3月1日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020/02/28(金) 20:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.502~祝500回越え】

 先日あるジャズ関係者から「小西さんのあのジャズコラム、時々読ませてもらってますよ。それにしてももう500回とは、本当に良く続きますね...、まあこれからも頑張って続けてくださいよ...」といささかの揶揄も込めて激励された。そう言えば担当のO局長からも、「ジャズコラムもう500回になりますよ...」と、こちらはいささかうんざりと言った感じでの指摘。といった所でその回数を見てみると、確かに500と言う数字が刻印されているではないか...。知り合いの関係者とO局長、まあこの差は何なのか...等とも思うが、担当としては大分負担になるのは良く分かります。でもまあこれからも、恬淡としてこのコラム続けて行こうと思っているので、O君よろしくお付き合いの程を...。


 そう言えばこのジャズコラム、前身の「ジャズ徒然草」も確か500回近くだった筈で、20年近くの連載でこちらも合わせると、このコラムはもう1000と言う大台も近いとも思われる(「徒然草」から「日和」にどうして変更したのか、はっきりとは思い出せないのだが、なにか局の事情もあったのではないだろうか...)が、まあ良く書き散らかしたもので、自分としては結構愉しみながら書かせてもらっている。


 ジャズアルバムやジャズ動向、ジャズ友人など、ジャズ関連の話題をメインに、様々な映画、ハードボイルド小説、山行、温泉、台湾取材、我が街国立、信州追分通信、そしてラグビー&早稲田ラグビー等々、自身の関心のあることを適当に選んで書き連ねるのだから...、まあぼく自身としては愉しくない筈はない。と言っても毎回のテーマを選ぶのは結構苦心する所も大で、周りからはもう少しジャズに特化した方が...等とも言われるが、それでは結構苦しくなってしまう。まあいまのペースで悠々と行くのが良いのだろう。そう言えば仕事関係でも、ぼくが担当しているものはどれもかなりな長命で、大元のジャズ番組「テイスト・オブ・ジャズ」は50数年、恐らく世界最長のジャズ番組の一つだと思うし、新橋の飲み屋での偶然の出会いから始まった、台湾関連特番も今年で20年目等々、どういう具合かどれもが長続きしているのである。このコラムもそれなりの長命、ぼくの寿命もこれに比例するかはしかとはしないが、まあのんびりと頑張るつもりですので、皆様もよろしくお付き合い下さい。特に担当のお偉いさん~O局長よろしくお願いしますね。

【今週の番組ゲスト:作曲家でピアニストの鬼武みゆきさん】
昨年リリースされたご自身7作目のアルバム『FUKUSHIMA』から
M1Nomaoi〜野馬追〜」
M2Beyond Time 〜大内宿・Ouchi-juku〜」
M3Fukuoshimautaふくのしま唄」
M4Long Long Ago〜三春滝桜・Takizakura〜」

【追記】

番組の中でご紹介した3月11日開催予定だったアルバム発売記念のスペシャルコンサートは、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、64日(木)に延期となりました。



2月23日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020/02/21(金) 20:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.501~ジャズ切手】

 ぼく達の子供の頃は、今から思えば本当に貧しい時代だった。貧しくはあったが今のような貧富の差は激しく無く、皆がそれなりに不公平感を味わうことも無くある意味平等で、それなりに満足し活況でもあった。ぼく自身は杉並区の高円寺で育ったが、こうした感じは都市でも地方でも、そう変わりはないのではないだろうか...。しかし子供の頃は本当に娯楽は少なく、町の映画館に行くのが唯一の愉しみと言う感じでもあった。
 そんな小学生の頃突如沸き起こったのが、切手収集の大ブームだった。当時ようやく戦後の混乱期を脱し日本の経済成長期が始まった頃で、スポーツのアジア大会なども開催され話題を集めていた。それまでは切手のデザインも地味目なものが殆どだったのだが、この頃から記念切手も出されるようになり、写楽や歌麿などの豪華多色刷りの浮世絵切手などが評判を呼び、それに伴い小学生達も、こうした切手を集める趣味が流行した。こうした豪華な切手は枚数もそう多くは無く高値を呼び、切手交換なども子供たちの間で盛んだった。大人たちの中には、プレミアを付けて売りさばくと言った連中も出て来て、切手屋(今ではコイン業者が兼務している様だが)等に行って持っている切手がいくらになっているか...等を確かめ、自慢しあったりもしたものだった。しかしこのブームも郵政省が記念切手の発売枚数を増やし、プレミアがつきにくい手段を講じたため、ブームも一気に減衰してしまった。


