3月8日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.03/06 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.503~川嶋哲郎】

 中野区から頼まれ弥生町区民センターで実施しているジャズ講座(ジャズトーク)も今年で4年目。「今年はジャズする喜び、ジャズ聴く愉しみ」と言うテーマを設けて、ミュージシャンやシンガーを招くことにした。初回はこのコラムでも紹介したように、おばちゃん人気も高い医師にしてジャズシンガーの海原純子さんの登場で、こちらの思惑通りの人気振りだった。そして2回目はなんとあの川嶋哲郎氏の登場となった。現在のジャズシーンで最高の実力と人気を誇る川嶋氏だが、まさかこの講座にゲスト出演してくれるとは思わなかった。昨年秋に彼の新作『ウオーター・ソング』が出された時、番組ゲストとしてスタジオに遊びに来てくれたのだが、終了後世間話の中で何気なく講座の話を振ってみると、出演を快諾してくれたのだった。

 それから今年に入って2回ほど打合せをしたのだが、こちらのお願いは出来ればソロで2曲ほどプレーしてくれないか...と言うかなり厚かましいもの。そんなこちらの要望も快諾してくれ、いよいよ講座当日を迎えたが、心配は何と言っても集客。中野や杉並在住の知り合いのジャズ好きにも声を掛け、40名を超す出席者となり、なんともホッとした面持ちだった。おばちゃん連中がほとんどの会場で、しばしのジャズ講釈をした後に川嶋氏を呼び込む。テナー・サックスとフルートを携え会場に姿を現した彼、相変わらずの格好良さでぼく自身もドキドキしてしまう程。おばちゃん連中は彼の存在を知らないのだが、前講釈でサダオさん(渡辺貞夫)と並ぶ存在だと言うことを強く印象付けておいたので、皆一様に期待大の顔で迎え入れ万雷の拍手。まずはアルト、バリトン、テナーなどのサックス講義から始まり、動指を実演したりとサービスに務めてくれる。こちらも新作「ウオーター・ソング」の素晴らしさを解説、2曲ほどアルバムから紹介した後、いよいよ彼のソロ演奏となる。曲はデューク・エリントンの銘曲「イン・ア・センチメンタル・ムード」。短い演奏ながら彼のテナーは朗々と良く歌い、おばちゃん連中は感嘆し切りで、つかみもばっちり。洗足学園で学生相手に週2コマほどのジャズ講義を行っているだけに話も面白く内容も含蓄深いもの。論語の一節なども飛び出しプレーヤーとしての心境も披露、進行役のぼくも聞き入ってしまう程。自身のアイドルだったソニー・ロリンズやジャズ初心者に是非聴いて欲しいアルバムとして、マイルスの『ラウンド・ミッドナイト』を挙げ、両方に丁寧な解説を加える。


 2時間ほどの講座はあっという間に終了の時間を迎え、大トリは再び彼のソロ演奏...と言うことになり、今度はフルートソロで「故郷」を奏してくれた。しみじみとした実に好い演奏で全員聞き入ってしまい、目出度く講座は大団円。拍手鳴りやまない中、主役は颯爽と退場と相なった。終了後はおばちゃん連中が彼のアルバムを買いたいと言い出し、区の施設だけに即売はNG。一計を講じ施設を出たところで彼持参の新譜販売をサイン付きで実施、10人近い希望者は全員満足顔で帰っていった。その後は近くの老舗ジャズ喫茶「ジーニアス」(60年近い歴史を持つ)でお茶したのだが、マスターもかなり興奮し彼にサインを求め、店で掛かる演奏も川嶋一色の歓迎振り。彼もかなり悦んで家路についてくれ、こちらもホッと胸を撫で下ろした。それにしても交通費ぐらいの謝礼で本当に良かったんですかね...。全て謝・謝ですね。
 

【今週の番組ゲスト:ベーシストの吉木稔さん】
吉木さんがリーダーを勤める「SOULSTATION」の1stアルバム『PATH OF HOPE』から

M1「蘇芳〜SUOU
M2A TailTaleOf A Dream
M3A Ballad Of Gratitude 豊作のバラード」
M4Path Of Hope


3月1日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.02/28 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.502~祝500回越え】

 先日あるジャズ関係者から「小西さんのあのジャズコラム、時々読ませてもらってますよ。それにしてももう500回とは、本当に良く続きますね...、まあこれからも頑張って続けてくださいよ...」といささかの揶揄も込めて激励された。そう言えば担当のO局長からも、「ジャズコラムもう500回になりますよ...」と、こちらはいささかうんざりと言った感じでの指摘。といった所でその回数を見てみると、確かに500と言う数字が刻印されているではないか...。知り合いの関係者とO局長、まあこの差は何なのか...等とも思うが、担当としては大分負担になるのは良く分かります。でもまあこれからも、恬淡としてこのコラム続けて行こうと思っているので、O君よろしくお付き合いの程を...。


 そう言えばこのジャズコラム、前身の「ジャズ徒然草」も確か500回近くだった筈で、20年近くの連載でこちらも合わせると、このコラムはもう1000と言う大台も近いとも思われる(「徒然草」から「日和」にどうして変更したのか、はっきりとは思い出せないのだが、なにか局の事情もあったのではないだろうか...)が、まあ良く書き散らかしたもので、自分としては結構愉しみながら書かせてもらっている。


