4月28日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2018/04/27(金) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.407~山本郁アナ代打コラム】

 皆さん、お久しぶりです。テイストオブジャズの進行役をしています山本郁です!今回小西の代打で10年ぶりにコラムを書かせて頂きます。
 
あ、代打といっても、何かあったわけではありません。小西は元気です。年相応に少々呆けていますが、至って元気ですので御心配なく。

 もう16年、このコンビでテイスト・オブ・ジャズをお送りしているわけですが、以前から時々書いて来たように、まあ、とにかくマイペースなオジサンで、ちょいちょい「しでかして」くれるわけです。そうして私の中にストレスが堆積していくので、たまに吐き出さないといられないという事で、今回ペンを取りました。


 ここ半年程で最も腹が立ったのは、昨年の暮れの事件です。年内最後の収録終わりに、軽く忘年会ということで、ラジオNIKKEIからすぐ近くの名物居酒屋「升本」に行きました。ここは魚料理が豊富で、鯵一つとっても、刺身に、叩きに、フライにとバリエーションが豊富で、しかも安い。オジサンのパラダイスでいつも賑わっています。
 それぞれ好きなものを頼むことにして
私は「鰤の刺身」と「カキフライ」小西は「キンメの炙り」と「冷奴」と「ポテトサラダ」をオーダーしました。私、カキフライは醤油派。基本、魚系のフライは、アジもキスもエビも醤油をかけます。そこにタルタルソースをちょっとだけ添えて食べるのが、なんとも言えず好きなんです。揚げたてのカキフライが運ばれてきました。5個乗ってたので、内2つを急いで自分の取り皿に避難しました。私がいくら醤油派でも、一般的にはソース派の人が多いんですよね。これまで何度も、断りもなく全体にソースを回しかけられて悲しい思いをした経験があるので、先手を打ったんです。ところが、予想を超えるデリカシーの無さを発揮してきたんです!なんと、キャベツでもなく、小西用に残してあげたカキフライにでもなく、タルタルソースにソースを回しかけたんです!!!それも、ウスターソースでなく、とんかつソースを!!私のタルタルソース...とんかつソースに汚染されて全滅です。信じられません。怒って抗議したら、タルタルソースがあることに気づかなかった...と訳のわからない言い訳をしました...。そもそも、私が頼んだカキフライです。皆さん、これ許せますか??
 こんなオジサン相手に頭から湯気を出しながら、テイストオブジャズ、お送りしています。これからもどうぞ宜しくおねがいいたします。
 

【今週の番組ゲスト:音楽評論家の青木和富さん】

今週は「ジャズトーク」。青木さんに「日本の曲をジャズにした曲」をテーマにお話し頂きました。
M1DESSERT MOONLIGHT / LEE MORGAN
M2「秋桜 / European Jazz Trio
M3「夏は来ぬ / 岸ミツアキ」
M4Ugetsu / Art Blakey & The Jazz Messengers

4月21日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2018/04/20(金) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.406~ホープ・ガール参上】

 「ホープ・ガール」と言う愛称を、あのサックスの名匠ルー・タバキン(ピアノの重鎮、穐吉(あきよし)敏子の旦那さん)から贈られたシンガーがいる。岩手の盛岡市在住で、ジャズシンガーと知的障害者施設の職員と言う2足の草鞋をこなしている努力家、金本麻里である。盛岡市が拠点の彼女、今年がデビュー10周年ということで、3枚目のアルバムをその記念作品として今回発表したが、そのアルバムを携えわざわざ盛岡から我が「テイスト・オブ・ジャズ」出演の為だけに上京、スタジオに遊びに来てくれた。「感謝・感謝」の一言である。