 まあこんな切手収集の話が、どうこのコラムに関わるかと言うと...、先日ある出版パーティ―のお知らせ通知が手紙で届いた。親しい知り合いが発起人の一人で、彼が送ってくれたものらしいのだが、そこに貼られていた1枚の切手、これに偶然目が留まったのだった。発起人の彼はぼくがジャズ関係者だと言うことを知っており、それもあってかジャズサックスプレーヤーを描いた、所謂ジャズ切手を貼ってくれていたのだ。お前こんな切手が出ていること知っているか...と言った感じで...。そのジャズ切手を見ていて小学生時代の切手収集ブームを思い出したと言う次第なのだが、久々に惹き付けられる切手だった。

 調べてみるとこの切手、楽器シリーズの第2弾と言うことで全部で10枚出されており、ジャズの楽器(トランペットやトロンボーン、ヴァイブなど)が7枚、残りの3枚がジャズプレーヤーを描いたもので、サックス奏者、ベーシスト、そして女性ピアニストが描かれている。このジャズ切手シリーにはもう1種類あるようで、そちらはディキシージャズシリーズ。バンジョーなどの楽器が描かれているとのことで、10枚のシリーズセットはモダンジャズシリーズの方が200円ほど高いのもご愛嬌。それにしてもお堅い郵政省がよくこんな粋な企画を通したものだと、いささかほっこりとした気分になった。ジャズプレーヤーのイラストも、決して上手くは無いのだが、実に味のある旨口のもので愉しめる。良いものを見させてもらった気になるのがなんとも良いのだ。

 こんなジャズ切手、本場のアメリカでは当然シリーズ物でいくつも出されているが、その一つのシリーズ~ジャズの巨匠シリーズに採用されているのが、今は亡きジャズ写真家のアベちゃんこと阿部克自さんのもの。確かデューク・エリントンの写真をイラスト化したものだと思うのだが、そのイラストはそのままエリントンのあるアルバムのジャケットになっている筈で、今となってはなんとも懐かしい想い出だ。アベちゃんが癌との長い戦いの末に亡くなってもう10年以上、色々付き合いも深かっただけにやはり寂しい。そう言えば追悼会を新宿の「J」で行い、店の壁に長い時間かけて彼の写真を展示したのも良い想い出だ。彼以降世界で認められるジャズ写真家が現れていないのは大変に残念な事。一時は多くの若者がジャズ写真家を目指していたと言うのに...。

【今週の番組ゲスト:シンガーソングライターのteaさん サウンドプロデューサーでベーシストの時枝弘さん】
M1Summertime
M2「Another Brick In The Wall,Oart Ⅱ 」
M3Shampoo
M4Russian Rouletta

2月16日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020/02/14(金) 20:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.500~ビルボードジャズチャートをめぐって】

 「ビルボード」と言えば世界最大の音楽業界誌で、ここのヒットチャートはポップス音楽好きならば、物心ついた頃から一番気になるものの一つの筈。その上ゴージャスなライブハウスまでも世界中で運営など、今や一大音楽コンチェルンに成長している。そんなビルボード誌では毎年年末、ロック、R&Bなど各分野での年間チャートが発表される。ぼく自身はもうかなり長い間、ビルボード本誌などを見ることも無くなってしまった(ジャズなどはほとんど無視されているのもある為だが...)が、ここのジャズチャートはいささか気になる所ではある。そのジャズチャートだが昨年度のチャート結果について、ジャズライターの杉田宏樹氏がジャズブログ「PJ(ポートレートインジャズ)」で取り上げていたので、ここで一寸紹介してみようと思う。


