7月30日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020/07/30(木) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は7月より、木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.524~ウインピー・ジジイ】

  今関西弁でアウトドア全般を軽妙にツッコミして語る、高齢のアウトドアユーチューバー「ウインピー・ジジイ」が、15万を超えるフォローワーを誇り、結構評判になっているらしいとある友人から聞いて、早速そのユーチューブを覗いてみた。キャンプ、釣り、マウンテンバイクやバイクツーリング、アウトドアクッキング等々、確かにアウトドアの様々な分野に良く通じているのが分かる。但しトレッキング(登山)だけはあまり得意ではないようで、立山弥陀ヶ原キャンプと言う回ではキャンプ場に夫婦で行き、立山にも実際登っているのだが、3千メートル峰は初めてとも語っており、マウンテンバイクやモーターバイクで疾走する時の様な元気さは全く無い。まあそれも無理からぬことで、どうもぼくなどよりも、少し年下の70台前半だと思われる彼が、3千メートル峰を昔から山登りでもやっていれば別だが、やはり制覇するのはなかなか苦しいだろうと思う。その他には彼の簡単キャンプ料理術など、ぼくは料理などやらないのだが、それなりに面白く見させてもらった。

 ただ今回ぼくが彼に最も興味を惹かれたのは、そのニックネームと言うかユーチューバー名なのである。ジジイはそのまま爺さん。ぼくと同世代なのでそういう呼称は当然だが、その前についている「ウインピー」と言う単語。結構新しい単語で載っていない辞書もあったが、小学館の辞書にあり意味は意気地なし、などと言う意味合い。それから転じて気弱な少年などと言う使い方もされるようである。すなわち「ウインピーじじい=少年ジジイ」といった意味合いで、「ライフ・イズ・キャンプ」という本にも「少年ジジイの全て」等と大きく取り上げられている。そうかこういうことか...といたく納得、これまで「オールドボーイ」などと括弧付けて自称していたのだが、実際はウインピー・ジジイ=少年ジジイに過ぎないことが分かり,これからはこの少年ジジイと言う造語、時にスタイリッシュに「ウインピー・ジジイ」等とも言わせていただくが、基本は自身のことを少年ジジイと言わせてもらおうと思っている。

 少年のように好奇心旺盛で結構色々なことに興味を抱きながらも、気弱な面が良く顔を覗かせるいい年齢をしたジジイ。ぼくと同世代のジャズファンそして何より現役のジャズプレーヤー達には、この言葉まさにぴったりで、それぞれが自分のことを指しているようにも思えるのではないか...。過度の好奇心と面白がり精神が無ければ,ジャズ関連やラジオ屋などはやってられない。さしあたりこのコラムも「少年ジジイのジャズ日和」と言った感じに改めた方が良さそうだが、ジャズから温泉、山行、ハードボイルド小説、そしてラグビー等々、これからも「少年ジジイ」ことわたくし小西啓一は、ジャズをメインにいろいろなことを書き綴って行こうと思っていますので、又々よろしく。

【今週の番組ゲスト:音楽評論家の青木和富さん】

今週はジャズトーク、青木和富先生の最近お気に入りのアルバムをご紹介します
(特別ゲストにMUZAKの福井亮司さんをお迎えしました)

M1 「Silly Little Love Song / Joshua Redman、Brad Mehldau、Christian McBride、Brian Blade」『Round Again』より
M2「She Was Young / John Scofield」『Swallow Tales』より
M3「Say No More / Norah Jones」『Pick Me Up Off The Floor』より

M4「Sonata No.8 Third movement(L.V. Beethoven)/山中千尋」『Rosa』より

M5「 Love Theme (From "Blade Runner") /  ANDY BROWN」『Alone Time』より


7月23日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020/07/23(木) 18:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は7月より、木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.523~ファッションメーカーの凋落】

