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競馬が好きだ!

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AKB48、ユーミン、あるいは関連して朝ドラ、ジブリ映画でしょうか。私の場合は映画でした。「風立ちぬ」はちょうど大阪へ転勤したばかりの頃に公開された映画で、嫁さんに「見てみてよ」と言われましてね。単身赴任を始めたばかりの自分にとってはしんみりするような気持ちに梅田の映画館でなったものです。

もっとも、そんな気持ちは藤田直樹さんに週末のたびに「今の実況は何やぁ!」「今のお前なんか、俺が若い頃のたんぱの大阪やったら、とっくに先輩に怒鳴られて実況から外されとるレベルやからな!」と怒られたら吹っ飛んでいましたが。でも、ああして厳しく怒られ続けた3年間があったからこそ、今の自分がある事は確かですからね。

そういえば、あの年のダービーを勝ったのは今年と同じ「水色、赤十字襷、赤袖水色三本輪」の勝負服のディープインパクト産駒でしたか。今年は都内の某スタジオでモニター観戦でしたが、スタートを決めたコントレイルがすっと1コーナー過ぎで3番手のインに収まり、その外に同じ水色と赤十字襷の馬が2頭見えた時に、ああ、これは二冠だと予感させられました。

個人的にはダービーは「どの馬がダービー馬になるかを推理し、当てる」レースと考えているので、馬券はここ何年も単勝勝負。1倍台だろうとコントレイルの単勝、と考えられなかった時点で負けでした。この世代の力関係、というものをある意味自分はつかみ切れていなかったのですね。

それにしても、ダービーというレースはやっぱり無観客、アットホーム、もといアットスタジオであっても「違う」と感じさせられました。準オープンなのに「ステークス」ではない、むらさき賞が終わってからあの1時間弱のピリッとした空気というのは、やっぱりこの日にしか味わえないのです。12月30日の夕方に寺内大吉記念杯決勝が終わってからのようにも感じました。

そして歓声の聞こえない中で迎えたレース。人であれ、馬であれ、「神に選ばれる領域へ行くことを許される」とはどういう事か―。あのゴール前、無敗の二冠という歴史的な偉業に向けて、後続をちぎって行くコントレイルの強さは、自分にそんな事を考えるきっかけを作ってくれたような気がしてなりません。この舞台で皆に注目されるということは、相撲の世界で言えば横綱。心技体を満たし、品格にあふれ、神の依り代として生きる事を義務付けられると―。

ずっと「ダービーというレースは1年間、人間としてどう過ごし、どれだけ成長したかを問うてくるレース」と書いていますが、伏兵ロジャーバローズが押し切った瞬間を府中で見届けてから1年、今年もとても勉強になるレースであった事は確かです。どれだけ成長していたのかは正直疑問符ですが、またダービーで学んだことを糧に、1年過ごしていきたいと思います。そう、87回目のダービーが終わった今週末も、同世代の多くの馬たちと、その馬に携わる人々は、1勝を目指す戦いを繰り広げている―忘れてはいけませんね。そして来年こそは、大歓声に府中の杜が包まれるダービーデーでありますように。

さて本題。今日の「競馬が好きだ!」は、4日(木)に門別で行われる交流ダートグレード競走=北海道スプリントカップの話題を中心にお送りします。お楽しみに!

(´-`).。oO(ああ、飛行機雲といえば1997年のきさらぎ賞勝ち馬もですね。父キーンの外国産馬...)

最後に今日の写真を。3年前、レイデオロが勝ったダービーの本馬場入場。ルメール騎手の勝利ジョッキーインタビュー、記者会見まで担当させてもらったあの時もいいダービーだったなぁ。自分がいかに甘いかを思い知れたという意味で、だけど。

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