  まずその結果だが、第1位は歌手のマイク・ブーブレ、2位は御大トニー・ベネット&ダイアン・クラールの黄金デュオ、3位はヴァン・モリソンと言う順番で、3つともボーカルもの。ぼくの大好きなSSWにしてブルースロック系シンガー、モリソンが3位に入っているのは大変に嬉しいことだが、彼は一時ジャズに接近したアルバムを発表してはいたが、今回のアルバムは完全にモダンブルースで決してジャズでは無い。ことほど左様にビルボードのジャズチャートは歌もの中心だし、所謂ジャズの世界とは異なっており、ベスト10作品の中でも所謂インストジャズは、ジョン・コルトレーンの話題になった発掘盤2枚ぐらい。そしてこれは杉田氏も指摘されているが、ジャズとは対極に位置する(とぼくなどには思われる)所謂「カントリーミュージック」、そのシンガー、それも女性のカントリーシンガーのアルバムが2枚もランクインされているのである。悪漢トランプの大統領就任以降、白人メインを標榜する愛国ミュージック(?)のカントリーミュージックが、威勢を得て跋扈している一つの現れと見ることも出来るだろう。
 カントリーとジャズの接近では、このチャートにもランクインされている大物ウイリー・ネルソンが第一人者で、彼はもう30年近くスタンダードソングを歌い続け、『スターダスト』をはじめ数多のスタンダードソング・アルバムで人気を博している、いまやスタンダードシンガ―でもある。今回チャートにランクインされている女性シンガーは、トリー・シャイヤウッドとマルティナ・マクブライドの2人で、ウイリーに影響されたことは間違いないのだが、トリーの方はその存在ぐらいは知っていたが、もう一人のマルティナは全く未知の存在。ぼくの勉強不足をいたく恥じ入ったが、杉田氏によればこの2人のアルバムは、いずれもがフランク・シナトラの十八番をうたったものらしい。ジャズは元気なくてもジャズスタンダード(小唄)は、やはりアメリカ人の心の故郷なのだろう。もし今シナトラが生きていたら、マフィアとの繋がりも深い右翼チックな彼のこと、真っ先にトランプの元に駆け付け、トランプ賛歌でも歌ったに違いないだろうし、それは日本の安倍とその周辺に陣取る、数多の歌手達との桜パーティ―の構図にも良く似ているが、世界は広い様で狭いものでもある。まあ音楽の世界でそう目くじら立てても詮無いこと。今日は久々に御大シナトラの名唱「夜のストレンジャー」でも愉しむことにしましょうか...。まあシナトラの言動は別として、彼の歌は流石に良いものですね。

【今週の番組ゲスト:ジャズドラマー 神保彰さん】
M1Amber Sky
M2Joker
M3Red Dress
M4Outer Limit






2月9日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2020/02/07(金) 20:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は2020年1月より毎週日曜18:30-19:00(本放送)ほか、木曜22:30~23:00で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.499~ジャズ講座4年目】

 中野区の公民館から頼まれて、初心者向けのジャズ講座(と言ってもそんな大げさなものでもないが...)を始めて今年で4年目。毎年1月末から2月に週1回開催、大体3~4回の講座もので、参加するのはぼくと同世代の
高齢おばちゃん達がメイン。それにおじちゃんが加わり毎回40名前後、中年以下は日中の午後に開講と言うこともあり殆んど皆無で参加料は無料。僅かな参加料でも払えば出席率は良くなるのだろうが、無料だと申し込みだけはしても、当日になるとその日の気分で来ない人も結構いて、特に天気具合では申し込みの半分以下などと言うこともある。

