10月12日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.10/11 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.483~4年に一度ではない...】

 「4年に一度では無い、一生に一度だ」。このラグビーワールドカップ(RWC)の刺激的なキャッチコピー。そのキャッチを書いた当人を、ぼくがおぼろげながら知っていたことに今回気付き、いささか驚いていると共に嬉しくも思っている次第。周りの知り合いにも、お前のコラムはジャズの話殆ど出て来ないじゃないか...等とお叱りを受け、今回こそはジャズ関連を...と思っていたのだが、その事実に気づき是非それを記さないと...と思った次第。なので皆様お許しあれ。何せ「4年に一度ではない、一生に一度」なのだから...。


 この刺激的なコピーを書いたのは吉谷吾郎氏、年令は31才。かなり若いコピーライターである。元々誰がこの蠱惑的とも言えそうな刺激的なコピーを書いたのか...、結構気になり関心があったのだが、それが吉谷吾郎と言う人物と新聞で知った時に、どこかで見たことがあるなーとは思った。ただその記事を実際読んだのでは無かったので、詳しくは分からなかったのだが、吾郎と言う字になんとなく覚えがあったのだ。それがその数日後、なんと毎日講読している朝日新聞のひと欄に、ラグビーW杯のキャッチコピーを考えた...として紹介されているではないか...。そこには東京都出身、早稲田ラグビー部出身とある。そうかあの吉谷吾郎かと腑に落ちた。と言っても直接彼を知っている訳ではない。6年前の13年、旧国立競技場の最後を飾る試合。それがラグビー早明戦で、当然ぼくも観戦したが、往年の様に万余の人が集まった印象的ラスト試合だった。それの人集めやパブリシティーを行うメインの一人として彼が協力、現役の部員などからも大いに感謝されている記事を早稲田ラグビー部報で見たこと。更に彼が付属の早稲田学院出身ということで、以前に早稲田の上井草グランドでの試合を学院出身の友人と観戦した時、その出場試合を(確かCチーム)見たこと、学院出身はその日唯一だったと思うなども思い出された。彼の代の早稲田ラグビー部はまだ覇権を争う最強豪チームで、確か今回ジャパンに選ばれている山中亮平選手とも同期の筈と思ったらその通り。この期には坂井(7人制ジャパンのキャプテンでもあった)宮沢(ヤマハで大活躍)等大学屈指の優秀な選手が揃い、付属上がりの彼はCないしDチームだったと思うが、それなりには頑張っていたのだ」と思う。


 その彼のブログを見てみると、やまちゃんと呼ぶ同期の山中との交友や、彼へのインタビューなども載っており、ぼくなどには大変に興味深いもの。更に今回最終選考で、惜しくもジャパンのメンバーから外れてしまった早稲田ラグビーの華=天才児、布巻俊介と山中との早稲田ラグビー3人衆での会話などもあり、彼が2人に「ぼくはピッチでは無理だが、側面からRWCに関わる...」と約束し、その通りを実現させてしまったこと。更に落選した後輩ヌノ(布巻)に「君はいつも努力をした。つらい時も何時も仲間のことを第一に思って行動した。ぼくは君を本当に尊敬する。将来もっと大きくなって、きっとジャパンのジャージーを着る日が来る筈だ」と結んでいるが、いかにも布巻、吉谷と言った人物の良さが出た好文で感心させられる。

 今回のRWC、早稲田ラグビー部出身は山ちゃん一人だが、最高のコピーを提供した吉谷吾郎もその立役者の一人として忘れることは出来ない。ジャパンがベスト8に残れる可能性はかなり高いものにはなっているが、まだ万全ではない。「4年に一度ではない、一生に一度」なのだから、やまちゃんこと山中選手にも全力で頑張って欲しいと思う。頑張れ 山中選手!

【今週の番組ゲスト:サックスプレイヤーの鈴木央紹さん T5 JAZZ Recordsの清水正さん】
鈴木さんの3枚目のリーダー作『FAVOURITES』から
M1Witchcraft
M2Boplicity
M3The Favourite
M4Moon River


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10月5日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.10/04 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.482~最近のおススメアルバムなど】

  今回はまずこのコラムの読者の方からのお尋ねにお答えしたい。富山県高岡市在住のTさんで50代後半の方。彼はこの前ぼくがラグビーワールドカップについて書いた時、試合を見ながら我が後輩のジャズシンガーにしてジャズ博士でもある丸山繁雄くん。彼の恐らく世界で唯一のジャズ組曲「ラグビー組曲」の第1章キック・オフのことを思い出していた...と記したのだが、Tさんはその組曲についてもう少し知りたいとのことで、その組曲の存在だけでなく作詞・作曲者にして歌い手でもある丸山くんの存在も知らなかったとのこと。これは直接お答えするより、このコラムでちゃんと取り上げた方が良いのでは...と思い、今回記してみることにした。

 
丸山繁雄、彼はぼくより一世代ほど下のシンガー兼ジャズ学者(もう60代半ば...)で、今もまだ現役の日大芸術学部の講師の筈である。彼は日本で唯一人のジャズ論文で博士号を取得した(日大芸術学部)男で、その論文を基にしたジャズ本(ジャズの成り立ちからその長い歴史を纏めた大部の本)も上程している。と同時に当然こちらが本職なのだが、現役のジャズシンガーでボーカルスクールの主催者でもある。実力的には本邦随一と言っても良いシンガーなのだが、如何せんいささか地味でその力量の割に人気が今イチなのは大変に残念な所。ジャズボーカルの大御所、故ジョン・ヘンドリックスを師匠と定め、生前には彼とデュオのアルバムも残しており、なにより凄いのは自費で彼を日本に招き、各地でライブを敢行したこと。こんなシンガージャズメンそうはいない。
 
そんな彼がこのジャズ組曲を作ったのは、友人でもある早稲田大ラグビー部のキャプテンを務め、後にジャパン入りも果たした小柄で闘志の塊とも言える、伝説のフランカー、故岸塚武生に触発される所が大きかった様だ。石塚は10年ほど前に惜しくも物故してしまったが、早稲田ラグビー精神を体現化した様な貴重な存在で、茨城県の常総学院監督を務めていたが、その夏合宿の最中に亡くなってしまったと聞く。
 世界でも珍しい(おそらく唯一無二)ジャズによるラグビー組曲は、彼のデビューアルバム『ヤング・ファーザーズ・ソング』(アケタズディスク/廃盤)にメインナンバーとして収録されており、その中の「ユウユウ」と言う曲は、自身の息子の誕生を祝い作り歌ったもの。その息子さんは踊り(日本舞踊)の若き注目株としてNHKなどでも取り上げられる存在になっている。このジャズラグビー組曲の内いくつかは、今でも彼のライブで取り上げられることもあり、アルバムとしては彼がリーダーとして組織したフルバンド「酔狂座」が、「ヤマハジャズフェス・イン・浜松」に出演した時のライブアルバム(キングレコード)の音源がベストだと思う(残念ながらこれも廃盤だが、中古レコード店やアマゾンなどでは見付けられるかも...)。自身も大のラグビー好きなだけに、今回の「ラグビー・ワールド・カップ」も、愉しみにTV観戦している筈だが、あのラグビー組曲がどこかのフィールドで紹介されたならば、丸山繁雄の名前はラグビー&ジャズの世界で不朽のものになると思われるのだが...。まあざっとこんな感じのお返事でよろしいでしょうか...Tさん。素晴らしい曲・歌唱ですので、こまめに探してもらえれば見つかるかも知れませんね...。


