聴く日経

radiko

ラジオNIKKEIスタイル! ラジオで、ケータイで、iPodで、パソコンで。いつでもどこでも情報はラジオNIKKEIから。

人権について(3) [和子のコラムでおしゃべり]

2011/12/6(火) 21:30 投稿:番組スタッフ  記事URL トラックバック ( 0 )

【精神科医療の抜本的改革を早急に】
まず社会的入院者の解放を求めます。日本社会が生んだ社会的入院者の解放は、長年にわたる日本社会全体の人道的な課題です。
社会的入院者解放のために何より住宅政策、24時間安心して利用できる精神科医療、食事等できる生活支援サービス、ホームヘルプサービス、ピアサポート、生活費。そして住民が、社会的入院者を、ひとりの人間として、尊厳を持って迎える愛が必要です。
又、社会的入院者の回復の程度に応じた社会貢献をあたたかく見守り、社会的入院者の可能性を信じる社会の愛も必要です。
社会問題化している認知症等、新たな社会的入院者を作らないためにも世界の先進国で一番多い、精神科ベッド数を現在の35万床から20万床くらいに削減すべきです。精神科は他科に比べて医師は3分の1、看護師は3分の2でいいと定めている差別的な精神科特例を廃止して、普通の医療にすべきです。また、精神科は他科に比べて安い診療報酬に抑えてありますが、これも当たり前の診療報酬にすべきです。
そして、救急車で、いつでも、誰もが、何処でも、必要に応じて利用できる安心な精神科救急医療整備、そして他の病気と精神の病気を併せ持つ(合併症)の人のためにも総合病院の精神科設置も急務です。

【多様性を認め合う社会、良い環境づくりを】
私たち住民が地域で「こんにちは!」と気軽に会話をしたり、ボランティア精神を身につけ、できることを社会貢献すれば、税金を使わない“やさしく豊かな地域福祉”が実現可能な面も多々あります。
多くの患者は、「安心して暮らせる住宅、安心して24時間利用できる精神科医療、安心して話せるピアサポート(対等な仲間同士の支え合い)、働ける人は自分に合う仕事・・・等」と望んでいます。私は精神科医療の被害者として2010年、精神医療ではめずらしく被害を受けてから22年8ヶ月目に病院責任者から謝罪されました。人間“眠れて、食べられて、生活が成り立っていれば”、医療を利用しないでいい場合も多々あります。
映画「ビューティフルマインド」の主人公のモデルになった「ジョン・ナッシュは、統合失調症のように思えるけれど、ノーベル賞を受賞できたのは、アメリカ人だったから」と言った福祉関係者がいます。
アメリカでは、1960年代の公民権運動、女性解放運動、消費者運動の流れの中から障害者運動が生まれ、1989年には「障害を持つアメリカ人法(ADA法)」が誕生しました。(了)


 

人権について (2) [和子のコラムでおしゃべり]

2011/11/22(火) 21:00 投稿:番組スタッフ  記事URL トラックバック ( 0 )

【健康保持のための“予防”を】
1999年厚生労働省調査の精神障害者数は、204万人でした。この調査は、3年ごとに行われていますが、2002年以降258万人、303万人と増加して、最新の2008年には323万人となりました。患者増加の原因は心療内科、精神科クリニック・診療所の増加等にもよる面もあります。また受診して治ることが難しい場合もあれば、「家族、友人、近所の人等、誰にでも気軽に話せばすむものを、わざわざ診療室に来て、話している」と言われることも多々あります。そして精神科医の中には、「患者増加の原因は、製薬会社の影響だ」と指摘している人も数多くいます。
精神の病も、他の病気と同じように、「予防」が重要です。1に安眠、2にバランスの良い食生活、3に日頃から本音を話せる信頼関係のある人を作ることがよいでしょう。安眠のために頭をリラックスさせたり、自律神経を刺激させるため、お風呂に入ったり、水シャワーを浴びることを繰り返したり、自分に合い無理なく続けられる方法をみつけて実行することが大切です。

【精神科医療の実態】
精神科医医療によって、辛い経験をしたり、被害を受けた人たちのことを言う“精神医療サバイバー”(生還者)という呼称は、世界の公式用語です。日本国内にも精神医療サバイバーは、数多く存在しています。また、入院治療が必要ないのに退院先がないため入院が続いている“社会的入院者”という入院患者が、長年に渡って、日本中の精神科病床に存在しています。
一方で、精神科救急医療が未整備のため、受診を必要としている人が、医療的保護を受けられず、長時間救急車の中にいたり、警察署で一晩保護されているという現実もあります。そして、総合病院の精神科設置が少なく、国を挙げて取り組んでいる重大な問題にも影響を及ぼしています。(次号につづく)


 

人権について (1) [和子のコラムでおしゃべり]

2011/11/17(木) 18:00 投稿:番組スタッフ  記事URL トラックバック ( 0 )

【精神障害者とは】
ひとつは、精神の病気を持っている人という捉え方で、関係省庁である厚生労働省も人数を把握していません。もうひとつは、精神の病気で医療機関に入通院している患者という捉え方で、一般的には後者が用いられています。

【精神の病気とは】
現在多発中のうつ病、100人に1人発病する可能性のある統合失調症、双極性障害(躁うつ病)、てんかん、今日的課題でもある依存症等よく知られている病気があります。その他、解離性障害、人格障害、パニック障害、強迫性障害、適応障害、心的外傷後ストレス障害(PTSD)、離人症性障害、身体表現性障害など、精神の病気には原因の明白でないものも含め、多くのものがあります。精神の病気は、科学的根拠が乏しかったり、医師によって診断名が異なることもありますが、こころの病気として「家庭用医学事典」にわかりやすく紹介されています。
ここでは、精神の病気、こころの病気、両方を用いていますが、これについては、患者間でも意見が分かれています。行政も精神保健福祉法という法律の「精神保健福祉センター設置」の条文を受けて、各都道府県及び政令指定都市の多くは、精神保健福祉センターという名称にしていますが、横浜市のように「こころの健康相談センター」という名称のところもあります。(次号につづく)


