初実況の前夜に...? 小塚歩アナウンサーの"初" [私の初◯◯実況レース]
2016/11/15(火) 11:30

私の初○○実況レース【10】


 現在ラジオNIKKEIの競馬中継を担当している男性アナウンサーは12人。その12人のアナウンサーが、自分が初めてレース実況を担当した当時のことについてアツく語ります。それぞれの「初◯◯実況」について各アナウンサーが振り返り、当時の思い出、エピソード、そして今競馬に対して考えていることなどを書き綴ります。もちろんそのレースの実況もお聴きいただけます。
 また、各アナウンサーに、アンケート形式で同じ質問に答えてもらいます。それぞれの考え方の違い、普段の番組からは窺い知ることのできない内面や「個性」が、少しばかり分かるかもしれません。


 10人目は、今月20日(日)に行われるマイルチャンピオンシップの実況を担当する小塚歩アナウンサーです。


【競馬を知った、レースを見るようになったのはいつ?】
 1994年、中学3年生の秋、ナリタブライアンの三冠が懸かった菊花賞。当時もやはり社会現象となり、一般ニュースで知って「どれだけ強い馬なのかみてみよう」とテレビ中継を観たのが最初。その後競馬にハマり、毎週競馬中継に触れたくなって(でも地元でフジテレビの競馬中継は流れず)ラジオたんぱを聴き始めたのが20年前。いまは聴く側から喋る側に。


【自分が思う競馬の魅力、面白さ】
 サラブレッドという、人間と違う生き物が相手。これに尽きます。人間の思い通りにならないからこそ頭を悩ませるし、驚きや喜び、悔しさ悲しさ、多くの感情を呼び起こしてくれるのでしょう。


【主に買う馬券の種類、狙い方】
 単勝、複勝、3連複1頭軸


【100万を超える大万馬券が的中したら、何をする?】
 飲んで食べて、パーーーっと気持ちよく使います。


【今までで一番好きな馬は?】
 ステイゴールド。条件馬時代から大好き。まさかここまでの競走実績を残すとは思いませんでした。種牡馬入りしてからの実績には更に驚かされました。
 ロンドンブリッジ。綺麗な栗毛の快速牝馬。初めて好きになった馬。牝系は今も応援してます。


【今までで一番強いと思う馬は?】
 ディープインパクト。


【実況が一番しやすいと思う競馬場と一番難しいと思う競馬場、その理由】
 どの競馬場も好きですが、苦手なのは新潟。逃げ馬が残るのに差し馬が届くのでゴール前が大混戦になりやすくて困ります。2014年のスプリンターズSはちょっぴりトラウマです。


【過去に「失敗した~!」と思った、実況でやってしまったことは?】
 笑えない失敗はたくさんしていて書けません。
 笑える失敗...京都ハイジャンプで、向正面のバンケットを「高さ80メートル」と実況してしまったことがあります。どれだけ高い障害なんだ!実際は「80"センチメートル"」。


【レース実況について思うこと、心がけていること】
 分かりやすく、聴きやすく、音声だけでも映像が想像できるように。
 その上で、ファンの皆さんと一緒に興奮できるように。


【海外のレースを含めて、一度は実況してみたいレースは?】
 中山大障害。


【競馬の実況アナウンサー志望者に向けて一言】
 競馬だけじゃなく、他ジャンルのスポーツやスポーツ以外のあらゆることに興味を持って、知識をどんどん吸収してください。


【私の初○○レース実況】
 場内実況のデビュー戦。2006年7月1日の福島1レース、ダート1700m戦です。
 1ヶ月ほど前、安田記念のあたりで佐藤アナから「実況してもらうのでよろしく」とデビュー戦を告げられ、そこからは緊張の日々。小回り福島で、1周回ってくるダート1700mで、今思えばさほど難しくないコース設定なのですが、なにせ初めてのことなので(もちろん練習はしていましたが)どうなってしまうのか想像もつかずとにかくビビってました。
 前日は早めにホテルに入って、準備万端で床に就きました。ところが眠れない。出走馬13頭が私のアタマの中でぐるぐる回って、寝かせてくれません。そんなこんなで初実況当日を迎えます。


 福島はとてもコンパクトな競馬場です。ですので、我々の場内実況や本馬場入場の音が放送席にも響いてきます。本馬場入場で第一声を発すると、それがほぼダイレクトに自分の耳に飛び込んできます。これで緊張感MAX。平静を取り戻そうと必死でした。


2006年(平成18年)7月1日 福島競馬場 曇・不良
第1競走 3歳未勝利 ダート1700m 13頭
1番人気 サムシンググッド  牡3 56 柴田善臣
2番人気 トウショウノーティ 牡3 56 中舘英二
3番人気 ベローチェ     牡3 56 勝浦正樹
4番人気 ダイワダイハード  牡3 56 北村宏司
5番人気 シルククローチェ  牡3 54 吉田隼人


 しかし私はラッキーでした。前日の雨でダートは不良馬場、スピードが生きる馬場になっていたのです。こうなれば小回り福島は前に行く馬が断然有利。しかも当時の福島は逃げの名手・中舘英二騎手(現調教師)の庭のようなもの。結局、中舘騎手が乗ったトウショウノーティがすーいすいと逃げ、結局そのまま危なげなく逃げ切り。私の初実況も、危なげなく乗り切ることができました。


 レース実況はこちらから→聴く


 今年(2016年)はあの初実況から丸10年。当時よりはいくらかマシな実況ができている...と思いたいです。


<レース結果>
1着 トウショウノーティ 牡3 56 中舘英二 1分44秒8
2着 シルククローチェ  牡3 54 吉田隼人 1馬身1/2
3着 ケイジーウィザード 牡3 56 東川公則 4馬身

コメント