 さて余りに丸山関連の文章が長くなってしまったので、最近聞いて感心したジャズアルバムの紹介を最後に簡単に...。まずはやはり何と言っても日本が世界に誇る天才ピアニスト、上原ひろみのソロアルバム『スペクトラム』。ソロ作としてはなんと10年振りだが、やはり凄い刺激的な内容。オスカー・ピーターソンからフリーの領域まで、鍵盤の上を一気に自在に疾駆するその雄姿。いつもながら感歎の一言。そしてもう1枚は今は亡きジョー・ザビヌルの追悼作。あの「ウエザー・レポート」やワールドジャズとも呼べそうなその後の創造的ユニットなど、マイルスにも匹敵する才人だったザビヌルの愛弟子、スコット・キンゼイが、「ブラック・マーケット」等のWRのヒット曲や、ザビヌル自身のオリジナルなどを取り上げ、21世紀的な視点で再構築した新作(ジミー・ハスリップやロバート・ト-マスJRなどゲスト陣も豪華)、これも全編興奮ものの傑作アルバム。それ以外にも面白いもの幾つかあるが、それはまたの機会に紹介することにしよう。


【今週の番組ゲスト:横濱ジャズプロムナード2019
 プロデューサーの柴田浩一さんとジャズギタリストの浅葉裕文さん】

今年第27回の開催となる横濱ジャズプロムナードの見どころを教えて頂きました。
M1Death Ray Boogie / 高瀬啓伍」
M2Shall We Dance ? / 浅葉裕文」
M3Moonlight Serenade Flutes Company
M4ご機嫌目盛吾妻光良&The Swinging Boppers
M5「 おとこって おとこって / ジェントル久保田とGentle Forest Jazz Band
M6In The Wee Small Hours Of The Morning / 浅葉裕文」

 

横濱ジャズプロムナード2019

http://jazzpro.jp/

 



9月28日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.09/27 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.481~ラグビーワールドカップ開幕】

 「日本・ロシア、両国選手の入場です...」調布の東京スタジアム。場内アナウンスが興奮気味に告げ、5万人近い観衆が雄叫びを挙げて沸き立つ、客席では随所でウエーブも巻き起こる。これぞ「ラグビーワールドカップ」、今までには無い光景、興奮。「3・2・1」とカウントダウンが続き、「0」の大合唱と同時に、レフリー、ナイジェル・オーエンスが開始の笛を高らかに鳴り響かせる。ロシアのキック・フ、高く蹴り上がったボールを、ジャパンのキャプテン、リーチがファンブル、日頃には見られないミス、異様な迄の緊張なのか...。

 「4年に一度では無い、一生に一度だ」と言う刺激的なキャッチフレーズは正にそのもの、現前の風景が夢の中での出来事のようにすら思える。そのオープニングセレモニーからオープニングゲーム迄、それをメディアの一員として、本当の端っこのメディア席ながら見届けることが出来るとは、ラグビーフリーク、ラジオ制作マンとしても、なんと言う倖せ・喜びで、言葉にはならないほど...。

 
我が後輩で日本を代表するシンガー(日大芸術部講師でもある)、丸山繁雄くんが作った世界でも唯一(?)のラグビージャズ組曲「ラグビー・フットボール組曲」、その第一章「キックオフ」のメロディーが一瞬頭をよぎる。もしこのセレモニーの中であの曲が流れるならば...、丸山も感激この上ないだろうが...、まあそんな仮定の話はしても詮無い。

 ジャパンの極度のプレッシャーを受けた試合運びで、初端にミスからロシアにリードを許すが、これが反って幸いしたのか後は立ち直り自在な試合運び、ぼくの一押しプレーヤーの一人、松島幸太郎のハットトリックなども見られ順当に勝利する。終了後の記者会見でも監督のジェーミー、キャプテンのリーチ共々緊張感を強調していたが、実に和やかで楽しそうに語ってくれる。
会見後のミックスゾーン(記者取材場)は、世界中の記者で何時も以上に混乱の極み。恐らくこの場にいる中では、関係役員を除きぼくが最高年齢の筈。恥ずかしながら老兵ここはひとつ頑張らないと...。肝心の松島は無理だったが、一念発起し群がる記者達を掻き分け、ご贔屓No1のルーク・トンプソン、我が早稲田ラグビー部OB唯一の出場、山中亮平選手、チームの柱堀江選手などのコメントをどうにか確保、最低限の働きは終え我がラグビースタッフのチーフ、H女史の面目もどうにか立てられた。
 以降東京スタジアム、横浜国際スタジアムと試合取材観戦したが、どの試合も素晴らしいもので、感激の連続。そのうえ家に帰れば「J-スポーツ」のワールドカップオンデマンド観戦等々。これが続くとチャンジー(爺さん)のぼくなどは本当に体が持たない感もあるが、そこは紛れもなく「一生に一度」。ここはひとつ踏ん張るしか無いのです。

 
そんなラグビー漬けのある日、一つの記事に目が留まった。我がラグビー番組のパーソナリティー藤島大さんの「阿修羅・原を知っているか...」という一文。いかにも藤島氏らしい格調高い文章で、この稀代のラガーマン、原に「オード」を捧げている。阿修羅・原こと原進はプロレスラーとしてはかなり有名な存在で、プロレスを知らないぼくなど以上に彼を知る人は多い筈。
 ただ廃業し故郷の諫早に隠居してからの彼は余り知られていないが、かなり寂しい暮らしだったようである。そんな彼の土台を作ったラグビー。当時は破格の体格を誇った彼、ジャパンの一員に選ばれるとその体を買われ2週間ほどで花形の8から地味できつい最前列のプロップに転向。これがいかに凄まじいことかは知る人ぞ知る...等だが、わずか2週間で転向しプロップとして当時全盛だったイングランドチームを迎え打ち、大接戦を演じる立役者になる。このイングランドとの試合、秩父宮の観客席では満員の観衆を処理できなくなり、グランドでも観戦させたと言う、前代未聞の曰く付き。幸運にもこの会場に入局直後のぼくもいた訳で、この歴史的試合を生で観戦したと言うのがぼくの大いなるラグビー自慢。その中でも原の活躍は地味ながら目立っていた。当時は強豪だった近鉄の中心で、今のぼくのご贔屓、ルーク・トンプソンの大先輩にあたるのだが、様々な事情でプロレスに転向(グレート草津など結構転向者はいて、最近大人気レスラーもラガーマンだったと聞くが...)、以降はその世界で大活躍し、人柄を映した実直なスタイルを貫き引退してしまった。
 反面破天荒な人でもあったのだが、郷里に引っ込んでしまった彼を藤島氏は訪ね、色々と話を聞きだしている。藤島流の優しさ溢れた表現でこの愛すべき無頼ラガーマン(母校でコーチも務めていた)&プロレスラーを綴っている。彼が寂しく故郷でその生を閉じてもう4年。今生きていてワールドカップを見ていたら、どんな感想を抱いたのか...。記事を読みながらそんな思いを強く抱いたものだった。破天荒ながら常に誠実。流石ラガーマンである。ジャパンラグビーに大いに貢献した愛すべき好人物である。合掌!