 ジャズアルバムやジャズ動向、ジャズ友人など、ジャズ関連の話題をメインに、様々な映画、ハードボイルド小説、山行、温泉、台湾取材、我が街国立、信州追分通信、そしてラグビー&早稲田ラグビー等々、自身の関心のあることを適当に選んで書き連ねるのだから...、まあぼく自身としては愉しくない筈はない。と言っても毎回のテーマを選ぶのは結構苦心する所も大で、周りからはもう少しジャズに特化した方が...等とも言われるが、それでは結構苦しくなってしまう。まあいまのペースで悠々と行くのが良いのだろう。そう言えば仕事関係でも、ぼくが担当しているものはどれもかなりな長命で、大元のジャズ番組「テイスト・オブ・ジャズ」は50数年、恐らく世界最長のジャズ番組の一つだと思うし、新橋の飲み屋での偶然の出会いから始まった、台湾関連特番も今年で20年目等々、どういう具合かどれもが長続きしているのである。このコラムもそれなりの長命、ぼくの寿命もこれに比例するかはしかとはしないが、まあのんびりと頑張るつもりですので、皆様もよろしくお付き合い下さい。特に担当のお偉いさん~O局長よろしくお願いしますね。

【今週の番組ゲスト:作曲家でピアニストの鬼武みゆきさん】
昨年リリースされたご自身7作目のアルバム『FUKUSHIMA』から
M1Nomaoi〜野馬追〜」
M2Beyond Time 〜大内宿・Ouchi-juku〜」
M3Fukuoshimautaふくのしま唄」
M4Long Long Ago〜三春滝桜・Takizakura〜」

【追記】

番組の中でご紹介した3月11日開催予定だったアルバム発売記念のスペシャルコンサートは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、64日(木)に延期となりました。



2月23日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.02/21 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.501~ジャズ切手】

 ぼく達の子供の頃は、今から思えば本当に貧しい時代だった。貧しくはあったが今のような貧富の差は激しく無く、皆がそれなりに不公平感を味わうことも無くある意味平等で、それなりに満足し活況でもあった。ぼく自身は杉並区の高円寺で育ったが、こうした感じは都市でも地方でも、そう変わりはないのではないだろうか...。しかし子供の頃は本当に娯楽は少なく、町の映画館に行くのが唯一の愉しみと言う感じでもあった。
 そんな小学生の頃突如沸き起こったのが、切手収集の大ブームだった。当時ようやく戦後の混乱期を脱し日本の経済成長期が始まった頃で、スポーツのアジア大会なども開催され話題を集めていた。それまでは切手のデザインも地味目なものが殆どだったのだが、この頃から記念切手も出されるようになり、写楽や歌麿などの豪華多色刷りの浮世絵切手などが評判を呼び、それに伴い小学生達も、こうした切手を集める趣味が流行した。こうした豪華な切手は枚数もそう多くは無く高値を呼び、切手交換なども子供たちの間で盛んだった。大人たちの中には、プレミアを付けて売りさばくと言った連中も出て来て、切手屋(今ではコイン業者が兼務している様だが)等に行って持っている切手がいくらになっているか...等を確かめ、自慢しあったりもしたものだった。しかしこのブームも郵政省が記念切手の発売枚数を増やし、プレミアがつきにくい手段を講じたため、ブームも一気に減衰してしまった。


 まあこんな切手収集の話が、どうこのコラムに関わるかと言うと...、先日ある出版パーティ―のお知らせ通知が手紙で届いた。親しい知り合いが発起人の一人で、彼が送ってくれたものらしいのだが、そこに貼られていた1枚の切手、これに偶然目が留まったのだった。発起人の彼はぼくがジャズ関係者だと言うことを知っており、それもあってかジャズサックスプレーヤーを描いた、所謂ジャズ切手を貼ってくれていたのだ。お前こんな切手が出ていること知っているか...と言った感じで...。そのジャズ切手を見ていて小学生時代の切手収集ブームを思い出したと言う次第なのだが、久々に惹き付けられる切手だった。

 調べてみるとこの切手、楽器シリーズの第2弾と言うことで全部で10枚出されており、ジャズの楽器(トランペットやトロンボーン、ヴァイブなど)が7枚、残りの3枚がジャズプレーヤーを描いたもので、サックス奏者、ベーシスト、そして女性ピアニストが描かれている。このジャズ切手シリーにはもう1種類あるようで、そちらはディキシージャズシリーズ。バンジョーなどの楽器が描かれているとのことで、10枚のシリーズセットはモダンジャズシリーズの方が200円ほど高いのもご愛嬌。それにしてもお堅い郵政省がよくこんな粋な企画を通したものだと、いささかほっこりとした気分になった。ジャズプレーヤーのイラストも、決して上手くは無いのだが、実に味のある旨口のもので愉しめる。良いものを見させてもらった気になるのがなんとも良いのだ。

