入場制限が緩和され、先週の東京競馬場は2万6000人を超えるお客さんが入場し、大いに盛り上がりました。拍手や歓声はその前の週よりも大きかったような気がします。
メインのヴィクトリアマイルは豪華メンバーとなり、久々の実戦となった3冠牝馬デアリングタクトが馬場に入場するとひと際ボルテージが上がりました。そういえば、以前の競馬場ってこんな感じだったよな...と思い出させてくれる光景でした。
極め付きは白毛のアイドル・ソダシが勝ったことだと思います。これまでの勝ちパターンは早め先頭からギリギリ押し切るというものでしたが、今回は違いました。4番手からの抜け出し。後続に離した着差は2馬身でしたが、もっと離していたように見える勝ちっぷりで、ひと皮剥けた感じです。
最近は中距離やダートを試しても勝てず、4番人気に評価を下げていましたが、これで芝のマイルは4戦4勝。ダートのフェブラリーステークスも3着でしたから、やはりこの距離が良いんですね。秋はマイルチャンピオンシップを目標にするという報道もありました。また盛り上がることでしょう。
そんなアイドルホースが勝ったことで競馬場で売っているぬいぐるみが売り切れになっていました。東京競馬場内の3店舗いずれも次回の入荷日は未定だそうです。すごいですね。振り返ればソダシが去年、桜花賞を勝った後、ぬいぐるみの注文が殺到し、一時は事前予約しか受け付けなかったことがありました。
ぬいぐるみが売れに売れてしょうがない事態なんて、オグリキャップをはじめとした90年代みたいです。今やすっかり競馬は市民権を得ているので、あの時の競馬ブームとはニュアンスが違うのかもしれませんが、懐かしい気がします。
当時は私もビワハヤヒデ、オグリキャップ、セキテイリュウオーのぬいぐるみを持っていました。今よりもっとゴツい感じのぬいぐるみだったんですよ。
私が競馬を見始めたのが1994年。オグリキャップはとっくに引退していましたが、競馬人気は衰えるどころか、さらに高まっていました。未だに90年代の競馬は語り継がれていますし、その時代の名馬たちは今やアニメ・ゲームのキャラクターとして生まれ変わるぐらいですから、すごい時代なんだと改めて感じます。
ふと気になったので調べてみたのですが、去年のJRAの売上金額は3兆911億1202万5800円で10年連続の増加。3兆円を突破したのは平成15年・2003年以来18年ぶりのことです。
しかもこの3兆900億円台というのは、平成2年・1990年の3兆984億5725万9500円に迫る数字なんですね。この年はオグリキャップの現役最後の年でした。何か因縁めいたものを感じます。
ちなみに年間売上の最高記録は、平成9年・1997年の4兆6億6166万3100円です。さすがに4兆円台となると大変な数字だと思いますが、すっかりV字回復どころか、勢いに乗っている今の中央競馬。平成初期の爆発的な売上を再現することができるでしょうか。
さて、今日の「競馬が好きだ」は地方競馬の話題。週の半ばに行われるメインレースの展望をお送りします。お楽しみに!
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