 
彼女と一緒にスタジオにやって来たのは、このアルバムの発売元「ジョニーズ・ディスク」にして、東北地域のジャズ界のボス的存在、盛岡のジャズ喫茶「開運橋のジョニー」のマスターでもある、ジョニーさんこと照井顕。元々はあの大震災で壊滅的被害のあった陸前高田市でジャズ喫茶「ジョニー」をやっていたのだが、そこから移転して盛岡市に移ったジョニーさん。彼女がその店に遊びに来てその才を評価され、ジャズシンガーになるように勧められ、連日店に通いつめてジャズ歌手としてのスキルを独学で磨き、シンガーとして独り立ちするようになった。そんな彼女の実力は口コミでも首都圏のジャズ関係者の間で評判になり、横浜のジャズに大きな貢献を果たしたジャズ喫茶の名店「ちぐさ」を顕彰し数年前に制定されたジャズ賞「ちぐさ賞」。その栄えある初回受賞者にも選出され、ジャズ歌手としての地歩を築くことになった。しかし彼女はジャズシンガーだけでなく、盛岡での障害者施設職員と言う仕事も続け、その両立を継続させ2足のわらじを実現させている。その心根は見事としか言いようない。
 
タバキンが「ホープ・ガール」と彼女を呼んだと言うのは、秋吉敏子の名作ジャズ組曲「ヒロシマ」の最終章「ホープ」(秋吉&娘のマンディー満ちるとの共詞)を、岩手に演奏旅行で来た秋吉夫婦の前で披露、その余りの素晴らしさに「君は正にホープ・ガールだ」とタバキンから絶賛されたことによるもの。その愛称は彼女のデビューアルバムのタイトルにもなり、デビュー作にも当然収録されており、今回の記念作でも再収録、番組の中でも紹介している。この彼女の代表曲「ホープ」は、またあの東北大震災の被災者の避難住宅や合同葬儀などの場でも彼女自身が披露、被害に遭われた方達にも大きな感動と勇気を与えたとも聞く。
 彼女のボーカルはその立派な体躯を写しとった様に、実に堂々として気風も良くソウルフル、聴くものを温かく雄々しく包み込んでくれる。大器と言った表現がぴったりなシンガーで、名刺代わりにアルバムを作るこの所の新人ジャズボーカリストとは、その心構えや覚悟からして異なり、歌を通して伝えたいものも多くあり、それがダイレクトに伝わって来るのだ。ジョニーさんもそこら辺に惚れ込み応援を続けて来たのだろうが,こういうシンガーが地方に居続け、そこに根を張り活動を続けると言うのは大変に嬉しいこと。その心意気見習わなければならない。
 
 
わざわざ盛岡から出て来てくれたにも拘らず実に謙虚な人柄で、番組に出られて大感激ですとその喜びを率直に語ってくれたが、こちらの方が恐縮してしまう。東北のソウルフルシンガー何時までも頑張って歌い続けてください。応援しています。
【今週の番組ゲスト:岩手在住のジャズボーカリスト 金本麻里さん】
「金本麻里 With The Bop Band」から
M1 CARAVAN
M2SENTIMENTAL JOURNEY
M3 HOPE
M4HOW HIGH THE MOON



4月14日の「テイスト・オブ・ジャズ」 [「テイスト・オブ・ジャズ」プログラム情報]
2018/04/13(金) 19:00
「テイスト・オブ・ジャズ」は毎週土曜日18:00-18:30(本放送)ほか、土曜曜22:00~、日曜22:30~で再放送中。番組進行は山本郁アナウンサー。 番組収録のウラ話はこちらのブログでも紹介されています。

【小西啓一の今日もジャズ日和Vol.405~マリンバでジャズを】

 ジャズの歴史は百数十年、一方クラシック音楽は数百年。まあこれもどこをスタートとするかによって大分歴史も変って来るのだろうが...。さてそれぞれに長い歴史を抱えるこのジャズとクラシック音楽。これを融合した音楽と言えば~1960年代に流行したサードストリームなどとも呼ばれ、MJQのジョン・ルイスや現代音楽家のガンサー・シュラー等が主導した大胆な試みなどもあったが、最近は余りそうした意慾的な試みも見られなくなってしまった。そして何と言ってもこの両分野の融合と言えば、大ヒットしたフランスのジャズピアニスト、ジャック・ルーシェ、同じフランスのジャズコーラスグループ「イングル・シンガース」、この2
者によるバッハ作品のジャズ化と言うことになろう。しかしこれはヒットした割には新しい何かを生み出すまでは至らなかったと言うのが実情だろう。そしてジャズとクラシックは今でも相互交流の動きはあるし、お互いに良い影響を受け・与えるという関係は続いている様にも思えるが...。