 昨今のコロナ禍の影響は各所に現れており、秋には倒産や雇用不安が増すのでは...とも噂されている。そんな中、既に顕著になっているのが、老舗の服飾メーカーの凋落ぶりだ。「レナウン」「三陽商会」「オンワード」などの国内の老舗メーカーに始まり、「Jクルー」「ローラ・アシュレイ」等々日本進出の有名メーカーも、続々と経営破綻に伴う店仕舞いが続く。中でも衝撃的だったのは「ブルックス・ブラザース」の経営悪化と身売りのニュース。拠点のアメリカやヨーロッパでは、身売り話も着々進んでいるとも言われるが、日本法人はかなりな数の日本の店舗(アウトレット店を含む)は、現状のままだとも広言している。その実態は分からないが、かつてのアイビーファッションの典型とも言える、あのブルックスの長い歴史も、大きな変容を遂げざるを得ないのだろう。

 まあ余りファッショなどに関心の無い、ぼくのようなオールドボーイにとってはどうでもよい話だが、軽井沢のアウトレットモールに入っている、あの「ブルックス・ブラザーズアウトレット店」だけは、是非存続して欲しいと願っている。青山(今は原宿に移っているが)の日本旗艦店などは、高級すぎて全くお呼びでないのだが、軽井沢のアウトレット店は「LLビーン」と並んで、ここに立ち寄ればいつも手持ちに余裕ある時は結構無理して買ったりもする、お気に入りの店舗なのだから...。

 それにしてもアイビールックとは懐かしい。ハーバード大などのアイビーリーグの大学生達のファッションが基本となったアイビールック。もう半世紀近いぼくの学生時代、男の子達の典型的おしゃれスタイルだった。その頃はジャズも全盛で、新宿や渋谷のジャズ喫茶には、そうしたスタイルの青年達で溢れ返っていたものだった。その憧れとなったのが、当時一世を風靡していた人気バンド、アート・ブレーキ―&ジャズ・メッセンジャーズ(JM)の面々。およそアイビー大学生とは正反対の、リー・モーガン(tp)を筆頭とするやんちゃな街の黒人青年達。リーダーのブレーキ―はファンキーと言った感じがぴったりの粗暴な様相だったが、他のメンバーは全員アイビー調でびしっと決め、恰好良いことこの上なく、まさに当時のファッションアイコンそのものだった。ジャズの魅力の大きな要因の一つが、そのファッションにあり...とも言える時代だった。しかしその後ジャズメンが時代のファッションをリードすることは少なくなり(帝王マイルスは別格だが)、それもジャズ凋落の一因とも言えそうだ。

 そう言えば15年ほど前のことになるが、青山の裏通りを歩いていると、ジャズをファッションコンセプトにしたメーカーのお店が出ており、何気なく入ってみるとそこの社長が大のジャズ好き。それもあの時代のブレーキ―&JMのアイビー&ファンキー・ファッションに強く憧れ、新たなブランドを立ち上げたのだと言う。そこで我がジャズ番組に登場してもらおうと言う話になり、スタジオに遊びに来てもらい、お好きなJM話などをお願いした。ついでに一口スポンサードもお願いしてみたら、これも結構好感触。いい線まで話は進んだのだが、やはり最後は周りの反対意見に流され結局お流れ、残念な結果だった。
 それにしてもあの頃のファンキー・ジャズ&アイビー・ルックに魅了されつくしたと言う結構若い社長さんだったが、その後余りそのブランド名を聞いたこともないので、本業もいまいちパッとしなかったのではなかろうか...。またファッションと言えば軽井沢の旧軽メインロードの中心店舗の一つ、高級ブティックでも現在は経営が思わしくないと言うことで、あの重厚で魅力的なお店は今どうなっているのか...、いささか心配でもある。

 この21世紀、ジャズプレーヤーが再びファッションリーダーになる(ヒップホップとジャズの結合からはもしかしたら...)、そんな時代が再び来るとは余り想像も出来ないのですが、そこら辺どうなんでしょうかね。

【今週の番組ゲスト:音楽評論家の原田和典さん♪】
シリーズ「コロナなんてぶっ飛ばせ!」のラストを飾って頂きました。
M1Don't Knock My Love / Willis "Gator" Jackson
M2Comin Home Baby / Eddie "Lockjaw" Davis
M3March On / Ben Williams
M4St. Louis Blues / Donald Bailey
M5What A Wonderful World / Wallace Roney



7月16日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020/07/16(木) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は7月より、木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.522~ライブハウス再開】