 こんなジャズ切手、本場のアメリカでは当然シリーズ物でいくつも出されているが、その一つのシリーズ~ジャズの巨匠シリーズに採用されているのが、今は亡きジャズ写真家のアベちゃんこと阿部克自さんのもの。確かデューク・エリントンの写真をイラスト化したものだと思うのだが、そのイラストはそのままエリントンのあるアルバムのジャケットになっている筈で、今となってはなんとも懐かしい想い出だ。アベちゃんが癌との長い戦いの末に亡くなってもう10年以上、色々付き合いも深かっただけにやはり寂しい。そう言えば追悼会を新宿の「J」で行い、店の壁に長い時間かけて彼の写真を展示したのも良い想い出だ。彼以降世界で認められるジャズ写真家が現れていないのは大変に残念な事。一時は多くの若者がジャズ写真家を目指していたと言うのに...。

【今週の番組ゲスト:シンガーソングライターのteaさん サウンドプロデューサーでベーシストの時枝弘さん】
M1Summertime
M2「Another Brick In The Wall,Oart Ⅱ 」
M3Shampoo
M4Russian Rouletta

2月16日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.02/14 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.500~ビルボードジャズチャートをめぐって】

 「ビルボード」と言えば世界最大の音楽業界誌で、ここのヒットチャートはポップス音楽好きならば、物心ついた頃から一番気になるものの一つの筈。その上ゴージャスなライブハウスまでも世界中で運営など、今や一大音楽コンチェルンに成長している。そんなビルボード誌では毎年年末、ロック、R&Bなど各分野での年間チャートが発表される。ぼく自身はもうかなり長い間、ビルボード本誌などを見ることも無くなってしまった(ジャズなどはほとんど無視されているのもある為だが...)が、ここのジャズチャートはいささか気になる所ではある。そのジャズチャートだが昨年度のチャート結果について、ジャズライターの杉田宏樹氏がジャズブログ「PJ(ポートレートインジャズ)」で取り上げていたので、ここで一寸紹介してみようと思う。


  まずその結果だが、第1位は歌手のマイク・ブーブレ、2位は御大トニー・ベネット&ダイアン・クラールの黄金デュオ、3位はヴァン・モリソンと言う順番で、3つともボーカルもの。ぼくの大好きなSSWにしてブルースロック系シンガー、モリソンが3位に入っているのは大変に嬉しいことだが、彼は一時ジャズに接近したアルバムを発表してはいたが、今回のアルバムは完全にモダンブルースで決してジャズでは無い。ことほど左様にビルボードのジャズチャートは歌もの中心だし、所謂ジャズの世界とは異なっており、ベスト10作品の中でも所謂インストジャズは、ジョン・コルトレーンの話題になった発掘盤2枚ぐらい。そしてこれは杉田氏も指摘されているが、ジャズとは対極に位置する(とぼくなどには思われる)所謂「カントリーミュージック」、そのシンガー、それも女性のカントリーシンガーのアルバムが2枚もランクインされているのである。悪漢トランプの大統領就任以降、白人メインを標榜する愛国ミュージック(?)のカントリーミュージックが、威勢を得て跋扈している一つの現れと見ることも出来るだろう。
 カントリーとジャズの接近では、このチャートにもランクインされている大物ウイリー・ネルソンが第一人者で、彼はもう30年近くスタンダードソングを歌い続け、『スターダスト』をはじめ数多のスタンダードソング・アルバムで人気を博している、いまやスタンダードシンガ―でもある。今回チャートにランクインされている女性シンガーは、トリー・シャイヤウッドとマルティナ・マクブライドの2人で、ウイリーに影響されたことは間違いないのだが、トリーの方はその存在ぐらいは知っていたが、もう一人のマルティナは全く未知の存在。ぼくの勉強不足をいたく恥じ入ったが、杉田氏によればこの2人のアルバムは、いずれもがフランク・シナトラの十八番をうたったものらしい。ジャズは元気なくてもジャズスタンダード(小唄)は、やはりアメリカ人の心の故郷なのだろう。もし今シナトラが生きていたら、マフィアとの繋がりも深い右翼チックな彼のこと、真っ先にトランプの元に駆け付け、トランプ賛歌でも歌ったに違いないだろうし、それは日本の安倍とその周辺に陣取る、数多の歌手達との桜パーティ―の構図にも良く似ているが、世界は広い様で狭いものでもある。まあ音楽の世界でそう目くじら立てても詮無いこと。今日は久々に御大シナトラの名唱「夜のストレンジャー」でも愉しむことにしましょうか...。まあシナトラの言動は別として、彼の歌は流石に良いものですね。

【今週の番組ゲスト:ジャズドラマー 神保彰さん】
M1Amber Sky
M2Joker
M3Red Dress
M4Outer Limit






2月9日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.02/07 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.499~ジャズ講座4年目】

 中野区の公民館から頼まれて、初心者向けのジャズ講座(と言ってもそんな大げさなものでもないが...)を始めて今年で4年目。毎年1月末から2月に週1回開催、大体3~4回の講座もので、参加するのはぼくと同世代の
高齢おばちゃん達がメイン。それにおじちゃんが加わり毎回40名前後、中年以下は日中の午後に開講と言うこともあり殆んど皆無で参加料は無料。僅かな参加料でも払えば出席率は良くなるのだろうが、無料だと申し込みだけはしても、当日になるとその日の気分で来ない人も結構いて、特に天気具合では申し込みの半分以下などと言うこともある。