【今週の番組ゲスト:サックスプレイヤーの松丸契(けい)さん】
デビューアルバムの「THINKKAISM」から

M1THINKKAISM」
M2Ichiro
M3Parsley Sparsely
M4Dad Milkman



9月21日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.09/20 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.480~リアクションあれこれ】

 「4年に一度ではない、一生に一度だ...」と言う、刺激的な触れこみが巷に溢れる「ラグビーワールドカップ」が開幕した。若いファン達にはこのキャッチ、どう映るかは分からないが我々チャンジー(爺さん)ラグビーファンにとっては、もう2度と巡って来ない世紀の機会だと言うのははっきりしている。そんなワールドカップをメディアの一員として参加できる...、正に望外の喜び。30年ほど前ラグビー人気絶頂だった頃、ラグビー番組実現を目指しかなり可能性も高くなった折、当時の局長の「俺は何も聞いていない...」の一言で、企画が頓挫してしまったあの時の悔しさ・無念さ...。それが当時では考えられなかった世界のトップと競い合うラグビージャパンの雄姿、その進化・深化。それにわずかでも関与している我がラジオNIKKEIのラグビースタッフによって喜び以外の何物でも無い形で迎える。栄えあるワールドップ初戦は、このコラム掲載の今夜、ぼくも取材陣の隅っこに入っている筈で、それについてはまたレポートをしたい。


 ところでこのワールドカップに並行し、もう一つのラグビーワールドカップ(?)
が実施されていることを知る人は少ない。こちらは世界の大学ラグビー7校が参加、互いの友好と親善を深める目的での対抗試合で、今年で2回目。4年前のワールドカップがイギリスで開催時に、オックスフォード大が世界の有力大学に呼びかけ始まったもので、2回目の今回は我が早稲田ラグビー部が主催して開催、全部で8大学が集った。その初戦早稲田対オックスフォードの試合を、小雨降り続く中だったが早稲田上井草グランドに見物に行って来た。拮抗した試合で内容的には早稲田が勝っていたが、オックスフォードがペナルティーキックを決め、3-0と言う珍しい低スコアでオックスフォードの勝利。親善試合だけに試合後は記念写真と中々に微笑ましい国際交流風景だった。

 ラグビー話題はもう少しワールドカップが佳境に入ってから...と言うことで、今回はこのジャズコラムについての読者からのリアクションについて一言...。前身のジャズコラムからするともう10数年。全部で500回以上、全く無償のボランティア作業としては実に良く続いているもので、我ながら驚いているが、これも担当してくれているO局長のおかげも大きく、彼には心から感謝・感謝である。どこ迄も自己勝手なコラムだけに、読者からの叱咤・激励・感謝など数多いが、どんなものでもリアクションしてくれるだけで嬉しく感謝の念に堪えない。そんな中でぼくの印象に残ったものを紹介してみたい。

 その一つはぼくと同年代(少し年下だが同じチャンジー世代)の盛岡市在住の方。昨年岩手の地方紙「盛岡タイムス」に、岩手ジャズ界の中心人物ジョニーさんこと照井顕氏(開運橋のジョニー店主)が我が「テイスト・オブ・ジャズ」とこのジャズコラムのことを紹介、絶賛してくれた。それを読んだ盛岡市在住のオールドジャズファンOさんからメールが届き、ジョニーさんの記事を読み懐かしくぼくの名前を思い出したのだと言う。「小西さんはあの「ジャズランド」誌創刊号にも書いていた人ですよね。岩手大生時代に読ませてもらいましたが、懐かしく思い出しました...。今でもジャズ関連で頑張っているのですね..."と言った感じのもの。1975年(なんと古い)創刊のこのジャズ雑誌、後輩のジャズジャーナリスト、故村田文一君が編集長を務めていた(彼は後年「スイング・ジャーナル」誌の編集長でもあったが、50代半ばで夭逝してしまった。惜しい逸材)雑誌で、確か10号で永久休刊になってしまったが、当時の先鋭的な雰囲気を色濃く映した想い出深い好雑誌だった。ぼくはここで初めてジャズに関する原稿を書いた(ペンネームも「啓一」にした)のだが、それを盛岡の学生だったOさんが読んでくれており、特に雑誌の創刊号だったので印象に残っていたようだ。そこでは「ジャズプロデューサーというもの」と言う大上段に構えたテーマで、偉そうなことを書いていたようで、「確固とした信念に基づく気骨ある制作の必要性...」等と説いていたと言う。まあ今の自堕落なぼくとしては何ともお恥ずかしい次第だが、まだ入局数年目で、時代も熱く燃えていたあの頃は、本当にそう思っていた筈。全く忘れていたのだが、ジャズとそして時代にぼくなりに真摯に向き合っていたあの頃を思い起こさせてくれたOさん(彼も学生時代は色々な活動に関与していた様だが...)、実に印象深いリアクションメールで、感謝の一言。

 まあこうした励まし・感謝のリアクションもあるが、中には苦言も...。前にショウケン(萩原健一)が死んだ折いくらか彼について書かせてもらったのだが、これを読んだ60代の女性の方、恐らくジャズなどは聞かないかなり熱烈なショーケンファンの方からお叱りが...、と言うより「小西と言う男の狭量さ」についてお叱りのメールを受けたのだった。狭量さと言う表現は確かに当たっているのだが、ぼくはショーケンと言う人、羨ましいなーとは思ってもそれ以上のものでは無いと記したはずだし、確かに無頼派気取りと言った表現もして、ファンにはかなりな嫌味以上のものに聞こえたかもしれない。更に昨今のSNS全盛の時代ならば、その行動などは世間的にかなり批判を浴びる筈...とも記したのだが、それは彼やカツシンさんなどかつてのスターの奔放さが失われたことを、惜しむ気持ちで書いたつもりだったのだが、それは受け入れられ無かったようである。まあ書く・表現すると言うことは、中々に難しいものだとつくづく思う。この年令になってもきっと精進しかないのでしょうね...。


【今週の番組ゲスト:キング・インターナショナルの関口滋子さん】
話題のピアノ作品をご紹介頂きました。

M1Poinciana / Ahmad Jamal
M252nd Street Theme / Shahin Novrasli
M3「Memories / Shahin Novrasli
M4
Escalier / Yes! Trio (Ali Jackson - Aaron Goldberg - Omer Avital)
M5
Song For Abdullah / Kenny Barron


9月14日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.09/13 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.479~音楽本あれこれ】

