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朝イチマーケットスクエア「アサザイ」

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6月19日の「アサザイ 今日の1社」はアズ企画設計(3490・JASDAQ)を放送しました。

 同社は『空室のない元気な街を創る』を企業理念として、「アズ(AZ)」という社名の由来である「AからZまで、幅広くあらゆるニーズに対応できる会社に」をモットーに、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県を中心とした不動産ビジネスを展開しております。

「不動産販売事業」、「不動産賃貸事業」、「不動産管理事業」の3つのセグメントを主軸とし、「空室」の再生から「地域」の再生を実現する地域密着型の不動産ビジネスを展開されておりますが、今後は「超地域」拡大型会社戦略として、「地域密着型」から「地域拡大型」に向けた事業拡大戦略に取り組まれております。

 今回は、代表取締役社長 松本 俊人 様にお越し頂き、事業概要・強み・成長戦略について詳しくお話を伺いました。

 井上哲男より取材後記が届いております。ぜひご覧ください。


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取材後記

アズ企画設計(3490)(東証ジャスダック・スタンダード)

ラジオNIKKEIスタジオで取材・収録。

お相手は、代表取締役社長 松本 俊人(まつもと としひと)様。

 

「 商品・サブリースの多様化 」

 

▼AからZまで幅広く不動産ビジネスを展開する "地域の不動産会社"

 昨年3月に上場されたが、社名の由来は「 AからZまで幅広く不動産ビジネスを展開する 」とのこと。"地域の不動産会社"としてスタートし、不動産販売事業やビジネスホテルの運営などを行い、現在は、東京、埼玉、千葉、神奈川の1都3県を中心として、「 不動産販売事業 」、「 不動産賃貸事業 」、「 不動産管理事業 」を行っている。

 

 この3つのセグメントのうち、「 不動産販売事業 」は、売上の約84%を占めるコア事業であり、収益不動産の売買をビジネスの領域としている。

具体的には、入居率や賃料水準の低下等により、収益改善が必要となった築年数の古い中古不動産を取得し、リノベーション、リーシング、物件管理状況などの改善などを行い、収益不動産として魅力度、資産価値を高めた上で、国内外の投資家へ販売している。

 

これだけを聞くと、多くの不動産会社が行っているビジネスのように思えるが、同社の特徴は、他社が取り扱いづらい築20年以上の空室率の高い物件をその対象としていること。また、物件については、区分所有物件よりも棟単位での物件を多く扱っている。

なぜ、築20年以上の物件なのかと言うと、株式会社価値総合研究所の「 空家実態調査 」をもとに同社が作成した数値によると、この2月期時点で、空家となっている賃貸住宅の築年数別割合を出してみると、およそその70%が、築20年以上の物件とのこと。同社は、この状況を、「 裏を返せば、物件仕入の目利き力次第で、収益性の向上が図れる物件が多い 」と捉え、そしてそのことを実証してきたのだ。

▼空間プロデュース企業として、不動産業オンリーワンを目指す

 残りの2つ、「 不動産賃貸事業 」、「 不動産管理事業 」のセグメントについてであるが、「 不動産賃貸事業 」は、売上構成比で約13%を占めるセグメントで、リニューアルにより益改善が見込める不動産を所有者から借り受け、賃貸事業を行うというリース領域のビジネスと言える。

 

 この事業には、同社が不動産賃貸事業や不動産管理事業で培ってきた、「 リーシング 」や「 リノベーション 」のスキル、ノウハウが十分に活用され、稼働率の向上や賃料水準の改善が図られているが、何よりもおもしろいのは、同社が標榜する「 空間プロデュース企業として不動産業界オンリーワンを目指します! 」の言葉通りに、多様な顧客ニーズに合わせ、貸しコンテナやコインパーキング、シェアオフィスなど、ニーズにマッチする"一風変わった提案"を多様な商品群から行っているという点である。

 

また、「 ビジネスホテル領域 」として、東北の復興支援の一環として、復興事業者向けのビジネスホテル「 アイルーム 」を岩手県、宮城県内で4施設を運営しているが、これも、「 不動産賃貸事業 」の一環である。

 

「 不動産管理事業 」は、いわゆる不動産管理仲介の事業。

具体的には、当社から不動産を購入した不動産投資家やその他の不動産所有者に対し、建物管理や入居者管理、賃貸借契約の管理等のサービスを提供している。また、賃貸用不動産や一般家庭の建物に対し、美観維持のクリーニングや設備の修繕工事を行ったり、賃貸用不動産で入居者が退去した際には、原状回復工事やリフォーム工事等のサービスも提供している。

 

▼アズ企画設計の成長戦略

社長の語った成長戦略の1つが、「 商品の多様化 」。

これまで扱ってきた3億円未満の物件のレベルアップを意図して、今後は、物件規模を10億円から20億円クラスにまで拡大したいと言う。また、従来の対象である「 賃貸住宅 」に加え、「 オフィスビルやホテル、保養所、区分店舗 」などの"用途の多様化"も考えると言う。

 

そして、この多様化から導かれる他の成長戦略は、「 サブリース商品の多様化 」である。

両者は密接な関係にあるが、具体的に検討を開始している用途として、「 民泊・簡易宿所 」を挙げた。インバウンドの今後も拡大の見込まれる市場へ、ホテル・民泊の保有・運営という形態での参入を検討しているという。

 

▼OYO Hotels Japan合同会社との業務提携

 収録の翌日、同社は、「 OYO Hotels Japanとの業務提携に関するお知らせ 」をリリースし、株価は大きく反応した。

 2013年に設立されたインドのOYOは、ユニコーン企業でありながら、既にホテル事業で世界第6位の大手に成長し、今年、日本に上陸してからも、そのグループが、ソフトバンク、ディア・ライフなどと事業提携を結んでいる。すごい目利きを通ったものだと思うが、システム周りに同グループは非常に強く、今後は、ビジネスホテルである「 アイルーム 」での提携が行われるという。

 このことは、最後の成長戦略の部分、「 民泊・簡易宿所 」でも活かされるかもしれない。このことは大きなカタリストである。

 

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取材後記は以上です。いかがでしたか?
 

本日の放送はPodcast配信にて早速アップされております。
またロングインタビューもございますので、是非お聴きください。

それでは来週もお楽しみに!

 

(関連ウェブ)
アズ企画設計 IRサイト
アサザイ(2019.6.19放送分) ゲスト企業:アズ企画設計

代表取締役社長  松本 俊人さまと