 初年度は頼まれた責任上ぼくもかなり真剣、その前年の暮れ辺りから題材を吟味、アルバム集めなどかなり忙しくしたものだった。高齢者中心と言うこともあり関心が向けやすいのでは...とも思い、和ジャズ~日本のジャズと言うのにスポットを当て、エノケン、川畑文子など戦前のジャズブームから、中野と言う街を考え「中央線ジャズ」と言ったテーマ迄、4回ほどで和ジャズの俯瞰を行った。区の担当者からはジャズ初心者が中心の教養講座と聞いてはいたが、本当にジャズを知らない人が殆どで、あのマイルス・デイビスの名前を知っていたのは数名、流石にサダオさん(渡辺貞夫)さんは人気だったが...。この講座、ほとんどぼくの一人語りだったが、最終回の中央線ジャズは西荻窪にある有名ジャズスポット「アケタの店」のマスターにしてジャズピアニスト、自称天才アケタこと明田川
壮介氏にゲスト登場してもらい、店の宣伝も兼ね中央線ジャズ(この名称はアケタの店に由来する)の沿革などについて語ってもらった。
 参加者で「アケタの店」を知っている人は皆無。ただ会場には担当が悪知恵を働かせたのか古いエレキピアノが置いてあったので、天才アケタはこのエレピを弾きながら話を進めてくれ、これがかなりな好評。参加者はつまらない講座よりもこうした実演やゲストとのトークなどを喜ぶものだと痛感。2年目から努めてこの形式にしたが、なにせ公民館主催だけに先立つものが無く、殆どのゲストは手弁当。頭を下げ実情を話し、参加してもらっているのだがなんとも心苦しい。

 
さて今年もその講座がスタート。今年のテーマは「ジャズする喜び、ジャズ聴く楽しみ...」と言うことで、ミュージシャンやシンガーにジャズの愉しさを伝えてもらおうと言うもの。2回目(2月19日)にはなんとあの日本ジャズ界で実力・人気トップのテナーマン、川嶋哲郎さんが登場することになっている。良く彼がこんな講座を受けてくれたものだと感謝・感激なのだが、どうやらソロで数曲吹いてくれそうな感じ。もし興味ある方で中野周辺のジャズファンの方がいれば、直ぐに中野区弥生公民館に尋ねてみることをお勧めします。素晴らしいこと間違いなしです。

 そんな今年度のジャズ講座=ジャズトークの1回目は新進のジャズシンガーを招くことにした。新人ながらおばちゃん世代には圧倒的人気を誇る人、心療内科医にして日本医大の特任教授でもある海原純子女史である。彼女とはもう30数年の付き合いで、昨年秋に出されたジャズデビュー作では、彼女からのTEL一つで売り出しに全面協力することを約束させられ今に至っており、その結果はかなり上々で先生もご機嫌。今回のお願いも二つ返事でOKしてくれた。人気の女医先生&シンガーが来ると言うので申し込みは60名を超し一応打ち止め状態。彼女とも一度の打ち合わせで当日を迎えたのだが、この日
最悪なことになんと中央線事故で、武蔵小金井駅で電車は完全にストップ。会場に着くのがどうしても30分ぐらい遅れそうと担当にに伝えると、もう参加者が待っていると言うではないか...。こちらもあせりまくったのだが、そこはトーク慣れしている海原大先生、定刻に一人でスタートさせ進行してくれており、20分遅れで会場に着くと会は大盛り上がり。さすが場慣れた先生、ファンの気持ちを掴むコツを熟知、ほぼ先生の主導で1時間半無事終了。冷や汗ものながらも感謝・感謝の1時間半だった。講座終了後担当から「いやー流石海原先生立派ですね、小西さんもう少し遅れても充分に...」などと嫌みの一つもかまされたしまったが、それも至極当然のこと。最後は彼女のデビュー作『ロンド』とぼくの持参CDプレゼントのじゃんけん大会で閉め、参加者たちも大満足だった。

 新進ジャズシンガー海原純子のデビュー作『ロンド』はかなりな好評の様で、その知名度も上がりつつある。その上ANAの国際線ジャズチャンネル3月分は、このアルバムが全面紹介されることが決まり彼女も意気揚々。ぼくの遅刻などは一切気に掛けない鷹揚さで、これも万事目出度し目出度し。しかしまた一つ先生に借りが出来てしまいました。彼女のデビュー作『ロンド』充分お薦めに価する逸品です。是非皆様も...


【今週の番組ゲスト:ジャズピアニストの三木成能さん
10年ぶりのリーダーアルバム
Challenger』から
M1Challenger 
M2「英雄ポロネーズ 
M3Coffee Samba 
M4「背水の陣 


2月2日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.01/31 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.498~エースのジョー逝く】 

 エースのジョーこと俳優の宍戸錠さんが亡くなってしまった。自宅で倒れている所を発見され死亡が確認されたと言う、孤独死だったようだ。本当に個性的な俳優さんだったし、素晴らしくダンディーな漢だっただけにとても寂しい。と言ってもジョーさんの存在を知る若い人はそう多くない筈だし、中高年の人達でもその全盛期を知る人はそう多くないと思う。石原裕次郎、小林旭、渡哲也、藤竜也と言った、全盛期の日活の主役を張った錚々たる面々の一人で、善人ヒーローだけでなく、あくの強い悪役もこなし映画界のヒーローになった、得難い存在だった。

