4月27日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019/04/26(金) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜23:00~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.459~平成ジャズ】                                      

 どんどん時代の閉塞・劣化状況が顕著になってきた感も強かった「平成」。それがいよいよ終焉を迎え、今度は「令和」と言う如何にも国家・権力統制を強める年号に代わるのだと言う。バブル崩壊後ずぶずぶと悪化の方向に落ち込んだ平成。それが数日後には終わり新元号に...、もう何をか況や...なのであるが、我がジャズ番組「テイスト・オブ・ジャズ」も今回が平成最後の放送。そこで毎月レギュラー登場のジャズ評論家、青木和富氏にお願いし、まあ如何にもベタな企画と言われそうだが、平成のジャズと言うテーマで時代を再検証してみようと言うことに決めた。青木氏がこの平成のジャズについて、どんなアルバムを選出し(別項参照)、どんな判定を示すのかは番組をお聴き頂きたい。

 と言うことでここでは、ぼく自身の平成ジャズ観~この30年余りのジャズ状況についてほんの少しばかり記してみたい。平成がスタートしたのは1989年。ベルリンの壁が崩壊、米ソ2大強国体制による冷戦構造、即ち社会主義=コミニズムの溶解が始まった年であり、国内的には日経平均株価が最高値を記録、バブル好景気を謳歌していた時代でもあった。音楽界としては昭和歌謡の女王、美空ひばりが亡くなったのがこの年最大の事件だったと思う。そして日本は2年後にバブル崩壊、以降はどんどんと奈落に落ち込んでいき、遂には安倍氏の登場により国内格差や差別なども頂点に達し、政治の無責任・貧困状況も極限と言う、まさに悪しきサイクルに落ち込んでしまっている...、とぼくはこの平成を見立てているのだが...。


 そして肝心のジャズだが、90年代以降のジャズは何か日本のこの悪しき状況とも通底し、中核が見えず活力も失くしてしまった感も強い。確かにこの平成、モダンジャズを推進してきた大物たちは次々とこの世を去ってしまい、今やソニー・ロリンズ、ウエイン・ショーター、リー・コニッツなどほんの数人の大看板しか残っていない。パット・メセニー、ウイントン・マルサリス、ジョシア・レッドマン、カサンドラ・ウイルソン等々、大物に代わる時代を担うプレーヤー、シンガーを何人かは輩出していても、当然のこととしてそうはいない。ジャズ100年以上の歴史の中で、全盛期の消えゆく残り香の時代が平成だったとも言えそうである。まあしかし平成とジャズなどは元々無関係なものだから、それも仕方ない所。
 ただ一時日本のジャズ=J―ジャズを元気づけていた感のあるジャズフェス。ニューポートフェス&ブルーノートフェスの国内版や斑尾ジャズフェスなど、大型ジャズイベントはことごとく頓挫、それに変わってフジロックなどの国内ロックフェスが台頭、それ等は今なお盛大に開催されている。これにはジャズ自体の衰退傾向も大きいが、ジャズイベントに関わっていた連中の商売根性、ジャズイベントを実施する時点で収益をトントンにする(=大手代理店と組みクライアントを捉まえ、その中身などには余り関心を向けない等々...)と言った考え方が、イベンターやジャズ関係者などに蔓延していたように思えてならないのは、今からすれば大変に残念なことと言わざるを得ない。

