名勝負と大団円が生む感動。
2017/12/26(火) 18:30

 有馬記念ウイークの先週は中山競馬場で仕事でした。個人的には7年ぶりに有馬記念の当日に中山へ、という勤務で、どんなシーンに立ち会えるのか、と楽しみにしていたのですが、いやはや、その想像を突き抜けて行くような2日間でした。

 土曜日の中山大障害、王座奪還に燃えるアップトゥデイトが大逃げを打ち、ゴール寸前まで障害界の不動の王者オジュウチョウサンを苦しめました。それを差し切ってしまうあたり、やはりオジュウチョウサンが障害界のスーパースターたる所以なのでしょう。力のある2頭の最後のマッチレースは、25年以上破られていなかったシンボリモントルーのレコードを1秒以上更新という名勝負を生みました。オジュウチョウサンはこれで大障害コース4勝目、来年の中山グランドジャンプにはカラジに並ぶ同レース3連覇、バローネターフに並ぶ大障害コース5勝目という大偉業がかかる事に。個人的には、今まで「史上最高の障害馬は?」と聞かれれば「3歳で、しかも障害キャリア3戦目で中山大障害を圧勝したテイエムドラゴン」と答えていましたが、それも超えて行ったのかもしれません。これだけの馬、顕彰馬になる可能性も大いにあるんじゃないか?とも思えるような名勝負でした。

(有馬記念発走直前、人がうねる波のように見えたスタンド)


 そして翌日の有馬記念。地鳴りのような大歓声に包まれて、これが引退レースだったキタサンブラックが堂々逃げ切り、史上最多タイのJRA・GI競走7勝目。日もとっぷり落ちた頃に始まった「お別れセレモニー」では、北島三郎さんが新曲「ありがとうキタサンブラック」を披露して大喝采、大盛り上がりでした。

 一番印象に残っているのは、セレモニーに菊花賞で騎乗していた北村宏司騎手、普段から調教をつけている黒岩悠騎手が北島オーナーに呼ばれて壇上に姿を見せ、ファンの方々の祝福を受けているという光景。「チーム・キタサンブラック」の絆を表現していたようで、じーんと来ました。1年の終わりに待っている中山大障害と有馬記念というビッグレース、そこで生まれるドラマと、年の瀬の少し寂しさを含んだような旅立ちの見送り。競馬の持っているドラマ性が、24日の中山にはぎゅーっと詰まっていたような気がします。

(キタサンブラック「お別れセレモニー」のひとコマ。暗闇に光るステージ)


 キタサンブラックは来年から、社台スタリオンステーションで種牡馬生活へ。父親がディープインパクトの全兄、ということでサンデーサイレンス系、ディープインパクト系の後継種牡馬として激戦が待っている立場ではありますが、ぜひ良い子供をターフにまた送り出して欲しい、と願っています。

 さて本題。今日の「競馬が好きだ!」は、各地方競馬の「暮れの大一番」を一挙に紹介していきます。中央競馬が終わっても、29日以降にも各地方競馬は大一番が目白押しなのです。お楽しみに!

 

 

震えるようなゴール前。
2017/12/19(火) 18:30

 こんばんは、大関です。

 先週は阪神、朝日杯フューチュリティステークスの実況を担当しました。レース前の構図としては、先行するであろうダノンプレミアムを軸に、脚をためれば弾けるタワーオブロンドンがマイルで同じ脚を使えるか、そして前走サウジアラビアロイヤルカップで陣営の想定よりも後ろから差す形になったステルヴィオがどんなレースをするか、という所をメインにして見ていました。

 しかしご存知の通り、結果はダノンプレミアムの圧勝劇。好スタートから逃げる?と思われるくらいのスピードを見せると外からダッシュをつけて来たケイティクレバーを前にやって、盤石の3番手を確保。直線も追い出されると一気の加速、勝負はあっさりと決まりました。

 最後は抑える余裕すら残して勝ちタイム1分33秒3のレースレコード。完全に川田騎手が勝利を確信したように決定的な差をつけていたのが分かったので、思わず最後に「強い!」という言葉が直感的に出ていました。人気のタワーオブロンドンに内に目が行っていたので、外から伸びたステルヴィオの内にいたケイアイノーテックが直線で言えなかったのは大きな反省点ですが...。

 GIを何度か実況してきた中で、勝ち馬の強さに「衝撃を受けた」というのは、これが初めてかもしれません。ゴール前であっと言う間に差が広がる所を見たら思わず震えるような感覚でしたから。

(朝日杯の塗り絵はこちら)


 個人的にはこれなら2000m、いや、2400mでも行けるんじゃないか?と思いました。開業4年目で初のGI制覇を飾った中内田厩舎、2歳馬はこの馬のほかにもタレント揃い、来年のクラシックをどう沸かせてくれるのか、今から楽しみで仕方ないですね。色んな意味で歴史に刻まれるGIレースを実況出来て、また一つ良い勉強をさせて頂いた朝日杯でした。

 さて、今日の競馬が好きだ!は一足早いですが、27日(水)の兵庫ゴールドトロフィーの特集です。お楽しみに!

 

オッズパークの2018年カレンダーを合計30名様にプレゼント!
2017/12/15(金) 00:52
ことしもオッズパーク様より、2018年カレンダーを頂きました!
抽選で30名様にプレゼント!