 ぼくがジョーさんと仕事をしたのは今から30数年前、たった一度きりのことだった。但しその仕事の間1か月位の付き合いは、今となっては本当に忘れ難いものでもある。当時ぼくはスポーツプロデューサーとして、シーズン中はプロ野球中継を担当、野球のオフシーズンは毎週3時間半のスペシャル番組の制作を担当していた。毎週このスペシャル企画を6か月間、25本近くの特別番組を2年間ほど作り続けたが、月4本強の番組の内、1~2本は外部のプロダクションとの協同制作、残りが自主制作。これがなかなかの難物、今考えれば良くこなしたと思うが、自身の勉強にもなった貴重な特番制作だった。その中の1本が「我が愛しのヒーロー達~日活映画のスター達」と言う企画で、ぼくが好きな日活映画のヒーロー達のインタビューと映画の音声などを組み合わせた中々の力作で、往年の日活を偲ぼうと言うもの(その時に日活はポルノロマン路線でかつての全盛時から10年余り経っていた)。
 日活の宣伝部も協力してくれ、これは自慢になるのだが、この内容とほぼ同じ企画が、そのまま「ヒーローズ」と言うタイトルで映画化された。ラジオ番組が映画化という例はまあ余り無く、この映画の監修役は特番で進行役候補の一人に挙げていた、作家の矢代俊作氏(日活映画フリーク)。ラジオの特番を聴いた日活の宣伝部の一人が、この企画を編成会議に提出、それが通って映画実現と言うことになった様だが、大変に嬉しく自慢できる想い出でもある。

 
 そしてこの特番では役者さんとのコネクションなども考え、当時の中堅監督の長谷部安春氏にお願いすることにした。大のジャズ好きで、フジタツちゃん(藤竜也)の野良猫ロックシリーズなど、実にシャープでいい映画を撮っていたので、出演を頼むことにして基本OKも貰っていた。しかしどこかからこの話を聞きつけたジョーさんが(宣伝部で打合せをしている時だと思うが)その場にやって来て、「あんしゅん(安春)はドモリなんだから、そんな大役は無理だ...。俺が手伝ってやるから...」と押しかけ協力。特番の中のハードボイルドドラマの主役をこなしたり、日活撮影所の取材などにも全面協力、ジョーさんの力もあって裕次郎さん、旭さん、渡さんなどの大スターのインタビューもスムーズに進み、我ながらかなりな自信作に仕上がった。ラジオ番組の賞でもある民放賞のラジオエンタメ部門にも出品しようと言う話にもなったが、登場スターが脇役まで含めかなり多数で、3時間半の特番を1時間に縮める(1時間番組が提出規則)のは不可能と判断し断念したのだが、その代わりが日活本体による映画化。
 何かと想い出多い特別番組だったのだが、1か月近くジョーさんも協力してくれ、全ての収録が終わった時には、進行役の安春さんや構成の高平哲郎氏などスタッフを引き連れて、銀座・青山のクラブをはしご、実に愉しい一時までも設けてくれた。真の映画スターの一人だったと思う。10年ほど前には家が全焼、住まいも無くなってしまったが意気軒高、俳優魂を見せている姿を頼もしく・心強く感じてもいた。

 
 ジョーさんとはその時1度きりのお付き合いで、まさに一期一会だつたが、意外なことに奥さんの遊さんとは、2度ほど番組でインタビューしている。宍戸遊さん=エッセイスト・俳人で、俳句の番組や高齢化を考える番組でご一緒しているのだが、インタビュー終了後にポツンと「私の夫は俳優で、子供も俳優をやっている(宍戸開)の。結構有名なのよ...」と語ってくれたので、ジョーさんの奥さんと言うことが分かった次第。彼女ももう10数年以上前に亡くなってしまい、ジョーさんは寂しき一人暮らし。しかしあのダンディーさは何時までも失われなかったはず。大変に残念だし、寂しく悲しい。享年86才。黙祷&献杯

【今週の番組ゲスト:ピアニストでコンポーザーのなら春子さん】
M1「ドラムツリー」
M2
Maria Cervantez
M3
「夢」

1月26日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.01/24 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.497~片岡義男とドーナツ盤】 

 正月休みと言うよりも、年中が休日の様なオールドボーイのぼくにとって、わざわざ正月休みなどと言うことも無いのだが、その正月に読んだ本や漫画本の中で、音楽関係は1冊のみ。それも純粋な音楽本では無く音楽を絡めた...と言う内容。本の題名は「コーヒーにドーナツ盤 黒いニットのタイ」と言ったちょっと長めの洒脱なタイトル。そこから判る方は判るはずなのだが、バブル時代に一世を風靡した作家、片岡義男のエッセイ風短編集。サブに1960~73とあり、60年から73年までの自伝風短編を年ごとに書き連ねたたもの。