 
といささか生煮えの前置きで始まった今回のコラム、一体何を言いたいのかと言うと、実は今週番組に登場する女性がクラシックのマリンバ奏者で、彼女がビル・エバンスなどとの共演で知られる名ベーシスト、エディー・ゴメスと一緒に、ジャズとクラシックを新しい形で融合させたアルバム『ハートフル・クラシック。ジャズ~彩の風景』を発表。それを携えてスタジオに遊びに来てくれたと言う話の前置きなのだが...。
 
その女性の名前は北沢恵美子。ぼくも収録のスタジオで彼女と初めて対面したのだが、ジャズとクラシックを融合したこのアルバムを、番組で紹介することになったのも本当にちょっとした切っ掛け。今まで50年を超す番組の長い歴史の中でも、初めてとも言える珍しい経験だった。北沢さんはあのクラシックの名門、桐朋学園のマリンバ科(打楽器科)を優秀な成績で卒業、この珍しい楽器で海外公演などもこなすかなりな才媛らしいが、マリンバと言う楽器(木琴を大きくしいた様なもの)は外国以上に日本では盛んで、プロのマリンバ奏者も結構いるとのこと。その彼女のアルバムの存在を知ったのは、神保町にあるぼくのご贔屓のジャズスポット「アデュロン・ダック」。この店で知り合いと待ち合わせをしている時に、バックで流れていたのがこのアルバムだった。バッハのインベンションやスカルラッティ、カッチーニの「アベマリア」などバロック音楽の銘品をジャズとクラシックの趣味良い融合演奏で聴かせ、印象に残る温かみのある作品。そこでマスターの滝沢氏にこれなんのアルバムと聞くと、隣に座っていた女性が私の姉のアルバムで出来たばかりのものですと言うではないか...。そこで彼女と少し話をしてみると、彼女達姉妹は神保町きっての老舗古書店「北沢書店」の娘さんで神田っ子。姉の方はクラシックのマリンバ奏者で実家の出版業も手伝っており、自身は北沢書店の1階で児童書の書店(夜にはお酒を飲ませるブックカフェに変わる)をやっていると言う。そうかあの大きな児童書店ならばこれまで何回も覗きに行ったことがある...と言うことで意気投合、では姉さんにスタジオに来てもらいアルバム紹介を...と言う話に迄進んだのがことの経緯。

 
北沢書店の娘さんと知り合いになれるとは結構な幸運とも思ったが、これが縁と言うもの。アルバムもゴメスと北沢さんとの息もぴったりでバッハやヘンデル、スカルラッティなどぼくの好きなバロック曲が目白押し。中でもあのスペインのバロック期を代表するソレール「ファンダンゴ」を取り上げている所も何とも嬉しい...。  
 スタジオに来た北沢恵美子さんは、ラジオ出演は初めてと言うことで、いささか緊張気味。しかしエディー・ゴメスと共演した喜びやアルバム作りの難しさなどを控えめにしかも熱っぽく語って呉れて、実に好感の持てるお人柄、直ぐにファンになってしまった。
 
アルバムは全11曲で、中にはゴメスとのデュオナンバー(ゴメスは彼女のベーシックトラックを聴いて、NYのスタジオでプレーをしたようだが、これがまた実によくフィットしている)などもあり、曲によってはマリンバの兄弟楽器、ヴァイブを彼女が重奏しているものもある。元々はあるレコード会社から出すはずだったのだがその会社が発売直前に閉鎖、自身の北沢出版からの発売となるなどのトラブルもあったようだが、彼女はめげずに頑張っている。「音楽は国境を越え幸せな気持ちを生む...」と言う彼女の心情が良く生かされた好アルバムだと思いますよ。
【今週の番組ゲスト:マリンバ奏者の北澤恵美子さん】
エディ・ゴメスと共演したアルバム「ハートフル・クラシックジャズ〜彩りの風景」から
M1
「アルマンド(バッハ)」
M2
「かっこう(ダカン)」
M3
「ファンダンゴ(ソレル)」
M4
「カッチーニのアヴェ・マリア」