 加えて
これもわが国で顕著な傾向だが、マイルスやコルトレーン、ロリンズと言った時代を牽引していた、サックス&トランペットなどの、華々しくも雄々しい管楽器奏者のプレーから、平成に入ると殆どがピアニスト~それもピアノトリオの演奏にしかファンの関心が向かなくなってしまった(一部のジャズライターのせいもあるか...)ことも、ある種の停滞を生んだ要因ではないかとも思われる。確かにビル・エバンス、キース・ジャレット、そしてブラッド・メルドーなど時代を担ってきたピアニスト達の、この30年近い間に果たした貢献度は大きい。しかし々である、余りにも予定調和の感も強いピアノだけに、スポットが当たり過ぎな感は否めないし、これ等のピアニストは全て白人ばかり。それだけにジャズの漂白化傾向(?)が平成の時代は強まって来たとも言えそうだし、それに対し、ジャズを本源的に担う黒の復権が臨まれて来た...とも言えるかもしれない。
 元々ジャズと言う音楽は雑種性で、ラテン、ロック、クラシック等様々な音楽から活力を取り込み、自身の存命を図りつつワールドミュージックとしての色彩も強めて来たのだが、その導入力にいささかさび付きが生じて来つつあるとも言えそうだ。

 
そして来る「令和」。当然のことながらジャズとは直接の関係は無いのだが、この時代にまた新たな歴史が再構築されつつある様な予感は確実にしている。カマシ・ワシントンを筆頭にした黒人色を強く打ち出すプレーヤー達の台頭、イギリスの新たな波とも言える、シャバカ・ハッチングスなどアフリカ系移民の子弟群、そしてアクセル・トスカなど、ぼくの大好きなラテンジャズを始めとした、世界各地のワールドミュージック系ジャズプレーヤーの新星達。こうした彼らがこれまでのジャズの歴史とは、一寸異なった絵図をこれから描き出してくれそうな感もある。チャンジー(ロートル)のぼくにそれを見続けることが出来るかは色々と疑問ではあるが、出来るだけ観察は続けていくつもりです。よろしく!

【今週の番組ゲスト:音楽評論家の青木和富さん
「平成のジャズ」というテーマでお話し頂きました。
M1The Doo-Bop Song / Miles Davis
M2Bye Bye Blackbird / Keith Jarrett
M3Spiral / Hiromi Uehara
M4Lifeline / Vijay Iyer & Craig Taborn
M5Don't Know Why / Norah Jones
M6Some Enchanted Evening / Sonny Rollins

4月20日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019/04/19(金) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜23:00~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.458~レディー・パルミエリ】

  先日久し振りに「ブルーノート東京」に行ってきた。ラテンジャズ~サルサの大御所、エディー・パルミエリ楽団のライブを聴くためである。確か2年ほど前、やはりブルーノート東京で行われた来日コンサートも聴いているのだが、何回聴いても堪えられない程の凄さ・快感、今回もまた十二分に堪能し愉しませてもらった。エディー御大は現在なんと83才。昨年にはカルロス・サンタナも参加した『フル・サークル』など2作品を同時発表、年令を少しも感じさせない意気軒高振り。今回も又依然としてバイタリティー溢れるステージ振りで、ラテンピアノの象徴として強烈な存在感を印象付けてくれた。

 
今回の来日公演は4人のホーン陣を加えた11人編成のサルサ・オルケスタによるもので、ハーマン・オリベイラのボーカルを中心(もう一人のボーカルはギターに似た楽器、トレスの名人でもあるネルソン・ゴンザレス)にした編成なので、「サルサ・オルケスタ」と言う名称になっているが、ボーカルがメインで無い場合には「パルミエリ・ラテンジャズオーケストラ」となったはず。すなわちこれはあくまでもぼくの解釈なのだが、サルサとラテンジャズの大まかな相違は、ボーカルがそのバンドの主体かどうかという点だと思う。そして今回はボーカルメインと言うことで「パルミエリ・サルサ・オルケスタ」なのだが、サルサでもラテンジャズでもその凄味・興奮度には少しの違いもない。
 