 1960年早稲田大の学生時代にコラムやエッセイを雑誌に書き始め、74年に順風満帆に小説へと手を染め始めた頃までの話が、全部で40数編収録されている中々に面白いもの。始まりの1960年は一編のみで、タイトルは「ディーン・マーチンもリッキー・ネルソンンも、今のうちから...」。そして最後の73年は2編で、そのオーラス小編のタイトルは、「その歌を最も淡白に唄った彼女が傘を僕に差し出した」。いかにも片岡流ディレッタンチズム溢れたタイトルで内容もそれを映し出したもの。各篇の最後にはその中身の主軸になるドーナツ盤やアルバムジャケットがカラーで紹介されている、ある種の音楽小説とも言えそうな短編集。最初の60年の一編には、ディーン・マーチンの「ライフルと愛馬」(映画"リオ・ブラボー"の主題歌)、そしてベルト・ケンプヘルド楽団の"真夜中のブルース"(映画"朝な夕な"の主題曲)と言った当時大ヒットしたドーナツ盤、最後の73年には八代亜紀のヒット曲「なみだ恋」(同年の大ヒット曲)のドーナツ盤と言った具合で、それぞれドーナツ盤が紹介されている。片岡はこの本の後書きでこう記している。「60年から73年まで、ぼくがフリーランスのもの書きだった時代の日々は、いちいち思い出すまでもなく、その時代の音楽が必ず聞こえていた」と...。


 片岡の耳に聞こえていた音楽はポップスや流行歌が多かった様だが、この時代は当然ジャズ全盛時代でもある。63年の「あのペンネーム(コラム書きの時代はテディ―片岡というペンネーム)はどこから」のスリーブ(掲載ジャケット)は、オリバー・ネルソンの名盤『ブルースの真実』、67年のタイトルもずばりの「赤提灯の先にはビル・エバンス」では、彼の代表作でぼくがベストアルバムと信じている『エクスプロレーションズ』と言った具合で、ジャズアルバムも5枚ほど取り上げられている。あの時代を映せばもう少しジャズも...ともジャズ関係者のぼくなどは思ってしまうが、そこが片岡流、どこまでも片岡ダンディズム全開なのである。

 バブル全盛期には時代を映し最も人気の高い流行作家だった彼だが、アメリカ中西部の男達、時代に取り残された20世紀のカウボーイ像を見事に描き上げた「ローンサム・カウボーイ」などは本当に絶品。アメリカの小説家でもここまで見事に西部を描き切れないといった傑作で、感嘆しながら読んだ覚えがある。 


 ところで40年ほど前に、彼は当時のFM東海(現FM東京)で「気まぐれ飛行船」と言う深夜の人気トーク番組を、曲者ジャズシンガーの安田南を相手に担当しており、FM東海のスタジオは当時ラジオタンパのすぐ近く。同じ頃ぼくも高平哲郎氏の文芸番組を担当、収録時間も似ていたので収録終わりに良く高平氏に会いに南がスタジオに遊びに来て、片岡氏は嘘ばかりでもう番組アシスタントを止めたい々...などと、ツッパリらしからぬ愚痴を言い募っていたこと、今となっては懐かしい。」でも南ちゃん、片岡氏は嘘も交えながら作品に仕上げる小説家なんだから、一寸ぐらい嘘が入ったってしょうがないんじゃない」と軽く諭す高平氏の言い分も、何やら懐かしく想い出される。皆まだ若く、覇気のある時代だったのですね。ジャズも元気そのものだったですし...。

【今週の番組ゲスト:音楽評論家の青木和富さん】
今週はジャズトーク。昨年注目した日本人ミュージシャンについてお話しいただきました。

M1You're My Heaven, You're My Hell / 小曽根真 featuring No Name Horses
M2
Kaleidoscope / 上原ひろみ」
M3
BADIATHREE VIEWS OF A SECRET / クリヤマコト  アコースティック ウェザーリポート」
M4
SKYLARK / 上杉亜希子 佐藤允彦」
M5
THE KITE / 鈴木良雄」

1月19日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.01/17 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.496~荒ぶるをうたう】 

荒ぶる吹雪の逆巻く中に 
球蹴る我らは銀塊砕く  早稲田のラグビーは斯界になびき いざゆけ我らが ラグビー早稲田 ララワセダ ララワセダ ララララ ワセダ」 

 早稲田ラグビー部が、大学選手権で優勝した時だけに唄われる部歌「荒ぶる」。まさかこの勝利歌を、新装なった新国立競技場でのラグビー初戦で聞けるとは...、本当に感激もの。不覚にも落涙してしまい、「あら感激の涙ですか...」等と周囲から揶揄されてしまったが、まあそれも致し方ない所。なんと10数年振りにこの歌を部員達の唄声で聴いたのだから、感動・感涙は当然のことなのだ。試合終了後の記者会見では、相良監督・斎藤キャプテン共に、実に誇らしい顔付きで勝利を語り、質問に答えていた。


 この令和2年の1月11日、この日はぼくの中でもこれからも忘れられない1日になる筈だが、このワセダラグビー優勝と共に、この日はぼくにとって、いや世界中にとっても大きな重要イベント、台湾の将来を決める総統選挙が実施された日でもある。この総統選挙は昨年の台湾特番でも予想した通りに、民進党の蔡英文総統が圧倒的な大差をつけ再選を果たすこととなった。この2つの喜びが実現した日だけに、正にぼくにとっての記念日でもあった。かなりな部分「利」に流されがちな台湾の人達が、大国中国の露骨な利益誘導を断ってでも、自由と民主を選んだと言う事実、これは忘れてならないことと言える。今年また台湾特番を放送出来れば、そこら辺の台湾の人達の真情も探ってみたいと思うし、懸案の蔡英文総統のインタビューも実現させたいとも思っている。