 初年度は頼まれた責任上ぼくもかなり真剣、その前年の暮れ辺りから題材を吟味、アルバム集めなどかなり忙しくしたものだった。高齢者中心と言うこともあり関心が向けやすいのでは...とも思い、和ジャズ~日本のジャズと言うのにスポットを当て、エノケン、川畑文子など戦前のジャズブームから、中野と言う街を考え「中央線ジャズ」と言ったテーマ迄、4回ほどで和ジャズの俯瞰を行った。区の担当者からはジャズ初心者が中心の教養講座と聞いてはいたが、本当にジャズを知らない人が殆どで、あのマイルス・デイビスの名前を知っていたのは数名、流石にサダオさん(渡辺貞夫)さんは人気だったが...。この講座、ほとんどぼくの一人語りだったが、最終回の中央線ジャズは西荻窪にある有名ジャズスポット「アケタの店」のマスターにしてジャズピアニスト、自称天才アケタこと明田川
壮介氏にゲスト登場してもらい、店の宣伝も兼ね中央線ジャズ(この名称はアケタの店に由来する)の沿革などについて語ってもらった。
 参加者で「アケタの店」を知っている人は皆無。ただ会場には担当が悪知恵を働かせたのか古いエレキピアノが置いてあったので、天才アケタはこのエレピを弾きながら話を進めてくれ、これがかなりな好評。参加者はつまらない講座よりもこうした実演やゲストとのトークなどを喜ぶものだと痛感。2年目から努めてこの形式にしたが、なにせ公民館主催だけに先立つものが無く、殆どのゲストは手弁当。頭を下げ実情を話し、参加してもらっているのだがなんとも心苦しい。

 
さて今年もその講座がスタート。今年のテーマは「ジャズする喜び、ジャズ聴く楽しみ...」と言うことで、ミュージシャンやシンガーにジャズの愉しさを伝えてもらおうと言うもの。2回目(2月19日)にはなんとあの日本ジャズ界で実力・人気トップのテナーマン、川嶋哲郎さんが登場することになっている。良く彼がこんな講座を受けてくれたものだと感謝・感激なのだが、どうやらソロで数曲吹いてくれそうな感じ。もし興味ある方で中野周辺のジャズファンの方がいれば、直ぐに中野区弥生公民館に尋ねてみることをお勧めします。素晴らしいこと間違いなしです。

 そんな今年度のジャズ講座=ジャズトークの1回目は新進のジャズシンガーを招くことにした。新人ながらおばちゃん世代には圧倒的人気を誇る人、心療内科医にして日本医大の特任教授でもある海原純子女史である。彼女とはもう30数年の付き合いで、昨年秋に出されたジャズデビュー作では、彼女からのTEL一つで売り出しに全面協力することを約束させられ今に至っており、その結果はかなり上々で先生もご機嫌。今回のお願いも二つ返事でOKしてくれた。人気の女医先生&シンガーが来ると言うので申し込みは60名を超し一応打ち止め状態。彼女とも一度の打ち合わせで当日を迎えたのだが、この日
最悪なことになんと中央線事故で、武蔵小金井駅で電車は完全にストップ。会場に着くのがどうしても30分ぐらい遅れそうと担当にに伝えると、もう参加者が待っていると言うではないか...。こちらもあせりまくったのだが、そこはトーク慣れしている海原大先生、定刻に一人でスタートさせ進行してくれており、20分遅れで会場に着くと会は大盛り上がり。さすが場慣れた先生、ファンの気持ちを掴むコツを熟知、ほぼ先生の主導で1時間半無事終了。冷や汗ものながらも感謝・感謝の1時間半だった。講座終了後担当から「いやー流石海原先生立派ですね、小西さんもう少し遅れても充分に...」などと嫌みの一つもかまされたしまったが、それも至極当然のこと。最後は彼女のデビュー作『ロンド』とぼくの持参CDプレゼントのじゃんけん大会で閉め、参加者たちも大満足だった。

 新進ジャズシンガー海原純子のデビュー作『ロンド』はかなりな好評の様で、その知名度も上がりつつある。その上ANAの国際線ジャズチャンネル3月分は、このアルバムが全面紹介されることが決まり彼女も意気揚々。ぼくの遅刻などは一切気に掛けない鷹揚さで、これも万事目出度し目出度し。しかしまた一つ先生に借りが出来てしまいました。彼女のデビュー作『ロンド』充分お薦めに価する逸品です。是非皆様も...


【今週の番組ゲスト:ジャズピアニストの三木成能さん
10年ぶりのリーダーアルバム
Challenger』から
M1Challenger 
M2「英雄ポロネーズ 
M3Coffee Samba 
M4「背水の陣