◎地方競馬バージョン


◎女子競輪バージョン


◎オートレースバージョン


※締切は12月25日(月)24時です
お申し込みはこちら

海外は熱く、馬券はクールに。
2017/12/12(火) 18:00

 こんばんは、大関です。

 先週は中山競馬場で仕事。いつもの中継が終わった後にはそのまま中山競馬場から、香港国際競走の中継でした。個人的には東京に戻ってきてから初めて、海外中継のディレクター、準備担当という立場を仰せつかったのですが、何とか無事に終えられてホッとした、というのが正直なところでした。

 今年は残念ながら、日本勢の勝利はなし。ヴァーズのトーセンバジル、カップのネオリアリズムの3着が最高、という結果でした。海外(アウェー)がそんなに甘くない、というのは分かっていたつもりでしたが...。その中で印象的だったのはメインカードの香港カップ。勝ったのは重賞未勝利のタイムワープという馬でしたが、前哨戦の香港ジョッキークラブカップ(G2)もワーザーの2着、その前にはシャティンの1800mでハイペースで逃げて1分45秒台で走破という結果を出していました。その馬がマイペースの逃げに持ち込んで押し切り、地元の大将格ワーザーが2着、そのワーザーを4月のクイーンエリザベス2世カップで負かしたネオリアリズムが3着という結果でした。

 これが3番人気で単勝690円、馬連も香港の2頭で決まって2番人気の720円、3連複が2番人気で1170円。3連単も、G1未勝利のタイムワープ1着でも7790円。冷静に各馬を分析して「日本勢頑張れ」という気持ちを脇に置いて、馬券を仕留めたファンの方々も多かったのでしょう。ワタクシですか?ネオリアリズムが2着までに(以下略)。タイムワープの1着は読めなかったなぁ...。

 振り返ってみれば、ワタクシの海外馬券は今年散々たるもの。どうせなら来年は、日本勢の海外するレースがさらに増えて、海外馬券を買える機会が増えて欲しいものです。それは海外競馬について、詳しく勉強する機会にもなる訳で...あっ、来年は双眼鏡と色鉛筆、塗り絵の紙を持って、実況に行ける自分にならなきゃいけませんね。うん。頑張れ俺。

 さて本題。今日12日の「競馬が好きだ!」では、14日(木)に行われるJpnII名古屋グランプリの展望をお送りします。去年はここで3着、待望のダートグレード競走初制覇を狙う地元の雄カツゲキキトキトに注目集まる一戦、お楽しみに!

★今後1週間、オッズパークで購入可能な主な地方重賞
14日(木) 名古屋グランプリ(名古屋)
16日(土) 白嶺賞(水沢)
17日(日) 仙酔峡賞(佐賀)

巡り合わせを感じる実況。
2017/12/05(火) 11:46

 こんばんは。大関です。

 いよいよ中央競馬は暮れの中山、阪神、中京が開幕。やっぱり寒さは厳しく、コートを着込んで震えながら仕事をしておりました。日曜日などは朝起きた時から体が重くて「嗚呼、俺やっぱり寒さに弱いな」と頭を抱えながらの実況。夜にバタンキュー(死語だ)と寝込んだおかげで体調は戻りましたが、これではまだまだ続く冬はどうなるのか?先が思いやられます。

 そんな日曜日。おお、この馬のデビュー戦の実況に当たったか...と感慨深い馬がいました。中山5Rの新馬戦に出走したメジャーラプソディという馬。父ゴールドアリュール、母キャッチータイトル。姉にメジャーエンブレムがいる血統です。

 メジャーエンブレムと言えば!忘れもしない、去年入社10年目にして初めて実況したGI=NHKマイルカップの勝ち馬。心臓が口から出てくるんじゃないか?と思うくらい緊張した中で、無我夢中でした。そんな状況でしたから、無事に終わるだけで精一杯。終わった後「もう1回、メジャーエンブレムが走るGIを実況したい。その時にはもっと質の高い実況を」と思っていたのですが、結局あのNHKマイルカップで、メジャーエンブレムは現役生活を終えることに。余計にあの実況に悔いが残りました。

 そんな馬の妹の新馬戦の実況が巡って来ると、場内実況である以上「特定の馬に私情を挟んではいけない」と分かっていても、頑張って欲しい、と思ってしまうもの。実際単勝1倍台の断然人気で、好スタートからスピードの違いでハナを切って最後も余裕を持っての逃げ切りという危なげない競馬。ゴールしたあとは「ああ、勝つところを実況出来て良かった」というのが正直な気持ちでした。

 実況のキャリアを重ねていくと、こんなシーンにも巡り合うようになります。やっぱりそんな時には実況やっていて良かった、と思うもの。メジャーラプソディが今後GI路線に乗って行って、GIで走るところを見てみたい。そしてそのレースを実況するのが自分であれば、と思いたくなる週末のお昼時だったのです。

 という訳で、今日の写真は暮れの中山の風物詩を。レースが終わった後には恒例のツリーのイルミネーション。



 そしてプロジェクションマッピングに癒されます。家族連れの皆さまも多くて、競馬場が地域の憩いの場になっているんだな、とほっこりする光景。





 さて本題。今日の「競馬が好きだ!」では、今週の地方の重賞の中から木曜日の園田金盃の話題を。ファン投票で出走馬が決まる「園田版グランプリ」、今年も園田の古馬路線を引っ張る馬が集結しました。お楽しみに!

★今後1週間、オッズパークで購入可能な主な地方重賞
7日(木)園田金盃(園田)
9日(土)大淀川賞(佐賀)
10日(日)寒菊賞(水沢)、中日杯(金沢)