 今回の来日メンバーはキューバからの面々も加えており、御大以外にはトレスのネルソン・ゴンザレスやトロンボーンのジミー・ボッシュ、ベースのルベーン・ゴンザレスなど、ぼくが知るプレーヤーはそう多くはないが、その他のティンバレス、ボンゴ、コンガなとと言ったパーカッション陣も強者揃いだし、ソロを取るトランペット(ジョナサン・パウエル)も実に強力で、流石サルサ~ラテンジャズ界の大御所バンドに相応しい実力者ばかりの陣容。特にキューバから抜擢された面々の張り切り様はけだし聞き物でもあった。
 ステージはまず御大のソロピアノからスタート。亡妻に捧げたナンバーと言うことでラテンピアノの定石を踏まえたバラード演奏ながらも、途中から御大ならではの豪快にして奔放、フリージャズにも通じる大胆な崩しを織り込んだ圧巻のソロプレー。これで観客のハートをがっちりと掴みとり、自身のオルケスタの歌と演奏になだれ込む...と言った心憎い演出で、エンターテイナーとしても抜群のセンスの持ち主であることを証明してくれた。彼の凄い所は手癖中心だったラテンピアノの世界に、革命的とも言える大胆な解釈を付け加えたこと。これによりラテンピアノの世界は大きな拡がりを獲得することが出来たのだった。更にこのソロピアノに続く、オルケスタによる狂乱とも呼べそうな悦楽の歌と演奏の祭典。御大も「チャ・チャ・チャラ...」と言ったラテンならではの変則手拍子を客に要求、場をグーンと盛り上げていく。

 
興奮・興奮の1時間余りはあっという間に過ぎ去っていき、余りの盛り上がりにアンコールを期待する拍手鳴りやまぬ中、御大は静かにステージを下りる。83才に余り過酷なアンコールを期待しても...と言うファンの労わりもあって、ステージは無事円満終了。愉しみと興奮のひと時は幕を下ろした。また来年あるいは再来年にも、彼及びそのオルケスタの元気な姿を見れそうな気もするのだが...、それはまあ何とも言えませんね。頑張れエディー、ファンは期待していますよ。

【今週の番組ゲスト:島村楽器 音響企画課の頼久生さん】
島村楽器音楽教室の音楽発表会「SWING DREAM」が2月にビルボードライブ大阪で、3月にブルーノート東京で開催されました。ジャズを聴くだけでなく、演奏する側に回る楽しみについてお話し頂きました。
M1It Don't Mean A Thing
M2Bibbidi-Bobbidi-Boo
M3Limehouse Blues / Cannonball Adderley Quintet in Chicago
M4Heyoke  / KENNY WHEELER」」
M5Fantasy in D / Cedar Walton

4月13日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019/04/12(金) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜23:00~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.457~ショーケン死す】

 
希代のモテ男にしてモメ男でもあったショーケンこと萩原健一があっけなく(?)死んでしまった。それも10万人に1人と言う難病だったとのこと。彼はぼくより5つほど年下だが、その生き様~人生航路は正に「月とすっぽん」か「天国と地獄」程の違いがあったと思う。彼との番組での触れ合い=交錯はわずか2回ほど。その上彼の最初期のキャリアであるGS「テンプターズ」などは殆ど聞いたこともなかったし、代表作と言われる「太陽にほえろ」等も見たことも無かった。まあ言ってみればかなり無縁な人なのだし、好きな無頼派の役者・歌手の一人ながらショーケン自体は余り好きだとも言えない存在だった。ではなぜここで...となるのだが、彼とのわずか2度ほどの触れ合い(直接ではなく彼の廻りの状況=端的に言えば関わりある女性への思い)がかなり強烈だったと言うことに他ならない。良く知られる様に彼は3度の離婚と4度の逮捕、正に希代のモテ男にしてモメ男。ワルぶっていると言うよりもワルそのものだったのである。それだけに並み居る女優たちがタイトロープを悠然と歩き続ける、その一寸可愛げを伴った(ヤンチャとも言える)に強烈に惹かれてしまったのだと思う。

