第3回「国づくりは人づくり~保健人材について」 [グローバルヘルス・カフェ]
2013/05/27(月) 10:48
※音声はこちらからお聴きいただけます。

■ カフェへようこそ!

香月:お元気ですか。グローバルヘルス・カフェ、香月よう子です。

「グローバルヘルス」、世界の国の人々の健康を守る、そんな名前のついたカフェって、ちょっと変わってませんか?

でもここのマスターはとっても面白い人だし、お客さんも国際医療協力でいろいろな国に行っている人が多いので、私とっても気に入って通っているんです!

今日もマスターはいろいろなお話を聞かせてくれるかな。では、さっそくカフェに入ってみましょう。

■ 治療だけが「グローバルヘルス」ではない?

香月:マスターこんばんは。

マスター:ああ、よう子さん、いらっしゃい。

香月:ねぇねぇマスター、「グローバルヘルス」って、特に途上国の人の健康を守ることだと言ってたじゃないですか。このあいだ本屋さんで『世界を救う7人の日本人』という本を見つけたんだけど、この本のなかに出てくる藤田さんてお医者さん、もしかしてマスターの知り合い?

マスター:ああ、そうね。藤田さんはアフガニスタンで働いていたときの話を、たぶんその本に書いているんだよね。

香月:ということは、戦争でケガをした人を治しに行くような仕事?

マスター:必ずしも、治療したり、手術したり、注射したり、ということが仕事というわけではなくて、どちらかというとそれがどうやったらうまく動くのだろうかとか、そういうことをやるということも重要な仕事なんだよね。

香月:何か具体的にどういうことをするかということを思い浮かべるのが、ちょっと難しいかも。

マスター:そうね。藤田さんは国立国際医療研究センターの元々は産婦人科の先生なんだけど、ちょうど彼女がいるからちょっと聞いてみたらいいんじゃないかな。

■ 発展途上国では妊娠は危険なこと

香月:藤田さん、こんにちは。

藤田:こんにちは。

香月:藤田さんのことが書いてある、日経BP社から出ている『世界を救う7人の日本人』、これは池上彰さんの本ですけれども、読ませてもらいました。アフガニスタンのことで、イスラム圏で女性の出産などにかかわる仕事ってすごく大変だなぁと思ったけれど、アフガニスタンのほかにも藤田さんは行ったところはあるんですか?

藤田:そうですね。カンボジアとかタイとビルマの国境、最近はアフリカでのお仕事をしてますね。

香月:初めて行ったのは?

藤田:初めて行ったのは、カンボジアの国立母子保健センターという病院だったんですね。私は日本の産婦人科の病院で10年以上働いていて、そのときカンボジアでは女性が妊娠・出産で亡くなることが非常に多かった。特に、妊娠中に血圧が上がり高血圧になって妊娠中毒症で亡くなることが多いので、その治療法を導入するから、そのお手伝いに来てくださいと言われてカンボジアの病院に行ったんですよ。

香月:なるほど。私も出産を経験していますが、日本では妊娠とか出産で亡くなるなんて考えないですね。

藤田:日本は、本当に妊娠・出産でお母さんが亡くならなくなった国ですが、やはりカンボジアのような発展途上の国々は、まだまだ妊娠はすごく危険なことなんですね。その病院で、最初の日に病棟を回ったら、ちょうど血圧が上がって、けいれん発作を起こして目の前でバタバタしているというお母さんがいて、私はそんな光景を日本で見たことなかったのね。

香月:お医者さんなのに見たことなかったのですか?

藤田:日本だとそういう状況になる前に予防する。そういうことが進んでいるけれど、それが進んでない。だから、「カンボジアで予防・治療の方法を導入してください」と言われて、薬があるので、それを時間おきに打てばいいのかなと思いました。