 さてラグビーの方だが、決勝戦は大方が明大優勢の予想だったし、ぼく自身も力量的には明大に分があると思っていたが、最後の勝利は早稲田ラグビーだと確信していた。キーマンの中野将吾の復活やFW陣もかなり整備されてきている等と言う戦力面のアップなどもその根拠でもあるが、それ以上にぼく自身に好いことが続いている感もあったからなのでもある。と言うのも新年の大吉と言うおみくじ結果だけでなく、年明けに行った別府湯浴み旅行の鉄輪温泉で、一日に3回も綺麗な虹を目撃したこと、更に当日会場に向かう途中喫茶店で時間つぶしをしている時、何気なく時間が気になって見てみると、なんと11時11分を指しており、それも1月11日。正に1並びの好日・好時間の実現で、これではっきりと勝利を確信した次第。試合内容は前半は斎藤主将のPGを皮切りに、完全に早稲田ペース、4トライを畳みかけゼロ封と言う思わぬ大差で前半終了。このままで終わらないと思った後半も、明大に3連続トライを重ねられるなど苦境を迎えたが、どうにか2トライを返し逃げ切りに成功、10数年振りの「荒ぶる」に到達したのだった。


 思えば今年も2回の菅平詣で、この10数年の菅平詣ででは早稲田ラグビーフリークの中でも、かなり上位に位置される実績を誇るのだから、荒ぶるの合唱に涙するのも至極当然とも言えるのだ。まあ本当に全て目出度し々の1月11日(土)でした。


【今週の番組ゲスト:ジャズピアニストの若井優也さん】
昨年リリースされたご自身名義での7枚目のアルバムWill』から
M1Etude Op.10 No.6

M2Spring Has Sprung With A Little Melancholy 
M3Children's Play Song
M4Will: Part 1



1月12日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.01/10 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.495~2020年の正月】 

 雲一つない快晴で開けた令和2年元旦。とうとう21世紀も5分の1が過ぎてしまったのだと思うと、様々な感慨も起きてくる。まあ新しい年もよろしくといった所で、この好天ならば富士山も美しく雪化粧している筈だし...等と考え、久方ぶりに中央道を突っ走って富士山の絶景を眺めつつ、富士吉田市の富士浅間神社の本宮にお参りに行くことにしようと決めた。
 数年振りの参拝になるのだが、過去の元旦早朝の中央道はこれまで暴走族の暴走車と警察の取り締まりのいたちごっこで、騒がしいことこの上ない状態。それがここ数年は警備陣の取り締まりが徹底され、余り騒がしくなくなったとも聞いていたが、実際その通りであの「ピーヒャラ、ピーヒャラ...」と言った改造暴走車の警笛も聞こえず、路肩の違反車も一切ない...と至って平穏な状況。至ってスムーズに富士吉田の街に到着。だがここからが大変で、富士浅間神社の境内の駐車場に入るのにかなりな時間を要し、朝の7時過ぎに国立を出発し肝心の神社に御参り出来たのは11時近く。元旦から我慢の一日だったが、富士山も綺麗に晴れ渡り、実に気持ち良い年頭参賀だった。恒例のおみくじを引くとこれがなんと大吉。小心者だけに吉ないし中吉を望んでいたのでいささかびっくりだったが、まあ翌日のラグビー大学選手権の早稲田ラグビーのことを思えば、これもまた良しと納得。市内で甲州名物のほうとうを食べ一路帰路に就く。


 翌日2日はラグビー大学選手権の準決勝。我が早稲田ラグビー部は、外国人4名(本来は3人までなのだが1人は秋田で育っているので邦人扱い)を擁し、関西では無敵を誇る優勝候補の一角、天理大ラグビー部を秩父宮に迎えての重要な一戦。下馬評では6対4で天理大優勢の予測だし、ぼく自身の感じでもそれぐらいの力関係と見ていた。チケットはソールドアウトと言うことで、開始1時間半ほど前には秩父宮に到着したが、もうかなりなファンが集まっており予想通りの賑わい。協会関係者などに新年挨拶などを済ませ席に着くと、場内はもうかなりな数で埋まっており、昨年からのラグビーブームの高まりはまだ終わっていなのを実感させられる。
 試合は始まりこそ天理の強力FWに圧倒され危ない場面多々だったが、それを脱し一転反撃に転じると、早稲田はタレント豊富なバックス陣が至って快調に得点を重ね、終わってみれば大差で天理大を破ることに成功、11日の新国立競技場での決勝戦に久方振りに進出すると言う、誠にお目出度い結果。これで第2試合に明治大が勝利して再び早明戦ということになれば...等と、隣のラグビー関係者と話していると、第2試合は苦戦しながらもその明治大が東海大を撃破、早明戦の再戦と言う絵に描いたような結果に...。「これでラグビー協会もウハウハですね...」などとお隣さんと頷き合う。全て目出度し。後は早稲田が明治を「アルティメイト・クラッシュ」で打ち破り、優勝の時だけ唄えるあの「荒ぶる」を、久しぶりに新国立競技場のグランドで声高らかに唄って欲しいもの。「早稲田ラグビー ララ・ラララ...」と言う部員達の雄々しい唄い声、是非聴きたいものです。

 さて今月の「テイスト・オブ・ジャズ」ですが、御大山下洋輔を筆頭に注目の若手ピアニストが並ぶ、ピアニスト月間です。細川千尋、若井優也と言う、最注目の実力派の登場は豪華で是非もののプログラムです...。