 ちょっと前のこのコラムで、追分の山荘で今年読んだ興味深い音楽本について触れたが、このコラムの読者の方から、それをもう少し詳しく紹介して欲しいとの要望があり、ぼく自身もそれについて触れるつもりだったので良い機会なので今回はその音楽(ジャズ)本について記してみたいと思う。ただし取り上げた2冊は共に軽井沢の図書館から借りだした本なので、ぼくの手元には無く詳細は少し不明だが、記憶にある限りでこれらについて記してみるのでお許しあれ。


 まず最初の紹介本だが、これは珍しいジャズ絵本の『リズムが見える』。ジャズを素材とした絵本は大変に珍しいものだが、ただこれもジャズと限定した絵本では無く、アメリカ黒人の音楽史を絵本にしたものと言える。作家はアフロアメリカンの女流画家、ミッシェル・ウッドで、アフリカの始原の音楽から黒人奴隷としてアメリカに連れて来られてからのワークソングやゴスペル、そしてアメリカ音楽~黒人音楽としての中心とも言えるジャズ、更にジャズから派生するR&B、ラップ迄が、14枚の素晴らしい絵でこれらがコンパクトに紹介されており、何よりその力強い絵に強く惹かれる。プリミティブでいながら極めてモダンなその画風、見開きには黒人音楽の原点とも言うべき、30年代から50年代にかけて一世を風靡した有名ライブシアター、サボイ・ボールルーム、コットン・クラブ、アポロ・シアターの3つの社交場が並んで描かれており、この見事さだけでしびれてしまう。彼女はもっと知られていい素敵な画家だと思うし、この絵本もその存在が殆ど紹介されていない(ジャズジャーナリズムでも無し)のは、大変に残念なことである。


 そしてもう一冊が『パノニカ』。ジャズ史上最も有名な男爵夫人、ニカ男爵夫人を描いドキュメント作品で、これを書いたのが彼女の親戚筋に当たる、女性ドキュメンタリー作家にして今やロスチャイルド家の財産管理も任されているらしいハナ・ロスチャイルド。これはジャズと彼女との関わりだけを描いた音楽本では無く、ヨーロッパ全体の金蔓でもあり、欧州の明暗を握っていたユダヤ民族の星、ロスチャイルド家の歴史やその中での異端な存在だった女性ニカについても、色々興味深いことが分かる本でもある。またその作者が当のロスチャイルド家の一員だという所も大変に興味深いところ。財産家の娘として何不自由なく育てられたニカは、若い頃から反抗心が強く自立を求めイギリスを飛び出し、パリで遊び歩いている時に没落貴族の夫と知り合い結婚、男爵夫人となり第2次大戦ではレジスタンスの一員として飛行機乗りとしてアフリカ戦線で活躍、戦後偶然耳にした鬼才セロニアス・モンクのジャズに強く惹かれ(戦前からジャズは好きで、テディー・ウイルソンなどとも親交があったとされる)、夫を捨て単身NYに渡りモンクと親交を結ぶと共に、NYのジャズ界のパトロン夫人として様々な黒人ミュージシャンの援助などもした、ジャズ界では余りにも有名な存在。
 本のタイトルになっている「パノニカ」、また「ニカ」「ニカズ・ドリーム」「ニカズ・テンポ」など彼女の名前を冠した曲も10数曲作られており、いかに彼女がジャズメン達から愛され頼りにされた存在だったかが良く窺える。なかでもあのバードことチャーリー・パーカーが亡くなったのが、NYにある彼女の高級アパートの一室だったのも、よく知られたジャズ界のある種のゴシップだが、実際は体の調子悪く(麻薬の為)転がり込んできたパーカーを
彼女が寝ずに看病したとのこと。こうした彼女とモンク、パーカー、テディー・ウイルソンなどとの交友関係も興味深いものだが、今回初めて知ったのは一人娘のジェンカは、一時期黒人ドラマーのクリフォード・ジャービスと結婚していたと言うこと。破天荒な行動派女性で、欧米中に広がるロスチャイルド家では鼻つまみ者だったが、その型破りな行動力には目を見張らされる。またユダヤ人だけに、叔母などが強制収容所で死亡なども数多くこうしたヨーロッパの裏歴史も窺え、単なる音楽本を超えた異端のユダヤ人史としても読める面白本として推薦。

 
更にもう一冊お勧めしたいのは、脳科学者として今TVなどで受けに入っている、美形脳科学者、中野信子の「メタル脳」。モーツアルトよりメタリカを聴け...等と宣うこの美人脳科学者は、中学時代から孤独な隠れヘビメタルファンで、自身のヘビメタ経験やヘビメタの社会的効用などを書いているのだが、面白かったのは彼女が結構貧しい少女時代を過ごし、祖父母に育てられながら誰に知られることなく、孤独にヘビメタを聴いて育ったという事実。日頃はヘビメタなどはまずお呼びでは無いのだが、彼女がそう言うならば一つ聞いてみようか...などといういやらしい気持ちにさせてしまう所、美女は得である。それにしても彼女、中学・高校は当然学年トップの成績。凄いのは教科書を見ただけでその全部を覚えてしまい、勉強はする必要も無かったのだと言うエピソード。いやー天才とは恐ろしいものでもあります。

【今週の番組ゲスト:ジャズサックスプレイヤーのユッコ・ミラーさん】
3rdアルバム『Kind of Pink』から
M1Blue Stilton
M2'Round Midnight
M3「「名探偵コナン」メイン・テーマ」
M4
「海の見える街」

9月7日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.09/06 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.478~18回東京ジャスフェス】

 夏の終わりの東京でのジャズの話題となると、やはり「東京ジャズフェス」となる。8月31日(土)と9月1日
(日)の2日間、場所は昨年から渋谷のNHKホールに変わり、昼・夜の2公演で出演は毎回2バンド、合計8バンドが登場となる。今年はどういう風の吹き回しか、8月の半ばにはほとんどの公演がソールドアウト。担当のNHKエンタープライズのスタッフは、全ての公演売り切れを目指すと意気高らかだったので、いつもは8月初旬に手元に来るはずの招待状も10日前になっても無しの礫。今年はもう駄目か...とほぼ諦めていたところ、1週間前にようやく招待状が届きホッとする。

 考えてみればこのフェスも今年で18回目、ぼくは初回から一応毎年顔を出しており(1曜日だけの年もあったが...)皆勤賞もの。初回は調布にある味の素スタジアムで、グランドにマットを敷き詰めピッチを汚さない為に清涼飲料水禁止など、色々制約も多く問題山積みだったが、ハービー・ハンコックが全面的にプロデュースを担当、内容面は充実し刺激的なプログラムが並び、お祭りムードも満載と実に楽しく充実のフェス。なによりフェスに対するスタッフの意気込みが感じられたのが収穫だった。それが何回目からかホールコンサートとなり、ほぼライブアクトの積み重ねと言った感じで目新しさは皆無。屋外での無料ライブの方が内容的に...等と言う揶揄の声まで聞こえてくる始末。更に最近はNHKのおひざ元での開催となり、制約は増しジャズのお祭り的な要素も余り無くなってしまったのは大変に残念なこと。