 その触れ合った2回とは、最初が日本歌謡史に燦然と輝く女王~美空ひばりの(確か)正月特番であった。これは先輩の篠田さんと言うディレクター担当のもので、彼は野球ディレクターとして有名な相撲取りにも似た巨漢。立川談志や三遊亭円楽など落語界にも滅法強く(円楽の家での麻雀大会にも良く付き合わされた)、芸能界にも顔が利くと言う短波には特異な存在。そのツテでひばりを呼んで来れたのだろうが、番組では直接のお声掛かりでお前も共同ディレクターをやれと言うことになった。スタジオには2卵性親子などとも揶揄された、有名なステージママのお袋さん、そして彼女おつきの御用ライターなどが揃い、メインのお嬢(美空ひばりの愛称)を囲み中々緊張の布陣。1時間の番組はひばりの一人語りがメインだが、ひばりのお気に入りのゲストを一人招こうと言うことになって、そのゲストこそ美空(本名加藤)親子が大好きだと言うショーケンだったのである。
 スタジオに来た彼は、相手が天下無双のお嬢親子だけにいささか緊張気味だったが、そこは流石に無頼派気取りの輩だけに、適当に奔放さも演出、「役者やのう...」と言った感じで巧く親子を乗せる。番組は先輩の篠田デレクターがメインだけに、ぼくは食事の用意や電話取りなど色々周辺をフォロー、その収録最中何かの用事で廊下に出てみると、何やら壁際に顔を隠した感じで佇んでいる綺麗な女性がいる。どこかで見たことがと思いきや...、なんとこれがお騒がせ女優としても知られた桃井かおり。今や伝説になってしまった銘店「ホワイト」の常連で、店でも良く一緒になったこともあったので彼女に声をかけると、当時誰も知らなかったのだがどうやらショーケンと付き合っており、彼に誘われ収録現場に来たとのことのようだった。だがそこは天下の大スター美空親子の前には顔を出しずらい...、と言うことで収録が終わるまでの間、廊下に一人淋しく佇んでいたと言う次第。あのかおりを一人で待たせるとは...とショーケンと言う男の魅力、傲慢さなどを改めて思い知らされたものだった。かおりもまた日頃のツッパリさも無くおとなしく待っているのだ。「ショーケン流石色男やのう...」と言う感じで、改めて恐れ入った。


 そしてもう一度恐れ入ったのが、世界的なバイオリン奏者にして天下の美形、前橋汀子さんのインタビューでの場面。確か青山の喫茶店で30分位のものだったが、この知的で有名なバイオリン奏者(白系ロシア人の血が混じっているクオーターで、その余りの美貌に文化人のファンも多数だった)が当時付き合っていたのがやはりショーケン。世界的なバイオリン奏者迄...といささか憎い思いもしたのだが、そのインタビューの席には同席はしていなかったが彼の存在は大きく、どうも終了後は2人待ち合わせをしている気配で、心もそぞろと言った感じ。肝心のインタビューもそこそこに迎えに来たショーケンと帰ってしまった(筈)だが、以前の桃井かおりの件もあるだけに、その凄まじい迄のモテ具合、羨ましいを通り越し、ある種何んとも言い難い感慨を抱いたものだった。

 
 現在ピエール瀧、新井浩文などが事件を起こし、猛烈パッシングを受けその出演作、アルバムなどが販売中止を余儀なくされていることを考えれば、つくづくショーケンは幸運な俳優・歌手、そして紛れもなく激動で奔放・闊達だった昭和の漢で、制約だけ強い平成では決して許されず、もし今だったらば彼の存在は、間違いなく世間に抹殺されていたに違いない。げに時代の趨勢とは恐ろしいものだし、ショーケンと言う男は実に恵まれた男だったとも言える。
 
それにしても自らを振り返り「ジェットコースター人生から今はメリーゴーラウンドの生活...」とは良く言ったものである。

【今週の番組ゲスト:ピアニストのジョナサン・カッツさん】
リーダーを務めるでTOKYO BIG BAND 1stアルバム「SAKURA」から
M1Sakura Sakura
M2Hamabe no Uta
M3Aka Tombo
M4Umi