【今週の番組ゲスト:ピアニスト 細川千尋さん】
アルバム『My variations』から
M1Waltz for Debby
M2「黎明 -Reimei-
M3Nardis
M4Love Theme from Spartacus



1月5日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020.01/03 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.494~山下洋輔登場】

 あけましておめでとうございます。とうとう2020年、21世紀も既に5分の1が経過してしまいました。早いものでぼくの様なオールドボーイには、時の進み具合の速さ=世の中の変わり様にも馴染めない所多々ありますが、またこの1年間よろしくお付き合いの程を...。

 さて新たな年を迎え、従来の土曜日から日曜日の夕方へオンエアー日が移動した我が「テイスト・オブ・ジャズ」、開始以来すでに55年強、他を寄せ付けず世界的にも圧倒的な番組寿命を誇るこの番組、肝心の制作プロデューサーが年令相応に些かお疲れ気味、何時まで頑張れるのかそれは神のみぞ知る...といった所もありますが...。
 毎年年頭のこのジャズ番組は、J-ジャズの大物ミュージシャンやシンガーの方達に御登場頂いている訳ですが、今年の年頭に登場するのはピアニストの山下洋輔大師匠。もう80才近い御年の筈ですが、至って元気はつらつでその創造力にもいささかの衰えも見せないシニア層の代表格。今年=オリンピックイヤーには、なんと立川市の聖火ランナーとして凱旋走を敢行するとのこと。誠に羨ましい程の元気っぷりです。そんな山下御大を迎えての新年初っぱなの放送、実はこの原稿をものしている時点ではまだ収録前。何せ御大は昨年12月23日に新宿の文化会館大ホールで、満員のファン共に山下トリオ結成50周年を祝う「爆裂半世紀」を実現させたばかりで、しばしの休憩を取っての登場、ぎりぎりの収録になる可能性も大。それだけに曲目なども当然未決定、ただし50周年コンサートで取り上げた曲目中心になるのは間違いなしだと思われます。

 この周年コンサート、なんと9月末頃にはチケットがもうほとんどがソールドアウトと言う盛況ぶり。このコンサートの盛り上げもねらって、11月末ごろに御大に登場してもらおうか...等と考え、山下事務所=ジャムライスの代表M氏にTelすると、もう既に満員御礼なのでそうした告知は一切必要なし...と言うこと。急遽1月最初の登場に変更したと言う経過になった。まあ凄い人気で良かったなー等とお気楽気分で招待状の到着を待っていましたが、12月に入っても一切連絡なし。これは...と思って再度事務所に連絡すると、M氏曰く「小西さんソールドアウトだって言ったでしょう...」とつれない返事。これは困ったと隅の立ち席でもいいからと頼むこむと「まあ考えときますから、当日は少し早めに会場へ...」などと言われる始末。当日は1時間前に文化会館へ到着、するともうかなりな人数(本当に年令層は超高齢なのだが...)が並んでいたが、入り口で新宿「ピット・イン」のお偉いさんに呼び止められ、別口から入場。
 まー見るだけでも...と思っていたら席はこれがなんと1階のど真ん中の席。隣は啓友で日本のお笑い界の隠れボス、高平哲郎氏、前には小説家の嵐山光三郎氏、その横は不二夫ちゃん(故赤塚不二夫氏)の娘えり子ちゃん(現赤塚プロ社長)や坂田明のかみさん等々、まさに関係者が集まる申し訳無いほどの特等席のひとつだったのです。現金なものでこうなると実に気分良好、山下トリオ50周年記念演奏会も実に心地良く楽しめました。

 ぼくが局に入った頃から通い詰めていた山下トリオ、色々な意味で想い出深いステージです。トリオで一番印象深いのは、このコラムでも以前記したはず、森田一義ことタモリの3時間に渡る正月特番での、20分を超えるトリオ演奏。当時のトリオは山下、坂田、小山彰太の第3期トリオ、わずか1曲で20分を超える熱演。コンサート当日司会もやった中原君が未だ「ジャムライス」の見習いで、半分・3分前などとボードで時間指示を出すものの、トリオの面々は演奏に熱中、確か5分ほどオーバーして終了と言う大熱演。特番ゲストの一人だったツービートのタケちゃんこと北野武先生も、大熱演の前に呆然として言葉もなし。凄い演奏でした。

 この日もそのトリオも登場、当時の持ち曲を熱演してくれましたが、なんと御大は3時間ほど出ずっぱり。そのバイタリティーや凄まじいもの。中村誠一、坂田明、森山威夫など、これ迄のトリオ参加の面々を始め、その他ゲストとしてタモリ、寛ちゃん(三上寛)、麿赤児など多彩な面々が参加。特に驚かされたのはシークレットゲストの教授(坂本龍一)の登場で、彼はプリペード・ピアノで山下御大とデュオ演奏を披露したのです。2回目の共演とのことだが、仲々に感激的な演奏でした。

 まあ山下御大のお話は番組でお愉しみ頂くとして、これからもどんどん刺激的なゲストが登場する筈なので、「テイスト・オブ・ジャズ」ご愛顧 宜しくお願い致します。

【今週の番組ゲスト:ジャズピアニスト 山下洋輔さん】
M1Clay
M2The 30th Theme
M3Swing
M4Goodbye

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