 そんな前置きはさておき、今回18回目の今年、31日(土)の昼の部は歌うベーシスト、ミッシャル・ンデゲオチェロ、それと人気ポップシンガーMISIAとNY活躍中のトランぺッター、黒田卓也の共演と言った、歌姫中心のステージ。ンデゲオチャロの方はひたすら自身の道を突き進むと言った感じで、ロック色も強い地味目なコンサートだった。一方MISIAは流石の人気。ファンも多く声援がかかるなか堂々と自身のヒット曲をジャズ風に唄い上げ、聴き所多いステージだった。だが如何せん彼女のヒット曲を知らないし、その歌い口も独特だけに少しも歌詞が伝わってこない。歌唱力抜群な実力派と言うのは良く分かるが、持ち歌を知らないぼくなどには荷の重いステージではあった。


 夜の部はアビシャイ・コーエン・トリオとチック・コリアのアコースティック・バンドと言う、現代ピアノトリオを代表する好組み合わせ。チックはそのピアノテクニックの素晴らしさと客をのせるテクニックの素晴らしさ、芸術と芸能の粋を聴かせる流石のステージ振りだった。一方今注目のイスラエルジャズの総帥とも言えるベーシスト、アビシャイ・コーエン・バンドは、なんとドラムがぼくのお勧めマーク・ジュリアナで、ピアノには東欧のバクー出身の新鋭が加わると言う斬新なトリオ。期待通りの新鮮にして鮮烈なピアノジャズを展開、今回の随一とも言えるステージだった。それにしてもジュリアナのドラムは唯一無二のタイム感覚で強烈だった。

 
 日曜日の昼は新旧のサックスの大物、チャールス・ロイドとカマシ・ワシントンの2ステージ。ロイドの方はジュリアン・レイジ(g)など、素晴らしい面子が揃った新ユニットだったが、メンバー紹介が無く誰が加わっているかその時点では不明。ロイドのプレーには年令を感じてしまったが、他の面々はどれも素晴らしかった。メンバーが分かればもっと違った愉しみ方もあった筈だが...しかしロイドも今回の話題の中心、カマシ・ワシントンの登場に大分食われた感じありで、カマシの人気はかなりなものだった。ぼくの率直な感じではカマシはいささか持ち上げられすぎ...、そのテナーは良く鳴っており(ロイドよりも良かった?)それなりの迫力もあるのだが、全体のステージがスピリチュアルジャズのいかがわしさ(これが好いと言う人もいるが...)にポップな感じをプラスしたもので、かつて聴いたことがあり見たこともある...と言った既視感のあるステージのコラージュと言った趣きで、いささかこけおどしと言った感じをぼくは持ってしまった。しかしスター不在の昨今、彼の存在感はかなりなものだし、あのブルース・リーの「怒りの鉄拳」のテーマをジャズ化すると言ったアイデアは、今のアメリカの若い黒人達にも充分に受ける=フィットすることも、また理解は出来る。まあ全体にそれなりに興味深いステージであった。

 ラストの夜の部は、所用でチック・コリアのエレクトリック・バンドは聞けなかったが、カマシと人気を2分する異色の大編成バンド「スナーキーパピー」のステージは色々な意味で興味深いものだった。このバンド全部で参加する面子が30人余り、そのうち公演ごとに10人近くでユニットを組み、ツアーやライブなどに登場すると言った可変性ある独特なユニットで、グラミー賞も受賞の人気・実力派ラージユニット。名門ノーステキサス大出身者がメインの超インテリバンでもある。番組にも登場してくれたことのあるNY在住のドラマー、小川豪太くんもメンバーの一員だが、このツアーには参加しておらずその点は残念。ただジャズ、ロック、ブラジル、ラテンなど様々な要素が上手く絡み合い、独特のスナーキーサウンドとして昇華されており、愉しく聞くことが出来たし、ファンの興奮振りもかなりなものだった。

 
 第19回となる来年の東京フェスは、東京オリンピックの関係だろうと思うが5月開催になり、その告知もステージに大きく表示されていた。またまた来年もNHKホールに来てしまうのだろうなーなどと考えながら,賑わいのホールを後に一路渋谷の駅に向かった。疲れはしたが結構充実の2日間でした。

【今週の番組ゲスト:ユニバーサルミュージック 齋藤嘉久さん】
M1Spectrum / 上原ひろみ」
M2When I Say   / JAZZMEIA HORN
M3Blue World / JOHN COLTRANE
M4The Sidewinder / BLUE NOTE VOYAGE

 

96日(金)から、ブルーノート・レコード創立80周年を記念したドキュメンタリー映画『ブルーノート・レコード  ジャズを超えて』が公開されます。

https://www.universal-music.co.jp/cinema/bluenote/


8月31日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.08/30 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.477~ラグビーワールドカップのことなど】

 「4
年に一度ではない一生に一度だ...」等という刺激的なキャッチが目に付く「ラグビーワールドカップ」も開幕迄もう1か月を切る。これを目標に番組を立ち上げた感もある、ラジオNIKKEIのラグビー番組「藤島大の楕円球に見る夢」、制作部長にして番組担当でもあるH女史との打ち合わせなどもあり、追分山荘生活も中断して一時帰京することにした。20数日間一切TVなしの生活だったが、帰宅してみるとやはりTVは欠かせない。なかでも久しぶりにスタート時から愉しんでいた朝ドラ「なつぞら」。広瀬すずの御尊顔拝見は欠かせない。しかし20日以上のブランクだけにストーリーが良く分からず、確か最後に見た時にはなつと東大卒のディレクター、通称一休さんとが恋仲になりそうだと言う辺りだったが、そこからなつの出産シーンに進んでいたのには本当に驚かされ、更に女性産科医が田中裕子というのにもびっくり。まあ「今浦島」とはこういう状況を指すのかと一人納得したものだった。

 さてラグビーだが、今年は何をおいてもワールドカップ。我がラグビー班もH部長以下の2名で、東京、横浜、熊谷、そして釜石などを駆け回ることになりそうだが、きつくはあってもそれはそれでまた大層な愉しみでもある。しかし宴の後のラグビー界がどうなるのか...それもまた心配だし、なにより我がラグビー番組、その今後も気が気ではない。まあそんなことを心配しても詮無いので、追分生活の最大の愉しみの一つ、菅平での早稲田ラグビー合宿陣中見舞いと、練習試合見物に高原へと出かけることにした。
 試合相手は昨年菅平でようやく勝利した(本番ではあっけなく敗退してしまったが)帝京大。早稲田の試合はこの帝京戦と、昨年大学選手権準優勝の天理大との2試合だけ。天理大には幸先よく快勝、その余勢をかって...と淡い期待を抱いて高原に向かう。当日は曇天で時折雨も落ちる危うい天候。これは駄目か...と思いながらも、メイン会場のサニアパークに向かう。このサニアパーク、メイングランドや陸上グランド、その他にも3つほどのラグビーグランドを持つ、ラグビーのメッカに相応しいスポーツ施設。この日は明治と慶応の試合もありそちらがメインで、早稲田・帝京戦は
端っこのⅮグランド。平日の昼間なので流石に観客は少なかったが、熱心な人はいるもの。試合は最初から早稲田優勢でスタート、その余勢をかって前半はほぼ完勝、後半になるとほころびも出て結構詰められもしたが、それなりに優勢を保ち試合は終了。久し振りに気持ち良い思いを味わえた。このままいくと大学選手権優勝で、久しぶりに「荒ぶる」を歌えるのかと喜び一杯。ただ今年はワールドカップ一色、どのスポーツ紙にも早稲田が帝京を撃破とは出ておらず、その点だけはいささか寂しい思いだったが、まあそんなことは関係なし。我が早稲田ラグビーが強くさえあればいいのである。

