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競馬が好きだ!

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こんばんは、大関です。

先週、京都でマイルチャンピオンシップを実況してきました。豪華なメンバーで楽しみなレース...ではあったのですが、実況する立場としては、難しいレースだろうなという意識を持っていました。週なかばまでに出走する18頭分の下調べを済ませていたものの、これはどの馬が勝っても不思議ない、大激戦だろうと。

金曜日、枠順が出たらまずはレースの塗り絵から。



内枠の並びが何か気になる。同じ勝負服3頭のサンデーレーシング、2頭のG1レーシングがどの馬も同じ枠に入らず染分帽にならなかったものの、1枠と2枠はブラックムーンを含めてほとんど同じ黒と赤のパターン。内枠勢は慎重にいかないと...という並びだったのです。

当日、いざ7レースから実況を始めれば接戦の連続。特に芝は「内ラチ沿いの馬が伸びる」というレースが続きました。かつてのブルーメンブラット、エーシンフォワードのマイルチャンピオンシップのような形は十分ありえる、実況は外から伸びる馬に意識が行きがちなのですが、イン強襲は気をつけた方が良い...という意識は持って臨みました。

そして本番。おお、ステルヴィオが先行した?アエロリットは序盤はじわっと控えたが結局無理に抑えずジュールポレールも前へ。レッドアヴァンセ、ケイアイノーテックと途中から位置を取りにいく馬もいて先団がちょっと落ち着かないな、と思っていたらペルシアンナイトも1枠を利してのイン付け。モズアスコットは中団。ある程度ここで有力どころの位置取りを整理してから4コーナーへ。エアスピネルとレッドアヴァンセが外をかなりの手応えで回して上がっていくのも見えていたので触れていたのですが、結果的にはここで動いていった外を優先して、そこからもう一段踏み込まなかったのがマイナスだったのでしょう。ことマイルチャンピオンシップに関しては。内の馬(特に人気の1枠2頭)に警戒しなければいけないという意識はあったはずなのに。ここで探して一度言っておけば。

直線。前の叩き合う馬を言って、直後で内のステルヴィオまでは見えていました。しかしそこで、すぐ後ろにいたペルシアンナイトを拾えなかったのが結果的には最後で響く事に。外から最後に3着圏内に猛追したカツジを触れて、前に戻って1着争いに絞った瞬間...ステルヴィオに続いて、内の馬の名前が。一瞬うまく出てこない。G1レーシングの服で...。

「まずい、最内の名前が出てこない」と焦ってしまい、何とかステルヴィオが出ていそう、ただ100%の確証が持てない...と咄嗟にステルヴィオ「か」ゴールイン、で締めてしまったのですね。それも、先頭争いがゴールを通過してだいぶ経ったあとに、焦りがにじみ出た絞り出したような声で。

実況の練習を始めたことから「ゴールインを言うタイミングが合っていること」の重要性は先輩から口酸っぱく言われていました。ゴールイン、の「ン」の音が出た瞬間に先頭の馬の鼻先がゴールに達するのが実況の基本だと。どう考えてもそこから逸脱した実況でした。

となればどうすれば良かったのか。「空いた内を狙うのがステルヴィオ」の後に「直後にペルシアンナイト」のひと言があればまだ救われたかもしれません。そうすれば確認する意識が生まれ、2頭に絞ったところで馬名を言うにせよ、スムーズに出てきたはず。「前はステルヴィオとペルシアンナイト、ステルヴイオが競り勝ったゴールイン!」と持って行ければ、というか持って行かなきゃいけなかった。アタマ差、脚色的には見極めていれば「言い切れる接戦」だったのです。「接戦で結局また『か』?」「ゴール過ぎてえらく経ったあとゴールインって言ってましたね。しかも上ずった声で」など、お叱りをレース後多数頂戴しました。反論の余地もございません。

正直、ゴール前は一杯一杯でした。まだまだ自分に修行が足りないと分かったのが最大の収穫。こんなことはスプリンターズステークスの後にも書いていたような気もしますが。いずれにしても、良薬になったことは確かです。諺通り苦いことこの上なしで、今もリプレイを見るたびに胃をキリキリさせながらキーボードを叩いております。色んな意味で転換点になるかも知れません。良い意味で転換点として後に考えられるように、また次の機会に向けて刀を研いでおくことにしましょう。

さて本題。今日の「競馬が好きだ!」は、週なか木曜日の笠松グランプリの話題を中心に。交流ダートグレードの勝ち馬もいてレベルの高そうなメンバーになりました。お楽しみに!


★今後1週間、オッズパークで購入可能な主な地方重賞
22日(木)笠松グランプリ(笠松)
25日(日)ドリームエイジカップ(ばんえい)、土佐秋月賞(高知)、カペラ賞(佐賀)


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