 非常事態宣言が明け自粛も緩和され、生活レベルでは以前に近い状態に戻りつつあるが、最近は感染者がまたまた増加傾向。すわ第二波到来か...等とも騒がれており、なんとも落ち着かない。こんなコロナ禍で最も影響を受けたのはやはりキャバクラやホストクラブなどの夜のお仕事。そしてパフォーミングアーティスト(人前で演じ奏する俳優やミュージシャン)やライブハウスなども同じくらいの大打撃を被っている。ジャズ関連でもコロナ禍で実際に店閉めをしてしまった所も結構あるし、そうでなくてもどのお店もかなり厳しい状況にあるのは間違いない。それでも6月末ぐらいからはミュージシャンなども再活動に励みだし、嬉しいことにはクラブライブなども敢行されつつある様だ。 

 そんな折、かなり昔からのお付き合いのある、有名女医(心療内科)にしてジャズシンガーでもある海原純子女史から、「久々に六本木のアルフィーでライブやるから、是非顔出してよ...」と言うやんわりとした(脅しの?)お誘い。確かに彼女のライブどれも中止ないし延期で、昨年初めての本格的ジャズアルバムを発表、ジャズ雑誌にも連載コラムも持つ...といった具合に、ジャズシンガーとして乗っていた矢先のこのコロナ禍、至極残念だったとは思うし、一度は彼女のライブも聴かないと...とも思っていたので、生来の気弱な性格も災いし、銘店「アルフィー」詣でを承諾することにした。これには今ライブハウスがどんな感じで実際に運営しているのか...、そこら辺を確かめたい思いもあったので、まあいい機会でもあったのだ。

 さてその当日、土曜日のライブはいつもより早い18時スタート。久々のギロッポン(六本木)の茶店で打合せを済ませ、定刻の10分ぐらい前にお店に到着。入り口で検温、消毒液での予防策などを済ませ席に着く。六本木の明治屋の向かいのビルの5Fにある「アルフィー」、いつもは締め切っている窓も完全開放、換気にも気をつけており、定員40名ほどのお店には、その3分の1ほどの席が用意されておりほぼ満員。これでは採算が...といらぬ心配もしてしまうが、まずライブをやれると言うことが大事なのだろう。このお店、日野皓正の実弟でドラマーの故元彦、そのかみさんがやっているクラブ。この時間だとまだ外は夕暮れ時でほの明るい。いつもは見ることのない離れた高層ビルの窓ガラスに反射する夕日がなんとも新鮮で印象深く、感動的でもあった。客席の配置はやはりソーシャルディスタンスがまず大事なのだろうし、海原女史は新聞などに対処策などを寄稿している医師だけに、そこら辺は実に慎重で万全。フェースガードは言うまでもなく、マイク前には水槽の様なガラス遮蔽をしている。少し歌いずらいのでは...とも思ったが、そこは難なくこなしていた。

 実際のライブはこのコロナ禍、ピアニストの若井優也君(東大数学科での秀才)と合わせる機会もないだろうし、まだまだシンガーとしては駆け出しということもあり、大分ハンディーもあったと思うのだが、どうやら無事に2ステージを熟し切っていた。評点はイマイチだがこの時期にライブを敢行した、彼女の心意気を高く買いたい。海原女史はこれを皮切りに、1か月1~2本程度のライブをやっていくつもりとのこと。これからは大分実践の成果も上がってくる筈なので、お暇ならライブ覗いてあげて下さい。

【今週の番組ゲスト:ギタリストの井上銘さん】
新譜『Our platform』をご紹介頂きました
M1The Lost Queen
M2Next Train
M3Waltz
M4It's Easy To Remember

 

7月9日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020/07/09(木) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は7月より、木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.521~追分2020 初夏】