 
 肝心のラグビー日本代表は、4年前に劇的勝利を得た南アフリカとの試合を熊谷競技場で行い、その試合が本番の目安になる筈だが、当然我がラグビー取材班も熊谷に駆け付けます。ジャパン悲願のベスト8進出も、決して難しくは無いと思いますが...。

 最後に山荘で見つけた拾いものアルバム。鬼才サックス(&クラリネット)奏者ミッシャル・ポルタルと現代アコーディオン奏者の最高峰、リシャール・ガリアーノのライブデュオアルバム(デルフィヨ)。フランス風のエスプリも味わえる深い内容を保ったの意欲作です。

【今週の番組ゲスト:音楽ジャーナリスト、ギタリスト「Selim slive Elementz」のリーダー 小川隆夫さん】
2ndアルバム「VOICE」から
M1Remembering Isle Of Wight
M2111
M3Moon Strut
M4One Punch

     
8月24日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.08/23 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.476~19追分通信③堀文子と坂田明】

 信州・追分の山荘生活も10数日。この時期お盆が過ぎると軽井沢もかなり人は減るはずだが、何しろ今年は最大9連休の人もいるようで、さして減ったようにも思えない。ただ台風の到来などもありお盆前に帰京した人もいたらしく、それなりに空いているのかも知れない。
 ぼく自身はこちらに来て2日ほど草津から万座へと温泉三昧の旅に出た。草津は久しぶりで地区管理のダータ(無料)の公衆浴場に3つばかりは入り万座温泉へ...。万座はプリンスホテル泊りだったが、プリンスは相変わらずどこもこけおどしで頂けない。ただここはすぐ下の万座高原ホテルを翼下に収めているので、こちらの温泉も利用できるとのこと。それならばと20分ほど下った高原ホテルの方にも行ってみたが、これが大正解。万座温泉には日帰りも含めこれまで何回も通っているのだが、ここは初めてだったが、混浴の露天風呂は泉質の違うお湯が4か所ばかりで、それぞれに素晴らしくロケーションも最高。今まで気づかなかったことを猛反省、万座では是非ここをお勧めしたい。少しホテル自体は古めかしいものですが...。

 
まあそんなこんなあり結構外出もしているのだが、やはり山荘に来ればあまり顔出すことのなかった、ぼくが私設応援団を自称している手作りカーペンターこと元広告マン、平井さんオーナーの「オーベルジュ・グルマン」。この店にはご挨拶しないと...と言うことで、お盆の真っただ中にランチをごちそうになりにお邪魔することにした。この期間はランチにディナー、そして朝食も...と言う一日フル回転。当日はどうにか天気は持ってくれたが、台風通過に伴い今にも一雨来そうな怪しい雲行き。予約時間の11時半に間に合うよう、山荘を早めに出て御影用水沿いを歩き25分ほど、天気具合もあってかさほど混んでおらずホッとする。
 かつての全編手作りの「カフェ・グルマン」は、同じ平井氏の手作り改装で見事にガレットやクレープをメインにしたコース料理メインの「オーベルジュ・グルマン」に変身。そのカーペンター平井氏の素晴らしい改装手腕に相変わらず感嘆。娘さんの作るガレットコースも堪能し、奥さんとも少し話を交わす。どうやらお店は料理人の娘さん中心に変わりつつあり、平井さんとは店で会えず仕舞い...と思いきや、店を出ると彼から呼び止められ、この所の御無沙汰をお詫びするが、ご自身は至って元気な様子。流石熟達の人。「カフェ」から「オーベルジュ」へとグルマンも本格化し、私設応援団として嬉しくはあるが、以前の様な気軽さ・気さくさが薄れた様に思えるのは、少しばかり残念ではある。しかし軽井沢(正確には御代田と軽井沢の境目に位置する)では、料理・雰囲気・景観など随一のお店として、ぼくは皆様に強く推薦します。


 グルマンの平井さん一家に挨拶を済ませたこの夏の追分山荘生活。予約のTELで娘さんに「ジャズの小西さんで...」聞かれ、いささか当惑気味に「ハイ」と返答してしまったが、今年は恒例の「軽井沢ジャズフェス」にも顔を出せず些か看板に偽りあり、と言うこともあり中軽井沢の画廊で、坂ちゃん(アルトの坂田明)がトークと演奏披露とある案内に、久々に彼のソロ演奏を愉しもうとその画廊に向かうことにした。画廊の出し物は、今年の春に天寿を全うした画家、堀文子の版画展。彼女は70才を超えた頃から軽井沢にアトリエを構え、厳しい冬を数度単身で乗り越え画業に励んだと聞いていたのだが、その時制作された版画も展示されており、どれも彼女の優しさ・愛らしさの良く出た作品が並んでいた。

 
坂ちゃんと堀さん...、この2人にどんな繋がりが...とトークを聞いていると、付き合いはそう長くはないが坂ちゃんお得意のミジンコ繋がりとのこと。晩年体調などの関係でスケッチ散策が難しくなった彼女が、ミジンコなど微生物の世界に興味を持ち出し(もともとは科学者志望だった...)、となれば日本有数のミジンコ博士=坂田明との接点は自ずと開けると言うもので、良くミジンコなどについて語り合ったのだと言う。想い出トークの後、彼はおもむろに愛用のアルトサックスを手に「見上げてごらん夜の星を...」など日本のポップス歌謡を数曲ソロで朗々と吹きまくる、堀さんへの追悼演奏を披露した。普段のような余り過激なアドリブは加えず、淡々とシンプルにメロディーを美しく力強く歌わせる。余り坂田らしくないプレー振りだったが、40名ほどの聴衆(ほとんどがぼくよりも年寄りのチャンジー、チャンバー揃い)を、静かに感動させてくれた。流石、坂田明で、天晴れなりである。

 ソロ演奏が終わって6~7年振りだが久しぶりに少し話を交し、また番組にも登場してくれる約束も取り付けた。彼とはもう30年以上前に「坂田明と4人の女」と言う壇ふみなど豪華な女優&歌手陣をゲストに招き、彼女たちと坂ちゃんが妖しく語り合うと言う、3時間を超えるいささか怪しげな特番を作ったのが忘れがたいが、このタイトルやその内容が奥方のお気に召さず、結構家庭内でもめたと後から構成作家から聞き、申し訳なく思ったのも今となっては懐かしくも良き思い出だ。当時まだ小さな子供だった息子さん=学くんが、今や売れっ子のロック(=セッション)ドラマーに成長しているのも嬉しい所。