4月6日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2019/04/05(金) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜23:00~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.456~コテコテ・ジャズ入門】

 新年度、新学期がスタートした。4月初めのこの時期は、我が街=国立のメイン通り(大学通り)が満開の桜に覆われる1年で最も美しく華やぐ活気溢れる時期でもある。まあこんなロートルのぼくでもこの時期はお花見などで街に繰り出すことも多く、何かと心浮き立つ季節でもある。

 
さて我がジャズ番組「テイスト・オブ・ジャズ」、毎年4月第1週はジャズメン、ジャズライター、ジャズディレクターなど様々なジャズ関係者をゲストに招き、それぞれの方達のジャズ入門を語ってもらっているのだが、今年招いたのはジャズライターの原田和典氏。大分以前に「ジャズ批評」と言う専門誌の編集長を務めていたこともある氏は、コテコテと言う新ジャズ用語(?)を編み出した張本人でもある。
 
このコテコテとは一言でいえば黒っぽさの度合いを表すもので、コテコテ度高いアルバムとなると、脂っこくねちっこい真っ黒なソウルフルアルバムということになる。となれば必然的に楽器はオルガンと言うことになるのだが、原田氏はこのほど「コテコテ・サウンド・マシーン」と言う音楽本を出したばかり。そこでこのコテコテ本を中心に「コテコテとは何か...」等、彼の視点でのジャズ入門を教示してもらうことにした。

 この本には元祖コテコテ男とも言うべき黒人エンターテイナーの代表格、ルイ・ジョーダンを皮切りに、ジミー・スミスやジャック・マクダフンなどのオルガン大御所、更にはサム・レイザー、ガス・プールなどぼくも初めて名前を聞くようなコテコテ男迄、全部て100名、100枚のコテコテ作品が紹介されている。面白いことにはその関連作品と言うことでエノケンから現在活躍中の黒人ラッパー迄、1作品につき関連アルバムが2枚づつ紹介されており、この本で取り上げているアルバムは300枚。そのどれもが他のジャズ本には無いユニークな視点で取り上げられており、興味が尽きないしその関心の多岐に渡る有様、全く頭下がる想いである。
 
そしてもう一つこの本の売りは、それぞれのアルバムにつけられた5、7調のキャッチフレーズ。例えば「一石二鳥ラッパホンカー吠えまくり」や「義兄弟縄張り超えて和気あいあい」など、そのアルバムの特徴をきっぱりと表しており実に面白い。彼もこのフレーズを考え出すのが、今回最も大変な作業だったとも語っている程。

 それにしても彼の目配りの凄さ。ジャズだけでなく、ソウルやR&B、ラップ、ビップホップなどの黒人音楽から何と和製ポップス迄、縦横に語りつくす(歌謡曲評論もやっている)その剛腕、最近は有名DJに弟子入りしてコテコテマンとしてクラブDJも始めたとも聞く。凄い頑張り屋でもある。
 
そんな彼が番組に持参した入門アルバムは別項のとおりだが、入門と言いながらも実にマニアックでコテコテそのもの。ユニークで興味深い好人物なので、番組でもまた是非遊びに来て欲しいと思っている。そして音楽本「コテコテ・サウンド・マシーン」はあの「スペース・シャワー・ネットワーク」の出版部から定価2500円で出されている。決して高いお買い物では無いので、是非皆様もお手に取って見られたらどうだろうか...。お勧め本として推薦します。

【今週の番組ゲスト:
ジャズライター・ジャーナリストの原田和典さん】
新年度最初の放送なので、ジャズ業界の先輩からのジャズ入門アドバイスを頂きました。
原田さんの最新著書の『コテコテ・サウンド・マシーン』からもご紹介頂きましたよ

M1what's Goin' On/Ain't No Sunshin   /   BERNARD PURDIE
M2Love Is Blue / RUFUS HARLEY
M3New York City / APHROTEK
M4I'll Catch The Sun / 藤原清登」