S Wonderful / Tony Bennett and Diana Krall
M2「マンボ / 山中千尋」
M3「枯木猿猴図 / 守屋純子」
M4Jelly Fish Blues / 大野えり」
M5「イマジン〜この素晴らしき世界Barbra Streisand