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競馬が好きだ!

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別に来週でも良いし、それ以上に先週の事を自分で振り返らねばなるまい、と思わされたのでそっちにします。大関です。

先週は京都に行っていました。1回京都の頃らしい凛とした空気の中で土日と実況でしたが、頭数がフルゲートになったのが自分の実況した土日の12鞍で4つだけ。これがある意味伏線になっていた?

よく「どういうレースが実況しにくいですか?」という質問を受ける事がありますが、ワタクシ大関の見解は「名前がすっと頭に入りにくいと感じる馬が、何頭いるか」で決まります。8頭立てで覚えにくい馬が5頭いるのと、16頭立てで覚えにくい馬が3頭いるのとどっちが大変?となったら前者なのです。馬名の記憶し易さは、必ずしも頭数の多さと反比例の関係には収束しないんですね。

日曜日の午後、9レース(芝1400mで16頭立ての祇園特別)の実況が終わると、次の10レースは3歳オープン、クラシックに向けて大事なリステッドの若駒ステークス。6頭立てとは言えど、さあどの馬がクラシックに前進できるかな、と注目のレースでした。



(若駒ステークスの塗り絵。ちゃんと京都10レースって書いてあるよね...)

そしていざファンファーレが鳴って、喋りだしたら。

「はんし...」。

自分の声が送り返しで聞こえた瞬間。えっ。

いや、何をやってるんだ俺。まさに「お前は何を言っているんだ」とミルコ・クロコップに突っ込まれてしまう状態ではないか。

口から言おうとしたのと全く別のワードが出てくる酷い有様。動揺しながら気を取り直して「京都競馬10レース、若駒ステークス...」と喋り直して、ゲートが開いてからはいつもと同じ実況でしたが。


競輪で言えば足が三角に回ってしまう、いやそれも違うか。魔が差したとしか思えない。少頭数で、中距離戦。いざとなれば手元の塗り絵を慎重に見ればいいと気楽に構えていました。「そういえば、自分が1着馬を間違うという大失態をやったのも阪神の少頭数のレースだった...こういう時こそ気をつけないと...」と脳内によぎっていましたが、ある意味「気楽さ」が変な脳内変換を許してしまったのでしょう。

馬名を間違えた訳ではないですが、「レース本体だけではなく、ファンファーレが鳴って喋り出してから場内降りまでが実況である」と教え込まれてきた自分にしてみれば、こりゃ落ち込む事です。「魔が差した」場所があと少し悪ければインシデントで済まない一大事だったでしょう。


こんな状況に直面してしまうと、ある意味粗探しをして、こういう事にも血眼になって「インシデントでも分析してくれる立ち位置」の方が何処かにいらっしゃるのだとしたら、それは大変ありがたい事ではないかと考えたくもなります。そりゃ落ち込みますけど失態に向き合わないと、何でこんな事が起きたんだろうね?と分析して今後に生かせませんから。「お前はまだまだ甘い。いい気になるな!!」という天からの警鐘だったのやも知れませんが。

どんよりした気分で、仕事が終わって思い出したのは「たとえ少数だろうが批判勢力は存在せねばならん。私の信念は変わらぬ!」...という、高校時代に放送委員会の部室に全巻置いてあって愛読していた漫画「沈黙の艦隊」に登場する革新連合代表・河之内英樹の言葉。民自党と新民自党(+鏡水会)の保守二大政党制に異を唱え、冷静な批判勢力の存在意義を強く訴える。それがなぜか印象に残っているのですが、20年くらい経ってそのセリフの深みを知るとは。今週末は慎重に、羹に懲りて鱠を吹くぐらいで丁度良い、と引き締めて実況に臨む事にしましょう。悪い流れを早く切らないと!

さて本題。今日の「競馬が好きだ!」は今年最初のJpnI格競走、川崎記念の話題をお送りします。登録していたインティは先週の東海ステークスへ回る形になりましたが、去年のJBCクラシック覇者チュウワウィザード、2年ぶりの制覇かかるケイティブレイブなど豪華なメンバー。取材に行けるのも楽しみな顔触れになりました。お楽しみに!


(京都に久々に泊まったので、夜の鴨川を。やっぱり良い眺めですねぇ)

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