 ところで山荘生活の愉しみの読書三昧では、先週紹介した中島梓=栗本薫本(彼女はジャズピアニストの顔もあった)と並んで、純粋ジャズ本でも面白いものがあった。これらについては又機会を改めて紹介してみたいが、ジャズ絵本の「リズムが見える」、ジャズ界きっての伝説のパトロン、ニカ男爵夫人の伝記「パノニカ」の2冊。いずれお愉しみに...。


【今週の番組ゲスト:ディスクユニオンのレーベル
SOMETHIN'COOL」の坂本涼子さん】
最近のオススメをご紹介頂きました。

M1 Vibrant Line / 山本玲子(THE SQUARE PYRAMID)」

M2Eu Sei Que Vou Te Amar(あなたを愛してしまう) / 二重奏(金澤英明 栗林すみれ)」

M3GL/JM  /  JUNKO ONISHI presents JATROIT Live at BLUE NOTE TOKYO

M4Autumn Leaves / Bill Evans




8月17日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.08/16 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.475~追分通信19-②~世界最長の物語を書いた人】

 前回の追分通信で追分の御影用水のはぐれ鴨について記した。ここ数年3羽いた筈のはぐれ鴨(たぶん親子)の群れだが、その内の2羽はどこかにいなくなってしまったと地元の方の話だったが、先日鴨の根城である御影用水の入口(細い水路が用水として拡張される場所)付近に行ってみると、なんと10数羽の鴨が群れているではないか...。そしてその下流にも8羽ほど...。いやー久しぶりにこんな数の鴨達を見た。その中ではぐれ親鴨は、ただ一羽悠然と泳いでいた。これを見てホッと一安心。


 さて追分山荘での愉しみの一つが、軽井沢など近隣図書館から借りまくった10数冊の本を読み漁ること。山荘にはTVが無い為、これが実にスムースに読み進められる。その中で特に印象に残った一冊が、早川書房からつい最近出された「栗本薫と中島梓」と言うノンフィクション。里中高志と言う40代前半のフリージャーナリストが書いたもので、彼は栗本=中島の早稲田大文学部の後輩にあたる。「世界最長の物語を書いた人」と言うサブタイトルの付いたこの本は、栗本薫=中島梓没後10周年、不朽のヒーローファンタジー「グイン・サーガ」誕生40周年の記念出版本で、版元は当然「グイーン・サーガ」全130巻と外伝22巻と言う、気の遠くなるような長編サーガ(伝奇物語)を出し続けている早川書房と言うことになるが、この「グイン・サーガ」は彼女のお弟子さん達によって現在もまだ続行中なのである。


 まあどうしてぼくがこのノンフィクションを...となるのだが、このコラムでも大分以前に記したが、中島梓(栗本薫)とは数年間ほどラジオ特番を通し、結構親しい関係にあったからに他ならない。良く知られる(?)様に、彼女は「文学の輪郭」と言う評論で群像新人文学賞を獲得、評論での新人賞は珍しいと言うこともあって、中島梓は当時一寸した時の人でもあった。この数年後「ぼくらの時代」と言う推理小説を、栗本薫と言うペンネームで発表し江戸川乱歩賞を受賞、以降世界でも最長・最多の小説を書く稀有な小説家へと変貌を遂げる訳なのである。

 
ところでこの群像新人文学賞は、前年が村上龍、2年後に村上春樹と言う日本の戦後文学の概念をひっくり返すような、若手の双璧=両村上が颯爽と登場した文学賞なのだが、特に評論と言う分野で新人がクローズアップされることは珍しかった。その当時ぼくは紀伊國屋書店が提供する、ラジオたんぱにしては珍しい高等カルチャー番組を、高平哲郎氏を起用して制作していたのだ。そのゲストにまさにぴったりの存在と言うことで、早速「群像」編集部を通して彼女にアプローチ、その話題の評論を読むことも無く、彼女に出演依頼し、快諾してもらった。局の打ち合わせ室で初めて会った彼女は、結構インタビュー慣れした小生意気な女性だったが、ぼくが早稲田の先輩で「ジャズ研」上がりだと知り話が弾み、自身が「ハモソ(ハーモニカ・ソサイエティーの略)」でピアノを担当していだと言うことを、恥ずかしそうに打ち明けた。ハーモニカ中心のこのアンサンブルサークルは結構歴史のある音楽サークルで、確かハイソ(ハイソサエティー・オーケストラ)と音楽長屋で同室の筈だが、音楽素人も多く他の音楽サークルからは、一段格下に見られる所もあったので、彼女もやや卑下した感もあったのかもしれない。だが肝心の文学論になると激しく、鋭く、噂通りの才媛と言った感じで凄い女性だと認識させてくれた。 

 
新聞のインタビューなどは多かったが、大好きなラジオから依頼があったのは初めて、その上音楽長屋の先輩にもあたり、これからは「どんな依頼でも、小西さんに頼まれれば...」等とうれしい事も言ってくれる。そんなこともあり、くだんの文芸番組をはじめ、4~5年位の間ちょくちょく特別番組に登場してもらった。特に若者の政治意識を探る...(「明るい選挙推進協会」と言う選挙啓発団体が主催で、当時は当然政治にも先鋭的な関心を持つ若者が多かった)などと言う、1時間特番(大きなスタジオに30名ほど学生や若い社会人が入り議論する)では、進行役のアナウンサーでは議論に収集かつかなくなり、ほとほと困り果てていた時に、彼女が一言絶妙な助け舟を出してくれ、どうにか一件落着などと言うこともあった。
 その彼女との最後の仕事は、確か彼女と糸井重里の2人にスポットを当てた3時間を超える特番で、伝説の四谷の酒場「ホワイト」で中島~糸井のメイン収録をしたことは今や懐かしい想い出。京成線の青砥にある彼女の自宅にも打ち合わせで何回か訪れたこともあった。しかしその後ぼくが制作現場から、一時離れてしまったこと、また彼女も売れっ子になり連絡を取ることも無く長い時間が過ぎてしまった。その間にも世界に冠たる壮大なファンタジー「グイン・サーガ」を愛読したり、また彼女の略奪愛(結局その相手と結婚する)などが週刊誌のゴシップ欄を賑わせたりしたのを横目で眺め、彼女も大変だなーなどと嘆息していたりもした。


 仕事を共にしたころから彼女の才は図抜けたもので、ぼくなんぞはただ従うと言った感じだったが、小説も扱う題材がSFから恋愛もの、ハードボイルド、歴史物などまさに何でもこなす多彩さ。中でも男性どうしの同性愛を描いた一連の小説(ぼくは一つも読んでいないが)は彼女独自のもの。その上芝居の脚本・演出やオペラ&ミュージカルの演出、更に和もの音曲(三味線、長唄、日本舞踊など、どれも名取のはず)にも通じるなど、まさに天才の名にふさわしい活躍振りだったが、文壇からは異端の存在ともみられがちで、マスコミもまた同じような扱いだったのは、この不世出の女傑に対して本当に残念なこと。