  コロナ禍による各種の自粛令も解かれ、都府県を跨いでの往来も解禁となったことで、6月末の数日、追分の山荘に行ってきた。前回は自粛令の真っただ中のGW期間中の滞在で、水道管の工事立ち合いの為致し方ない越境だったが、今回は堂々と埼玉・群馬県を跨いでの信濃追分入り。前回は上越・長野道も車がほとんどいなくてすいすいと走れ、軽井沢に入るともう閑散どころでは無く、人や車を全く見かけない状態。軽井沢の駅前に立ち寄ってみたがここも人っ子一人いないで、新幹線からの乗降客もほぼ皆無。こんな悲惨な状況、と言うよりもこれが本来の姿かも知れないが...、こんな状態はぼくが知る限り今まで無かったし、明治末期に保養地として軽井沢が開かれた当時を彷彿させるものなものかも知れない。全く驚かされたものだった。
 駅前のプリンス・アウトレットも全面閉鎖なので、もし何かで立ち寄ったとしても、行き場が無いと言うのが実情なのだろう。軽井沢の馴染みのレストランに顔を出すと「小西さん何時こっち来たの...、10日以上こちらにいない人は入店お断りなの...」とつれなく拒否。まあこれも致し方ないと直ぐに諦めたのだが、あれから1か月半、今回はぞろぞろと駅前を人々が歩いており、アウトレットもかなりな賑わい。いつもほどでは無いだろうが、ほぼ人の流れは復活した感じで、街もそれなりの活気に溢れており、実のところホッとした。

 それにしてもやはり追分の山荘に来ると気分が落ち着く。森に包まれての日常は、何とも気持ち良いし癒される。御影用水沿いの散歩道を早朝散歩していると、鴨の群れが10数羽、それも二つのグループがいて全部で20羽以上、無心に水遊びに興じており、それを眺める犬連れの散歩客もまた結構いる。用水沿いの森では、カッコウやホトトギス、ウグイスが鳴き交わし、小鳥達の早朝コーラスと言った感じで何とも爽やかだし、1時間以上の散歩も実にスムースに運ぶ。

 今回の山荘滞在は、ジャズのライブ鑑賞も一つの要因。前からぼくの軽井沢最大のお勧めスポット、カーペンター(?)平井氏が自身で作り上げたお店「オーベルジュ・グルマン」(コロナ禍の中でもどうにか頑張っています)、ここで「ジャズライブ」をやると言うのでお誘いを受けており、折角なので鑑賞させてもらうと言うもの。昨年の11月にもお店は初ライブを敢行、その時にも誘われたのだが都合がつかず断念。次回は是非...ということで、今回のライブ鑑賞と相なったのだった。演奏者は前回と同じくサックス奏者の田中邦和、彼のソロ演奏である。

 ライブスタートは夕方の6時半。用水沿いの小道を歩いて30分ほど、久々のグルマン来訪。5月はコロナ禍の影響で大部分お休みを取っていたらしいが、6月から再スタートし厳しい状況の中、シェフの娘さん(今や店の主役)中心に頑張っている。密を避けるためにテーブルも間隔を取り、全部で10数席。主役の田中氏とは未だ面識ないのだが、洋輔さん(山下洋輔)のフルバンドに参加していたり、サックスだけのカルテットを編成したりと、硬軟実に多彩な活動を展開している人とは聞いている。それだけに楽しみだったが、実際のソロ演奏も硬軟取り入れたアトラクティブなもの。お客さんはお店の常連中心で、余りジャズに関心は無さそうだが、そうした人も巻き込むほど充分に愉しませつつ演奏を進めて行く。地元にゆかりの深い武満徹の「翼」、エディーハリスの「フリーダム・ジャズ・ダンス」など、自身のチャントも織り込みかなり熱気の籠ったソロを展開し、2ステージ2時間ほどのライブは締めくくられた。 

 終わって平井さんに紹介され色々と話をすると、山下さんは勿論後輩のW君(ソニーのジャズディレクター)やサックス奏者の川嶋哲郎くん等々、共通の知り合いも多く話も弾んだ。折角の縁で知り合ったので...と言うことで、9月辺りオンエアー予定で番組に遊びに来てもらうことにした。中々の好漢でプレーも溢れた優れもの。皆様も彼の登場、是非愉しみに待っていてください。

【今週の番組ゲスト:熱帯JAZZ楽団リーダーのカルロス菅野さん ツインミュージック代表の生明恒一郎さん】

熱帯JAZZ楽団25周年の記念アルバム
『熱帯JAZZ楽団 ⅩⅤⅢ25th Anniversary』から
M1THE LADY IS A TRAMP
M2.!ESO ES !
M3LA VERDAD
M4CARAVAN feat. CHAKA