 

愛することのリカバリー (日本デイケア学会 市民公開講座レジュメ より) [和子のコラムでおしゃべり]

2011/9/1(木) 18:00 投稿:番組スタッフ  記事URL トラックバック ( 0 )

日本デイケア学会第16回年次大会名古屋大会
市民公開講座「当事者が語るリカバリー」のレジュメより(一部わかり易く加筆変更)
市民公開講座 開催日時:9月23日15時20分~16分50分 名古屋国際会議場 白鳥ホール
問合せ先:日本デイケア学会第16回名古屋大会事務局 TEL:052-741-7500 


“愛することの、リカバリー”
 この国際会議場で、1994年11月11日に開催された「日本病院・地域精神医学会」において、『安心して利用できる精神医療』というタイトルで、「88年3月1日、インフォームドコンセントのない一本の注射をうたれ、その副作用のため、・…廃人のような姿で、緊急入院した」体験等を発表しました。
 その時、会場にいた山梨県立北病院副院長(現・院長)の藤井先生から「あなたの注射は、医療ミスの注射です。その注射は・…」と言われました。当日夕方のNHK東海地方ニュースに出演した私は、視聴者にそうしたお話等をしました。
 思い出の会場で、私は、日本の精神医療の被害者である“精神医療サバイバー”として国民の健康保持(予防)。社会的入院の解放、35万ベッド存在している精神科ベッドを20万ベッドに削減、差別的な精神科特例の廃止、安い精神科医療の診療報酬値上げ、24時間安心して利用できる精神科救急医療、総合病院の精神科設置、デイケアへの思い等と共に、自らのリカバリーについてお話します。

 私のリカバリーは、昨年の4月16日から始まりました。その日、現在私を支えてくれている人が、今日、資料としてお出ししている“広田和子 講演録”を読みながら、やさしい声で「いい話だ」と言ってくれました。講演録は、私の精神医療サバイバーとしての軌跡が、ていねいに編集できています。
 5月6日には、素敵な二階建ての家へ引っ越ししたことにより、心が解放されて暮せ、今では、家の前の小道を“お子様天国幸せ通り”と命名して、近所の子供たちと遊んだり、お花の手入れをしたりの日々を迎えました。(この家は危機介入の相談活動の場としても活用しています。その“駆け込み寺”として、ひと部屋分の家賃を大勢の方々からカンパしていただいています)
 11月22日、医療ミスの注射を打たれてから22年8カ月目に神奈川県立精神医療センター所長である岩成先生から「・…不適切な医療だった。ご迷惑をおかけいたしました」と謝罪されました。
 ちょうどその頃の私は、体調を酷く崩していました。4年前からのダイエットや、引っ越しで体重が減って若いころの体形に変身したこと(トータル23kg減少)により、業界の人達に、“愛のお相手探し”等で騒がれ過ぎたことが原因でした。そこで他科を受診しましたが、科学に基づく最新の医療等と出会い感動もしました。

 今、支えてくれている人に、私は、異性としての愛を感じていますが、こうした気持ちは、サバイバー活動後、初めてのことで、高校時代のボーイフレンドを思っていた時と同じようで、愛することのリカバリーができました。


 

「お疲れ様でした」とDr.は言った。 [和子のコラムでおしゃべり]

2011/8/4(木) 18:00 投稿:番組スタッフ  記事URL トラックバック ( 0 )

 昨年9月10日、コンボ主催のリカバリーフォーラム“大切な出会い”のトークライブ司会者として、この番組で時々お話している彼(アンドレというニックネーム)のことについてお話しようと思って、30年前ニートの時代に手縫いで作った紺のアンサンブルの洋服と白のバッグに、白のパンプス姿で開場入りをしたところ、知り合いのワーカーに出会い「アンドレの話を聞きに来た」といわれた瞬間、胃に激痛が走りました。
 それでもアンドレの話は上手にお話できて、元・神奈川県立精神保健福祉センター職員の大野和男さんから、後日「アンドレを大事に。あなたは本当に素敵になった。舞台に入ってきた時、別人かと思った」と言われました。
 ところが、体調は悪化するばかりで、かかりつけの内科で血液検査等を受け、医師から「血液検査は、この通りきれいですが、安心はできませんので、内視鏡検査をされた方が・・・」と勧められ、他医療機関を紹介していただきました。

 10月25日、胃の内視鏡検査の結果、「ピロリ菌と胃潰瘍です。・・・」といわれ、30日には、大腸の内視鏡検査に6時間かかりましたが、多くの人と仲良くなり「あなたは楽しい人ですね。物知りだし、作家ですか」と褒められ、「違いますけど、こういう時は前向きに、ポジティブに・・・」と言いました。
 家に帰ってきて私は“科学的な根拠に基づいた、徹底したインフォームドコンセント、徹底したリスクの説明、徹底した副作用の説明、さりげないスタッフ、客筋の良さ、何から何まで精神障害者の世界と違う”と思いました。
 6月30日、胃の内視鏡8ヵ月後検査をしましたが、写真を基に「このように胃潰瘍の後がきれいに治っています。お疲れ様でした。」と若い女性医師に言われた私は、感動して思わず医師と握手していました。
精神科医療で、こんな光景が来る日をサバイバーとして待ち望んでいます。


 

聴き方が分からない場合

カテゴリー

2012/5

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    

記事情報

ご意見・お問い合わせ



ページ上部へ ページ上部へ