 そんな彼女も晩年は癌でかなりな闘病生活をしいられたが、闘病中でも執筆活動と同時に、ジャズピアノにも目覚め、東大の原子力工学出身と言う異色のインテリピアニスト、嶋津健一に師事し(彼はスタジオにも数回登場している)、銀座のジャズクラブなどで定期的にライブもこなし、ジャズアルバムも発表したりもしていた。そんな話をある知り合いから聞き、是非我が「テイスト・オブ・ジャズ」にも...と、連絡を取ってみたが返答なし。余り病が芳しくなかった時だったかも知れないが、彼女とはそれっきりになってしまい、もう再び会うことも適わなかった。2009年5月26日に彼女は亡くなってしまい、ぼくは新聞のニュースでその訃報を知ったのだった。享年56才。


 里中のノンフィクションからは、この天才の色々な姿が浮かび上がり、デビュー直後の彼女を知るだけに感慨深いものも多く、特にその本名が山田純代だったとははじめて知った。そんな彼女の追悼会では、嶋津を始め水上まり(ボーカル)加藤真一(ベース)など、ぼくのジャズ知り合いも多数追悼演奏を行ったとある。
私はと言えば天性のストーリー・テラーであった。私の頭の中に浮かんでくる、ありとあらゆる壮大なドラマの万華鏡に、私の頭と手が追い付かなかった」(中島梓) 
 本を読み終え久しぶりに嶋津氏のトリオ佳品『ザ・コンポーザーズ』を聴いてみたくなった。知的なコントロールの効いたグッドアルバムなのだが、残念ながら追分の山荘には見付からない。まあこれも運命か...。

【今週の番組ゲスト:東京ジャズ事務局の前川樹里さん】 
 
今年も東京ジャズ近づいてきました!第18回東京ジャズフェスティバル。NHKホールを中心に、渋谷〜代々木公園周辺で830日(金)〜91日(日)開催されます。
今年の特徴は、NHKホールでの4ステージは、レジェンドと話題のアーティストを組み合わせたこと...だそうです!91日の昼公演は、なんと、あのカマシ・ワシントンと、チャールス・ロイド

M1Fists of Fury / Kamasi Washington
M2Passin' Through / Charles Lloyd
M3Love Hurts / Julian Lage
M4Sunday /  Wojtek Mazolewski


8月10日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019.08/09 番組スタッフ 記事URL
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.474~追分通信19-①】

 ようやく8月に入って山荘に来ることが出来た。例年7月半ばには...などと考えていても、結局は7月末の「軽井沢ジャズフェス」に間に合うころに追分山荘へ...と言うのがこの所続いていたのだが、今年はその「軽井沢ジャズフェス」も完全にアウト、構成・演出の高平哲郎氏などに文句の一つも言われそうだが、何せ「台湾特番」のオンエアーが例年より1か月以上遅い8月12日。それだけにその取材、収録、編集など作業が山積み、どうにか7月中にそれ等を終えて8月の頭からこちらに来ることが出来たと言うトホホな次第。
 まあいろいろあったので、今年は初めて長距離バスで追分入りを...と、立川から千曲バスの長距離バスで朝早く軽井沢に向かう。このバスが出来た頃は2、3回帰京時に利用したことがあったが最近は皆無。新幹線に比べると時間は倍近くかかるのだが、魅力は何と言ってもその安さ。追分の外れで下車できるのも利点なのだが,新幹線で軽井沢駅で降りてもその後しなの鉄道(御代田駅ないし追分駅)とタクシー利用で2千円以上かかってしまい、トータルでは鉄道と長距離バスでは5千円近くも差が付いてしまう。そうなるとしがないチャンジー(爺さん)年金生活者には、どちらを選択するかは歴然のこと。今は前と違ってバスもかなり乗り心地も良く、少し時間がかかる点を別にすれば(急ぐ旅でもないので...)、もう言うこと無し。ただ一つ落とし穴は、追分のバス降車場が予想に反し街から大分離れた所で、重い荷物を持ってかなり歩かねばならなかったこと。これにはいささか応えたが、それもまあいい運動ではある。

 
バス停から追分の街を超え、30分ぐらい歩きようやく御影用水に到着。あの3羽のはぐれ鴨達が気になって用水を覗いてみると、餌やりをしている若いご婦人がいる。ただし鴨は飛べない親鴨だけで他のは姿なし。彼女に他の鴨はどうしたんですかね...と尋ねると、数か月前から姿を見ないと言う。「どこかに行ってしまったか...、野犬にでも...」とかなり寂しい答え。用水改修前にいた3羽がいずれも野犬などに...と言う悲しい前例を思い出したが、いかんせんそれも詮無いこと。ただ飛べない親鴨の長命を祈るだけで、こちらにいる間はその無事を...毎日見守ろうとも思う。 
 
山荘に到着した翌日は図書館通い。軽井沢、御代田、小諸の3つの図書館を巡り、10数冊を借りまくり、長い休暇に備え準備万端。果たしてこの中で何冊読み切れるか...、当コラム「追分通信」の最後で何冊読めたかとその読後感想を記してみたいとも思う。乞うご期待!

 
ところで中軽井沢の図書館(しなの鉄道の中軽井沢駅に併設)に行った帰り、少し中軽の街を歩いてみると、中国語が飛び駈っているではないか...。軽井沢の人気アウトレット周辺に、中国系の人達が群がるのは少しばかり理解出来るのだが、今や結構到着に不便になってしまった、中軽井沢まで中国系の人で溢れる()とはいささか驚きでもあった。これらの人達は、殆どが大陸系の人達だと思われるが、台湾の人でも軽井沢に憧れ是非行きたい...と言う人が結構多く、かつて驚かされたものだったが、それが大陸にまで伝搬したのか...と感ずるところも多かった。しかし彼らは一家での旅行が多い様で、老人から幼児まで一家族6~7人。遠慮なく良くしゃべりいささかうるさいが、その活力たるや凄まじい。このままだとこのリゾート避暑地も大陸の人達に占領されてしまうのか...などと要らぬ心配までしてしまう程。

 
まあそれはさておき、この時期追分~軽井沢も涼しいとは言い切れないが、決して暑くは無い。木々を吹き渡る涼風も心地良く、やはり山荘生活は言うこと無し。そろそろ年令も考え、こちらを生活の拠点にしてもなどと勧められるが...、色々と悩ましい所でもある。

【今週の番組ゲスト:今年音楽生活50周年を迎えた
日本を代表するジャズベーシスト チンさんこと鈴木良雄さん】

50周年記念アルバム「BASS TALK」の『Beyond The Forest』から
M1「The Kite「鳶) 」
M2「Monet」
M3「筏衆(Ikadashu)」
M4「Cheers」











 

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