7月2日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020/07/02(木) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は7月より、木曜22:30~23:00(本放送)と金曜18:30~19:00(再放送)で放送中。番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.520~赤木りえ】

 我等がジャズ番組「テイスト・オブ・ジャズ」は、今月から放送曜日が変更になり毎週日曜日から木曜日の夜に移動(再放送は金曜日夜)、新たな心持でパーソナリティーの山本郁嬢共々、頑張るつもりですので色々よろしく...。

 さて今回は先週のこのコラムでも紹介したように「コロナ禍をぶっ飛ばせ~元気の出るジャズを...」と言うテーマの2回目で、今週は元気ジャズと言えばやはりラテンジャズ=サルサと言うことで、カリビアン(トロピカル)ジャズフルートの第一人者、赤木りえさんに登場してもらうことにした。ジャズフルートの大家にして、美形ジャズプレーヤーとしても知られる彼女、今回がなんとこの番組初登場なのである。自身のアルバムだけでこれまで15枚も発表しており、共通の知り合いも多くデビュー直後からアプローチをかけていたのだが、スケジュールなどが合わなかったり、彼女自身が第2の故郷とも言えるプエルトリコに居たりと、NGの連続と言うまさにレアケースがこれ迄だった。それが今度の新作ではライブもコロナの為に中止、家庭の事情もあってここ数年は日本在住などの条件も揃い、ようやくスタジオに遊びに来てくれることになったのだ。感謝・感激である。

 実際の彼女、熱さが売り物のトロピカルジャズプレーヤーにしては実に上品でシックなジャズレディー、想像以上に心惹かれる存在だった。東京芸大のフルート科卒業と言う本格派だが、どういう訳かこの道に迷い込んでしまい、今やカリビアン(トロピカル)フルートの女王とも言える存在として、日本以上にラテンの本場、カリブ海の島国プエルトリコでの人気が高く、この国の親善大使も務めており、ある種プエルトリコの人達のアイドル的存在だとも聞く。そんな彼女だけにこれまでのアルバムは、この国と密接な関りを持ったものが多いのだが、今作はラテンジャズの本場NYに進出して録音したもの。なんとラテン&サルサ界の超大物ラリー・ハーロウが全面協力しており、バックのミュージシャンも彼のつてでNYラテンの腕利きがずらりと顔を揃えると言った豪華さ。ラリー自身も彼女を直ぐに気に入り、何でも協力してくれたと言う。
  アルバムのタイトルは『魔法の国の魔法のフルート』と言うことでウイッグを付けた彼女は日頃とは一変した、妖艶な姿でフルートを手にしており、そのプレーだけでなく姿・形もかなり刺激的で、一寸バンプ風な張っちゃけた趣きもあり興味深い。

 番組ではNYでの録音の模様や、ロックの銘品のラテン化など、色々と新たな取り組みで苦心した所なども語ってくれており、実際にスタジオではフルートを手に、ラテン風、和風、クラシック風などと、それぞれ短く吹き分けてくれており、そのサービス精神にも感謝の一言。素敵な女っ振りで益々ファン度を高めてしまった。
 嬉しいことに彼女は、スタジオ収録後すぐに自身のフェイスブックに番組出演の話を挙げてくれ、その添付した写真には、我が「テイスト・オブ・ジャズ」がラジコのタイムフリーランキング4月分で、同時間帯ラジコ参加番組中全国で第3位と言う好成績を収めた掲示迄、アップしてくれている。まあ手前味噌になるので余りこの快挙(?)には触れないようにしていたのだが、この掲示がアップされているならば大手を振ってその好成績をリスナー&ジャズファンの皆様にお伝えしたいとも思う。「たかがジャズ、されどジャズ」~やはり歴史ある「テイスト・オブ・ジャズである。赤木りえさん、この素敵なフルートの化身には、是非また御登場を...と強く願った次第です。

【今週の番組ゲスト:フルーティストの赤木りえさん】
新譜『魔法の国の魔法のフルート』をご紹介頂きました。

M1
El Paso de Encarnacion(小麦色のお嬢さん)」
M2
The Smoke Rings & Wine
M3
Misirlou
M4
White Bird(Vocal version)