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競馬が好きだ!

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こんばんは、大関です。先週日曜、日本馬の快挙に沸く中でなぜかお金は無くなっていきました。香港カップなんて勝負はウインブライト→ライズハイの馬単一本、と出たら1着3着ですからねぇ...。


(去年の香港カップの塗り絵)

去年初めて香港国際競走の現地実況を担当させて頂いたのですが、結果は「G1レース4つを初めて地元勢が独占に成功」という瞬間を実況することになりました。最初のヴァーズで、リスグラシューが勢い十分にエグザルタントに並びかけた時には「よし!冬こそ(春のQE2で出来なかったから)日本馬が勝つところを現地で実況出来る!」とぐーんとボルテージが上がりましたが...。スプリントは香港勢の独壇場でミスタースタニング、マイルはビューティージェネレーションが逃げて悠々突き放して圧勝、カップもグロリアスフォーエバーが前哨戦と打って変わってマイペースの逃げで押し切り、猛追したディアドラ、サングレーザー(現地プールでもこの2頭が人気だったんですよ!)は緩いペースにはまって届かず。2回は(日本馬が)勝つところを実況できるかな、なんて皮算用はあっさり水泡に帰した訳です。

そして今年。都内某スタジオでのモニター観戦でしたが、ヴァーズはグローリーヴェイズがモレイラ騎手の芸術的な4コーナーの捌きからロスなく抜け出して完勝。スプリントこそ今年も香港勢の高い壁でしたが、マイルも「港隊(地元メディアでは香港勢がこのように書かれる)」の総大将ビューティージェネレーションを日本の3歳馬アドマイヤマーズが封じて、今年亡くなった近藤利一オーナーに捧げる白星。アーモンドアイの回避が惜しまれたカップも、春のクイーンエリザベス2世カップを制したウインブライトが迫られながらもしのいで春秋の香港芝2000mの二大タイトル連覇に成功。2005年ヴェンジャンスオブレイン、2014年デザインズオンロームしか成し遂げていない春秋連覇を、日本勢が達成という快挙でした。

ステイゴールド、エイシンプレストン、アグネスデジタルの2001年以来となる日本勢香港国際競走3勝という素晴らしい結果。現地でこんな所を実況できたら...と思いましたがすぐに冷静になりました。「あの場にいたら、きっと自分は冷静さを失ってわーわー言うだけの酷い実況になっていただろう。こんな状況を実況するには、君にはまだ器が足りないのだよという神の思し召しだ」と。

快挙を成し遂げた日本勢でしたが、勝った3頭とも「前哨戦は掲示板にすら載っていなかった」のですね。そこからキッチリと狙ったレースをモノにした、陣営の戦略と努力にはただただ拍手を送るばかりです。アドマイヤマーズも上半期の段階で「最大目標は暮れの香港」と陣営が語れば、ウインブライトも「オールカマー→天皇賞→香港カップ」というローテーションを陣営は早々に表明していました。最大のターゲットの奪取に成功した日本勢の快挙は、馬だけではなく、人の進化も目覚ましいという事を教えてくれたような気がしています。

おそらく、今回香港に渡った日本勢の中には、来年春のチャンピオンズデーをターゲットに据えるような馬もいるでしょう。G1レース3つを同時に行い、暮れの国際競走と並ぶ「祭典」に定着させようとしている4月のチャンピオンズデー。初導入の去年、今年と2年続けて現地へ行きましたが、1年ごとに浸透して盛り上がりも高まっている印象がありました。来年春、また日本勢がシャティンで躍動する光景が見られる事を期待したいと思います(出来れば現地で)。

さて本題。今日の「競馬が好きだ!」では、11日(水)に船橋競馬場で行われる交流ダートグレード競走=クイーン賞の話題を中心にお送りしていきます。お楽しみに!

今日の写真はこちら。香港に行った小塚アナにお願いして買って来て貰った地元の競馬新聞「新報馬簿」。文章は中国語表記なので読めませんが(漢字で何となく想像は出来るけど)、出走馬のデータが詳しく載っているので、日本の競馬新聞に近い作り。参考資料としては相当役立ちます。地元が誇る「港隊」への期待が今年もにじみ出る「SURE WIN」という文字が躍っていました、が...。


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