お知らせ:

競馬が好きだ!

番組へのお便りはこちら
大得意だった日本史が受験生としての自分を救ってくれた記憶がある身としては、今週はペリー来航以降の近代史にスペクタクルを感じていた10代の頃をふと思い出しました。なんのこっちゃですが詳しくはこの文章の後半で。

早朝勤務だった先日水曜未明、いつもなら午前1時45分にアラームに反応して起きるはずが反応できず、目覚めたら2時半のタクシー会社からの電話が来ていて青ざめた大関です。布団から出るのが億劫になる秋から冬になっていることをイヤな形で思い知ることになりました。

先週末から、ワタクシの周りではこんな会話が飛び交っていました。「ジャパンカップに外国馬今年来るの?」。

確かに、招待を受諾した馬も発表されないし、まさか、いやさすがに...と思っていたら、先週末にプリンスオブアランがジャパンカップ参戦へ、というニュースがSNS上に流れてきました。プリンスオブアラン、去年オーストラリアでホッサムハンデを勝って、中2日でメルボルンカップに使って3着。香港ヴァーズでもあの青と赤の勝負服を実況したなぁ、あの馬が来てくれるのか!と思っていたら。

土曜日、都内某スタジオで仕事の合間にスマホを見ていたら「ジャパンカップ、外国馬は全て辞退」の文字列が。

.........。

39回目にしてついにこの時が来た、来てしまったと言うべきなのか。いちファンの時代を振り返ってみれば、ジャパンカップというレースはある意味「ワクワクする」レースだったとも思います。普段まず見ない勝負服のパターン、競馬新聞に二段にしないと馬名が収まらない(クエストフォーフェイム、ストラテジックチョイス、ウィズアンティシペイション、イリジスティブルジュエルなど)、外国人ジョッキーの鞭の使い方、など「ジャパンカップじゃないと見られない」光景が多々あったからでしょう。デインドリームやソレミアが来ていた時代も、日本の馬場にどれだけフィットするかは未知数だけど、純粋に世界のビッグレースを勝った馬を府中で見られる、という喜びがジャパンカップにはあった訳です。

来年はジャパンカップが第40回。「世界に通用する馬づくり」をコンセプトに昭和の時代に作られたレースが、平成を経て令和を迎えついに曲がり角を迎えた、ということでしょう。確かに外国馬が来ないことに寂しさが無いと言えば嘘です。しかしこれが「日本競馬というサークルの議論活発化の契機」になるのだとしたら、外国馬のいないジャパンカップにも相当の意味が含まれると思うのです。「日本競馬がどのような方向性に向かっていく/向かっていくべき」なのかを、主催者からファンまでが議論する。各地の下級藩士が天下国家を論じていた幕末から明治維新の頃のように。

これをきっかけに、馬券を離れて、日本競馬の在り方という壮大な話をすることが「良い事」となれば素晴らしいと思うんですが如何でしょう。例えばジャパンカップの在り方を考える一つ取っても、ひいては中央競馬の古馬中長距離路線の年間サイクルの在り方を考えることにもつながると思うので。

38年前のメアジードーツ、ザベリワンといった泰平の眠りを覚ました黒船が日本競馬の変化のトリガーであったように、晩秋に黒船が来ないことも、日本競馬の変化のトリガーたりうる気がしてなりません。

競馬を馬券やレース予想をしばし離れて、大局的なテーマでを語れることで文筆の業界や、もっと言えばSNSはじめネットの世界で存在感を持っている論客が、主催者/ファンの垣根を越えて会し語り合う。競馬を、広く言えば小生が末席を汚している競馬メディアを深堀り/分析できるような若者まで出つつある昨今ですから、そんな議論のアリーナが誕生して盛り上がったら、面白いと思いませんか?そう、外国馬のいないジャパンカップは「日本の夜明けぜよ」。

さて本題。今日の「競馬が好きだ!」では、14日(木)に園田競馬場で行われる3歳重賞=楠賞の話題を中心にお送りします。「楠賞全日本アラブ優駿」、距離2300mの時代から移り変わり、地方全国交流のサラブレッド重賞にして距離1400mに装いを新たにして去年復活。何と言ってもホッカイドウ競馬の三冠馬リンゾウチャネルの参戦で、一気に注目度も上がりそうです。お楽しみに!

国際競走にまつわる話をしたので、今日の写真は去年の香港国際競走のレセプションパーティー会場で撮った写真を。会場のエントランス部分からカッコ良い。


会場内はこんな豪華な場に。関係者も多いし演出も凄いし、出てくる料理は実に美味しい(それかよ)。国際競走って良いですよね。うん、やっぱりまた12月の香港に行きたいな。行かなきゃ。

お知らせ

お知らせ一覧