3月9日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報] [テイスト・オブ・ジャズ]
2019/03/08(金) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜23:00~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.452~山下洋輔健在】

 2月中旬のある夜telがあり「吉田さんと言う人から電話よ...」と家人から告げられる。どこの吉田かな...と訝りながら電話口に出ると「あー小西さん、吉田です。元気でやってます...」と闊達な声が響く。あーあの吉田さんねーと納得。ラジオNIKKEI4代前の社長で、ラジオたんぱからラジオNIKKEIに局名変更した当時の、元気印社長である。

 「小西さん、山下君(洋輔)が階段から転げ落ちた話知っているよね...」「知ってますよ、結構大変だったらしいですね...」「そうらしいね、それが1月末には大分良くなって今はもう大丈夫らしい。そこで彼の全快祝いを半蔵門にあるⅮホテルの中華料理店で28日にやろうと思うんだけど、空いてる?..」手帳を見ると何も予定なし。最近はこうした日が多くこれもチャンジーならではの悪しき特権(?)。「今の所は大丈夫のようですが...」と返すと、「じゃその日に設定しますからよろしく...」とのことで、数年振りの山下氏との会食となった。この夜は山下事務所=ジャムライスの代表、村松氏も同席するとのこと。山下さんが階段から転げ落ちたのは、去年ぼくも行った上野文化会館でのNYトリオによるコンサートの数週間後の話で、関係者もその経過を大分心配していた。
 
 そして当日、定刻少し前に中華料理店に着くと、既に山下、村松両氏と吉田さんも店にいて、すぐに乾杯と言う運びになった。山下さんはこれ一杯で、お酒はドクターストップとのこと。「いやー心配かけてすいません。1週間ほど入院はしたんですが、至って良好。新聞に何かのはずみで載ってしまい、大事になってしまったんですよ...」と語る山下洋輔さんは至って元気で、その健在振りをアピール。確かにいつもの山下氏と少しも変わらず、相変わらず洒脱でダンディーな優男である。

 この山下氏と吉田氏、実は名門私立校、麻生中・高校のなんと同級生。吉田氏もこの学園出身らしく家系も立派な良い所のお坊ちゃんで、彼もダンディーそのもの。それに対しぼくも村松氏も、都会の田舎者と言った感じで大分分が悪い。この夜も飲めない2人を置いて、ビール、紹興酒などを勝手に飲み干す次第。そういえば吉田氏がラジオたんぱの社長になった時(日経新聞本社から移籍)、「山下君はぼくの麻布学園の同級生なんで、何か番組企画出来ないかね...」と相談を受け、まず実現したのが、茅場町にある東京証券取引所でのライブ演奏会。12月30日の取引=大納会が終了し、最後の鐘が鳴り終わると同時に山下トリオの演奏が始まると言う、取引所としては初の試み。企画を持参すると先方の広報も直ぐに了解、実施しようと言うことになったのだが、問題はコンサート型グランドピアノの搬入。あんな重いものを入れると取引所の床が抜けるのでは...、またピアノ搬入で施設の様々を傷つけるのでは...などと難問山積。これらの問題を一つ一つ解決して行き、ライブ実現を成功に導いたのは、ひとえに事務所社長の村松氏と現在「台湾特番」を一緒にやっている、コーディネイター(当時はラジオたんぱ社員)のM女史、この2人の努力の賜物。前日の真夜中に全てのセッティングが終了、どうにかライブ実現まで辿り着いた時の翌朝はかなりな感激だった。当日の山下トリオの爆発具合いももの凄く、今もって結構な語り草になっているとも聞く。初もの好きの山下氏も勿論このイベントには大満足。全てが目出度し々だった。
 そしてその1か月ほど後には、1時間の山下スペシャルトーク番組もスタート。これは山下氏の多彩な人脈を生かした対談番組。初回のゲストが森田一義ことタモリ、その他筒井康隆、赤塚不二夫、坂田明など実に多士済々な面々が登場、知的な面白トークを繰り広げる番組で、ある雑誌の山下洋輔特集号では、綾戸智恵登場の回がそのままその雑誌に収録されたりもしたものだった。


 ところでぼくと山下トリオ(学生時代からファンではあったが...)との縁は40年近く前。当時たんぱの恒例企画だった、3時間になんなんとする正月特番で、タモリや研ナオコなどをメインに様々なゲストが集結する、阿鼻叫喚の面白特番を3年ほど連続でやっていたが、そのとき必ずお呼びしたのが山下さんの激烈・山下トリオ。アルトは坂田明、ドラムは後輩の小山彰太だったはず。タモリの正月特番では、先日軽井沢の陸橋から事故死(?)してしまった、何かとお騒がせな日本舞踊家、花柳幻舟も飛び入りで参加、山下トリオをバックに即興の日本舞踊を披露、実に知的にして破廉恥・馬鹿げた特番で、まあ良くやっていたものでもある。

 
 宴席では山下、吉田両氏と、アワビなどの高級食材をほおばりながら、タモリや高平哲郎、中村誠一などかつてのお仲間の噂話、吉田氏がコーディネイトとした日本人初の北アフリカ、チュニジアジャズ演奏旅行の話等々、1時間半ほど実に愉しい時間を過ごさせてもらった。山下氏の活動再開はどうやら4月下旬ごろからのようだが、自身は実に意気軒高、色々なことをやりたいと語ってくれた。会話の中でラグビーの話も飛び出し、山下氏は結構ラグビーも好き、とのことでそうであれば今年のワールドカップ、全国どこかのラグビースタジアムで、山下洋輔のピアノソロによる、国歌演奏が出来ないものか...などと言う話まで飛び出し、ぼくがラグビー協会にサウンドする羽目になってしまった。果たして神聖なグランドに、ピアノなどを搬入していいものか...。など様々な問題ありだが、一応協会に話はしてみようかな...とも思っています。何せ天下の山下洋輔のお声掛かりなんですから...。

【今週の番組ゲスト:ベーシストの井上陽介さん】
1月リリースの新譜『NEW STORIES』から
M1Stella by Starlight
M2
Love Walked In
M3
The Way You Look Tonight
M4
Teen Town